前へ

次へ

これこそがWiennersのライブだ! 画面越しにひとつになった熱狂の一夜を徹底レポート!

Wienners | 2020.07.17

 5月にリリースしたニューアルバム『BURST POP ISLAND』を引っさげてツアーをまわるはずが、新型コロナウイルスの影響で延期。しかしだからといってタダでは終わらないのが生粋のライブバンド・Wiennersである。7月9日、本来であればツアーファイナルの場所となるはずだった渋谷CLUB QUATTROから届けられた生配信ライブ。いい意味でいつもどおり、そして『BURST POP ISLAND』で蹴破った新しい扉の向こう側を爆音とともに見せてくれる熱いステージを、彼らは繰り広げてくれた。

 お客さんがいないことを除けば、すべてが通常営業。それを体現するように、SEとともにステージインした4人。「イェーイ、ご無沙汰してます。みなさんお元気でしたか? 俺たち変わらず、こうやって音出してるよ!」とカメラ目線で叫ぶ玉屋2060%(Vo/Gt)。「我々がWiennersだ!」というこれまたいつもの名乗りから「ANIMALS」でライブはスタートだ。メンバーそれぞれにぐいぐい寄っていくカメラワークが、炸裂する演奏をさらにテンション高く盛り上げていく。玉屋とアサミサエ(Vo/Key/Sampler)のツインボーカルが繰り出すポップなメロディ、KOZO(Dr)の叩き出すタイトなビート、アンサンブルを支える∴560∵(Ba/Cho)のベース。Wiennersを構成する要素ひとつひとつがストレートに耳に飛び込んでくる。そして何より印象的な4人の表情。ときおりカメラに向かってスマイルするその顔は、充実している今のバンドを象徴するようだ。

 軽やかな裏打ちのダンスビートとアサミサエのシンセサイザーのリフレイン、玉屋2060%のギターカッティングが問答無用で踊らせる「MY LAND」を経て、「今日、今ここで、今だからこそ伝えたい歌があります。今だからこそ歌いたい歌があります」という玉屋2060%の言葉から披露されたのは、Wiennersの最新アンセム「UNITY」だ。お客さんがいるライブではシンガロングが必ず巻き起こるこの曲が描き出す、ロックバンドとオーディエンスで生み出すライブの場の熱狂と、「ひとつになる」というシンプルなメッセージが、時空を超えて僕らの心を掴みに来る。カメラを凝視してサビを歌う玉屋の強い視線は、何がなんでもこれを届けるという意志にあふれていた。続いては、メジャーに返り咲いたことを改めて報告しつつ、「夢をあきらめないすべての人たちへ」とぶちかまされた「起死回生の一発」。本サイトでのインタビューでも、玉屋はこの曲に込められた思いや、長い旅路を経て今たどり着いた確信について語ってくれたが、Wiennersの数ある楽曲のなかでも長い射程距離と広い放射角をもったこの力強いメッセージソングが、ぎゅっと密度の高いアンサンブルによって晴れやかに鳴り響く。
(参考:満を持して再びメジャーへ! バンドの最新モードを玉屋2060%が語り尽くす!https://music.fanplus.co.jp/special/202005152432e310f

 ここでアサミサエがMC。「今夜は最後まで楽しんでいきましょう!」とカメラに笑顔を見せる。∴560∵は「ご覧のとおり、めちゃめちゃ熱くライブさせてもらってます!」と汗だくの表情をほころばす。「約5ヵ月ぶりにライブしてます。めちゃくちゃ力んでおります。Wiennersです」と玉屋。「超最強のアルバムが出来たんだけど、ライブがずっとできなくて。すげえ悔しかった」と心情を吐露するが、SNSなどでのファンの声が励みになったと明かす。そして「こうやってライブができる幸せ、噛み締めてます」という言葉どおり、ライブはここからますます熱くバーストしていくのだ。

 爆速2ビートとオペラが正面衝突したような「Kindergarten Speed Orchestra」を華やかにぶち上げ、サンバとメタルの魅惑のマリアージュ「YA! YA! YA!」では画面のこちら側を全力で巻き込みながらのパーティが繰り広げられる。そう、お気づきのとおり、この日のライブは『BURST POP ISLAND』の楽曲を曲順どおりに再現するというスペシャルなショウなのだ。「まだまだ楽しい時間は終わりませんよ!」とアサミサエがリードボーカルをとった「ULTRA JOY」、今ここから始めていくんだという決意をアッパーに表明する「NOW OR NEVER」――この4人だからこそ、そして紆余曲折をくぐり抜けながら新天地にたどり着いたWiennersだからこそ鳴らせるメッセージが、クアトロの空気をビリビリと震わせていく。その後のMCでは、∴560∵がこの配信ライブを「新しいことへの挑戦」と位置づけていたのが印象的だったが、実際、Wiennersは少しずつ、自分たちの手で自分たちだけの道を切り開いてきたバンドだ。常に目の前には新しい扉があり、それをひとつずつ開けながら彼らはここまで来た。だからこそ、この日のライブも新しい始まりにしなければならない。続いて鳴らされた「プロローグ」はそんな強い信念が感じられる名演となった。「挑戦し続けていけばきっとつまづくこともあるでしょう。あなたの涙にこの曲を」――まるで子守唄のような優しいメロディとシンセの音色が温かに包み込む「ゆりかご」から、アルバムの最後を飾る「FAR EAST DISCO」へ。ファンとの絆をそのまま歌にしたような歌詞と、踊り狂うフロアが目に浮かぶリズムとメロディがどこまでも鮮やかに広がっていった。

 「マジで、画面越しではあるけど、Wiennersが『BURST POP ISLAND』を演奏している姿をみんなに見せられてうれしいです」。玉屋2060%は満足げな表情を浮かべ、何かから解放されたように饒舌なMCタイムへ。再びバンドで音を鳴らすことができた喜びと同時に、無観客のライブのノリの難しさを正直に吐露したり、たしかに観ていてずっと気になっていた∴560∵の着ているTシャツ(ライブ中にちょいちょい着替えていたのだ)をイジったりしながら、「まだ終わりませんからね! 心の中でモッシュしてください。心の中でダイブしてください。Wiennersについてこいよ!」とギアを上げ、「TRADITIONAL」から怒涛のクライマックスへ突入。そして「俺たちはいつでもおまえらの側にいるぜ。音楽を愛する者同士、ともに苦難を乗り越えていこうぜ!」という力強い呼びかけに続いて「LOVE ME TENDER」をぶちかます。「離れててもひとつだぞ、おまえら!」。いつも以上に大きく熱いメッセージを放ちながら、次々と代表曲を届けていくWiennersの姿がなんとも頼もしい。梅雨のじっとりとした空気を切り裂くように鳴り響いた「蒼天ディライト」でこの日いちばんの多幸感を描き出すと、「また絶対、元気で会おう!」という一言とともに本編ラストナンバー「Cult pop suicide」へ。自分たちのバンド名を歌い込んだ、Wiennersの原点とも言えるこのショートチューンを全力でぶちかまして痛快なフィニッシュを決めた。

 その後はメンバー4人とオーディエンスで気持ちよく乾杯。どんどん書き込まれるコメントに目を通しながら、リラックスした表情でトークしつつ、着替えとアンコール曲の相談を済ませると再びステージへ。まずは「レスキューレンジャー」を投下する。アサミのキュートなボーカルで一気に盛り上げて「おおるないとじゃっぷせっしょん」へ。「おうちで跳べ! 跳べ!」という玉屋2060%の言葉を待つまでもなく、アッパーなリズムとメンバー全員によるコーラスがどこまでもテンションをぶち上げていく。そして改めて感謝を述べると、ラストは「Idol」。これぞWiennersという情報量過多のポップチューンで強烈なスパートを決めると、4人は颯爽とステージを去っていった。

【取材・文:小川智宏】
【撮影:かい】

tag一覧 J-POP 配信ライブ 男性ボーカル Wienners

リリース情報

BURST POP ISLAND[初回限定盤]

BURST POP ISLAND[初回限定盤]

2020年05月13日

日本コロムビア

01.ANIMALS
02.MY LAND
03.UNITY
04.起死回生の一発
05.Kindergarten Speed Orchestra
06.YA! YA! YA!
07.ULTRA JOY
08.NOW OR NEVER
09.プロローグ
10.ゆりかご
11.FAR EAST DISCO

<初回限定盤付属Blu-ray収録内容>
■BACK TO THE ANIMALS TOUR 2020 FINAL 2020.2.15 @渋谷CLUB QUATTRO(75min)
■Wiennersのこと メンバーインタビュー(75min)

セットリスト

生配信!
BURST POP ISLAND 発売記念ライブ
2020.07.09@渋谷CLUB QUATTRO

  1. 01.ANIMALS
  2. 02.MY LAND
  3. 03.UNITY
  4. 04.起死回生の一発
  5. 05.Kindergarten Speed Orchestra
  6. 06.YA! YA! YA!
  7. 07.ULTRA JOY
  8. 08.NOW OR NEVER
  9. 09.プロローグ
  10. 10.ゆりかご
  11. 11.FAR EAST DISCO
  12. 12.TRADITIONAL
  13. 13.LOVE ME TENDER
  14. 14.蒼天ディライト
  15. 15.Cult pop suicide
【ENCORE】
  1. EN1.レスキューレンジャー
  2. EN2.おおるないとじゃっぷせっしょん
  3. EN3.Idol

お知らせ

■配信リンク

↓各種ストリーミングサービスはこちら↓
https://nippon-columbia.lnk.to/PDWph6xT



■ライブ情報

BURST POP ISLAND TOUR 2020 振替公演
2020/11/27(金)千葉 LOOK (ゲスト:1バンド)
2020/12/01(火)新潟 GOLDEN PIGS BLACK STAGE (ゲスト:1バンド)
2020/12/02(水)宮城 仙台enn 2nd (ゲスト:1バンド)
2020/12/04(金)北海道 札幌SOUND CRUE (ゲスト:1バンド)
2020/12/10(木)大阪 梅田Shangri-La (ワンマン)
2020/12/12(土)京都 nano (ゲスト:1バンド)
2020/12/13(日)香川 高松TOONICE (ゲスト:1バンド)
2020/12/15(火)福岡 Queblick (ゲスト:1バンド)
2020/12/16(水)広島 BACK BEAT (ゲスト1バンド)
2020/12/18(金)愛知 名古屋CLUB UPSET (ワンマン)
2020/12/20(日)静岡 UMBER (ゲスト:1バンド)
2021/02/25(木)東京 渋谷TSUTAYA O-EAST (ワンマン)

※その他のライブ情報・詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

トップに戻る