「音×AiR JOL原宿でLove Me Do♪」2ndシーズン初回となった先月は久しぶりに空席が目立ち、そのわりに健闘していたと思ったが、本人たちは反省一色。今月も満席とは言えない状態で、楓は本番前ちょっと不安そうだった。反省を踏まえて何を見せてくれるのか、楽しみな通算第14回だ。オープニングでお笑いゲストのゆってぃーが登場すると「キャー！」と歓声が上がった。テレビの人気者効果はすごい。

　その興奮さめやらぬ客席に、最近おなじみの「愛を唄おう」をお届けして1stステージが始まった。フロアに降りてお客さんの帽子を拝借したり、立っている人に「おいでおいで」と呼びかけるなど積極的にアプローチする。次はサビのハモりが気持ちいい「純愛バイセコー」。元気でノリのいいお客さんが数人いて、 音×AiRがJOL原宿のテーマソングを作ることを発表すると「イェーイ！」と歓声を上げてくれる。これはとてもありがたく、彼らも元気になれたはずだ。「Love Me Do」は振付講座を簡略化していた。ちょっと丁寧すぎて間延びしてしまう感があったので、いい傾向だと思う。

　ゆってぃーが“ワカチコワカチコ”でお客さんを温めて……どころか火をつけてくれたところに再登場し、初披露の新曲「波乗りトコナッツ」で2ndステージがスタート。タイトル通りビーチ・ボーイズ風コーラス入りのサマーソングに、続いては「ウォナノウ」でアップテンポを連打。お客さんはノリノリだ。締めの「Love Me Do」では客席もひと足先に夏本番なアツさになり、8月のワンマンライヴの告知では楓も「大阪の名もなきバンドの挑戦、しかと見届けてください！」とエモかった。

ゆってぃーは「別にカラオケだっていいのに、手を抜かないでちゃんと演奏してるのに感動しました。きっと売れますよ。僕、思うんですけど、やめなければ、続けてれば必ず何かあるんですよ！」と含蓄のあるコメント。メンバー4人はどう思っただろう。

楓「いい雰囲気でした。元気な子たちに助けられてた部分もありますけど、そこで生まれたチャンスをつかめてたと思うし。おとなしい子たちもよく見てたら小さく振りをやってくれたりしてて、うれしかったな。この感触を次につなげていきたいです！」

竜之介「お客さんの雰囲気に悪い意味で影響されてしまうのが課題やったんですけど、今回は少し意識を変えれて、自分らから雰囲気を変える、っていう感じのライブができたんじゃないかと思います。やる前にもみんなで話してましたし」

大地「いつもは曲を決めるだけなんですけど、それだけじゃなくて、その曲をもってどうしたいのかというところまで少し話し合ったんですよ。今日は悪くなかったと思います。1年やった成果というか、これを人の多い冬場にやれればまた違うんじゃないですかね」

MASAYA「ワンマンで達したピークから、先月は一度下がっちゃった感じがありましたけど、今日は楽しかったし、出来もまあまあだったと思います。動きを 少し大きめにしたり、新しく来てくれた人に積極的に働きかけたりして、頑張りました！」

【取材・文：高岡洋詞】
【撮影：Sinpu Tokyo.】