04 Limited Sazabys、“好き”をカタチにした主催フェス『YON FES 2018』<1日目>
04 Limited Sazabys | 2018.04.18
04 Limited Sazabys主催のフェス「YON FES 2018」が2018年4月7日(土)、8日(日)の2日間、愛知県/愛・地球博記念公園(モリコロパーク)で行われた。EMTG MUSICでは3年目を迎えた“YON FES"の模様をレポート。新たな進化を遂げたYON FESをぜひ追体験してほしい。
(1日目)
心配された雨は降らなかったが、会場のモリコロパークは午前中から曇り。気温も低めでかなり肌寒い――が、オーディエンスはもちろん最初からハイテンション! 04 Limited Sazabys(以下フォーリミ)のメンバーがステージに登場、GEN(B&Vo)が「今年も帰ってくることができました。ここからはおまえらも当事者。一緒にこのフェスを作っていきましょう。YON FES、始めます!」と開演を宣言すると大きな歓声が巻き起こった。SKY STAGE(メイン)のトップはgo!go!vanillas。オープニングナンバー「おはようカルチャー」を放った瞬間、「今年もYONFESが始まった!」という実感が湧いてくる。「2年前は向こう(LAKE STAGE)、今日はメインステージでやらせてもらってます! フォーリミありがとう!」(牧達弥/Vo&G)という言葉とともにGENが好きな曲だという「スーパーワーカー」、5月23日にリリースされるニューシングルの収録曲「SUMMER BREEZE」などを披露。ロックンロール、カントリー、ケルティックなどを融合させた彼らの解放的な楽曲は、やはり野外に良く似合う。
LAND STAGE(サブステージ)は、メロディックパンクシーンでフォーリミとつながりがあったDizzy Sunfistからスタート。「誰がいちばん笑顔で帰れるか勝負しようぜ!」(あやぺた/Vo&G)というシャウトとともに“これぞメロディックパンクの王道!"と呼ぶべきアッパーチューンを連発した。
SKY STAGEの2番手は“YON FES"3年連続の出演となるSHANK。メロコア、スカ、ロックンロールなどをしっかりと吸収し、生々しいバンドサウンドとともに放ちまくるステージによって、フィールドではダイブが巻き起こる。「3年続けて、大切な場所に呼んでくれてありがとう」(庵原将平/Vo&B)というコメントの後もアッパーチューンを連発した。
LAND STAGEには、この日、個人的にもっとも注目していたSIX LOUNGEが登場。オーセンティックなロックンロールに根差したサウンド、切ない叙情性を爆発させるヤマグチユウモリ(G&Vo)のボーカルによって観客をガッチリ惹きつける。「ちゃんとライブハウスで対バンしたことはないけど、こういう場所に呼んでくれるということは、そういうことなんだろうなと。胸を張ってやります!」というヤマグチの言葉も印象的だった。
キュウソネコカミはフォーリミの「Squall」を大音量で流しながら登場、そのまま「Squall」をカバー。さらに「ビビった」「ファントムヴァイブレーション」などのアンセムを続け、オーディエンスを笑顔で踊らせる。ヤマサキセイヤ(Vo&G)のパフォーマンスも絶好調。「ギラギラおじさん」では“素肌に金色のジャケット"で熱唱、「TOSHI-LOWさん」では客席に飛び込む。エンタメ感とロック感がせめぎ合う圧巻のステージだった。
tetoはリアルな感情を攻撃的なロックンロールに乗せて放ちまくる。SIX LOUNGE同様、フォーリミよりも下の世代のバンドだが、昨年のツーマンツアー「Human Communication tour」で共演するなど関わりはかなり深い。その生々しいステージングは、フォーリミのファンの心をしっかりと捉えたはずだ。
SKY STAGEを夏の空気に包んだのは、ORANGE RANGE。「沖縄のテンションをぶつけちゃいます!」(RYO)とフロアを煽りまくり、ヒットチューン「上海ハニー」(曲の途中、みんなで“カチャーシー"を踊る演出も)で心地よい一体感を生み出す。さらに「イケナイ太陽」ではGENがゲストボーカルとして登場。曲が始まった瞬間に少しだけ日差しが差し込み、観客から歓喜の声が上がった。
続いてLAND STAGEにyonigeが登場。直線的なビートとエモーショナルなメロディがぶつかり合う「さよならプリズナー」が始まると、どんどん観客が増えていく。昨年秋にメジャーデビューを果たした彼女たちに対する注目度は、ここにきてさらに上がっているようだ。「“YON FES"3年目でお呼ばれしてもうた! 女にはやらなならんときがある!」(ごっきん/Ba&Cho)という挨拶も大ウケ。代表曲「アボカド」における牛丸ありさ(Vo&G)が感情豊かなボーカルも印象的だった。
“YON FES"1日目はいよいよ終盤へ。まずSKY STAGEにTHE ORAL CIGARETTESが姿を現し、「マジでフォーリミありがとうの4本!」(山中拓也/Vo&G)に合わせて観客が4回手拍子を打ち、「狂乱 Hey Kids!!」から文字通り狂乱へと突っ込んでいく。高揚感溢れる楽曲の合間に叙情的なミディアムナンバー「通り過ぎた季節の空で」を挟む緩急自在のステージも見事。「フォーリミがこのフェスを続けている理由、意味を感じてほしい」(山中)という真摯な言葉も心に残った。
LAND STAGEの最後に登場した四星球は期待通りの爆笑&エモーショナルなパフォーマンスを繰り広げる。ステージ後方からモリゾーとキッコロが登場したり、巨大な(もちろん手作りの)“RYU-TA人形"を客席に投げ込んだり、やりたい放題。さらにフォーリミの「swim」をもとにした「swimたいやきくん」という楽曲を披露すると、爆発的な笑いと盛り上がりが生まれた。最後は「出演したバンドから受け取ったこのバトン、フォーリミに渡すつもりはありません! みなさんに渡しますので、みなさんがフォーリミに渡してください」(北島康雄/Vo)とメンバー、ファンが一緒にSKY STAGEへ大移動。大トリのフォーリミのステージへとつないだ。
最後はもちろんフォーリミ。「まだいけますか?まだ遊べますか?!」(GEN)というシャウトから極上のアッパーチューンを連発、すっかり日が暮れた会場をさらなる熱気で包み込む。代表曲のひとつ「Warp」ではメンバーのテンションもさらにアップ。パワーとスピードを兼ね備えたバンドサウンドを力いっぱい叩きつける。「今日は本当に強力なバンドばかりが出てくれて。でも“このセトリだったら大丈夫。俺たちの曲、いいな"って思いました(笑)」(GEN)という自信に貫かれたステージからは、フォーリミの新たな進化が感じられた。
ライブ終盤のMCでGENは「SIX LOUNGEとかtetoとか後輩のライブを観て、すごい焚き付けられるものがあって。僕たちは手に入れたものを失いたくなくて、妥協ポイントみたいなものを見つけるのが少しずつ上手くなってるんじゃないかなと思ってたんですよね」「でも、この“YON FES"は全部にこだわりを持ってやっていて。わがままを言って、“好き"を形にした1日が今日です。大切なことを思い出させてくれたみなさん、本当にありがとうございます」とコメント。YON FESに対する強い思いを改めて示し、観客からも大きな拍手が起きた。
アンコールの「Terminalでは、バニラズ、キュウソ、オーラルなどのメンバーがステージに登場。祝祭感に溢れた雰囲気のなかで“YON FES"1日目はエンディングを迎えた。
【取材・文:森朋之】
【撮影:ヤオタケシ】
ライブ 男性ボーカル 04 Limited Sazabys Dizzy Sunfist go!go!vanillas THE ORAL CIGARETTES SHANK SIX LOUNGE teto yonige キュウソネコカミ 四星球 ORANGE RANGE
リリース情報
My HERO / 夕凪【12cmCD】
2018年03月14日
日本コロムビア
2.夕凪
お知らせ
go!go!vanillas "FOOLs Tour 2018~音楽馬鹿達と春のナイトピクニック~"
04/21(土)[大阪]なんばHatch
ARABAKI ROCK FEST.18
04/28(土)[宮城]エコキャンプみちのく
04 Limited Sazabys 10th Anniversary Live
04/29(日)[神奈川]横浜アリーナ
05/05(土)[愛知]日本ガイシホール
05/11(金)[大阪]大阪城ホール
OSAKA METROPOLITAN ROCK FESTIVAL 2018
05/19(土)[大阪]大阪府堺市・海とのふれあい広場
05/26(土)[東京]新木場・若洲公園
百万石音楽祭2018 ~ミリオンロックフェスティバル~
06/03(日)[石川]石川県産業展示館
BLAZE UP NAGASAKI 2018 in HUIS TEN BOSCH
06/09(土)[長崎]長崎ハウステンボス
SATANIC CARNIVAL’18
06/16(土)[千葉]幕張メッセ 国際展示場 9-11ホール
DEAD POP FESTiVAL 2018
06/30(土)[神奈川]東扇島東公園
※出演日は後日発表
SPACE SHOWER SWEET LOVE SHOWER 2018
08/31(金)[山梨]山中湖交流プラザ
※出演日は後日発表
AIR JAM 2018
09/09(日)[千葉]ZOZOマリンスタジアム
※その他のライブ情報・詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。