Red Bull主催コンテストで頂点に輝いたSunrise In My Attache Caseが極上のサーフロックナンバーをリリース!
Sunrise In My Attache Case | 2017.05.02
昨年、Red Bull主催のバンド・コンテスト『Red Bull Live on the Road 2016』に出場し、応募総数300組の頂点に輝いたSunrise In My Attache Case。地元の奈良を拠点とし、関西エリアで主に活動してきた彼らが、最新シングル『The Wall』を完成させた。タイトル曲「The Wall」は、World of Red Bull のテレビCMソング。瑞々しいメロディ、オーガニックなサウンドが心地よい彼ら流のサーフロックだ。メンバー4人にこのバンドの歩みや音楽性の背景について語ってもらった。
- EMTG:どういう経緯で結成されたバンドなんですか?
- Kazuya(Vo・Gt):地元の奈良でanoppeと「バンドしようか?」という話をしたのが始まりです。でも、「俺、海外に行きたい」ということになりまして。
- EMTG:唐突ですね。
- Kazuya:そうなんです(笑)。まあ、もともと海外に行きたい気持ちはあったので、「バンド組んだけど海外も行きたいから、そっちを先にするわ」ということになったんです。
- anoppe(Gt):僕も丁度仕事を辞めたタイミングだったので、一緒に行くことにしました。
- Kazuya:anoppeはバンクーバーに留学していたことがあったので、前から街の様子とかの話を聞いていました。
- anoppe:バンクーバーは、海とか山が近くにある都会なんです。
- Kazuya:僕はそういう場所が好きなので、いつか行きたいと思っていたんですよ。
- EMTG:向こうにいたのはどれくらいの期間なんですか?
- Kazuya:半年だけです。一応学校も行きました。最初は何も決めていなかったんですけど。
- anoppe:入国する時になんとなく「学生です」と言ってしまい、大変な目に遭いました(笑)。
- Kazuya:「学生なら書類があるはずだ」と言われて、「ないです」と言ったら連れて行かれて、大男のセキュリティーに荷物を全部調べられて…。僕、英語が分からなかったんですけど、とりあえず怒られているのだけは分かりました(笑)。
- anoppe:隣で号泣している女の人もいたよな?
- Kazuya:うん。「俺らも泣かなあかんのかな?」と(笑)。
- anoppe:最後は「ちゃんとせえよ」と言われて、通してもらえましたけど。
- EMTG:バンドが本格的に動き出したのは、Kazuyaさんとanoppeさんが帰国してからみたいですね。
- Kazuya:そうです。「せっかく組んだんだからちゃんとやろう」と。
- cubs(Ba):僕はこのバンドが結成されてから1、2年後にベースとして加入しました。anoppeは地元の先輩で、Kazuyaはその後輩で、さらに後輩が僕なんですよ。
- EMTG:岡Pさんは去年、加入したんですよね?
- 岡P(Dr):そうです。
- cubs:岡Pはもともと仲が良かった他のバンドのメンバーだったんです。彼だけ地元が大阪なんですよ。
- EMTG:奈良の3人にいじめられていませんか?
- 岡P:……大丈夫です。
- cubs:なんで泣きそうなの?
- 岡P:み、みんな大好きですっ(泣きまねをする)。
- cubs:誤解されるから(笑)。
- EMTG:(笑)このバンドを結成した頃、どういう音楽性で行こうと思っていました?
- Kazuya:最初はそんなにはっきり考えてはいなくて、「アコースティックの感じがいいな」というくらいでした。4人全員、好きなものがバラバラですし。
- EMTG:みなさんそれぞれの音楽のルーツは?
- anoppe:僕は王道のロックですね。ニルヴァーナとかレディオヘッドを聴くところから始まって、暗いのに飽きて明るい方向になっていきました。
- 岡P:僕はメタルです。一番好きだったバンドはオール・ザット・リメインズ。『SAW3』のエンディングテーマ(「This Calling」)を聴いた時に衝撃が走って、大好きになりました。
- Kazuya:僕が最初に好きになったのはエアロスミス。『アルマゲドン』の曲(「I Don’t Want To Miss A Thing」)を聴いて「やばい!」ってなったんです。そこからバンドに憧れを持つようになって、高校からメロコアとかポップパンクを聴くようになりました。でも、その内にゆるい雰囲気の音楽に行ったんです。ミッシェル・ブランチとか、めちゃくちゃ影響を受けましたね。
- cubs:僕が音楽にハマったきっかけはオアシスです。最近はカントリーとかサーフとかの要素が入っているものがめちゃくちゃ好きです。ア・ロケット・トゥ・ザ・ムーンとかダン+シェイが大好きなんですよ。
- EMTG:今のみなさんはサーフロック的なテイストがありますけど、これは自ずと辿り着いている音楽性なんでしょうか。
- Kazuya:そうなんだと思います。僕は海とか山の景色が好きなので、その雰囲気が出ているのかもしれないです。
- EMTG:穏やかな時間の流れとか、リラックスしたムードが漂う音楽性ですよね。みなさんの活動スタイルも、かなりマイペースだったようですし。
- Kazuya:このバンドをやる時に思っていたのが「緩くやる」ということだったんです。結局、バンドってお金がなくなってきたりすることが原因で辞めちゃうことが多いんですけど、僕らはずっと社会人をしながらバンドをやってきました。
- cubs:「仕事してたらちゃんとバンドできひん」みたいな考え方もありますけど、「別にそうじゃないやろ」というのがあるんです。ライブの本数が少なかったとしても良い曲書いて、良いライブをやればいいんですから。
- EMTG:そういう活動をしてきたみなさんの転機となったのが、去年の『Red Bull Live on the Road 2016』での優勝ですね。
- Kazuya:はい。仲の良いライブハウスのスタッフに勧められて応募しました。
- cubs:最初の内は「コンテストに出るぞ!」というよりも、普通のブッキングされたライブに出るような感覚だったんですけど。
- Kazuya:でも、だんだん「勝ちたいな」という気持ちになっていきました。優勝できた時は、嬉しかったです。良い機会を頂いたと思っています。
- EMTG:優勝が今回のシングルのリリースにも繋がったわけですが、作品の全体像について何かイメージしていました?
- Kazuya:具体的な全体像のイメージとかはなかったです。前の作品から4年くらい空いていたので、曲が結構たまっていたんです。そこから選んだ感じですね。
- cubs:「Higher」と「The Wall」は、ライブでよくやっている曲です。「Flight」も前から元になるものがあったんですけど、今回のレコーディングでやってみたら良いものになったので収録しました。みんなで「めちゃくちゃええなあ!」って盛り上がったんですよ。
- EMTG:録った音をみんなで聴き直して、盛り上がるタイプのバンド?
- cubs:恥ずかしいですけど、まさにそうです(笑)。ドライブとかをしながら自分らのアルバムをよく聴いていますから。
- Kazuya:車を走らせながら聴いて、「この時間帯にこの曲合うな」とか、メモったりしています(笑)。
- anoppe:車で聴くのは、すごくオススメですよ。僕も山から海へ車で走ったりしながら聴いていますから。
- EMTG:「Higher」は、まさにドライブに合いそうですね。
- Kazuya:車で聴くと気持ちいいですよ。この曲はアコギを使ったサーフなものに、ちょっとエレクトロな要素を加えているので、独特の雰囲気があると思います。自分が思っている景色に合う音を選んで作っていきました。山とか、高い場所から草原や空を見ているようなイメージです。
- anoppe:歌詞はそういうイメージをKazuyaから聞いて、僕なりに書いていきました。
- EMTG:Kazuya さんとanoppeさんは、どんな風にコミュニケーションをとりながら曲と歌詞の世界観を共有しているんですか?
- Kazuya:2人でドライブに行くことが多いんですけど、その時にじっくり話をします。そのまま山へ行って温泉に入って帰るという(笑)。やっぱり、僕らにとってドライブは重要ですね。車内での会話によって曲のイメージがまとまることが多いので。
- cubs:僕らは一緒の行動が多いんです。飲みに行くのも毎回一緒ですから。バンドと関わるみんなとそういう間柄でありたいと思っています。
- 岡P:「馴染めない人がいたら、まずは飲みに行こう!」です。
- Kazuya:山にも連れて行って巻き込みます(笑)。
- EMTG:(笑)サウンド面に関しては、アコースティックギターの温かい音の響きを大事にしていますよね?
- Kazuya:はい。僕はアコギが大好きなんです。
- 岡P:彼は「カントリーボーイ」と呼ばれています(笑)。
- cubs:Kazuyaは、家とかでもアコギをずっと背負っているから「カントリーボーイ」と呼ばれるようになってしまいました(笑)。買い物とかにもアコギを持って行きそうなんですよ。「これ良いな」ってなったらメジャーコードを弾いて、「これは今ひとつだな」って時はマイナーコードを弾くような感じになりそうだと思っているんですけど。
- Kazuya:あり得る(笑)。
- EMTG:買ったキャベツとかをアコギのサウンドホールに入れて帰るような?
- cubs:そんな感じに近いです(笑)。
- EMTG:(笑)アコギの響きを活かしたオーガニックなサウンドは、みなさんの音楽の大切なポイントですね。「Flight」とか「The Wall」からもそういうテイストを感じます。
- Kazuya:「The Wall」は、『ウォーキング・デッド』を観て書いた曲なんです。登場人物のグレンとマギーというカップルがいるんですけど、その2人が長い期間離れ離れになって再会する場面をイメージして書きました。僕らは『ウォーキング・デッド』が、めっちゃ好きなんですよ。
- EMTG:4人全員?
- cubs:今のところこの3人(cubs、Kazuya、anoppe)ですね。岡Pだけ、まだ途中までしか観ていないので。
- 岡P:早く観ないといけないなと思っているんですけど……3倍速で観ます!
- cubs:それ、意味ないから(笑)。
- EMTG:メンバーの音楽のルーツはバラバラですけど、共通項は『ウォーキング・デッド』ということですかね?
- Kazuya:そうかもしれないです(笑)。
- 岡P:ますます早く観ないといけないですね。僕の場合、『ウォーキング・デッド』を勘違いしてメタルに行く可能性も大いにありますが……。
- Kazuya:ゾンビに襲われているシーンには、メタルなドラムが合いそうですけど……僕らの曲には合わないでしょうね(笑)。
- EMTG:(笑)この曲は、World of Red BullのテレビCMソングですね。
- Kazuya:はい。まさかそんなお話を頂けるとは思わなかったので驚きました。
- cubs:予想外でしたから。
- anoppe:実感がまだ湧かないんです。
- 岡P:普段、何気なく観ているテレビから自分のバンドの曲が流れるって、不思議です。
- EMTG: CMで曲が流れたり、シングルがリリースされることによって、みなさんのライブを観たいという人も一気に増えると思います。
- cubs:ぜひ、いろんな方々に観て頂きたいですね。音源はゆるいサーフな感じですけど、ライブはロック感があるんです。僕らの熱さも伝えたいですし、ライブならではサウンドも感じて頂きたいです。
- 岡P:6月にツアーがあるんですけど、初めての場所でもライブをするのが楽しみです。
- anoppe:いろんな新しい体験ができるツアーになるんじゃないでしょうか。
- Kazuya:僕らは野外が好きなので、フェスとかにもどんどん出られるようになりたいです。キャンプファイヤーをしながらライブをやったりとか、そんなこともできるようになったらいいですね。
【取材・文:田中 大】
リリース情報
The Wall
2017年05月03日
Double Wing Records
01.Higher
02.Flight
03.The Wall
02.Flight
03.The Wall
お知らせ
■コメント動画
■ライブ情報
The Wall Tour 2017
06/06(火) 大阪 VARON
06/07(水) 名古屋 ell.FITS All
06/08(木) 金沢vanvanV4
06/13(火) 福岡Queblick
06/14(水) 広島Cave-Be
06/16(金) 高松DIME
06/19(月) 札幌DUCE
06/21(水) 仙台MACANA
06/23(金) TSUTAYA O-Crest
MONSTER baSH presents「FESTHALLEcircus」
05/12(金) 高松festhalle
SAKAE SP-RING 2017
06/03(土) 名古屋栄・新栄サーキット
※その他のライブ情報・詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。
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The Wall Tour 2017
06/06(火) 大阪 VARON
06/07(水) 名古屋 ell.FITS All
06/08(木) 金沢vanvanV4
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06/14(水) 広島Cave-Be
06/16(金) 高松DIME
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SAKAE SP-RING 2017
06/03(土) 名古屋栄・新栄サーキット
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