“上京”をテーマに綴られた新曲「光」に込められた想いを、4人がじっくりと語る。
ゆびィンタビュー | 2020.06.29
PROFILE
THE BEAT GARDEN
2012年8月1日、大阪で出会ったU / REI / MASATOの友人同士でグループを結成。2015年の12月にサポートDJ SATORUが新メンバーとして加入。
2016年7月27日に1stシングル「Never End」でユニバーサルシグマよりメジャーデビュー。
2019年5月には、北アメリカ最大のアニメコンベンションイベント<FanimeCon 2019>にヘッドライナーとして出演し、現地のファン2,000人を魅了した。
同年12月4日にはグループ初となるウィンターソング「Snow White Girl」をリリースし、自己最高位となるオリコン&Billboardウィークリーチャート5位を記録。
2020年1月には、キャリア最大規模ワンマンライブ“THE BEAT GARDEN ONE MAN LIVE「THE NEST 2020」IN TOKYO~新木場 STUDIO COAST~”を大成功に終え、6月29日(月)に初となるデジタルシングル「光」をリリースする。
- “上京”をテーマにした曲はこれが初めてですよね。
U
はい。実は3月半ばに「光」とは違う曲のデモがすでにできていて、これでいこうということになってたんです。5月6月にはリリイベの予定もあって。ただ、そのデモを聴きながら、みんなで話しているうちに「これから上京してくる人がたくさんいると思うし、そういう人に向けた曲が書きたいね」みたいな気持ちが湧いてきて、改めて作ったのが「光」なんです。- すでにあったデモのときから“上京”がテーマだったわけではないんです?
U
そこはまだぼんやりとしてました。「ラブソングにする……?」みたいな感じで。MASATO
細かいディテールはまだなくて、“春夏に向けたバラード”くらいでしたね。U
そのデモを踏まえて話し合いをするなかで“上京”っていうワードが出てきて、だったらってことでもう1回、MASATOがメロディを作ってくれたんです。MASATO
もともとあった曲もすごくいいメロディだと思ってはいたんですけど、“上京”をテーマにして作るものはまた違うだろうなと思ったんですよね。- スムーズに浮かんできましたか?
MASATO
第1稿というか、インスピレーションで生まれてくるものについてはスルッと出てきましたね。僕自身、関西から上京した身なので、自分にとって「東京」とはどんな場所なんだろう?っていうところから見つめ直して。最初は憧れだけで出てきたけど、その後いろんなことを経験して感じることができた実家や故郷、プラットホームのありがたさが自分の中ですごく大きいなと気づいたし、うまくいかない切なさやもどかしさ……そういうものを東京に対する憧れと同時にメロディにできたらいいなと思って意識しつつ。なので、インスピレーションとして出てきたものを、どんどんそっちにブラッシュアップしていった感じです。- 実際、どんなふうに作るんでしょう? ギターを弾きながら、とか?
MASATO
ギターで作ったりもするんですけど、いちばん最初はほとんど鼻歌ですね。曲を作ろうと思ってから数時間で出てくることは絶対的になくて(笑)。曲を作ろうってモードになって何日間かの間に、基本的にはお風呂場で出てきます。U、REI、SATORU
へぇー!MASATO
たぶん、作ることに集中してないときのほうが出てきやすいんだと思うんですよ。集中してると考え過ぎちゃって、「もうちょっとこうしたほうがいいんじゃないかな」とか自分の雑味みたいなものが気になっちゃうんですよね。僕、ひとつのことしかできないので、何か気になることがあるとそっちに意識がいっちゃうんです。でも、お風呂場は体とかを洗う以外、何もすることがないから邪魔されないんですよね。なので今のところ、お風呂率は高いです(笑)。出てきたものをボイスメモに録っておいて、あとで聴き直すんですけど。U
お風呂場に携帯を持ち込んでるの?MASATO
持ち込んでます。曲を作ろうモードのときはいつもお風呂のサッシのところに置いといて。しかもシャンプーしてるときにいつも出てくるんですよ。泡が垂れてるなかでパッと手に取って、♪ナ~ナナナ、ナ~ナナ~って(笑)。で、また置いて、泡を流して、お湯に浸かったときにそれを聴き直して、そこからヴァースとかを広げていくっていう。- お風呂場でこんなに素晴らしいメロディが生まれていたとは。作詞はUさんが手掛けていらっしゃいますけど、MASATOさんが見つめ直していた東京や“上京”への想いをそのまま汲み取ったような歌詞ですね。
U
今回もメンバーに電話をしていろいろ話を聞いてから書いた歌詞なんです。MASATOもREIも、そんなに勇気を振り絞ってくれてたんだなって感じましたし、故郷のことも「ああ、こういう想いが今もあるんだな」って知ることができました。恩返しもそうですし、悔しさもそう。比べるものではないんでしょうけど、自分以上にそれぞれ想いがあるんだなって。実際、2人がすごく意気込んでくれてるのも当時めちゃくちゃ感じてましたし。REI
僕の場合、19歳くらいまで大阪にいて、それまでもずっと音楽と向き合ってきたけど、なかなか芽が出なくて。そんななかでUさん、MASATOさんと出会って、「このメンバーとなら一緒に音楽をやりたいな」ってみんなに背中を押されるような感覚もあって上京してきてるので、出てきたからにはやってやろうって気持ちでしたね。今、振り返るとすごく遠回りしてるんですけど、1日1日がすごく充実してたし、何もかもが新鮮で、ほんとにちょっとしたことが楽しかった。そういうのをよく覚えてますね。- でもUさんはご実家が埼玉だから、東京に対する想いとか、上京といっても一大事というわけではないでしょう?
U
だから最初は僕、「大丈夫だよ」って言う側だったんですよ。友達とか、それこそSATORUとかと普通に遊びに行くときの渋谷なんかは純粋に楽しい場所でしたし。でもREIとMASATOに出会ってからの東京っていうのはまったく別物ですね。2人の想いにどんどん影響されていって、東京の景色が全然違って見えるんです。それこそ普通にクラブに遊びに行ってたときの渋谷と、ライブで行く渋谷とでは全然違う。当時、僕の地元の所沢から3人で一緒に西武線から山手線に乗り換えていくなかで「やるぞ!」ってどんどんスイッチが入っていくんですけど、そうやって向かってるときの東京ってすごく大きくて、遠くて……めちゃくちゃ緊張感もありますしね。- <109見下されながら>の歌詞は、その頃の想いを綴られてるんでしょうね。
U
はい。109がすごく大きく見えて。それまではむしろ109とか気にしたことなかったのに、「あそこに広告貼られたいな」とか意識するようになるとすごく眩しく感じたんです。- SATORUさんの目には、そんな3人はどう映っていたんでしょう。
SATORU
僕はUさんと仲良かったこともあって、最初はライブのお手伝いをさせてもらってたわけですけど、僕の周りにこんなにも気合い入ってる人たちっていなかったんですよ(笑)。一同
はははは!(笑)。SATORU
すごくガッツがあるというか。毎日リハして、毎日歌って、それを俯瞰で見ながらすごいなと思ってました。だから、さっきUさんも言ってたように、僕も友達やUさんと買い物に行く渋谷と、この3人と一緒に行く渋谷って全然違って。「今日は絶対いいライブをするぞ!」みたいな気合いがひしひしと伝わってきて、今まで感じたことのない東京を感じられるようになったんですよね。- 「光」のメイキング動画で、歌詞には5つの“光”があるとUさんが語ってましたよね。ひとつは東京という街の光、次に、その東京に出てきたからこそあるんじゃないかという光、そして、新しい場所にいるから輝いて見える故郷の光、さらに自分が何かを成し遂げ誰かを照らせる光、最後に自分の中で光を見つけたい、って。
U
わりと早く「光」というタイトルが出てきて……Aメロから書いたんですけど、“上京”をテーマに考えたときに浮かんだのが、渋谷の道玄坂を上ったところにある豚骨ラーメン屋さんで、あそこのビルの窓がいつも印象に残ってて。あの光を思い浮かべながら、でも、どうしてこんなに悔しかったりするんだろう?みたいな気持ちを掘り下げていったんですけど……そこで気づいたのは、東京でいろんな出会いがあったり経験を積んでいくなかで、実は自分たちが輝けてないことがいちばんの原因なんだっていうことを日々痛感してたからなんですよね。誰のせいでも、なんのせいでもない――自分たちが影にいるみたいな感覚だったんだなって。- 最後の“僕の中で”というフレーズは、それに気づいたからこそ出てきた言葉ですか? つまり自分の中に消えない光を見い出したい、と。
U
そうです。東京に来て、仲間ができて、ファンの人と出会えて、事務所に入れて、ライブも少しずつ人が増えてきて。すごくうれしくて満たされる瞬間もあるけど、たとえ全部を手に入れても自分が輝いてないときっと満足できないから。- じゃあ歌にもそういう想いを込めて。
U
そうですね。たしかに、上京当時と比べたら東京に慣れたところもあるし、環境的にも恵まれてると思います。でも、やっぱり悔しかったり、もっと輝きたいって想いは今もタイムリーにあるので、当時の気持ちを思い出しながらというよりは、その今の自分のまま歌ってるというか……あのときと変わらないんだなって改めて歌いながら認識したっていう感じでしたね。もちろんもらったものはたくさんあるし、自分たちがやってきたことも間違いじゃないと思ってます。だからこそ、ちゃんと光を自分たちの中に宿して、自分たちを応援してくれてる人、故郷で見守ってくれてる人、家族もそう、友達もそう、みんなが胸を張って見ていられる光になりたい。ずっと抱えてるその想いをそのまま歌いました。- MASATOさんは?
MASATO
さっきUさんが言ったように、歌詞を書くにあたってUさんからインタビューを受けたんですよ。「上京するときはどうだった?」「上京してみてどうだった?」「葛藤でいちばん苦しかったときはどうだった?」「今はそのことをどう思ってる?」とか、そういうことを夜中の何時だ?っていう(笑)、「いつまでやるんですか、これ」みたいな(笑)。終盤なんてもう半目でしたから、僕。- あはははは! 相当ロングなインタビューですね。
MASATO
ほんとメンバーに話すのが恥ずかしいくらい赤裸々に話させてもらったんですけど、一切使われなかったんです。一同
ははははは!(笑)。U
そんなことないよ!(笑)。MASATO
いや、ニュアンスは入ってるんですよ。ただ、言葉としては一切使われてない(笑)。でも苦しさもうれしさもみんなで分かち合ってきたので、この歌詞に本当に共感できて。それで「2番のAメロを歌わせてください」って自分から言ったんです。だから歌も自分の気持ちのままに歌わせてもらいました。- 相当に熱が込められているんですね。
MASATO
こもってると思います。SATORUも褒めてくれたんですよ。<ただ掴めない今日にしがみつくだけ>っていう歌詞の“ただ”のところを、「あれはMASATOくんにしか出せないよね」ってずっと褒めてくれていて……陰で(笑)。U
2人でいるときに言うんでしょ?SATORU
そう(笑)。MASATO
もっとみんながいるときに言ってよっていう(笑)。U
でも、だからこそ、その褒めは本物だね。- いいエピソードです(笑)。REIさんはいかがですか?
REI
1番のBメロ、<半端な自分が浮かび上がる>が僕のパートなんですけど、自分を思い返したときに“半端な自分”っていうのも含めてシンプルに共感できたんです。それが想いに乗って歌声になったんじゃないかなと思ってて。今はファンのみなさんと会えない期間ですけど、SNSを通して「『光』を聴いたよ」って感想を多くいただいていて……うれしいことに毎回リリースするたびに曲の感想をいただけるんですけど、今回は「REIくんの歌い方がいい」とか歌に関しての感想を多く寄せてもらえてる印象が自分の中では強くて、それだけちゃんと歌が伝わったのかなっていうことがすごくうれしいんです。U
いいよね、REIのパート。REI
ありがとうございます(照)。U
いや、ほんとに。過去1、2ぐらいにいいかもしれない。「GAME」っていう曲のBメロをREIくんが歌ってるんですけど、今まであれがいちばんいいと思ってて。ずっと超えてこなかったんですけど、やっと!REI
ははははは!(笑)。MASATO
しかも「GAME」はインディーズのときの曲だから(笑)。REI
お待たせしました(笑)。- いよいよ本領発揮ですよ。そして気になるのが制作現場においてのSATORUさんの存在感。これまでもお話を伺ってきましたけど、SATORUさんの役割ってすごく大きいじゃないですか。
MASATO
そう、SATORUが光ですからね(笑)。U
SATORUに関して言うと、今まででいちばん精神的な柱になってたんじゃないかな。制作期間っていつ集中できるかわからない、いつのめり込めるかわからない、みたいな感覚があるんですよ。「今日まだ何もできてないのに……」って思っちゃうときとか。MASATO、REI
ありますね……。U
一方で、今コロナでBeemerのみんなに会えないので、ゲーム企画とかセルフカバー動画の配信とかをやってるんですけど、その編集をSATORUがやってくれてるんですね。そうやってタイムリーに動き続けてくれてる安心感が制作期間中も常に感じられたし、人と人とが離れていなくてはいけない期間だからこそ、自分たちを応援してくれてる人、見てくれてる人に喜んでもらえる何かが生まれてるっていうのは、すごくうれしいことだし、ありがたかったよね。なので、ここで改めてSATORU、ありがとうございます!SATORU
いいって、いいって(笑)。MASATO
「いいって」って(笑)。あと、SATORU自身がBeemer代表なので、デモや完成形を聴いてくれたときに「ほんとにいいっすね!」って言ってもらえるとめっちゃ安心するんですよ。Beemer第0号ですから。SATORU
お、0号? 1号よりも先?(←嬉しそう)。U
でも「Beemer代表なんだ、俺」って気づくのがちょっと遅かったから6号くらいじゃない?(笑)。- ではBeemer代表のSATORUさん、今回のシングルについて何かひと言お願いします!
SATORU
6号的には(笑)、そうですね……いつもは曲がリリースされる前にリリースイベントとかでお客さんの前で歌ってるんですよ。でも今回はそれがなくて、ラジオでの音源解禁だったり、歌詞で言えばUta-Netさんで先行公開させていただいたりしたので、今までと返ってくる反応が違うというか――SNSで返ってくるんですけど、その感じがすごく新鮮ですし、僕たちがまだ生で歌ってないにもかかわらず、すでにこの歌をみんなが愛してくれてるって実感できて。ちゃんと浸透してきているのが6号としてもうれしいです(笑)。- ではSATORUさんご自身は、完成した曲を聴いていかがでした?
SATORU
電車に乗るときとかにも聴いてるんですけど、聴きながら窓の外の風景が徐々に暗くなっていったりするんですよ。それが自分的にこの曲をすごく引き立てているなって感じたんですよね。U
めっちゃわかる! 電車、すごくいいよね。みんなにも通勤とか通学のときに聴いてもらえたら、より毎日に寄り添う曲になれるかもしれない。MASATO
上京がテーマだけど、それだけじゃないですしね。東京にいる人だけじゃなく、みんないろんな想いを抱えてそれぞれに闘ってて。そういう人たちにもしっかり届く歌だと思うんですよ。- このタイミングにリリースされるのもよかったのかもしれないです。新しい一歩を踏み出そうという時期に新型コロナウイルスによって出鼻を挫かれた人もきっとたくさんいらっしゃるでしょうし、悔しい想いを抱えながら、一人ひとりが一生懸命に道を模索してきたと思うんですよ。そういう人たちにとって、この曲はまさに“光”になるんじゃないかなって。
U
うれしいです。まだ完成してないんですけど、ついこの前、MVを撮ってきたんですよ(6月15日取材)。ソーシャルディスタンスはちゃんと保ちながら。たぶん、めちゃくちゃいいと思います。完成前にここまでいいと思えたのは、スタッフさん含め初めてだと思うんですよ。今までもそう思ってきたんですけど、今回はロケーションだったり、天気だったり、いろんなものに恵まれて、それ以上のものになったんじゃないかな。映像には映ってないですけど、撮影中に虹がかかったりして。- おお!
U
最初は晴れてたんですけど、移動中に雨が降って。でも海に着いたら止んだんです。そしたら大きな虹がかかって。監督、いちばん興奮してたもんね(笑)。MASATO
日が沈むまで全然時間がないのに「ちょっと待って!」って(笑)。U
「写メ撮ってもいい?」って(笑)。でもほんとに、より一層素敵な形でみんなに届けられるんじゃないかなって期待してます。- 楽しみですね。最後にコロナにまつわる今の状況について、今だからこそ聞いておきたいなと思うのですが……緊急事態宣言が出てから今までの期間、外出自粛とか、例えばリリースイベントができなくなるなどの状況を経て感じたこと、改めて思ったこと、自分にとっての“音楽”とは何なのかなどなど、率直な心情を。
U
ひとつ、すごくうれしかったのは……Beemerのみんなにとって、リリイベだったりで「会うこと」とか「握手をすること」も僕たちの音楽を聴くひとつの目的にしてもらってると思うんですね。僕も握手会はすごく大切だし、大好きだし、会うことで満たされるものってたくさんあって、今もすごく会いたいんですけど。でも会えないからこそ、僕らの音楽を聴いて心から幸せだって、曲そのものに対して思ってもらえたことを改めて感じられたのがすごくうれしくて。MASATO
僕は2つ思ったことがあるんですけど、ひとつはSNSにすごく疎かったなっていうこと。今になってTikTokが自分の中でバズってるんですよ(笑)。めっちゃ面白くて、ずっと観てますもん。U
僕、2年前からずっと「面白いよ」って言ってたのに全然観てくれなくて。今なんてTikTokの話しかしないですから(笑)。MASATO
ははははは(笑)。さっきも話に出たリモートでのゲーム企画とか、インスタライブとか、こんなに楽しいことだったんだなって。もうひとつは、当たり前のことが当たり前じゃなくなって、やっぱり失って初めて気づくんだなっていうこと。きっとみんなも実感してると思うんですけど……相田みつをさんの「しあわせはいつもじぶんのこころがきめる」って言葉があるじゃないですか。このままどうなっていくんだろう?って不安になってた時期にたまたまテレビでこの言葉に出会って、なるほどなって思ったんですよ。当たり前のことも自分が幸せだと思ったら幸せなんだなって。なのでラジオで言いました(笑)。- そういう素敵な発見はどんどん広めていかないと。
MASATO
ほんとに素敵な言葉だなって思って。自分次第なんですよね。SATORU
これもさっきの話になるんですけど、歌詞もメロディも僕は作れないので、この期間に僕は動画の編集をやってみよう、と。コロナで動けない時期だし、何か動画を出そうかってメンバーで話してて、いろいろ勉強しながらやり始めたんですよ。そしたらすごく楽しくて。1時間ぐらい撮ったものを10分の動画にまとめたりするんですけど、最初は難しかったのが、やっていくうちに徐々に慣れてきて、3人と一緒に頑張れてるなっていう感覚も出てきたりして。メンバーの新たな一面が見られてBeemerのみんなも喜んでくれますし、こういう機会を逆手に取ってやれることをどんどんやれてる感覚があるのは楽しいです。- かなり前向きに過ごせていたんですね。REIさんはどう過ごされてました?
REI
僕もこの期間、止まってる感覚は全然なかったです。むしろ、やりたいことだったり、やらないといけないことを見つめ直す時間だなと思ってて。この先コロナが収束して、日常に戻っていったとしても、きっと今までどおりの世の中には戻らないと思ってるんですよ。新しい過ごし方じゃないですけど、そういった世の中になっていくだろうなって。- だとして、じゃあ、そうした新しい暮らしの中で、自分はどうしていくのか、どんなふうに音楽と向き合っていくのか……。
REI
そういうところもすごく考えました。今回の配信リリース自体、THE BEAT GARDENとしては初めてで。今まで握手会だったりリリースイベントというものがあって、Beemerと対面する時間があるなかでのリリースだったのが、今回一気になくなって、楽曲勝負になるわけですよね。正直どうなるのかなって思ってたりもしたんですけど、逆に曲というもの、音楽というものを見つめ直せたし、この曲を配信リリースするんだ!っていう強い気持ちにもなれた。だから自分的には前に進めてるかな、と。当たり前だったことが当たり前じゃなくなっているのは、日々生活するなかで感じてますけどね。- 新しい届け方、伝え方、広がり方をこれからもどんどん探っていくことになるのでしょうが、その第一歩が「光」で本当によかったです。次のアクションもすごく楽しみにしていますが、大丈夫でしょうか。
U
はい! カバー動画も配信していきますし、もちろん曲もずっと作り続けてて、かなりたくさん作れたので、それを形にしていきたいとも思ってますし。でも、いつかはこの「光」を、やっぱりみんなと歌い合いたいです。お互いがお互いにすごく飢えてるぶん、いっそう反響し合えるんじゃないかなってすごく楽しみです。今は直接会えることを目標にいろんなことにチャレンジして、新しいTHE BEAT GARDENでまた再会できたらなと思ってます。
【取材・文:本間夕子】
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