アンモフライトがニューアルバム『FLASH4』で新たな一面を見せる!

アンモフライト | 2013.07.05

 昨年3月、シングル「桜グラフィティ」でデビューしたアンモフライトが、7月3日に1stフルアルバム『FLASH4』をリリースした。彼らといえばキャッチーでポップなロックバンド──というイメージもあるが、アルバムではエレクトロなアプローチに挑戦するなど、新たな一面を見せてきた。歌詞もラブソングのみならず、大きな愛を歌った楽曲もあり、彼らの成長ぶりがうかがえる。ほぼ2年にわたったというアルバム制作の全貌を、メンバー全員に語ってもらった。

EMTG:昨年3月にシングル「桜グラフィティ」でデビューして以降、ミニアルバムのリリースはあったものの、フルアルバムはこの『FLASH4』が1枚目ですね。ようやく、という感じでしょうか。
津久井恒仁:実はデビューする前から、2年以上かけて少しずつ作ってきた作品なので、これまでの成長過程を詰め込んだアルバムになっていると思います。
EMTG:なるほど。作り続けてきたものをまとめて出すような、まさに“アルバム”っていう感じですね。
葛西一茂:いろんなことにチャレンジして学んできたと思います。アルバムの中には、結構エレクトロなサウンドアプローチの曲もあるんですけど、それも昔の自分達ではやらなかったことだし。そうやって、プロデューサーさんとアレンジを進めていった曲もあれば、吸収したものを自分達で出し切ったセルフ・プロデュースの曲もあって。
久保田庸友:作り始めた2年前は、デビューもしてないんですよ。デビューシングルの「桜グラフィティ」を作っている段階からアルバムに入る曲を一緒に録り始めてたんですよね。当時は“これからデビューします”ってタイミングで、いろんな感情が渦巻いてました(笑)。あっという間だなって気持ちもあるし、この1枚には、ホントにいろんな気持ちが詰まっていると思いますね。
鳥居塚尚人:僕はマスタリングが終わった瞬間、やっとできたなって思いました。やっぱり2年間の中で葛藤もあったし、曲を作った時期はそれぞれ違うし。改めて聴くと、いろんな挑戦をしてきたんだなって。僕らの中では、ホントに幅が広がった作品だと思います。
EMTG:確かにアルバム1曲目の「cheese:-)」ではラップ的……というかラップに挑戦していたりね(笑)。
津久井恒仁:インディーズの頃は自分でやるのはカッコ悪いと思ってできませんでしたけどね(苦笑)。ラップなんて初めてで難しかったですけど、すごく刺激がありました。メジャーにいってからは、いろんなカラを破ることができて、以前に比べて音楽を楽しめるようになったと思います。
EMTG:アルバムタイトルは『FLASH4』ですが、これはどうしてつけたんですか?
津久井恒仁:注目を集めたいって意味からの“FLASH”だったんです。記者会見みたいな。
EMTG:あ、カメラのフラッシュがバシャバシャたかれるアレね(笑)。
津久井恒仁:シングルと違って、アルバムは自分達のやりたいことに挑戦できるじゃないですか。だから、各メンバーにそれぞれスポットライトが当たるようにっていうイメージでFLASHに4をつけたんです。
EMTG:では次に、アルバムの中からサウンド的に挑戦できた1曲と、共感できる歌詞の曲を1曲、それぞれに選んでいただきたいんですが。まずは、挑戦できた曲からどうぞ!
津久井恒仁:サウンド的なことで言ったら「夏色ドット」だと思います。
EMTG:お、2ndシングルですね。随分王道を選びましたね(笑)。
津久井恒仁:そうですね。すごく今風な感じもあるんだけど、王道のメロディーがあるし、時代に左右されることなく聴ける曲なんじゃないかなって……実は去年、夏が過ぎて聴き返した時に思ったんですよ。
葛西一茂:僕は「cheese:-)」ですね。ここではドラムじゃなく電子パッドを叩いていて。レコーディング中は自分の音じゃなくてモヤモヤとした気持ちはあったんです。ただ、その前からドラムの音色を変えることは何度かやってきたし、客観的に聴けばその曲にはその音がハマるんだって理解もできてきたんですね。「cheese:-)」では、自分なりにこだわって入れた音もありますけど、こういう電子系の音に挑戦できた実感があります。
久保田庸友:僕はボーナストラックの「sewing a moment」です。この曲だけプロデューサーさんがレミオロメンの前田(啓介)さんで、今までとは作り方が違っていたというか。この曲は僕自身、ギタリストとしてすごく成長できたなって思える曲です。曲においてのギター……上モノの音について、前田さんと2泊3日の合宿であれこれ突き詰めていったんですよね。
EMTG:へぇ! 合宿で? 何だかお酒を飲んで終わりそうな気が(笑)。
久保田庸友:もちろんお酒も飲みましたけど(笑)。合宿中はホントに集中しました。
EMTG:他のメンバーは参加しなかったんですか?
津久井恒仁:知らなかったんです(笑)。
久保田庸友:当日の朝に前田さんから連絡がきて。“これから行かない?”って(笑)。自分のスケジュールがよくわからなかったんですけど、前田さんが“いいよ、俺がマネージャーに言っておくから。とりあえず迎えに行くね!”って(笑)。
EMTG:さすがに集中しただけあって「sewing a moment」はアルバムをキッチリとシメる曲になりましたね。
久保田庸友:壮大な曲になったと思います。
鳥居塚尚人:僕は「HAPPY☆CAMPER」です。この曲のベースはほとんどスラップで録ったんです。最初は指で弾いて録音したんですけど、家に持ち帰って聴いてみたら、ちょっと違うかなぁと。で、ためしに弦をはじいて(=スラップして)みたら曲に合っていたんで、1曲まるごとスラップで弾いたんです。あまりロックバンドにはない、かくし味的な感じで弾いたのが挑戦でした。レコーディング前は、かなり練習しましたね(苦笑)。
EMTG:では、引き続き共感できる歌詞の曲をお願いします。
鳥居塚尚人:実は僕、そっちでも「HAPPY☆CAMPER」なんです。歌詞の中に“小田急”って言葉が出てくるんですが、自分達が小田原出身のせいかすごく親近感がわくんですよ(笑)。正確には僕ら、乗り換えでたまに利用するくらいなんですけどね。
久保田庸友:僕は「奇跡」です。この歌詞がグッときますね。すごくでかいテーマなのに、サビあたまが“君が好きだよ”っていうシンプルさがストレートだなって。この曲を津久井君が歌ってるんだと思うと感動しますね。マスタリングが終わった瞬間、実は泣いちゃったんです。
葛西一茂:僕は「?白昼夢?」ですね。無意識な夢に自分の好きな人が出てくるってことは、どれぐらいその人のことを思ってるんだよって。あと、歌詞の“揺らした僕の感情の水面を 落ち着かせるのも君なんだ”っていうのは、自分の心を揺らすのも落ち着かせるのも、その人だっていう表現がすごくロマンチックだなと思って、すごく共感しました。
EMTG:いい話満載ですね! じゃあ、津久井君!
津久井恒仁:自分が歌詞を書いているので共感もなにも……(笑)。
EMTG:ですよね(笑)。だとすれば、成長を感じられたと思う曲とか……。
津久井恒仁:思い入れがあるのは「桜グラフィティ」なんですけど、うまく書けたなと感じたのは「Moonlight St.」です。
EMTG:歌詞にある“リトルカブ”がまたリアリティーありますね。
津久井恒仁:自分の中では、身近なJ-POPの歌詞が書けたんじゃないかって実感があったんです。テーマが大きくても、聴き手に共感を持ってもらいたかったんですよね。“リトルカブ”って言葉もキャッチーだったし、そういうツールを出すのもいいのかなって。
EMTG:なるほど。これはアルバムを掲げたツアーが楽しみになってきましたね。8月上旬に福岡、大阪、東京でのライブが予定されてますが。
津久井恒仁:夏で暑いし、ちょうどサマソニのある時期とかぶってますが(苦笑)。ぜひ来て欲しいですね!

【取材・文:海江敦士】

tag一覧 アルバム 男性ボーカル アンモフライト

リリース情報

FLASH4(初回限定盤) [CD+DVD]

FLASH4(初回限定盤) [CD+DVD]

2013年07月03日

ビクターエンタテインメント

1. cheese:-)
2. 夏色ドット
3. 桜グラフィティ
4. スーパーステップ
5. PRINCIPLE
6. HAPPY☆CAMPER
7. 7の魔法
8. reverse clock
9. 〜白昼夢〜
10. Moonlight St.
11. カメレオンダンス
12. ライフ・イズ・ア・ギャンブル
13. アルタルフ〜この恋の終わりに〜
14. sewing a moment (Bonus Track.) 

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お知らせ

■マイ検索ワード

●津久井恒仁エ
カルディ

この前行ったんですけど、世界各国のちょっとした食べ物が置いてあるじゃないですか。ああいうのを見ると、そういうものを食べて異国情緒を味わいたくなるんですよ。特にエスニックな香りのする食材とかね。逃避願望なのかもしれないですけど(笑)、“近くにカルディはないのか”って検索してしまいます(笑)。

●久保田 庸友
ラーメン

もうラーメンしかないですね(苦笑)。基本的に検索履歴を見てもラーメンだけなんですよ(笑)。仕事で地方に行ったとするじゃないですか。そうすると、たとえば“宇都宮 ラーメン”とか……そういうのがズラ~~~っと並んでるんです。僕は1日に1食は必ず食べてますかね。平塚とか藤沢あたりにもおいしいラーメン屋さんがありますよ。

●鳥居塚尚人
日本代表

ちょうど見られなかったんですよ。それで、コンフェデ杯の日本対イタリア戦の試合結果はどうだったのかと気になって調べました。

●葛西一茂
クロスバイク

自転車のスゴいやつです(笑)。昨日、ライブの打ち上げをした時に、対バンしたバンドの方が“クロスバイクはすごく運動になっていい!”っていう話をしていたんです。それで検索してみたんですけど、面白そうで。もしかしたら、新しい趣味を見つけたかなって思ってます。


■ライブ情報

アンモフライト ワンマンTOUR 2013 合言葉は“FLASH4”
2013/08/02(金)福岡 HEART BEAT
2013/08/03(土)大阪 LIVE SQUARE 2nd LINE
2013/08/11(日)Shibuya eggman
2013/09/15(日)LIVE HOUSE 小田原姿麗人

アンモフライトTOUR2013「FLASH4」
2013/08/16(金)甲府CONVICTION

※その他のライブ情報、詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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