話題の3ピースバンドThe Cheserasera、初の全国流通盤で2014年シーンに挑む!
The Cheserasera | 2014.01.06
- EMTG:The Cheseraseraは、 どんな風に結成されたバンドなんですか?
- 宍戸:僕は高校からオリジナルをやるバンドを4つやっていて、大学のサークルで美代くんとバンドを組んで、すぐに西田くんが合流してきたんですよ。
- EMTG:美代くんと西田くんは、どんなバンドをやりたかったの?
- 美代:前に西田くんと一緒にやってたバンドは、ボーカルが詞も曲も書いて、いわゆるワンマンバンドだった。だからメンバー全体で曲を作るようなバンドをやりたいと思ってました。
- 宍戸:僕はそれまで自分の曲を歌いたくてバンドをやっていて、もともと弾き語りみたいな形で曲を書いてたんですけど、曲ってある意味、リズム隊で作られる部分がある。別の言い方をすれば、曲はリズムで変わる。なので、ストレートなグルーヴを持った2人とバンドをやりたいと思ったんです。
- 美代:僕はブランキージェットシティーみたいなバンドが好きで、ずっと3ピースにこだわってきた。新しいバンドは、個々の楽器がかっこいい3ピースをやりたかった。
- 西田:僕はとにかくベースが弾きたくて入った。宍戸くんの声って、素敵でしょ。
- EMTG:素敵って(笑)。確かに!
- 宍戸:最初は控えめなセッションから始まって、だんだん形になっていった。僕は自分で詞を書くのは、The Cheseraseraが初めてなんです。
- EMTG:そうなんだ。歌詞もThe Cheseraseraの魅力のひとつだね。アルバムで僕が好きなのは終盤の「カナリア」と「涙あふれてた」だな。特に「カナリア」は、言葉を詰め込んだ部分はドーピング・パンダを思い出したり、すっきり歌い放つところはミッシェル・ガン・エレファントの感じがした。J-ROCKのいろんな要素が詰め込まれてる。
- 宍戸:「カナリア」は、初めてちゃんとプリプロをした曲。それまではプリプロをやったことがなかった。僕はリフを作るのが苦手で、さらにリズム隊のパンチ力を見せたかったので、この曲を作るときは突き詰めましたね。
- 美代:作ってから、レコーディングまで時間をかけて練り上げて、一回オケを完成させてから。
- 宍戸:詞を書きました。まとめるのは難しかったです。
- EMTG:結果、「カナリア」の曲の完成度は、アルバムでいちばん高いんじゃないかな。歌詞もすごくいい。一方で「涙あふれてた」は、反対にすごく素直に作られていると感じた。
- 宍戸:そうですね。これは詞も曲も、作ったまま。後から手を加えてない。いろんなタイプの曲を入れたかったんですよ。
- EMTG:そして限定シングルの「Drape」は、すごく“開けてる”感じがした。
- 宍戸:バンドの最初の頃は、ただ作って歌うっていう“タレ流し”状態だったんですけど、だんだん聴いた人から感想をもらえるようになって、 共感してもらうことを意識し出した。明るい曲調をやってみたくて作ったのが「Drape」です。
- EMTG:リスナーの共感を意識するって、どういうことだろう?
- 宍戸:最初に書いた歌詞が、2人に「わからない」って言われたから、分かり易い言い回しに変えました。
- EMTG:作った曲のいちばん最初のリスナーは、美代くんと西田くんだもんね。
- 西田:「ここが分からない」って言いますね。
- 美代:宍戸くんは自分のために歌を書くから、パーソナルな描写になったりする。だからそれを分かりたくて問い掛けると、説明してくれるんですけど、実際に歌を聴いただけではそこまでは見えてこない。深いストーリーを内包した言葉ではあっても、ちゃんとアウトプットしないと伝わらないと思う。
- EMTG:シビアなこと言うなあ。でもそれをしないと、自己満足になっちゃうからね。
- 宍戸:はい。そういう視点を持てるのが、美代くんなんです。書き換えるのは嫌だけど、確かに俺以外の人には分からないこともあって。伝わらないと、叫びにもならない。せっかく歌っても、聴いてる人に分かってもらわないと自分の歓びにならないんで。
- 美代:いろいろやってみて、シングルらしい曲になったのでよかったです。
- EMTG:そこまで突っ込んで作った「Drape」 の聴きどころは?
- 宍戸:♪願い事?全部叶えばいい♪なんて、思ってはいるけど、わざわざ言葉にするのは恥ずかしい。でも分かり易く、そう書きました。聴いてください!
- 美代:宍戸くんのギターリフがいいです!
- 西田:Bメロのキメに行く手前の4小節のベースのフレーズが、すごくいいですよ!
- EMTG:あはは、自分で自分を誉めてる(笑)。そして次の質問が、いちばん聞きたかった。ロックバンドがブレイクする曲って、“4つ打ち”のリズムが多いけど、なぜThe Cheseraseraはやらないの? できそうなのに。
- 宍戸:“4つ打ち”の曲も考えましたけど、結局、The Cheseraseraに4つ打ちは、今の時点では似合ってない。シーンと逆行してるかもしれないけど、その結果がでたら、それはそれで面白いと思う。
- EMTG:「似合ってない」か。それは面白いね。
- 宍戸:今回のミニアルバムには、僕らの理想を詰め込みたかったんです。
- EMTG:いいね。真っ直ぐな打ち出しになってると思う。最後に、今年上半期の夢を聞 かせてください。
- 宍戸:前回の下北沢SHELTERより、さらに大きいところでワンマンをやりたい!流行とは違う音楽がどこまで広がるか、見てみたいです。
- 美代:僕も同じで、今、頭の中はこのCDをどう広めるかだけです。半年かけて着実に 広めたい。
- 西田:僕はこのCDを広めながら、半年後には次の制作に入れるような状態でありたいな。
- 宍戸:僕らのことを知らない人にも、僕らの音楽を初めて聴いたその場で感じてもらえるようになりたいです。
- EMTG:ありがとうございました。
タワレコ限定シングル「Drape」 が話題のThe Cheseraseraは、宍戸翼(Vo・G)、美代一貴(Dr)、 西田裕作(B)のロックトリオ。この1月8日に、初めてのミニアルバム『The Cheserasera』をリリースする。収められた7曲は、ストレートなロックから、トリッキーなポストロック、おおらかな歌モノまで、いろいろなタイプの曲があり、このバンドの可能性の大きさを感じさせてくれる。
特徴は「ボーカルが立っている」こと。ドラムとベースがそれぞれの役割をしっかり把握して、歌を無駄なく伝えることに集中しているのは見事だ。応えて宍戸は、声と歌詞の抒情的な持ち味をさらに膨らませるべく、最大限の試行錯誤をしていて、これからの“伸び代”のデカさを予感させてくれる。
ひとつひとつの曲の作り方にメンバーそれぞれの考え方が凝縮されていて、興味深いファースト・インタビューとなった。
【取材・文:平山雄一】
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リリース情報
お知らせ
1st Mini Album『The Cheserasera』発売記念インストアイベント
2014/01/25(土)タワーレコード渋谷店
2014/02/01(土)タワーレコード札幌ピヴォ店
2014/02/02(日)タワーレコド仙台パルコ店
2014/02/08(土)タワーレコード広島店
2014/02/09(日)タワーレコード福岡店
2014/02/15(土)タワーレコード梅田NU茶屋町店
2014/02/16(日)タワーレコード名古屋パルコ店
2014/01/16(木)名古屋 池下CLUB UPSET
2014/01/17(金)高崎club FLEEZ Asile
2014/01/19(日)HEAVEN’S ROCK 宇都宮 VJ-
2014/01/22(水)渋谷Milkyway
2014/01/24(金) HEAVEN’S ROCK さいたま新都心VJ-3
2014/01/26(日)柏ALIVE
2014/02/13(火)下北沢SHELTER
FIVE LIVE
2014/02/14(金)大阪 福島LIVE SQUARE 2nd LINE
2014/03/08(土)郡山CLUB #9
2014/03/09(日)仙台HOOK
※その他のライブ情報、詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。