3/12原宿アストロホールでの東京初ワンマン明け1回目、トータルでは11回目の「音×AiR♪JOL原宿でLove Me Do!」。この日はちょっと肌寒かったけれど、なんだかんだ言っても春休み、小中高校生の女の子で客席は大にぎわい。ステージとテーブルの間に並ぶかぶりつきシートもほぼ埋まっている。お笑いゲストのウエストランドと一緒にステージに飛び出してのオープニングからお客さんの反応は上々で、4人も上機嫌かつ気合の入った表情。これは楽しいステージが期待できそうだ。

　1曲目の「愛を唄おう」で楓はさっそく客席へ。毎回やってきたことだが、お客さんにからんで「めっちゃ引いてる！」の慨嘆にも、今回は自然な余裕が感じられる。このリラックスぶり、やはりワンマンの成功が4人をひと回り大きくしたのか。続く「ウォナノウ」は演奏がピチピチ弾んでいたし、毎度の振り付け講座つき「Love Me Do」では振り付けの浸透度もうかがえた。

　ウエストランドの二人がさすがの盛り上げを見せてくれた後に2ndステージ。ゆったりしたテンポの「なんちゃってヒーロー」で大人っぽく開幕、「ライブハウスのほうが超かっこええから、ぜひ遊びに来てください」と4月のライブを告知して「叱ってサディスティック」へ。大地のギターがアコースティックのため音数を制限される分、MASAYAのベースが心地よく歌っている。ラスト、再びの「Love Me Do」では1回目以上に一緒に歌い踊ってくれる子が増え、一体感もバッチリ。楓が「パールレディ」でタピオカドリンクを買って戻ってくるというハプニングアート的な（？）パフォーマンスも披露した。

楓「何か面白いことできへんかなって思ってポケットに500円玉仕込んでたんですけど、思いのほかドリンクを作ってもらってる時間が長くて（笑）。大地の対応に拍手ですね。今日はお客さんが多くてやりがいがありましたし、残り1回もやり切って、“5月からもやってくださいよ”って言ってもらえるようになりたいです」

MASAYA「ワンマン後の初JOLなんで、チケット売らな、みたいなプレッシャーもなくなって、楽にできたと思います。立って見てる子でもニコニコ笑ってくれたり、踊ってくれてる子もいたし、初めて来てくれた子もけっこういて、うれしかったです」

大地「ワンマンがひとつの区切りになって、いい意味でも悪い意味でも次のステップに行った感がありますね。これまでで最高レベルの人が集まってくれて、やりやすかったんですけど、今後はやり方を変えていかないとステップ的に違った方向に行ってしまうかなっていうのもあるんで、8月の2度目のワンマンに向けて気合入れ直していきます」

竜之介「もうちょっと数的にも（お客さんを）つかめたらもっとよかったですね。ステージで面白いことをするだけじゃなくて、もっとお客さんにぶつけていったほうがよかったんかなって。次はもっと自由にしつつ、もっと狙いつつやりたいです」

　4人は向上心一色だが、僕は過去最高だった先月の出来をワンマンを経てさらに上回ったと思う。ウエストランドの二人も「アイドルかと思ったら、演奏がかっこよくて普通に見入っちゃいました。絶対に売れると思うんで、共演したことを絶対に忘れないでほしいですね」と絶賛してくれた。昨年5月から続けてきた「JOL原宿でLove Me Do!」も、4月24日でいよいよ最終回。何度か見たよという人も、ちょっと興味はあるよ程度の人も、1年間の総決算、4人の成長ぶりを見に来てください！

【取材・文：高岡洋詞】
【撮影：Sinpu Tokyo.】