ONIGAWARA 全国ツアー、6月3日の渋谷WWW Xをレポート!
ONIGAWARA | 2017.06.20
6月3日、ONIGAWARAが東京・渋谷WWW Xにて全国ツアー「1st full album『ヒットチャートをねらえ!』リリースツアー2017~ベストヒットO・N・I~」のファイナル公演を開催した。
初のフルアルバム「ヒットチャートをねらえ!」を携えた今回のツアーは、「ベストヒットUSA」ならぬ「ベストヒットO・N・I」という架空のテレビ番組とその中の音楽アワード「O・N・Iアワード」がテーマ。暗転すると、前述の元ネタを参考にした「ベストヒットO・N・I」のオープニングムービーがスクリーンに流れ、竹内サティフォと斉藤伸也が大歓声に迎えられて颯爽と登場する。
親しみやすく笑いの多いことで知られるONIGAWARAのライブだが、このワンマンも1曲目「Shake it!」からオーディエンスを楽しませる仕掛けが満載。間奏にて小芝居調で挨拶したかと思えば、観客のペンライトを点灯させると「宝石箱みたいや!」と煽り立て、「撮影OKです!」とポーズを決めたまま静止する恒例のシャッターチャンスタイムも。続いて、蛍光線のマッピングとペンライトがフロアを彩る中、80年代歌謡曲風の「タンクトップは似合わない」、“ohnny’s Jr.”なるキッズダンサー3人がバックで踊る「GATTEN承知之助~We can do it!!~」、架空のラジオ番組を模したフォーキーなラップチューン「#gawararadio」と続いた。
キャッチーな楽曲群で早々に観客のハートをつかんだサティフォは「東京のベイベーちゃんたち、ただいま」と呼びかけ、「やっぱりここ東京が今の俺たちのホームっていうか、でも5年くらい住んでて、なんか倦怠期っていうか……」と口にする。そんなフリから、ツンデレな主人公とわがままな彼女とのケンカを描いた「僕の恋人」へ流れ込み、サティフォの甘い歌声と、曲終わりにつぶやく「おかえり?」に、会場の女性たちはうっとり酔いしれる。アイドル性を見せたところから一転、次の「I don’t wanna die」は重いビートのヒップホップトラックに乗せて伸也の低音ラップが冴え渡り、<ノスタルジックのその先へ>と少しクールなユニットの顔を覗かせた。
ハーフタイムは「ONIショッピング」と題した古き良きテレビショッピング番組のパロディや、「O・N・Iアワード」のノミネートインタビューがスクリーンに映し出され、2人が名役者ぶりを発揮。ステージにメンバー不在の時間も笑いが絶えることはない。そのインタビューと地続きの展開で後半がスタートした。
伸也がマイクスタンドを振り回しロックスターモード全開の「目立ってます」、またも撮影タイムを設けてフロアにシャッター音の応酬や「伸也ー!」「サティフォー!」「かわいいよー!」という声が響く「シャッターチャンス’93」など、このパートでは90年代を彷彿とさせるナンバーを連発。伸也は「俺らは『O・N・Iアワード』を狙ってます。『O・N・Iアワード』がなんなのか……説明はしない。フィーリングでついてこい!」と声を張り上げる。
バラエティスターのように振る舞ってきた2人だが、ここでサティフォが「斉藤と15歳ぐらいで出会って、最初は通学路ですれ違うだけの仲だったのがバンドを組み、紆余曲折を経て、今ここに立てているのはほんとにうれしくて。ONIGAWARAをやっててよかったなと思ってます」と感慨にふける。「高校時代とかを青春っていうなら、僕らは青春がずっと続いてるようなもの」と話し、青春のきらめきを表現できた自信作だと前置きして新曲「ホップステップLOVE」を演奏した。エレキギターのカッティングが特徴の夏らしい爽やかな楽曲を、充実した表情でファンに届ける。
新曲披露のあとはダンサブルなパートへ。軽快なリズムの「ダバダバ」で自由に観客を踊らせたあと、反対にしっかり振付をレクチャーしてアルバムのタイトル曲「ヒットチャートをねらえ!」を送る。“ohnny’s Jr.”が再び登場してミラーボールが回り出し、場内のハッピームードと一体感は最高潮に達した。
「ベストヒットO・N・I」のクライマックスを飾った演出は、無事「O・N・Iアワード」の最優秀賞を受賞し、フロア最後方から再登場したメンバー2人によるスペシャルメドレー。「ボーイフレンドになりたいっ!」「ポップミュージックは僕のもの」「エビバディOK?」など、これまで発表した曲をテレビ番組のごとくサビのいいとこ取りで矢継ぎ早に繰り出す。
アンコールは「ベストヒットO・N・I」モードの終わった2人がオフトークを展開。「俺らのライブ、『ボーイフレンド就任記念式典』だったり、お正月の『新春初ONI詣』だったり、なんかいろいろ付き合わせてすみません」「今回はテレビっぽくするというコンセプトで中継してみたりしました」などと話して、華麗な茶番を楽しんだオーディエンスから賛辞と拍手が上がる。
最後は、伸也が「俺らもベストを尽くしたんで、みんなのベストを見せてくれ! 踊れ渋谷!」と言い放ち「Eじゃん」をパフォーマンス。活気に満ちたコール&レスポンスが沸き起こる中、ここでも撮影用にポーズを長めにとる2人。サービス精神と音楽愛にあふれたステージは賑やかに幕を閉じた。
なお彼らは、“1stチケット・シングル”の発売と、その発売記念GIG「夏フェスなんて大嫌い!!なんちゃって~鬼ヶ島リゾート2MAN2DAYS~」の開催を発表。各日の対バン相手には、夜の本気ダンス、Awesome City Clubを迎える。過去に“1stインスタントカメラ・シングル”や“1stペンライト・シングル”といった風変わりシングルをリリースしている彼らだが、1stシリーズはまだ終わらないようだ。伸也曰く「今年の夏もガンガンぶっ飛ばしていきますんで、まだまだ僕らを追いかけてください!」とのこと。今後も不敵なポップミュージックで楽しませてくれるONIGAWARAから目が離せそうにない。
【文:鳴田 麻未】
【撮影:nishinaga "saicho" isao】
リリース情報
【1stチケット・シングル】 「ホップステップLOVE」c/w 西三乃風-WEST SIDE STORY-(updated)
2017年07月19日
ラストラム・ミュージックエンタテインメント
2.西三乃風-WEST SIDE STORY-(updated)
限定デザインケット+楽曲2曲のダウンロードコード付
セットリスト
1st full album『ヒットチャートをねらえ!』リリースツアー2017~ベストヒットO・N・I~
2017.6.3@渋谷WWW X
- 1.Shake it!
- 2.タンクトップは似合わない
- 3.GATTEN承知之助〜We can do it!!〜
- 4.#gawararadio
- 5.僕の恋人
- 6.I don’t wanna die
- ONIショッピング映像
- SHINYA楽屋インタビュー映像
- 7.目立ってます
- 8.シャッターチャンス’93
- 9.ホップステップLOVE
- 10.ダバダバ
- 11.ヒットチャートをねらえ!
- 楽屋生中継
- 12.スペシャルメドレー
- EN1.Eじゃん
お知らせ
LIVEHOLIC 2nd Anniversary series Vol.14
06/23(金) 下北沢 LIVEHOLIC
YAAAAAS!! TOUR 2017
07/09(日) 名古屋ell.FITS ALL
BAYCAMP KOBE 2017
07/16(日) 神戸Harbor Studio
モルフェス2017
07/29(土) 札幌mole
1stチケット・シングル発売記念チケ発GIG 「夏フェスなんて大嫌い!!なんちゃって~鬼ヶ島リゾート2MAN2DAYS~」
08/02(水) 新代田FEVER
08/03(木) 新代田FEVER
ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2017
08/05(土) 国営ひたち海浜公園
EZOorDIE!の勝手に前夜祭2017
08/10(木) 札幌COLONY
夏の魔物2017 in KAWASAKI
09/10(日) 川崎市東扇島東公園・特設会場
※その他のライブ情報・詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。