Bentham、新たなスタートを切る 2nd EP『NEW LIFE』

Bentham | 2015.05.13

 2014年10月に初の全国流通盤『Public EP』をリリースした4人組ロックバンド、Bentham。全国ツアーを経てひとまわり成長した彼らから待望の2nd EP『NEW LIFE』が届いた。実はこのタイトルは前作のリリース当時からボーカル小関竜矢は密かに考えていたものだと言う。その意味は“新生活”ではなく“新たなスタート”。「2ndを出す頃には気持ちの面でもっとバンドらしくなっていたい」と、目標に掲げてきたのだ。そしていま、より結束力を強めたメンバーが完成させた新作『NEW LIFE』。今作にはバンドを取り巻く状況に一喜一憂しながらも邁進するBenthamの瑞々しい空気感がしっかりとパッケージされている。

EMTG:前回『Public EP』のインタビューでは、その表題曲でもある「パブリック」がBenthamのアンセムになるっていう話もしたんですけど。あれから6ヵ月――。
須田原生(G):早いですねえ(笑)。
EMTG:リリース後には全国でライブを行なってきましたが振り返ってみてどうでしたか?
小関竜矢(Vo・G):たくさんの人に見てもらいながら、今後も「パブリック」(『Public EP』収録曲)っていう曲がバンドを引っ張ってくれるなっていう手応えはありましたね。初めて全国をがっつりまわって、あっと言う間に終わっちゃったんですけど、本当に「パブリック」に助けられた。下北沢のCLUB Queでやったファイナルではアンコールと合わせて2回も演奏したんですよ。
辻 怜次(B):1曲目が「パブリック」でね。
小関:バンドの代表曲を作るっていう意図が狙いどおりできたと思いますね。
EMTG:他のメンバーは振り返ってみてどうでしたか?
辻:初めて全国流通盤を出したこともあって、お客さんが曲を聴いてから来てくれる、ライブで楽しんでくれるお客さんが増えたっていうのは印象的でした。この前は九州をまわったら、イベントでBenthamを見に来てくれた人もいて。物販に立ったら声をかけてくれたりとか。聴いてくれる人の顔が見れたのがうれしかったですね。
須田:そういう意味では、新規のお客さん掴むようなライブはあんまりできなかったのかなとは思うんです。音源を聴かずに初めてライブを見る人たちに向けてのライブではなかったかもしれない。それが反省点でもあるんですけど。
鈴木 敬(Dr):僕は一番変化を感じたのは、全国流通盤を出したことで、タワレコとHMV他いろんなショップにプッシュしてもらったので、お店に行ったときに展開してくれてるんですよ。挨拶に行くと話かけてくれるお客さんがいたりとか。「ツイッターでも何々店はこんな感じです」とか報告してくれたり。あれはうれしかったです。
EMTG:初めての全国流通盤&全国ツアーだけにみんな反応が初々しいね(笑)。
小関:そうですかね(笑)。でもこのファイナルで気持ちもひと区切りできたので。ツアーの間にはメンバー同士の意思疎通だったりとか、いままで見えてなかったものが見え始めてきて。次に向かっていこうっていう気持ちですね、いまは。
EMTG:そのテンションは、今回の『NEW LIFE』からも感じられます。プロデューサーの田上(FRONTIER BACKYARD)さんとは、どんな作品にするか話し合いましたか?
須田:『Public EP “2”』を狙おうっていう話は最初にしましたね。勢いをそのままにっていうのは大きなテーマで。前回はどういうものを出したらいいのか迷いながらのアプローチだったんですけど。今回は狙う目標があったので迷わずにできたと思うんです。
EMTG:今回の『NEW LIFE』では、Benthamのポップな部分が強化されて、小関くんの歌がすごく伝わる作品になってると思う。それがいま須田くんが言った“狙う目標”?
小関:そうですね。歌らしい歌っていうのは、今回は意識しました。たぶんツアーのあと「Benthamにとってのベタなものが何か?」をメンバーが共通できたと思うんです。4人がやりたいことをブチ込んでいるけれども、うちらの武器は何だ?っていうのをなんとなく共有できるようになって。それがポップ感だったと思いますね。
辻:もともとBenthamは歌メロがすごく耳に残るバンドなので。それをバンドとしてひと段階成長させたのが『NEW LIFE』なんです。
鈴木:ツアーでは大体30分ぐらいで『Public EP』の5曲をやることが多かったんですけど、もう少し尺が長いライブをやったときに、どういう攻め方をできるか。具体的に言うと、今回の「HEY!」みたいな楽しい曲があったら、また攻め方が変わってくるよねっていうのもあって。それでポップめになっていったのはあるかもしれないですね。
EMTG:「HEY!」はライブで盛り上がりそうな新しいBenthamのキラーチューンですよ。
須田:この曲は特に踊れる感じを意識して盛り込みましたね。今までギターソロではそういうのをあんまりやったことがなかったのですけど。出だしのソロは二段階でちょっと雰囲気が変わってて、その2回目ではリズムを意識したりして。
鈴木:今回はドラムでもより軽快に踊れるようになったらいいなっていうのは全体に意識してます。ロック度が高いのは4曲目の「Undulate」ぐらいで、あとの曲は最初に聴いたデモのイメージも楽しい感じだったし、よりヒップに踊れるような感じですね。
小関:このあたりはライブを意識して作ったっていうのがデカいですね。ちょっとずつ高まってるバンド感を意識しつつ、踊ったり、手をあげたりできるような曲を作って。いまは若い子もライブハウスに来る環境がすごく良いと思うんですよ。その“初めて”が、Benthamで、「あ、ライブってこんなに楽しいんだ」って感じてほしいなと思ったんです。
EMTG:そんな『NEW LIFE』のなかで少し違う印象があるのが、「アナログマン」ですね。どこかヒリヒリとした手触りがあるというか。
須田:これだけちょっと作った時期が前だもんね?
小関:原曲は19歳のときに。歌詞はほぼ変えてなくて、若いときの青臭い感じだったりとか、初期衝動みたいなもの。それを今回は入れたいなと思ったんです。みんなが高校を卒業して進学したり、働いたりするなかで、友達に「やりたいことがあるけどうまくいくかな?」って相談されて。でも、俺はバンドをこのまま続けるから歌でしか応援できない。それで「がんばれよ」っていう想いを込めて書いた歌です。
須田:うちら的には古い曲ですけど、逆にいまのBenthamには新しい曲になってるのかな。「あ、こういうのもあるんだ」って受け取ってもらえたらいいですね。
EMTG:話を訊いていると、前作の『Public EP 』以降、Benthamはどんどんバンドとしての結束力が強くなってる感じがしました。
小関:そうですね。まだまだ足りないですけど。でも、もともと僕とか、ここ(須田)はBenthamが初めてのバンドなので、他のバンドと比べても経験が圧倒的に少なかったんですよ。だから急ピッチでその経験差を埋めたいと思ってる。だから楽しいですよね、遠征も。バンドやってて良かったなと思うことがいっぱいあるんです。
EMTG:いまはバンド楽しくてしょうがない?
小関:楽しいですっ!
辻:少年のよう(笑)。
小関:絶対にBenthamをやめたくないと思ってますから。

【取材・文:秦理絵】

tag一覧 シングル 男性ボーカル Bentham

リリース情報

達磨林檎

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達磨林檎

発売日: 2017年05月10日

価格: ¥ 2,263(本体)+税

レーベル: ワーナーミュージック・ジャパン

収録曲

1. シアワセ林檎
2. 影ソング
3. DARUMASAN
4. 某東京
5. id2
6. 心地艶やかに
7. 午後のハイファイ
8. いけないダンスダンスダンス
9. 勝手な青春劇
10. 小説家みたいなあなたになりたい
11. id3
12. Dancer in the Dancer
13. ゲストーリー

リリース情報

NEW LIFE

NEW LIFE

2015年05月13日

KOGA RECORDS

1. TONIGHT
2. HEY
3. スローモーション
4. Undulate
5. アナログマン

お知らせ

■マイ検索ワード

●鈴木 敬(Dr)
iPhone 修理 宇都宮

僕しょっちゅうiPhoneの画面を割るんですよ…。この間宇都宮でライブしたときに検索して、お店の人に「さすがに機種変した方がいいんじゃないですか?いいの出てますよ」と綺麗なお姉さんに言われたので、機種変しちゃいました~!

●辻 怜次(B)
いわし マヨネーズ

須田がいわしのマヨネーズで炒ったやつがすごい好きっていってて。どういうことだ!?ってすごい気になったのでその場で検索しました。「うるめいわしの丸干しがめちゃくちゃ好きなんですが、マヨネーズと七味を付けてビールと一緒に食べると最高なんですよ(須田)」

●須田原生(G)
抹茶製品

もともと抹茶が死ぬほど好きとかではないんですが、SNSで好きって言ってたら各地のお客さんが「コレ美味しいですよ~」って教えてくれて、それを検索して食べてみたりしてます。オススメあったら教えてください~!

●小関竜矢(Vo・G)
車 荷物乗る

今僕の車ミニバンなんですが、機材を揃えたりするために、もっとでかい車に乗りたいなあと思ってて、いろいろ情報を集めています。なので、もっとバンドがデカくなって、デカい車に乗れるよう頑張りたいと思います!


■ライブ情報

Bentham「NEW LIFE 」release tour 2015
2015/05/27(水)仙台 enn2nd
w/そこに鳴る / asobius / The LostBarrel
2015/05/28(木)熊谷HEAVEN’S ROCK VJ-1
w/そこに鳴る / in FAM step / the audio pool
2015/06/03(水)新潟CLUB RIVERST
w/そこに鳴る・午前四時、朝焼けにツキ
2015/06/04(木)松本ALECX
w/そこに鳴る・午前四時、朝焼けにツキ
2015/06/19(金)京都MOJO
w/そこに鳴る / The Sound’s Pierrer / Lambda / ソラミズツキヒ / and more...
2015/06/20(土)大阪2nd Line
w/そこに鳴る / Bentham / アザヤイタ...and more
2015/06/21(日)岡山CRAZY MAMA 2nd room
w/そこに鳴る / and more…
2015/07/05(日)下北沢SHELTER
w/そこに鳴る / and more… *tour final東京編
2015/07/10(金)名古屋UPSET
w/そこに鳴る / and more… *tour final名古屋編
2015/07/17(金)大阪心斎橋FAN J
w/そこに鳴る / and more… *tour final大阪編

※その他のライブ情報、詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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