ELTが、ひとつの恋を男女の両面から描いたシングルを2枚同時リリース
Every Little Thing | 2011.02.22
デビュー15周年を迎えたEvery Little Thingが放つのは、「STAR」と「MOON」という2枚のシングル。それもELT史上初となる2タイトル同時リリースだ。
両曲は対照的なリリックを持つ。特にラストのワンフレーズが印象的で、「STAR」は♪明日を 信じて 夢みてゆくから♪と、「MOON」は♪ああ、恋は まぼろし♪と結ばれる。聴き方によっては、ひとつの恋の終わりを女性側から描いたのが「STAR」で、男性側からは「MOON」と言うこともできる。これまで、ふとした恋愛の機微を丁寧にすくって歌にしてきたELTならではのダブル・シングルであり、15周年の幕開けを飾るにふさわしいラブソングたちだ。
また「STAR」と「MOON」のPVには、日本でも人気急上昇中の韓国俳優チャン・グンソクが出演していて、2篇でひとつになっているのも話題だ。
持田香織と伊藤一朗にシングルのこと、ELTのこれまで、これからを聞いてみた。
- EMTG:シングルを2枚同時リリースって、初めてだね。
- 持 田:もともと15周年だったりしたので、私自身も積極的に何かをやろうとしてたんですよ。そうしたらavexの社長の松浦さんから「2曲並べたときに、違う視点で聴けるものは、どう?」っていうアイデアがあって、聴いてみたら両方とも素敵な曲だった。最初は2枚を1月と2月に2ヵ月連続で出そうっていう話もあって、制作に入ったんですよ。出来上がってみたら対照的なものになっていたんで、2曲同時にリリースすることにしました。
- EMTG:2曲とも、ラストのフレーズがいいよね。すごく対照的な恋愛観が描かれていると思う。
- 持 田:「STAR」の方は、ひとつの恋が終わって後悔することもあるけど、次に進む、次の一歩を踏み出すっていう前向きなラブソングです。「MOON」は、ひとつの恋が終わって次の恋をしている人が、忘れられない恋をロマンティックに思い出している歌です。「MOON」の曲を書いてくれた鈴木大輔さんは、曲の最後にアクセントのあるメロディを書くのが得意な方なので、そこに印象的な言葉を入れたかったんです。
- EMTG:♪ああ、恋は まぼろし♪って、なかなか言えない言葉だよね(笑)。
- 持 田:よくも悪くも残っていく言葉っていうか(笑)。「STAR」は割りと自然に書けました。
- EMTG:それにしても、見事に対照的な2曲になってる。
- 持 田:最初は意図的じゃなかったけど、スタッフから「一個の恋愛の、男性と女性のふたつの面が出てる」って言われて、そういえばそうだなって。だったらPVも、映像でドラマを展開したら面白いかと思った。それを、今、いちばん興味のある俳優のグンソクさんにお願いすることにしました。
- EMTG:グンソクさんの、どのあたりに興味があるの?
- 持 田:もともと私は90年代の日本のトレンディ・ドラマが大好きで。それと比べると韓国ドラマは“待たされる感じ”がしてたんですよ。でも、一個一個の話を長く展開する韓国ドラマの見方が分かったら、すごく面白い。そういう中で、グンソクさんに興味があった。お願いしたら、台本をしっかり読んでくださって「ここはどういうこと?こうした方がいいんじゃないかな」って意見を言っていただけて、よかったです。撮影でも、役に入っていく瞬間に、がらっと表情が変わる。大スターですよね。
- EMTG:伊藤さんは、この2曲の恋愛観をどう思います?
- 伊 藤:僕ですか?(笑)。男はオヤジになっても若い人と恋愛できるけど、女性は違うのかなって思いますね。たとえば女の友達に自分の男友達を紹介したりするんですけど、本気の恋愛か、結婚に結びつかない場合は、「時間の無駄!」って言われたりして。年齢のせいなのかな(笑)。
- EMTG:あはは、恋愛に期待するものが、男女でだいぶ違いますね(笑)。今回の2曲のサウンドに関しては、どうだったんですか?
- 伊 藤:日本のポップスの伝統として、音はさわやかなんだけど、歌詞は悲しいことを歌っている場合が多いと思うんです。日本のリスナーは、世界観を重要視する。それを大事にすることは、今回も変わってません。ただ、真新しいことをやろうとは思ってない。かといって前に作ったものよりクオリティを低くするわけにはいかない。それを感じさせないようにするには・・・
- EMTG:どこかで進歩していないといけない。
- 伊 藤:そうです、そうです。
- EMTG:カップリングは「Time goes by」と「good night」のアコースティック・バージョンで、「STAR」と「MOON」と合わせての絶妙の選曲だと思った。
- 持 田:「Time goes by」は、当時は初めて歌えるバラードっていうだけで嬉しくて。木梨さんの出ていたドラマの主題歌で、大人の視聴者が見てた。なので、それまでELTは私と同世代の人が聴いてたけど、上の世代の方も聴いてくれるようになった曲なんです。でも、私は19、20歳くらいで、あの歌の一個一個の言葉を考えて歌っていなかったと思う。今、改めて歌ってみて、新しく入ってくる感情がある。だから、今回のバージョンを“古さを感じない”と受け取ってもらえると嬉しいですね。私も「昔の歌」って思って歌ってないですから。実は「Time goes by」をどう歌ったらいいか見つけ出せないで、歌うのが困難だった時期もありました。でも、今はしっくりきますね。
- 伊 藤:これは去年のクリスマス・ライブでやったものと同じアレンジなんです。ライブでやって、すごくいい感触だった。こういう曲って、必ず前のバージョンと比較されるから、プレッシャーがある。ELTはユニットなので、シーケンサーで成り立つ曲が多いんですが、これはベーシックな生楽器の編成で、コンピュータがなくてもできる。“2010年バージョン”を残そうっていうことで、カップリングに入れました。
- EMTG:最後に、15周年を迎えて、これからのEvery Little Thingについて聞かせてください。
- 伊 藤:二人だけでやっているわけではないのでいろいろありますが、できるものならば、今までのようにいいペースでやっていきたい。僕ももう40歳なので、徹夜はしんどい(笑)。その分、瞬発力を鈍らせないようにして、やっていきます。
- 持 田:ELTって、すごく特殊な在り方をしているユニットだと思うんですよ。三人でデビューして、プロデューサーの五十嵐さんが抜けて、もう三人より二人でやってる方が長い。でも五十嵐さんとはいい関係だし、結果、二人が残っちゃったっていう“不思議“ですね(笑)。地方にライブに行っても待っててくれる人がいて、本当に嬉しい。これからって聞かれても、正直、今日思っていることが、明日は分からない。分からないことだから、今日を一生懸命やっていくだけだと思ってます。
【 取材・文:平山雄一 】
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INFORMATION
■「STAR」「MOON」2タイトル同時購入特典内容
●A賞
世界に一つだけ!持田香織オリジナルデザイン CONVERSE ALL STAR(限定1名様)
●B賞
持田香織直筆「MOON」「STAR」歌詞(各1名、合計2名様)
●C賞
10th Album収録曲・公開レコーディング参加権(限定50名様)
※「STAR」2形態のうち1枚、「MOON」2形態のうち1枚、計2枚の応募券を添付のうえご応募いただきます。詳しくは商品に封入のチラシをご覧ください。
●A賞
世界に一つだけ!持田香織オリジナルデザイン CONVERSE ALL STAR(限定1名様)
●B賞
持田香織直筆「MOON」「STAR」歌詞(各1名、合計2名様)
●C賞
10th Album収録曲・公開レコーディング参加権(限定50名様)
※「STAR」2形態のうち1枚、「MOON」2形態のうち1枚、計2枚の応募券を添付のうえご応募いただきます。詳しくは商品に封入のチラシをご覧ください。