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UVERworld「新しい時代に足跡つける」――デビュー15周年を刻んだ配信ライブ

UVERworld | 2020.07.13

 結成20周年の6月6日には、FC限定の配信ライブを通して、自分たちの音楽は不要不急じゃないことを証明したUVERworld。デビュー15周年の7月6日には、Crewのみならず、一般も参加できる配信ライブ「UVERworld 20&15 ANNIVERSARY LIVE」を開催。この日のライブは、TAKUYA∞(Vo)がFC限定の自身のブログにてCrewへ募った投票の結果を参考にしたスペシャルなセットリストが用意されることとなった。

 18:30。開場から開演までの時間、画面に繰り返し流れるのは、前回と比べ、バージョンアップした大岩 Larry 正志による吹き替えのCM。CrewはそこからUVERworldのユーモアにあふれた世界へと没入していく。19:30。映像が切り替わり、ライブ会場へ。等間隔に並んだ縦長のディスプレイに赤く燃えたバンド名が表示された途端、SEが踊り出す。

 ステージ中央に出てきた彰(Gt)が鳴らしたギターのフレーズに真太郎(Dr)がドラムを合わせたところから、勢いよく、「ROB THE FRONTIER」へと舵を切った。前回の配信ライブでも、どうにもできない困難な現状に対して、心を震わせながら立ち向かう強さを示したUVERworld。<Dead Endなんて無い 鳴り止まぬanthem>。サビにあるリリックが、前回同様に祈りのような意味を帯びていく。「デビュー15年、UVERworld。派手に行こうぜ!」と声を上げるTAKUYA∞に続いて、克哉(Gt)、信人(Ba)、彰、誠果(Sax/Manipulator)が、それぞれの太鼓を痛快に叩くと、軽快なリズムで心を解放する「Wizard CLUB」に飛び込む。ベースラインが心地よく響く「CORE PRIDE」で、この日もUVERworldは、颯爽と心に着火した。

 「自分たちにしか出せない音楽、言葉があると信じてやり続けた15年。そして俺たちにしか出せない言葉を欲しがって今日ここに沢山の人が観に来てくれている。今日もUVERworldは皆のマイナスな意見も期待も軽く飛び越えて、最高の16年目をぶちかますんでよろしくお願いします!」と告げたTAKUYA∞は、揺れるようなピッコロの音色が異国感を漂わせる「ENOUGH-1」を歌い出す。訴えている内容は真っ当で、ここに、彼らのフィルターを通した現実的な世界が映っている。実際、Crew間で人気が高い楽曲も、そんな正直過ぎる歌詞が綴られている曲だ。ライブではCrewが手を上げる「EDENへ」から、6人一体となって闘争力を高める「AS ONE」へと突入した。この日は、票数が多かった一方で、今歌えば曲名だけで叩かれるのではないか、と心配する声も多かった「コロナ」を披露。あえて逆の道を選ぶのにも似た挑戦は、彼ららしく、そして、温かい。

 Crewとメンバーに向けた「earthy world」で感謝を届けてから、投票に勝ったという「KICKが自由」で、UVERworldが炸裂。「拡がるUVERworldとか、いろんな人を入れていきたいとか言ってるけど、本当のところ言うと、別にもう今見てくれてる人たちだけでいいと思うくらい、今に満足している」との思いを象徴するように繋がれたのは、壮大なストリングスが美しい「此処から」。<君だけを愛してくと決めたんだよ>と一途に恋人を想った珠玉のラブソングが、Crew一人ひとりへのラブソングへと形を変えていく。その後も、「なんで俺たちは、普通のことを普通に幸せって気付けないんだろうね。毎日楽しいことなんてあるわけない。だから今日みたいに超つまんねー話でも笑ってられる仲間が大事なんだと思う」と打ち明けたTAKUYA∞は、「全員に愛される必要なんてないよ。自分のことを愛してくれる人を大切にする。そんな生き方は、間違っちゃいねーよ!!!!」と直球な言葉を吐き出した。その一連の言葉に断固とした説得力があるのは、表面的に大衆に好かれる音楽ではなく、限りある人たちの心の奥を震わすことのできる音楽を常に選んできたUVERworldだから。

 画面越しに居るCrewもきっと一緒に声を合わせた「AFTER LIFE」を終えると、最後にTAKUYA∞は、「これ(コロナ)を機にいろんなものを諦めなければいけない人も出てくるんだと思う。俺たちもUVERworldを見つける前、挫折していろんな夢を諦めて。それでも前を向き続けて出会ったUVERworldで、今こんなにも幸せになれてるから、皆も本当に前を向き続けてほしいなって思います」、「俺たちが生きている間に、犯罪はなくならないし、差別もきっとなくならないし、誹謗中傷もなくならないと思うし、世界平和なんて絶対こないけど、誰に期待することもなく、自分たちがどう生きるか」、「俺たちがはっきりわかっていることは、好きなものから逃げると必ず後悔するっていうこと。お互いに後悔のない人生を過ごしましょう」と熱い約束を交わした。

 7日間で死んでいく蝉が冬の夢を見るように、誰もが夢を見ながら生きていくことに意味があるという切実な思いが込められている「7日目の決意」は、この日のラストを締め括る曲として最も相応しかった。<もう 今日からは死ぬ以上の悲しみは ここに無いと思って生きて行くよ ならもう何も怖くない 誰がどう言おうと構わない 諦める必要もない 強く生き抜くよ>との歌詞は、立ち止まりかけた一人ひとりへ新たな扉を開くための勇気を与えることとなったに違いない。「デビュー15周年に、こんなに素敵な時間を与えてくれて本当にみんなありがとう。このご恩はいいライブといい曲でしっかりと倍以上にして返します。新しい時代に足跡つける俺たちがUVERworld。よろしくどうぞ!」デビュー16年目以降も、UVERworldは、彼らにしか生み出せない音楽をただ、ひらすらに愛するCrewのもとへ届けていく。

【取材・文:小町碧音】

tag一覧 J-POP 配信ライブ 男性ボーカル UVERworld

リリース情報

[DVD]UNSER TOUR at TOKYO DOME 2019.12.19

[DVD]UNSER TOUR at TOKYO DOME 2019.12.19

2020年07月01日

Sony Music Records

01.UNSER
02.Touch off
03.WE ARE GO
04.stay on
05.境界
06.ナノ・セカンド
07.在るべき形
08.ODD FUTURE
09.world LOST world
10.KINJITO
11.NO.1
12.PRAYING RUN
13.Making it Drive
14.ALL ALONE
15.THE OVER
16.和音
17.Massive
18.First Sight
19.EDENへ
20.UNKNOWN ORCHESTRA
21.Don’t Think.Feel
22.Q.E.D.
23.零HERE~SE~
24.IMPACT
25.AFTER LIFE
26.O choir
27.7日目の決意
28.MONDO PIECE
29.LONE WOLF(ENDING)

セットリスト

UVERworld 20&15 ANNIVERSARY LIVE
2020.07.06

  1. 01.ROB THE FRONTIER
  2. 02.Wizard CLUB
  3. 03.CORE PRIDE
  4. 04.ENOUGH-1
  5. 05.EDENへ
  6. 06.AS ONE
  7. 07.コロナ
  8. 08.earthy world
  9. 09.KICKが自由
  10. 10.此処から
  11. 11.Spreadown
  12. 12.7th Trigger
  13. 13.Touch off
  14. 14.AFTER LIFE
  15. 15.7日目の決意

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