CNBLUE SPRING LIVE 2016~We’re like a puzzle~ライブレポート
CNBLUE | 2016.06.09
韓国の4人組ロックバンド、CNBLUEが5thアニバーサリーの始まりとなるニューシングル「Puzzle」を掲げ、名古屋、東京、大阪と4万人を動員した春ツアー<CNBLUE SPRING LIVE 2016~We’re like a puzzle~>を先日打ち上げた。ここでは同ツアー、その東京・日本武道館2DYAS公演の2日目、5月27日のライブの模様をレポートする。
「ブドーカーン! 感無量です。これからもライブで歌い続けたいです。20年30年40年50年60年70年ずっと走り続けるんで(笑)、みなさんも来てください!」
アンコール、そう叫んだジョン・ヨンファ(Gt&V)。この日のライブは、まさに感無量。日本デビュー5周年のアニバーサリーイヤー、その幕開けにふさわしい灼熱のステージで満員の観客を魅了した。
ライブはツアータイトルにも織り込まれた新曲「Puzzle」からスタート。今回の武道館は360度客席を解放しながらも、彼らおなじみのセンターステージは作らず、舞台は通常の位置のまま。そこをぐるりと取り囲むように、楕円形の花道が設置されていた。冒頭からギターレス、ハンドマイク片手にアクティブに動き回りながら歌うヨンファが、早速その花道へと足を運ぶと、舞台後方席から爆発的な歓声が起こり、武道館は幕開けそうそう最高潮の空気に包まれる。ヨンファがギターを持ち「Put Your Hands Up!」と叫ぶとバーンと音玉が大爆発し「Hava a good night」へ。間奏では「ジョンヒョン」とヨンファに呼ばれ、イ・ジョンヒョン(Gt&Vo)がモニターに勢いよく飛び乗り、ギターソロで観客にアピール。カン・ミンヒョク(Ds)の軽快なドラムに乗せ「Catch Me」が始まるとイ・ジョンシン(Ba)のコラースに合わせて場内から“オーオオッオッオッオー”の大合唱が沸き起こ流。ヨンファはそれに負けじと、ビブラートをたっぷりかけたハイトーンシャウトで応戦。LEDモニターも映像もなし。機材だけのシンプルなステージが逆に、4人の生々しいプレイを際立たせ、オープニングからすでに場内はライブハウスのような盛り上がりに。そんな武道館をドラム台から立ち上がって見渡しながら、ミンヒョクが「今日は3人がぐるぐる(花道を)回るので楽しみにしてて下さい」と観客に手を振って挨拶。
この後は桜色の灯りに照らされながら、ジョンヒョンとヨンファが切ない歌声でバラード「Blind Love」を届けた後は、ヨンファがピアノの前に座り、インディーズ時代の懐かしのナンバー「Lie」を弾き語りで歌いだすと、場内から悲鳴が上がった。「Can’t Stop」が始まり、この曲のサビが華やかなムードを撒き散らしていくと、ヨンファが2番のBメロを目配せをして観客に預ける。すると、場内からは割れんばかりの韓国語の大合唱が沸き起こる。それに対してヨンファは“Oh My ブドーカ~ン”とフェイクを入れ、歓喜の気持ちを返す。ジョンヒョンがアコギを持ち、リズム隊がジャジーにスイングする「Hold My Head」では“ラララ~”のコーラスパートを「もっと! もっと!」とヨンファが求めれば、観客が一丸となって美しい歌声を彼らに届けるなど、前半から武道館は音楽を通してメンバーと客席の息のあったキャッチボールで、ライブをどんどん作り上げていく。
そして、ライブの中盤に置かれた「Where you are」からは久々に原点回帰を思わせるようなロックなCNが大復活!! ジョンヒョンの硬質なギターリフを合図に、ミンヒョクのドラムがダイナミックに音を響かせ、ジョンシンのベースがうねりだし、その上にパッション溢れる歌を重ねるヨンファ。せめぎ合う4つの個性が、体当たりで観客をどんどん煽っていく。“誰も見たことのない景色を”と歌う新曲「Take me higher」では、彼らのサウンドに負けないど迫力の火柱が何度も上がるファイヤーボールで、武道館で見たことがないような景色を観客の目に焼き付ける。そこからさらに「Ryu Can Do It」、「I’m sorry」を容赦なくたたみかけていくと、場内はコール&レスポンスで大熱狂。汗だくのヨンファは、ギターネックに左足をかけ、ギターをワイルドにかき鳴らした後、ジョンシンと花道を疾走。そして、。最後はミンヒョクの前にジョンシン、ヨンファ、ジョンヒョンの3人がギュギュッと集まり、ヨンファのシャウトでエンディンングを迎えるとファンは絶叫。
この後は、この日も絶好調に汗だくのヨンファが「楽しい~。僕ひとりシャワーしたみたい(笑)。でも、みなさんの盛り上がりもヤバイですね」と場内に話しかけた。次にジョンヒョンが喋っていると、さっきまでの彼らのかっこよさに興奮を抑えきれない男性ファンが、たまらずジョンヒョンに向かって「サランヘヨ~!(愛してるよ!)」と大声で叫び、驚いたジョンヒョンが「あの~、ゴメン。俺、男好きじゃないから。まあ・・でも、ある意味好きだけど(大苦笑)」といってみんなを笑わせた。
このあとはバラードコーナーへ。「みなさんと一緒に歌いたいです」といってジョンヒョンがアコギの弾き語りで歌い出した「Eclipse」、「IRONY」と繊細なバラードを2曲続けてしっとり聴かせた後は、ヨンファがアコギ、ジョンヒョンがエレキへと楽器を持ち替え、大陸的な広がりを持ったコード感でドラマチックな展開を見せる「realize」へ。この瞬間、舞台の床一面が真っ白いスモークに包まれ、武道館に幻想的な空間が生まれた。
この曲で「ドップリ曲の中に入ったから、次はダンスやりたい!」とヨンファがいきなりいい出し、この後「Hide and Seek」が始まるとヨンファはギターも持たず、ダンスに夢中。ターンまで決めて得意げな顔でポーズをとる。「 Wake Up」が始まると、ステージの下からポップアップで6人のホーセクションが登場。ファンを驚かせたのはそれだけではない。春のファンミーティングでかわした「次のツアーでは「Wake Up」を歌って踊る」という公約をヨンファが死守!! ミンヒョクが鳴らすバスドラに合わせて、ヨンファがメンバーそれぞれのダンスの実力に合わせた振り付けを1対1でレクチャー。メンバーとダンスで息のあったプレイを見せるという新しいパフォーマンスで場内を盛り上げた後は、“Wake Up,Wake Up”のコール&レスポンスで客席と息のあったプレイを繰り返し、お互いヘトヘトになるまで大盛り上がり。そのあと、ファンキーチューン「Lady」が始まると、生のホーン隊が奏でる華麗でゴージャンスなサウンドがたちまち場内を艶っぽい大人のムードに染め上げていき、続く「Cinderella」ではキラキラ輝くミラーボールの演出も加わって、武道館は巨大なディスコ空間になっていった。そうして、本編最後は韓国の最新曲「YOU’RE SO FINE」のネオソウルチューンでおしゃれに締めくくった。
アンコールは幕開けから再びロックなCNに振り切って「In My Head」を勢いよく投下。舞台のフロントでは、再びファイヤーボールがダイナミックに連続噴射。その迫力に押され、ヨンファもたまらず「熱いっ! バーベキュー」と大笑いしながら、その熱気を「Radio」へと繋いでいった。その後、武道館の観客全員で巨大ウエーブを作ると「最高! いままでのウエーブで一番」とヨンファは大喜び。そして、最後の曲を演奏する前に「I Pray For Everyone.I Pray For KUMAMOTO.」と伝え「YOUNG FOREVER」を演奏。最後は、すべての祈りと感謝の気持ちを込めた彼ら4人の声を重ねたハーモニーで曲のエンディングを締めくくり、ライブは幕を閉じた。
終演を告げるアナウンスがあった後も、鳴り止まなかった「アンコール」の声。CNBLUEの5thアニバーサリーイヤーは、まだまだ始まったばかり。これからの活動を期待して待ってて欲しい。
【取材・文:東條祥恵】
リリース情報
Puzzle[通常盤]
2016年05月11日
ワーナーミュージック・ジャパン
02 Take me higher
03 Be my love
04 Puzzle (Instrumental)
セットリスト
CNBLUE 「SPRING LIVE 2016 〜We’re like a puzzle〜」
2016.05.27@日本武道館
- 01.Puzzle
- 02.Have a good night
- 03.Catch Me
- 04.Blind Love
- 05.Lie
- 06.Can’t Stop
- 07.hold my hands
- 08.Where you are
- 09.Take me higher
- 10.Ryu Can Do It
- 11.I’m sorry
- 12.eclipse
- 13.IRONY
- 14.realize
- 15.Hide and Seek
- 16.Wake Up
- 17.Lady
- 18.Cinderella
- 19.YOU’RE SO FINE
- EN1. In My Head
- EN2. Radio
- EN3. YOUNG FOREVER