音楽の劇的なまでのリアルさを実感する、plentyのニューシングル

plenty | 2011.02.16

2009年10月に1stアルバム『拝啓。皆さま』、2010年4月に『理想的なボクの世界』をリリース。既に3回のツアーを経験し、各地の音楽フェスも沸かせるなど、着実に注目度と人気を高めてきたplentyによる初のシングルが「1st ep 人との距離のはかりかた/最近どうなの?/人間そっくり」だ。

1月12日にリリースされたので、既にじっくり聴き込んでいるファンも多いだろう。これらの曲を聴いて改めて実感させられるのは、彼らの音楽の劇的なまでのリアルさだ。我々が普段心の奥底でなんとなく抱きつつも、なかなか言葉にすることのできない様々な感情を、彼らの曲は鮮やかに突きつける。そして、そんな鋭い切れ味を帯びながらも、透明感に溢れた歌声、美しいメロディ、絶妙なグルーヴに裏打ちされた3ピース・サウンドで表現している様にワクワクせずにはいられないのだ。今回のインタビューでは最新作、6月に控えている全国ツアーについて3人に語ってもらった。

EMTG:トリプルA面のシングルですけど、どの曲のテーマもリアルですよね。例えば「人との距離のはかりかた」で描かれている人との距離感、大事な人と距離をはかってしまうことに対して感じる寂しさって、多くの人が思い当たると思います。
江沼郁弥:2枚アルバムを出して、ツアーを3回やって、その後ちょっと時間があった時に、こういうことを考えるようになったんです。バンドやっている自分たちよりも周りの方がテンションが高い気がして。自分たちがやりたくてやっているのに、なんだかやらされている感じだし、やってやっている感じだし。そういうのがすごく嫌で。面白くなくなったんですけど、「じゃあどうしよう?」と。そういうことを考えていたら、この曲の言葉が出てきました。でも、僕が考えていたことから出てきた曲ですけど、聴いてくれるみんなにとっても共有できることだと思ってシングルに入れたんです。
EMTG:サウンド面に変化がある気がしたんですよ。今までの曲は大きな起伏とかリズムチェンジとかを交えて展開していましたけど、今回の3曲はどれもすごく素直にきれいなメロディが伝わってくるんですよね。
吉岡紘希: 1曲目に関しては詞に重点を置いているんで、詞がよく届くことを考えましたね。詞を伝えることを考えてリズムを当てたり、アレンジしていきました。
新田紀彰:1曲目は歌詞を読んで温かいものを感じていましたので、そこを大事にしました。「最近どうなの?」は、アコギに合わせたリズム。この曲のために初めて吉岡とリズム練に入りました。
EMTG:3ピースってあっさり味にすることもできるわけですけど、plentyは緻密なアレンジによって奥行き深いドラマを構築するじゃないですか。今回の3曲は、その魅力が濃いですよ。こういうサウンドだからライヴだとお客さんはじっくり聴き入って、シーンとするんでしょうね。
江沼郁弥:聴き入ってシーンとしていることを願います(笑)。
EMTG:「みんなそう思いこんで流されようとしているけど、それっておかしいんじゃない?」って示すような姿勢もplentyの曲は持っていると思います。例えば前の曲だと「枠」が印象的で。あれって「この世代は?って感じでしょ」って言われた側がそれに甘んじることへの抵抗感を描いていたじゃないですか。
江沼郁弥:例えば「スウィーツ男子」とかね。甘いものが好きなのは良いんですけど……。僕らも食べますし(笑) 。
EMTG:「スウィーツ男子は?っていうタイプの性格だよね」っていう枠に自ら積極的に収まろうとするのが嫌なんですよね?
江沼郁弥:そういうのに染まりにかかるのが嫌(笑)。そのグループでサークルまで作ろうとして! 許せない(笑)。
EMTG:(笑)plentyって必要な波風を立てるバンドだと思います。
江沼郁弥:「そういうことが常識になって欲しくないな」ってことを「聴いてくれ!」ってやるから……ライヴでシーンとなるんですかね(笑)。
EMTG:こういうすごく鋭くとがったことを透明感のある綺麗なメロディでじっくり伝えるから、plentyって本当に独特なんですよ。
江沼郁弥:声質のせいか年齢のせいか、こうなる(笑)。彼(吉岡)は人から「どんなバンド?」って訊かれると、「変なバンド」って答えているらしいですけど。
吉岡紘希:何と説明したら良いのか分からないので。「?みたい」ってことが思いつかない。だから「見て判断して」とか言っていますね(笑)。
新田紀彰:影響を受けたバンドはあるわけですけど、似たようなものにはなりたくない。だから見たり聴いたりしないと分からないバンドなんですよね。
EMTG:お客さんの歌詞の噛み締め度もかなり高いんじゃないですか?
江沼郁弥:そうだと思います。下向いて聴いているお客さんも結構いるんですよ。「寝てるのかな?」って思っていると、僕が歌詞を間違えた時に顔を上げてこっちを見る。その瞬間「寝てない、この人たち!」と(笑)。
EMTG:(笑)「最近どうなの?」の歌詞は、どんなことを考えて書きました?
江沼郁弥:ニュースでどこかの戦争のことを知っても、「自分には関係ないや」ってなる主人公の曲。今自分の目の前にあることが悩みだっていう。でも、そういう自分に気づくと寝れなくなっちゃう。そういうことをグルグルしながら平坦な日常を進む歌ですね。
EMTG:「人間そっくり」は、安部公房の小説にも同じタイトルがありますよね。
江沼郁弥:僕、安部公房大好きなんです(笑)。この曲とは内容的には関係ないんですけど。この曲は自分だけ取り残されている感じを描いた曲。みんなが前に進んでいるのに自分だけ逆流していたり、逸れていくと感じることから生じる閉塞感をサウンドでも表現したかった。普通の人だったらいろんなものを守れたり、いろんな人を助けたり、与えたりできる。でも、自分は与えられていない。「自分は人間じゃない。人間そっくりなんじゃないか?」って思っている主人公のお話です。これを聴くことでヒヤッとして、「自分も?」ってなったら良いなと思って書きました。
EMTG:6月には約1年ぶりのツアーがありますけど、ツアーでは3人はどんな感じなんですか?
江沼郁弥:ライヴ終わりはご当地グルメみたいなものを食べに行ってますよ。
EMTG:今回は長崎公演がありますけど、おいしいものがありそうですね。
吉岡紘希:チャンポンとか皿うどんが楽しみです。
江沼郁弥:リンガーハット?
吉岡紘希:長崎まで行ってそれはどうなの(笑)?
江沼郁弥:行ってみたいんだよね。
新田紀彰:長崎だからこそ?
江沼郁弥:そう。本場のリンガーハットに行ってみたい(笑)。「本場のリンガーハットはいかがなものなのか?」と確かめてみたいです(笑)。意外と他の土地のよりもおいしいかもしれないですよ。
EMTG:1月はスペシャ列伝で他のバンドと一緒に各地を回ったわけですけど、どんな感じでした?
江沼郁弥:楽屋はモンハンに夢中なチームと、喋っているチームに分かれていたんですけど、UNOを始めたら最終的にはUNOがモンハンのチームを食いました。
吉岡紘希:楽屋でUNO大会(笑)。
江沼郁弥:アナログのゲームは偉大だと思いました。罰ゲームはデコピンだったんですよ。だからライヴ前にデコが痛いっていう(笑)。

【 取材・文:田中 大 】

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ビデオコメント

リリース情報

1st ep「人との距離のはかりかた/最近どうなの?/人間そっくり」

1st ep「人との距離のはかりかた/最近どうなの?/人間そっくり」

2011年01月12日

headphone music label

1. 人との距離のはかりかた
2. 最近どうなの?
3. 人間そっくり

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INFORMATION

■リリース情報
plenty、2nd epリリース決定!!
更なる深化。描かれる新たな3つの世界

2011年5月11日リリース
XQFQ-1204 ?1,000(税込)
3曲収録
※詳細は後日発表致します。

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■ライブ情報
plenty presents "今日は春分の日"
昨年行われた自主企画イベント"今日は秋分の日"に引き続き、今回はandymoriを迎えてplenty presents "今日は春分の日"開催決定!
オフィシャルサイト チケット先行受付も行います!

3月21日(月・祝)
shibuya WWW
w/ andymori

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plenty ワンマンツアー "君との距離のはかりかた"
◆6月4日(土)
仙台MACANA
OPEN17:30/START18:00
[Info]キョードー東北 022-217-7788

◆6月5日(日)
新潟Live Hall GOLDEN PIGS RED STAGE
OPEN17:30/START18:00
[Info]キョードー北陸チケットセンター 025-245-5100

◆6月8日(水)
長崎DRUM Be-7
OPEN18:30/START19:00
[Info]キョードー西日本 092-714-0159

◆6月9日(木)
熊本DRUM Be-9 V2
OPEN18:30/START19:00
[Info]キョードー西日本 092-714-0159

◆6月11日(土)
福岡DRUM Be-1
OPEN17:30/START18:00
[Info]キョードー西日本 092-714-0159

◆6月12日(日)
広島Cave-Be
OPEN17:30/START18:00
[Info]夢番地(広島) 082-249-3571

◆6月18日(土)
名古屋ElectricLadyLand
OPEN17:30/START18:00
[Info]SUNDAY FOLK PROMOTION 052-320-9100

◆6月19日(日)
大阪BIGCAT
OPEN17:30/START18:00
[Info]キョードーインフォメーション 06-7732-8888

◆6月24日(金)
東京SHIBUYA-AX
OPEN18:30/START19:00
[Info]ディスクガレージ 03-5436-9600

チケット料金:?2,500(税込)*ドリンク代別
チケット一般発売日:2011年4月23日

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