KEYTALK、新曲「Love me」は義勝(Vo.、Ba.)作曲の胸キュンポップス! 瑞々しい恋心を歌う

KEYTALK | 2016.11.21

 タイトル曲「Love me」で描かれているのは、瑞々しい恋心。淡々と過ぎて行くばかりの日々に眩しい光を与えてくれる出会いについて甘酸っぱく歌い上げている。穏やかに躍動するサウンドも圧倒的に心地よい仕上がりだ。そして、カップリングの2曲も楽しい。アジテートするかのような激しいモノローグを盛り込んでいる「SAMURAI REVOLUTION」。ツインボーカルのコンビネーションがスリリングな「金木犀」。どちらも独特な刺激を届けてくれる。充実した3曲が並ぶ今作について、寺中友将(Vo.、Gt.)、首藤義勝(Vo.、Ba.)、小野武正(Gt.、MC、Cho.)、八木優樹(Dr.、Cho.)に語ってもらった。

EMTG:「Love me」は、義勝さんの作詞作曲ですね。
首藤義勝(Vo.、Ba):はい。「そろそろメロディが優しい感じの曲をシングルで出したいな」というのがあって、何曲か候補を出したうちの1つがこれです。シンセのメロディとか歌詞は、ちょっと秋っぽさをイメージしています。
EMTG:巨匠が書く優しいメロディは“大人の男の哀愁”みたいなものを感じることが多いんですけど、義勝さんのメロディは“少年”という雰囲気があるなと、改めて思いました。例えば「プルオーバー」とかもそうじゃないですか。
首藤:言われてみればそうかもしれないですね。“子供”まではいかないですけど、“中高生くらいの頃にこんなこと考えてたな”というのを歌詞に書くことは多いです。具体的に当時のことを描くというより、あの頃の気持ちに戻るような感覚ですけど。
寺中友将(Vo.、Gt.):義勝は全体的に歌詞がキラキラしていて、ファンタジー感があるんですよね。星が“ポン! ポン! ポン!”と出てる感じというか。
首藤:ありがとうございます! なんかうれしいです。
EMTG:普段はどちらかといえば“どよーん”とした雰囲気の人からこういう雰囲気のメロディや言葉が出てくるんだから、アーティストって面白いですね。
首藤:“どよーん”? たしかにそうですね(笑)。
八木優樹(Dr.、Cho.):直球の指摘(笑)。
小野(Gt.、MC、Cho.):義勝は内に秘めるキラキラ感があるんだと思います。ロマンチストですし。中学生の時、公園でスピッツを歌ったんだよね?
八木:女の子の前でね(笑)。
首藤:やめろ!(笑)。武正くんは虚言癖があるので気にしないでください。
八木:好きな女の子を呼び出して歌ったらしいですよ。曲名、何だっけ?
寺中:「空も飛べるはず」だよ。
首藤:………………弾き語りで歌いました。アンプに繋いでないエレキギターをカシャカシャ言わせて。クリスマスだったので、プレゼントをと思い。
EMTG:素敵なエピソードじゃないですか。
八木:かわいいじゃないか、めっちゃ。
首藤:ウオオオ~(頭を抱えて悶絶する義勝)。
小野:大丈夫か?
首藤:穴があったら入りたいとはこのことです……。
小野:まあ、僕は「Love me」を聴いた時に、義勝の中学時代のその光景が思い浮かびましたよ。
首藤:そうだったのか(笑)。でも、僕が中学の時に公園で歌ったことと、「Love me」は関係ないです。そこは否定しておきます!
EMTG:(笑)義勝さんは、恋愛に対して不器用な男子を描くことに長けていますよね。
首藤:そういう歌詞を書くのは好きです。「プルオーバー」とかも好きだと言ってくれる人が多かったので、自分でも「こういうの得意なのかな?」と思っています。今回は曲調が胸キュン系だったので、歌詞も追いかける系をイメージしました。最近、「これって実体験だったのかな?」って思ってもらえるリアルな歌詞を書きたいと思うことがよくあるんです。「Love me」は、今、10代くらいの人たちに響いたらうれしいですね。
EMTG:巨匠は、10代の頃は恋愛に対してどうだったんでしょう?
寺中:つねに“彼女欲しい”って感じでしたね。
八木:ギラついてたんだ?
寺中:うん(笑)。
EMTG:八木さんと武正さんは?
八木:僕は武正と同じ高校だったんですけど、お互いに女の子の話は1回もしたことがなかったと思います。音楽の話とか、面白いやつの話ばっかでした。すぐ自習させる先生のモノマネが、武正は得意だったんです。
小野:僕は身近な人のモノマネが昔から好きだったんです。高校生の頃も、そんなことばっかやってましたね。
EMTG:アーティストって、思春期に体験した満たされなさを作品にぶつける人が多いですけど、義勝さんの作風も、そういう部分があるんじゃないでしょうか?
首藤:やっぱ出ちゃってます?
八木:溢れ出る童貞臭(笑)。
首藤:まあ、イケてない少年だったので、その分を今になって取り返そうとしている感じなのかもしれないです(笑)。今となってはイケてなくて良かったのかも。
EMTG:そういう想いを注ぎ込んだ結果、「Love me」も良い曲になりましたからね。サウンド面に関しても、アッパーに踊れるのとはまた別の気持ち良さがありますし。
首藤:テンポが抑え目で、横ノリの感じを入れることも意識しました。今まではイントロ、間奏、アウトロでギターが主旋律を弾く曲が多かったんですけど、それとはまた別のアプローチになっていると思います。あと、シンセを押し出しているので、その点でも今までにはなかった感じのアレンジですね。この曲のシンセは“僕の思うキュンキュン系シンセとは?”なんですよ。
寺中:「Love me」のシンセがキュンキュンする音だというのは、俺も共感します。多分、今までに聴いてきた曲によって、そういうキュンキュンポイントが俺らの中で育ったんだろうな?
首藤:うん。そうだと思う。シンセを入れたほうが良くなる曲には、どんどん入れたいんですよ。でも、KEYTALKはこの4人ですから、やり過ぎないギリギリのラインは考えています。ライブもサポートのキーボードは入れていないですし。この前、インディベストのライブをZepp DiverCityでやった時は、TGMXさん(FRONTIER BACKYARD)に弾いていただきましたけど、あれはかなりレアだったと思います。
EMTG:では、カップリングのお話に移りましょう。「SAMURAI REVOLUTION」の作詞は巨匠と八木さんで、作曲は巨匠ですね。
寺中:はい。こういう語りの要素が多い曲も、あると楽しいのかなと。俺が歌詞をある程度書いた後に、八木氏独特の言葉を加えてもらいました。八木氏はちょっと堅かったりする言葉が得意なので。
EMTG:たしかに、八木さんは四文字熟語を使ったり、ちょっと古風な言い回しをすることがよくありますよね。
八木:いやあ、そんなことは。
寺中:そんなことはあるよ。
八木:あっ、そう?
寺中:八木さんだけですよ、気づいてないのは。日常生活でもことわざとかをよく使うじゃないですか。あれ、キツいですねえ~。
八木:キツかったんだ(笑)。まあ、この曲の歌詞はコンセプトがハッキリしてたので、書きやすかったです。
EMTG:語りの部分に盛り込まれているような激しい煽りの言葉、ライブのMCとかでもよく発揮していますからね。
八木:メロディがない部分なので、勢いで書きやすかったです。
EMTG:“バンド戦国時代”みたいなことを描いていますけど、これに関しては?
寺中:解釈は自由ですけど、この曲に出てくる4人の男はKEYTALKというイメージではなく、“戦っていくぜ”みたいなバンドを外から見ている感じですかね。アイドルの音楽とかが売れるのを皮肉る人が多い気がするんですよ。俺はアイドルとかの音楽にも良いものがあると思うんですけど、そこに向かって行く人たちがいるなと。そういう人々のことを歌っているイメージです。
小野:ギターは思いっきり自由に弾けて楽しかったです。テンションが上がる曲ですね。
首藤:歌は大変ですけど。血管がピキピキします。
EMTG:♪こちとら泥水飲み込むストロングスタイルだから♪とか、いろいろ激しい言葉が連発されているのも、テンションが上がるポイントです。
八木:前のめりに生きている人が好きなので、こういう言葉が出てきました。僕が理想とする人間像みたいなところがありますね。
EMTG:僕の勝手な想像ですが、八木さんはテンションが上がると、本当に泥水を飲みそうですよね。
八木:何度か飲んだことがありますよ。
EMTG:ええっ!
寺中:醤油を飲もうとして、みんなに止められたこともありますし。
八木:正確には飲んで吐きました。
寺中:ああ、飲んじゃったんだっけ? 醤油を飲み込むストロングスタイル(笑)。
八木:ただのヤバいやつですよね?(笑)。
EMTG:はい(笑)。「マネしちゃ絶対にだめです」と読者に伝えておきます。
八木:お願いします(笑)。
EMTG:(笑)そして、3曲目の「金木犀」は、まさに“武正さんの作詞作曲”という印象がしました。一気に駆け抜けるこういう作風は得意技ですよね?
小野:はい。まずは思いつきで作って、なんとなく秋っぽいイメージがあったので「金木犀」というタイトルをつけて膨らませていきました。展開が面白い曲にもなったと思います。同じフレーズがあまり出てこなくて、同じ場所には戻らないまま進み続けるこういう曲は、僕の中で“映画”みたいなイメージなんです。
首藤:武正が作る速い曲はツインボーカルがめまぐるしいんですけど、この曲もそういう部分が活かされている気がします。
EMTG:武正さんは、ボーカリストの義勝さんと巨匠に楽をさせないソングライター?
寺中・首藤:はい(怒っているフリのトーン)。
八木:ヤバい、キレてる(笑)。
寺中:嘘です。キレてないです(笑)。こういう激しい入れ替わりをする曲ってなかなかないので、聴いていても面白いと思います。
小野:激しい入れ替わりがあると、曲自体にスピード感が出ますからね。こういうのもKEYTALKの武器の1つだと思います。
八木:楽器をやっている人が“やり過ぎだろ?”と思うくらいのこういうアレンジは、僕も好きです。「金木犀」は展開が読めなくて、ドラムを叩いていても楽しいですよ。
EMTG:さて。今回の3曲について語っていただきましたが、今後のKEYTALKに関しては、何かおっしゃっておきたいことなどありますか?
寺中:つねに前進していきたいですし、新しい音楽性もさらに見つけていきたいです。
首藤:去年は日本武道館でワンマンライブをやりましたけど、さらに大きいところとかでもやれるようになりたいです。
小野:いいねえ。大きい会場でやりたい。
八木:デカい会場のワンマン、またやりたいなあ。ナゴヤドームですかね?
EMTG:中日ドラゴンズのファンとしては夢ですよね?
八木:そうなんです。
EMTG:八木さんは「ナゴヤドームでやれて、ドアラとも共演できたらKEYTALKを卒業します!」と、メジャーデビューした頃に言っていたじゃないですか。あの公約はどうする予定でしょう?
八木:言いましたっけ?
首藤:八木、満足脱退だ(笑)。
八木:ドアラに「MONSTER DANCE」を踊って欲しいなあ。ナゴヤドームで満足脱退って、いいですね(笑)。
寺中:いいのか?(笑)。
小野:ナゴヤドームで“ドラマー急募!”ということになるかも(笑)。

【取材・文:田中 大】

tag一覧 シングル 男性ボーカル KEYTALK

リリース情報

Love me

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2016年11月23日

ビクターエンタテインメント

1. Love me
2. SAMURAI REVOLUTION
3. 金木犀

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