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Beemerと画面越しに再会したメモリアルな配信ライブ「THE NEST ON LIVE」最速独占レポート!

THE BEAT GARDEN | 2020.07.28

 チャレンジ、前進。チャレンジ、前進。THE BEAT GARDENの歴史はきっとその繰り返しでできている。“チャレンジ”と“前進”の間には“時に失敗”も含まれているだろう。“試行錯誤”も、もちろん“大成功”も。そうした繰り返しを一つひとつ丁寧に積み重ねながら、辿り着いた今日のなんとかけがえのないことか。2020年7月27日、晴れてデビュー4周年を迎えたTHE BEAT GARDEN。そして、このアニバーサリーに彼らは新たなチャレンジに臨むことを決めた。それが彼らにとって初となる無観客配信ライブ「THE BEAT GARDEN one man live 2020『THE NEST ON LIVE』」だ。コロナ禍の収束が未だ見えない現状をしっかりと受け止め、そのうえで彼らが“Beemer”と親愛を込めて呼ぶ大切なファンのみんなと一緒に、この記念日を最高の形で祝うためのステージ。4人が全身全霊で挑んだそのパフォーマンスは、観る者に画面越しであることを一瞬にして忘れさせるほどにダイナミックかつリアルな迫力に満ちていた。

 なにせ1月の東京・新木場STUDIO COAST以来、実に半年ぶりとなるTHE BEAT GARDENのライブだ。開演を待っている間のワクワクが尋常じゃない。オープニング映像とともに鳴り渡るSE、そこから画面に4人の姿が映し出された瞬間の爆発的歓喜といったらなかった。黄色い悲鳴が聞こえた気がしたほどだ。おそらく彼らも同じくらい大きな喜びを噛み締めていたことだろう。久しぶりに足の裏に感じるステージの感触が、何より4人で、生身で自分たちの音楽を表現できることがうれしくてたまらないと、表情からもビシビシと決まる一挙手一投足からも迸ってとめどない。オープニングナンバーにして容赦なくアグレッシブな「Alive」、手にしたタオルを4人4様の回しっぷりで画面の向こうを煽り倒す「JUNGLE GAME」とのっけから出力120%の勢いでぐいぐいとオーディエンスに迫る。それでいて、曲が終わると録音された歓声が流れて場を盛り上げるという気の効いた演出で和ませるのだから、ニクいじゃないか。開始から10分足らずですでに彼らの手のひらの上、進んで転がされてしまう。

 「(無観客というのは)不思議な感じですけども、きっとみんな、たくさん声を出してくれてると思うので。今日はカメラが数え切れないくらい入っておりますので、マルチアングルで、全員が最前列(の気分)で楽しんでもらえたらと思います。最後までよろしく!」

 そう呼びかけ、さらに「今日は飛ばしていきますよ。みなさん、周りの物とか気をつけてくださいね。いいですか? 一緒に踊ろう!」と誘ってタイトルコール。4人のキメポーズからスタートしたのは「ダンシング・マン」だった。DJブースでフロント3人の背中を見守っていたSATORUもここぞとばかりに飛び出して、4人で揃いのステップを踏みつつディスコティックなダンスを披露。間奏では、カメラを独り占めしようとメンバーが入れ替わり立ち替わりわちゃわちゃとベストポジションを奪い合う微笑ましい一幕も。かと思えば、「サイドディッシュ」ではソウルフルでグルーヴィーな大人の色気を惜しげもなく放出。同じダンサブルな楽曲でもまるで異なる表情に、彼らの音楽とその表現の懐の深さを改めて知る。

 ところで、この記念すべきワンマンライブの会場に彼らが選んだのは東京・六本木にあるライブハウス、morph-tokyo。遡ること8年前、大阪の専門学校で出会ったU、MASATO、REIの3人がTHE BEAT GARDENの前身となるグループを結成し、その1週間後に上京したというのは有名なエピソードだが、そんな彼らが東京に来て最初に立ったのがmorph-tokyoのステージなのだ。彼ら目当ての観客など0人のオープニングアクトから始まったその歩み、メジャーデビューして満4年を迎えての原点回帰に熱いものが込み上げる。今やSTUDIO COASTでのワンマンライブも大成功に収めるまでに成長したTHE BEAT GARDEN、通常のライブであればどれだけ愛着のある会場であっても、キャパシティを鑑みればここでのワンマンライブ開催はなかなか叶うものではなかっただろう。無観客の配信ライブだからこそ、この大事なタイミングでスタートの地に立ち戻ることができた。そう思うとなお一層、胸の奥が熱い。けっして広いとは言えないステージ、4人の距離がいつも以上に近いことが、観ているこちらとの距離感を埋めてくれるかのようでうれしくも感じられた。

 加えて、今回の配信ライブの視聴は生配信視聴専用アプリ、FanStreamを通じて行われたが、搭載されたコメント機能やアバター機能を使えば、より実際のライブ空間にいるかのような体験ができるのも面白かった。メンバーもMCのたびにタブレットを覗いては続々と届くコメントに声をはずませ、「ちょっと、みんなで同じ動きをしてみたい」とREIが切り出したのをきっかけに、アバターとなったBeemerに拍手やジャンプを求めるなど、メンバーと観客との間にリアルな一体感が生まれる場面も多々あった。通常のライブやイベントの開催が自粛されるようになって数ヵ月、ものすごいスピードで配信ライブのあり方が進化していることにも素直に驚かされる。こうした様々な機能も同じ場所にいられない寂しさを相当に軽減してくれるのだと身をもって実感する。

 「同じ場所にはいられてないけど、みんなの声とか一生懸命歌ってくれてる顔とか全部覚えてるから、いつもどおり歌おうと思ってこういうセットリストにしました」

 この日のMCでUはそう明かしたが、たしかにこの日のセットリストには目の前にいる一人ひとりにそっと手渡すような、等身大のメッセージが込められている楽曲が多く並んでいたように思う。例えばライブでは初披露となった「Morning Glory」、メ~テレ(名古屋テレビ放送)の情報番組『ドデスカ!』のテーマソングとしてこの春から流れているこの曲は、意味なく思える1日も未来に繋がっている大切な1日であることを教えてくれる。例えば「スタートボタン」、映画『劇場版 ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん』挿入歌としても話題を呼んだこの曲は、“生きるということ”に真っ正面から向かい合い、そののっぴきならなさも含めて全部抱きしめるような力強さで、聴く者にじわりとした勇気を与えてくれる。「いつもありがとう、そこにいてくれて」というUの言葉そのままに、そこにいるだけでいいんだよとありのままを肯定してくれる「あのね」も、“上京”をテーマにしながらも最後には誰しもが自分の中に光を持っていると気づかせてくれる最新曲「光」も、けっして順風満帆なだけではない道のりを諦めず“チャレンジ”“前進”で進んできた4人だからこその説得力がその歌にはっきりと宿っていた。

 なかでも彼らの想いが凝縮されていたのは「みんなへ」だろう。タイトルにも表われているとおり、THE BEAT GARDENからBeemerへ贈られた本当の意味でのラブソングだ。この曲を歌う直前、Uは「僕自身、SNSとかで『いつか会える』って言いながら、ニュースとか観て『今年はもう会えないのかな』とか『来年ほんとに会えるのかな』とか思っちゃって。みんなもそうなのかな?」と画面越しに問いかけ、「(こんな状況だけど)応援できてないとか、自分は何もできてないとか思わないでほしい。デビュー4周年をこの4人で迎えることができて、自分たちで作った大好きな音楽を簡単じゃないこういう世界で歌わせてもらってる。それは間違いなくみんなのおかげだから」とはっきりと言い切り、続けて「いつも傍にいてくれて、こうやって離れて会えなくても傍にいることを感じさせてくれて、本当にありがとう」と告げたが、この日の「みんなへ」にはそうした言葉を遥かに超えた感謝と信頼と愛情がめいっぱいに詰め込まれていた。特にUからMASATO、REIへとリレーされ、3人のハーモニーへとなだれ込む2番の流れが、この日はひときわ美しかった。マイクを通していなくてもSATORUが一緒になって歌っている光景にもグッとくる。<La la la la...>のフレーズはきっと全国各地のBeemerが画面の向こうで声を重ねていたに違いない。

 目指す未来への想いを改めて誓った「本当の声で」、本編ラストにはメジャーデビュー曲「Never End」がアッパーに打ち上げられたが、もちろんこれで終わりではなかった。アンコールの声(これまた録音されたもの)とともに現われたのは、相撲取り(SATORU)、キングコング(MASATO)、宇宙人にさらわれた少年(U)、ヒマワリ男(REI)という文字だけでは「なんじゃそりゃ?」な姿のメンバーだ。もはや仮装が定番となりつつある、THE BEAT GARDENの楽曲の中でも至上のおバカソングにして人類の真価を歌い上げる大名曲「ヒューマン」の破壊力も、THE BEAT GARDENの本領のひとつと言っていい。

 「今日は一緒に4周年を迎えてくれてありがとう。でも、まだまだ描いていた景色には全然追いついてなくて。もっともっとたくさんの大きな景色を見たいし、その景色に出会えたときには今日まで出会ってくれたみんながそこにいてほしい。これからも信じて一緒に歩んでください」

 メンバーを代表してそう口にするU。残る力を存分にぶちまけた「Satisfaction」、デビュー当初から彼らが掲げるEDRの真骨頂とも呼びたい「Sky Drive」で「THE BEAT GARDEN one man live 2020『THE NEST ON LIVE』」はついに大団円。晴れやかな4人の笑顔には、突入した5年目のさらなるチャレンジと前進への覚悟も滲んでいると思えた。

 なお7月31日(金)20:00~8月9日(日)23:59までアーカイブ配信が実施される。見逃した方、興味を持たれた方には「ぜひ!」と力強くお勧めしたい。

【取材・文:本間夕子】
【撮影:TSUBO】

tag一覧 配信ライブ 男性ボーカル THE BEAT GARDEN

リリース情報

Digital Single「光」

Digital Single「光」

2020年06月29日

ユニバーサルシグマ

01.光

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セットリスト

one man live 2020
「THE NEST ON LIVE」
2020.07.27@六本木morph-tokyo

  1. 01.Alive
  2. 02.JUNGLE GAME
  3. 03.ダンシング・マン
  4. 04.Morning Glory
  5. 05.サイドディッシュ
  6. 06.Snow White Girl
  7. 07.君は知らない
  8. 08.スタートボタン
  9. 09.花火
  10. 10.あのね
  11. 11.みんなへ
  12. 12.光
  13. 13.本当の声で
  14. 14.Never End
【ENCORE】
  1. EN1.ヒューマン
  2. EN2.Satisfaction
  3. EN3.Sky Drive

お知らせ

■配信リンク

「光」
https://umj.lnk.to/TBG_Hikari



■ライブ情報

THE BEAT GARDEN one man live 2020
「THE NEST ON LIVE」

アーカイブ配信:07/31(金)20:00~08/09(日)23:59
特設サイト → https://thebeatgarden.com/the_nest_onlive/

※その他のライブ情報・詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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