ドラマチックアラスカ、東京初ワンマンで瑞々しいサウンドが炸裂!!
ドラマチックアラスカ | 2014.09.18
7月に、3枚目のミニアルバム『ビヨンド・ザ・ベーリング』をリリースしたドラマチックアラスカ。“1枚目でやっていたものを、もう一回このアルバムで出した”と、EMTGのインタビューで話してくれていたが、そんな自身の原点に立ち返るかのような音源を引っ提げて、バンドは3度目の全国ツアー「アラスカナイズツアーVol.3」を開催。その2本目となった渋谷チェルシーホテル公演は、彼らにとって東京での初ワンマンライヴとなった。会場には多くのオーディエンスが詰めかけ、開演を待ちわびている。
熱気が立ちこめている会場がゆっくり暗転すると、極北の地・アラスカにて吹きすさぶ、凍てつく暴風のような音が耳に残るSEが流れ始めた。そして、青い照明に照らされたステージに4人が登場。フロアから送られる大きな拍手に、ヒジカタナオト(Vo, G)はギターを掲げて応える。そして、SEが生み出す幻想的な空気を切り裂くように、トバナオヤ(G)がストローク一閃。徐々に4人が音を重ね合わせていき、ピークになったところでヒジカタが「ドラマチックアラスカです! よろしく!」と一言。オーディエンスから大きな歓声が上がると共に、勢いよくライヴをスタートさせた。
現在もツアー中のため、セットリストの詳細は伏せておくが、ライヴは『ビヨンド・ザ・ベーリング』収録曲を中心に披露。胸の中に抱えた葛藤を瑞々しいサウンドに乗せて放つ「東京ワンダー」や、ニシバタアツシ(Dr)が叩き上げる軽快な4つ打ちのリズムと、トバナオヤが髪を振り乱しながら弾くキャッチーなギターリフが絡まりあう「マヤカシワンダーランド」などを、生々しい衝動をもってかき鳴らして行く。
他にも、マルオカケンジ(B)のベースから口火を切るワイルドな「エキセントリック アルカホリック」、キレのあるギターと跳ねるビートでオーディエンスを激しく踊らせた「それでも生きている」といった、過去に発表された楽曲も、もちろん披露。特に「みんなこの曲を待っていたんじゃないですか!?」と前置きされた「リダイヤル」では、ヒジカタがフロアにマイクを向けると、オーディエンス達が大きな歌声で返すという、実に熱狂的な空間になっていた。
MCでは「東京初ワンマンです! やった! ありがとう!」と、素直に喜びの声をあげるヒジカタ。
ヒジカタ「1年半ぐらい前に、初めて東京でライヴをしたんですけど、ここ(チェルシーホテル)だったんですよ。そのときはお客さんが0人で、ライヴもドラマチックアラスカ史上、類を観ないほどの黒歴史ライヴで(苦笑)。あのときはいろんなものが折れたけど、今日、満員のチェルシーホテルでライヴをすることが出来ています!」
忘れたくても忘れられない苦い過去や、それから何度も通い詰めた思い出のあるこの会場で初ワンマンを出来たことが、本当に嬉しかったのだろう。そんな言葉を象徴するように、4人の演奏はまったく失速せず、凄まじい勢いで突き進んで行く。途中で「昨日YouTubeを見ていたんですけど、ついにドラマチックアラスカのコピーバンドを見つけた」なんていう微笑ましい話を交えつつも、矢継ぎ早に曲を畳み掛け、オーディエンスに自分達の歌をしっかりと届けていた。ステージからの去り際、フロアに向かって手を高くあげたヒジカタ。その姿が、この日のライヴの充実振りを物語っていたと思う。
今回の「アラスカナイズツアー vol.3」は、10月19日の神戸公演まで続くことになっている。この日のMCで「各土地でオススメのものがあったらTwitterで教えてほしい」とのことだったので、そちらの方にも是非ご協力を。またこの日、12月13日に再び渋谷チェルシーホテルでワンマンライヴを開催することが発表された。4人は再び、この場所に立つ。
ヒジカタ「でも、ツアーが全てじゃないからね。“ツアーをしてどうなっていくか?”だから。みんなの夏は終わったらしいけど(笑)、俺らの夏はここから始まるんで。残暑を駆け抜けて、ここからドラマチックアラスカがどうなっていくかを見届けて欲しいと思います」
【取材・文:山口哲生】
リリース情報
お知らせ
アラスカナイズツアー vol.3
2014/09/19(金) 岡山CRAZY MAMA 2nd Room
2014/09/20(土) 熊本Be.9 V2
2014/09/21(日) 福岡Queblick
2014/09/26(金) 高松DIME
2014/09/27(土) 広島Cave-Be
2014/10/19(日) 神戸太陽と虎
ワンマンライヴ
2014/12/13(土)渋谷チェルシーホテル
※詳細、その他のライブ情報は、オフィシャルサイトをご覧ください。