ギターの大地が卒業し、3人になって初めての「音×AiR JOL原宿でLove Me Do♪」。慣れ親しんだJOL原宿ということもあり、MASAYAが気合を込めて（？）真っ赤に染めた髪以外はいつも通りに、堂々とステージに上がった。大地が務めていた楓のMCパートナーは竜之介だが、まだちょっと不慣れな感じ。ゲストの阿佐ヶ谷姉妹は登場するなり大歓声を浴びる人気ぶり。前日のお台場夢大陸から行動を共にしている1歳上のサポートギタリスト將（しょう）を紹介して、1stステージが始まった。

　夏休み中のせいか平均年齢が若くてノリのいいお客さんに、まずは「純愛バイセコー」でご機嫌をうかがう。JOLでは初披露の新曲「抱きしめたいハグトゥナイ」ではさっそく楓がステージを降りてフロアを巡回。恒例の振付講座つき「Love Me Do」では將も指導に参加した。楓の表情と動きの伸びやかさが印象的だ。

　この日はもうひと組ゲストがいた。春に結成したばかりだという読者モデル4人組ガールバンドsuga/es（シュガレス）のよしかわなみを除く3人。演奏はなくトークだけだ。新しい衣装をチェックしてもらい、「ジャケットとタイとスニーカーで3種類の柄を使ってるのが新しい」とほめられて、うれしそうな音×AiRであった。

　阿佐ヶ谷姉妹が持ち前の歌唱力を生かしたネタで盛り上げてくれた後、2ndステージは「波乗りトコナッツ」でキックオフ。お客さんの元気な手拍子に乗せられて、3人も將もはつらつとしている。竜之介フィーチャーのMC（本人いわく「ビックリしました」）をはさみ、楓のボーカルの成長を証明する「ダントツ☆YOU」、そして再びの「Love Me Do」と、1stステージよりさらにこなれたパフォーマンスを披露した。

　suga/esとのトークPart 2を経てエンディング。個人的にはこういう場面でも將がいたほうがいいと思った。彼の巻き込み方も、MCでの楓・竜之介コンビもこれから向上していくだろう。MASAYAの大きな動きには髪の色だけじゃない気合を感じたし、何より楓の歌がたくましくなったのがこの日の発見だった。

阿佐ヶ谷姉妹は「お客さんを巻き込んで楽しくなるような曲とステージング。わたしたちも見習わなきゃ」（渡辺江里子）、「ヤングパワーいただきました」（木村美穂）と評し、suga/esも「曲がめっちゃ覚えやすくて、わたしたちも楽屋でマネしてました」（佐藤ノア）、「コール＆レスポンスとかでしっかりお客さんを引き込めてて、すごいなって思いました」（広瀬ちひろ）、「これからご一緒できたらいい刺激になりそう」（おりはらまよ）と絶賛してくれた。將は「お客さんが若くてノリがよくて、ライブハウスとは全然雰囲気が違って楽しかったです」との感想。音×AiRの3人はどうだった？

楓「いい意味で変わらずできたと思います。ゲストも豪華やから、僕らを知らん人もいつも以上にいてはって、燃えました。これからもっともっと將くんとの距離も縮めていきたいし、suga/esさんとも一緒にやることがありそうなんで、みんなでいいイベントに育てていけたらいいなと思います」

MASAYA「久しぶりに楓がいい感じやったと思います。この調子で頑張って、また東京ワンマンやりたいですね。大地がもう一回戻らせてくれって言ってくるぐらいにしたいです（笑）」

竜之介「3人での初のJOLなので、いろいろ考えることは多かったんですけど、ゲストの方たちや將くんや、いろんな人たちに手を貸していただけてることのありがたみを感じました。そのことに感謝しつつ、もっと自分らでも発信していかなあかんなって。もっともっとアイデア出して面白いイベントにしていきたいです」

【取材・文：高岡洋詞】
【撮影：Sinpu Tokyo.】