向かう先は常に次のステージ――雨のパレード、2ndシングル「stage」が完成。
雨のパレード | 2016.12.21
インディーの頃から注目度は高かったが、2016年3月のメジャーデビューアルバム『New generation』からさらに広くその存在を知られるようになった雨のパレードが、12月21日にニューシングル「stage」をリリースし、2017年3月から4月にかけて全国ツアー“Change your pops”を行う。ファイナルの東京公演は4月14日、赤坂BLITZ。1年前の2015年12月に、代官山LOOPで自主企画をやっていたことを考えるとかなりハイペースなジャンプアップだが、ここ1年、いやもっと前からかもしれないが、ライブのMCやインタビューなどで口を開くたびに福永浩平(Vo)は「まだまだ」「もっともっと」ということを頻繁に口にしているし、作品にも彼のそんな前のめりな意志が表れているように感じる。そのあたりを中心に聞いた。
- EMTG:メジャーデビューから1年のツアーで、東京公演が赤坂BLITZというのは早いなあ、順調だなあと思ったんですけれども。
- 福永浩平:いや、まだまだですね、目標としてるところはやっぱり幕張メッセレベルなので。
- EMTG:まだまだですか。
- 福永:まだまだですね。ほんとに、ひっくり返したいと思っているんで、いろんなことを。
- EMTG:“stage”ってライブのステージですよね。
- 福永:僕にとってはそうですね。
- EMTG:それをテーマにしようと思ったのは?
- 福永:ライブを重ねていくにつれて、その重要性というか、ここで本当に何か変わるんじゃないかっていう気がしていて、曲だったり、1日のライブだったりで、自分たちの状況を変えられると僕は思っていて。自分たちが、次のステージに上がりたいという強い思いで、書いた曲ですね。
- EMTG:2行目の~期待や不安に身体は重くなる~って、この人切羽つまってるなあと思って。
- 福永:(笑)切羽つまってるのかもしれないですね。今の自分の状況とかに、納得はいってないんで。まだ足りない、届きたい場所に届いていないというか。
- EMTG:例えば、東京に出て雨のパレードを結成してから最初の3年くらいは、今以上に全然届かなかったわけですよね。
- 福永:そうです。
- EMTG:その頃と比べるとよくなってるでしょ。
- 福永:それはもう圧倒的によくなってますけどね。でも、現状に満足はしたくないので。
- EMTG:もっと行けるはずだというのはある?
- 福永:そうですね。強い意志はあります。
- EMTG:福永さんはすごく生き急いでいるように見えるんですね。
- 福永:(笑)。そうですか。
- EMTG:つねに“早く次へ”“もっと先へ”。
- 福永:でも、やり始めた頃から、そうですね。地元でバンドを組んでたときに今のギターとドラムと別のバンドを組んでたんですけど、その頃からそういう感覚で、それがずーっと続いてる感じですね。
- EMTG:デビューが決まったときとか、ワンマンのハコのサイズが大きくなったときとかも、安心にはつながらない?
- 福永:そうですね……なんでしょうね、現実に自分に起こると、「自分はまだそんなに大したことないのにな」っていう感覚になるというか。あの頃思い描いてたメジャーデビューと、実際起こってみると違う、みたいな。その日に劇的に現状が変わるかといわれたら、そんなことはないし。
- EMTG:「stage」で歌っている~いまこの瞬間に/あなたのその胸に響けば/なにか変わる~というような、その瞬間に一気に変わるような感じではない、と。
- 福永:そうなんです。僕は、どんなにバンドが悪い状況だったとしても、最高の1曲が出来れば、現状は絶対変わると思っているんで。例えば僕らの「Tokyo」って曲は、僕の中でバンドの状況が少し変わった曲だったんですね。それで1段上がった、みたいな感覚で。今いるところからまた1段上がるためには、強い1曲が必要だっていう感覚なんです。そういう気持ちで「stage」を作りました。
- EMTG:だんだんストレートで熱い方向に曲が向かっているように思ったんですけれども。
- 福永:だんだんそうなってると、僕も思っています。歌詞がどんどん変わってきてるのは、自分でも感じてます。多くの人にしっかり伝えたいという気持ちが強くなっているのか、前は作品として割り切って書いてたんですけど、そのときに「この曲、自分に向けて書いてない?」って言われたことがあって。たしかにそうかもしれないと思って、なので、相手に向けて書くっていうのは、そこからずっと意識はしています。
- EMTG:手法は全然違いますけど、歌ってることが、ヒップホップみたいだなと思って。
- 福永:(笑)ああ、たしかに。
- EMTG:自分のマインドはそっちに近いと思ったりもします?
- 福永:うーん、すごく熱心に聴くほうではないんで、ヒップホップの感覚はボヤッとしかわかってないんですけど。でも結構近いかなとは思ったりしますね。
- EMTG:次のアルバムはこういうものにしたい、というビジョンはあります?
- 福永:さっき話したように、今いるこのステージがガラッと変わるようなアルバムを作れることを願っていますね。
- EMTG:そもそも福永さんが音楽に求めているものが、聴いた瞬間に価値観が180度ひっくり返るとか、一瞬にしてすべてが変わるとか、そういう感じなんでしょうかね。
- 福永:違う世界に連れて行ってくれる感覚はありますね。僕も音楽を聴いてるときは、違う世界に連れて行ってもらっていますから。だから、新しいアルバムも、そういうものにしたいと思っています。
【取材・文:兵庫慎司】
リリース情報
stage
2016年12月21日
ビクターエンタテインメント
1. stage
2. 1969
3. free
4. ame majiru boku hitori
2. 1969
3. free
4. ame majiru boku hitori
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■ライブ情報
FM802 ROCK FESTIVALRADIO CRAZY 2016
RADIO CRAZY「LIVE HOUSE Antenna -MINAMI WHEEL EDITION-」
2016/12/28(水) インテックス大阪 LIVE HOUSE Antenna
rockin’on presents COUNTDOWN JAPAN 16/17
2016/12/30(金) 幕張メッセ国際展示場1~11ホール イベントホール
雨のパレード presents「 & 」
2017/02/05(日) 恵比寿LIQUIDROOM
ワンマンライブツアー2017
『 Change your pops 』
2017/03/24(金) 新潟 CLUB RIVERST
2017/03/31(金) 札幌 COLONY
2017/04/02(日) 仙台 LIVE HOUSE enn 3rd
2017/04/06(木) 大阪 梅田CLUB QUATTRO
2017/04/08(土) 広島 Cave-be
2017/04/09(日) 福岡 graf
2017/04/12(水) 名古屋 CLUB QUATTRO
2017/04/14(金) 赤坂 BLITZ
※その他のライブ情報・詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。
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