現在「ULTRA MOSO∞PARTY!!!!!!」と題したツアーで全国を回っている妄想キャリブレーションが12月14日にSony Music Records所属後の3rdシングル「Bang Bang No.1」をリリースする。前作に続きメンバーが加藤哉子との共作で書き上げた今回の歌詞は、さえない毎日を暮らす女の子達が弾ける一夜のパーティー。RADIO FISH「PERFECT HUMAN」のコンポーザー・JUVENILEが提供したアッパーなエレクトロダンスナンバーで、既にツアーでは妄キャリの新しいキラーチューンとして受け入れられているようだ。本作を引っ提げてクリスマスに行われる新木場スタジオコーストでのツアーフィナルに向かうメンバー6人に話しを聞いた。

EMTG：「Bang Bang No.1」は「アンバランスアンブレラ」に引き続きメンバーと加藤さんの共作詞ですね。前作ではみんなで詞を見せ合うのが恥ずかしかったと言っていましたが。

桜野：今回もまた恥ずかしかった。

雨宮：私は段々快感になってきました(5人爆笑)。

水城：前回の恋愛とは全く違うものだったからそれはそれで恥ずかしかったというか。同じ恋愛テーマだったらそこまでじゃなかったと思うんですけど。

胡桃沢：しかも今回はリズムに当てはめてみんな歌詞を書いてきたんですよ。(メンバーの顔を見ながら)あれ？違ったっけ？

星野：まひるだけ勝手に歌詞を当てはめて書いてきやがりまして(全員爆笑)。

双葉：あ、でも今回もタイトルはまひるです。

胡桃沢：これはサビのラストにはまる歌詞を探していた時に１番を取りたい私達に当てはまる詞がいいなと思っていて、ばんばん１番取って行きたいっていうのがあってNo.1・・・Bang Bang？みたいな(笑)。突然降ってきました。

星野：まひるは歌詞が出てきやすい時があるって言ってなかったっけ？

胡桃沢：そう、寝る前。それで妹に「これはどうか？」って提案して。でも妹に「ない」ってディスられたものが今回タイトルになってるんです(全員爆笑)。

EMTG：パーティーがテーマになっていますがそれは事前にお題としてあったもの？

星野：そうですね。今「ULTRA MOSO∞PARTY!!!!!!」ってツアーをやっているんですけど、12月14日発売だからそのツアーにも掛けられたらいいなって所と、ステージに立ったら私達がNo.1だっていう強い女性のイメージもあります。

双葉：前2作は男の子と女の子がいる中での作詞だったけどこれは圧倒的に女の子が強いんです。元々は「女の子の最強集団がパーティーにいて」みたいな話しをみんなでしていて、そこからそれぞれの思うパーティーを出してきてもらって作ったんですけど、女の子だけのパーティーとかみんな経験して来てないからテーマが難しくて(全員爆笑)。

水城：こういうやるせない毎日を送っている中でのパーティみたいなのって私達だとライブっていうのがあるからそこは同じだと思って、私はそういう所と重ねて書いたりしました。

EMTG：前作ではお互いの恋愛観が図らずも露呈されてしまいましたが、今作はおかしなパーティー観を持っていた人とかはいませんでした？

桜野：それよりも今回は日々悶々と過ごしている女の子がサビのパーティーで爆発する展開にしようっていうのが共通認識だったので、悶々とした日々の歌詞の所がみんな面白くて。

星野：(爆笑しながら)伊織がすごかった、あと夢子も面白かった。

水城：なんか「自分暗いのかな？」って歌詞を見ていて思って。私9割ぐらいはじけるパーティーフレーズじゃないさえない方の歌詞を書いて来てたんですよ(笑)。

雨宮：私も就活していた時の自分の気持ちみたいなものを書いていたらめっちゃそれだけで埋まって、もうパーティーの事とかはちょっとでいいやってなって。

胡桃沢：「愚痴ばっかのタイムライン」とか伊織だよね。

雨宮：そう。「モノクロのスーツ脱ぎ捨て今夜」とかも多分伊織だと思う。

星野：なんか言葉のチョイスとかがさー闇を感じるよね(笑)。

EMTG：ツアーでも初日からパフォーマンスしていますがお客さんの反応はどんな感じですか？

星野・雨宮：(顔を見合わせて)ビックリしてたよね。

桜野：でもライブでみんなが楽しむようにって作ったから曲の構成とかは今までの曲より覚えてくれるのが早いなって感じがしてます。

胡桃沢：「はぴぴぽ　らきぴぽ」って所があるんですけど、お披露目した次の日に「そこの部分を一緒に言って下さい」って言ったらその後からずっと応援合戦みたいになってるんですよ。

星野：ここの部分はメンバーが3対３に分かれて言っていて振り付けもそれで分けているんですけど、お客さんも「こっちの人ははぴぴぽで、そっちはらきぴぽで」って分かれてやっているから対決みたいな感じになっているんです。だから毎回楽しくて。

双葉：今回初めてFISHBOYさんに振りを付けて頂いたので、私達もそうなんですけどファンの人達も新鮮に受け取ってくれていて、ライブでの新しい盛り上がり方が見つけられたなって思いますね。

雨宮：今まで内股だったのがめっちゃガニ股で踊っていたり。

星野：普段だったら「もっとガニ股で！」とか言われる事って絶対ないんですよ。でもこの曲では何回言われた事か。私は日常的に凄い内股なので結構苦戦しましたね。

水城：ステージからもお客さんのビックリしている顔がいつも見えるんですよ。それが段々快感になって来たというか、私なんてサビで転がっちゃってるので(笑)。

EMTG：そんなツアーに関して、ソールドアウトしていない会場がある事への自分なりの思いをブログに書いている人もいましたよね。そこを含めてファイナルの新木場スタジオコーストへ向かう今の気持ちを聞かせてもらえますか？

桜野：今日の取材時点では半分終わった所なんですけど、ツアーはやる度に楽しさが増しているんですよ。でもソニーさんに所属してからの曲や今までの曲への向き合い方だったり、お客さんとの盛り上がり方もわかってきて凄く楽しいからこそ満員にならなかった会場があると、「本当はここにあるものをあと何十人かにあげられる事ができたんだな」って思うってしまって。だから新木場はそんな事がないようにしたいし、もっとあがいてもがいて沢山の人に楽しんでもらえるようにしたいなって思います。

星野：個人的には今の妄キャリって新しい人も入って来やすいんじゃないかなと思っているんです。コールとかも沢山あるから前はそういうのを憶えなきゃっていうお客さんもいたんですけど、もちろんそういうのを楽しんでくれるファンの方がいつつ、今は何の知識がなくても楽しめる曲が沢山増えたので入ってきやすいぞって。だからどうやって楽しんでいいかがわからないっていう不安を持つ必要はないので、取りあえずライブに来てほしいなって思います。

桜野：そう。見ているだけでも楽しませる事が出来るぐらい日々努力はしているので(笑)。

胡桃沢：昔の曲が好きって人がいて、逆に今の曲が好きって人もいると思うんです。でも私達はどっちかしかやらないなんていう事は思っていないし、両方があるからこそ今のライブの楽しさがあると思っていて、だから今の妄キャリになれたんだとも思うし。前のリリースの時からずっと変わらずに言ってますけど、来てくれた人達を一人残らず絶対楽しめるようにするので、その言葉の意味を実感しに来てほしいなって凄く思います。

EMTG：当日はクリスマスですが何か特別な事も考えているんですか？

桜野：ツアーの企画でクリスマスに向けての小芝居？

胡桃沢：妄想ストーリーだね。

桜野：そういうのもやって来ていてそれがクリスマスのパーティーに繋がって行くので、そこも注目してもらいたいと思います

EMTG：クリスマスと言えばシングルには「Fun! Fun! Christmas Party Night」という曲も収録されています。今までクリスマスソングってありましたっけ？

全員：初めてです。

桜野：クリスマスと言えばこれってワードとか音とかもいっぱい詰め込んでもらっていて、最初の鈴の音も生音なんですよ。鈴が棒にいっぱいついているやつでシャンシャンやってもらってます。

雨宮：神社にあるやつだ。

５人：違うよ！(全員爆笑)。

雨宮：(どや顔で)でもここが推しポイントです。

桜野：「もろびとこぞりて」も間奏に入ってますし。

双葉：あとは英語が沢山入っていて英語って難しいなって思いました。

星野：えっ！めっちや簡単な英語だよ(笑)。

双葉：そうじゃなくて(笑)。歌詞として歌うと発音とかが難しいなって。

雨宮：この曲は12歳の気持ちで歌いました。

水城：純粋な少女の気持ちでね。

雨宮：だから無邪気な子供の気持ちで10歳若返って歌わせて頂きました(笑)。

水城：振り付けがつくとまたイメージも変わると思うからそれも今後楽しみ。

EMTG：スタジオコーストではもちろん振り付きで見られるんですよね？

胡桃沢：だってクリスマスじゃないですかー！

桜野：いや、年始にやります(全員爆笑)。

胡桃沢：ひねくれてんなー。まぁそれも妄キャリらしいけど(笑)。

【取材・文：山村哲也】