THE BEAT GARDENの新境地「Don’t think, feel.」は、思いっきり突き抜けた実に痛快なシングルに。
THE BEAT GARDEN | 2017.05.09
思いっきり突き抜けた、実に痛快なシングルがTHE BEAT GARDENから届いた。5月10日にリリースされる、そのタイトルも「Don’t think, feel.」。一聴しただけで心が躍るイントロのギターリフ、黒っぽくうねるリズム、そして、自分の感じるままに生きろと聴く者の背中を力強く押し出すメッセージに身を委ねれば、鬱屈した日常など瞬く間に消え去ってしまうに違いない。3作目にして開かれたTHE BEAT GARDENの新境地、ここに込められた想いをじっくりと聞きたい。切なくも踊れるバラード「Over」、洋楽のエッセンスを存分に味わえるアダルトチューン「answer」とカップリングも必聴だ。
- EMTG:前作「Promise you」からの振り幅に驚きました。イントロのギターリフからしてめちゃくちゃキャッチーだし、ダンサブルだし、何よりグルーヴ感に溢れてますよね、「Don’t think, feel.」は。
- REI:ありがとうございます。ひとつまたTHE BEAT GARDENの新たなスタイル、新たな可能性を見いだせた楽曲なんじゃないかなって、僕もできあがってみて思いました。テーマとしてファンクの要素を取り入れたファンクダンスロックにしたいねって話がきっかけで作った曲なんですけど。
- U:勢いは大切にしつつ、今までのTHE BEAT GARDENじゃない一面と、THE BEAT GARDENらしさの両方を持った曲になった気がします。バースの入り方も今までのAメロと全然違いますしね。
- DJ SATORU:まさにAメロの音数の少ない中で、Uさんの力強いボーカルが立ち上がってくる感じが僕もすごく印象的で。音源でもライブでも新鮮さを感じてもらえるものになったんじゃないかなって。
- MASATO:僕、デモを聴いた瞬間に自分たちがライブで動いている姿がパッと想像できたんですよ。「Promise you」といい意味で対照的な曲だったし、これはいいなと思いましたね。
- EMTG:ただ、実際歌うとなるとかなり大変じゃないです? サビとか畳み掛けるように言葉が詰め込まれてますし。
- U:今までの曲の中でもナンバー1、2ぐらいに大変かもしれない(笑)。でも3ボーカルだし、ライブでは歌い分けてやってるので逆に勢いは出しやすい曲なんじゃないかなって思ってるんですよ。
- MASATO:最初にリハーサルしたとき、とんでもないことになりましたけどね(笑)。はじめは歌い分けせずにまるごとユニゾンで歌ってたんですよ、3人とも。
- EMTG:レコーディングもそうでしたよね、それぞれフルコーラス歌ったものを、あとでエディットするっていう。
- MASATO:そうです、そうです。しかもこの曲、サビの部分が結構長いじゃないですか。あれはちょっとすごかったよね? 俺、首ちぎれるかと思った(笑)。
- U:ヤバかったね。血管、バーン!みたいな(笑)。
- EMTG:でも、その前のめりな勢いが曲全体のスピード感やグルーブ感をさらに増幅させてますよね。歌詞に込められたメッセージも聴いた人の気持ちを一気に浮上させるようなポジティブなパワーに満ちていて、まさに“Don’t think, feel.”な曲だな、と。
- U:“Don’t think, feel.”っていうフレーズはいちばん最初に浮かんできたんですよ。いつもは自分の部屋やスタジオでいろいろ悩んで歌詞を書くことが多かったんですけど、“考えるな、感じろ”でその書き方はどうなんだろうと思って、ちょっと外で書いてみようと電車に乗って都内のある公園に行ったんです。僕、いろんな人に話しかけるっていうのを今年の目標にしているんですよ。例えば横断歩道で隣になった人に話しかけてみたり。
- EMTG:え、見ず知らずの人でも?
- U:はい。もちろん逃げられちゃうこともあるんですけど、そういうちょっとした出会いから何か面白いことが見つかるかもしれないと思って。で、その公園に行ったら鳩に餌をあげているおじさんがいて、日本人なんですけどビル・ゲイツに似てたんですね。しかも、すごい鳩の数だったんですよ。
- REI:いきなり“ビル・ゲイツ”に似てますね”って言ったの?
- U:言ってない、言ってない(笑)。ていうか、たぶんビル・ゲイツのこと知らないんじゃないかな。70歳ぐらいの方だったし。
- MASATO:で、“ビル・ゲイツさんですか”って?(笑)
- U:だからビル・ゲイツはもういいんだよ(一同爆笑)。俺は鳩のことで話しかけたの、“いつも餌あげてるんですか”って。そしたら意外とおじさんも乗ってきてくれて。おじさんが言うには昔、自分が経営していた会社を親友に乗っ取られたらしいんですよ。でも、そんなシリアスなことをゲラゲラ笑い飛ばしながら“あのときの自分より今の自分のほうが断然幸せなんだよ”って話してくれて、その笑顔がすごく素敵だったんですよね。本物のビル・ゲイツは世界でも指折りの大富豪だと思うんですけど、その“ビル・ゲイツおじさん”とどっちが幸せかなんてわからないじゃないですか。人間、いろいろありますけど、そこで憂いたり嘆いたりするより、そうやって潔く笑ってるほうが何倍も素敵だなって。歌詞を書きに行ってそういう体験をしたので、じゃあこれをテーマにして書こうと思ったんです。
- EMTG:運命的ですね、それは。
- U:すごく説得力がある笑顔だったんですよね、本当に幸せそうで。歌詞も全然煮詰まることなく、その日のうちにすぐほとんどできあがりましたし。ホント、おじさんに感謝です。
- EMTG:個人的には最後の1行、“奏でるLove to take you higher”が好きで。すごくTHE BEAT GARDENらしいというか、まさにみなさんがやろうとしていること、目指しているものがここに集約されている気がするんです。この1行の中で“奏でる”だけが日本語なのもグッときますし。
- U:すごくうれしいです。“奏でる”はREIがデモで仮歌として入れていたスキャットのメロディより言葉を増やさせてもらったんですよ。最初は普通に“Love to take you higher”だけのフレーズだったんですけど。
- REI:ああ、そうでしたね。
- U:でも、この曲を作ってすごく思うのは、考えすぎて書く歌詞より、そのまま出てきた言葉のほうが刺さるのかなって。この“奏でる”っていうワードはホント考えずに出てきたまま書いたので……。
- EMTG:じゃあ足そう、と。
- U:そうです、そうです。さっき僕たちらしい1行だと言って下さいましたけど、この4人の中にあるものがそのまま出てきたってことなのかもしれないですよね。
- EMTG:もうひとつ、サビの“始まりの音を鳴らした”“始まりの音を鳴らしな”というフレーズも印象的でした。
- U:スタート地点って別に今この瞬間でもいいと思うんですよ。過去とかは全部取っ払って、いつスタートを切ってもいい。どんな環境にいようと始まりの音はいつでも鳴らせると思うし。最後のほうで“夢は鳴る日々の上に”とも書いてるんですけど、日々、悲しい音もうれしい音も鳴っている中でみんな、生きていると思うんですよね。そんな中、この曲を聴いてくれた人の体温が1℃でも上がってくれればいい、一歩だけでも進める曲になればいいなって気持ちで書いたので。“いつでも始めていいんだよ”っていう想いをここには込めてます。
- EMTG:ちなみに始まりの瞬間にはどんな音が鳴っていてほしいですか。
- U:これっていうのはないかもしれないですね、僕は。たぶん正解はひとつじゃないし。でも、この「Don’t think, feel.」が今、ひとりでも多くの人の“始まりの音”になってくれたら、すごくうれしいなって思います。
- EMTG:MASATOさんはいかがです?
- MASATO:自分はスイッチを入れないと何事にも身が入らないタイプなので、そのために聴く曲っていうのは何曲か決めているんですよ。すごく静かなバラードを聴いて、その世界観に入り込むっていうスイッチの入れ方もありますし、それでもアガらないときはヒップホップとかサウンドからしてゴリゴリなものを聴いて鼓舞していくっていうパターンもあるので、ひとつではないけど自分なりの“始まりの音”は用意してます、ずっと。
- U:へぇ~!
- REI:僕はないんですよね、そういうスイッチを入れるために聴く音楽みたいなものって。なんだろうな……SATORUさんはどう?
- SATORU:え!?
- MASATO:いきなり振った(笑)。
- U:じゃあSATORUさん、どうぞ。
- SATORU:僕は“始まりの音”というか、毎日家を出て1曲目に聴く曲は決まってます。そのあとの曲は例えば天気とか、そのときの自分の気持ちでちょこちょこ変わりますけど。
- U:それはTHE BEAT GARDENですか?
- SATORU:…………ELLEGARDENです。
- U:うん、正解(一同爆笑)。
- EMTG:ところでみなさん、日常では“Don’t think, feel.”ですか。
- U:僕はわりと考えないタイプですね。考えそうになったときは“Don’t think, feel.”って言い聞かせてます。
- MASATO:僕、普段は“Don’t think, feel.”だって言い張ってますけど、実は全然“Don’t think, feel.”じゃないですね。“Think”だけです、完全なる“Think, feel.”(笑)。
- REI:僕もMASATOさん寄りかもしれない。考えちゃうほうですね。
- U:で、SATORUは考えないし、感じない(笑)。
- SATORU:Uさんは僕より僕のことを知ってるので、もしかしたらホントにそうなのかも(笑)。
- MASATO:てことはSATORUは“Don’t”?
- U:いいバランスだね!(一同爆笑)
【取材・文:本間 夕子】
リリース情報
Don’t think, feel.
2017年05月10日
ユニバーサルミュージック
1. Don’t think, feel.
2. Over
3. answer
4. Don’t think, feel. (Instrumental)
5. Over (Instrumental)
6. answer (Instrumental)
2. Over
3. answer
4. Don’t think, feel. (Instrumental)
5. Over (Instrumental)
6. answer (Instrumental)
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■ライブ情報
愛媛大学医学部 医学祭
05/20(土) 愛媛大学医学部・体育館
TGC CAMPUS 2017 Spring Edition supported by beachwalkers.
05/21(日) alife
NUMBER SHOT 2017
07/22(土) 国営海の中道海浜公園 野外劇場
OTODAMA SEA STUDIO 2017
07/24(月) OTODAMA SEA STUDIO
※その他のライブ情報・詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。
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05/20(土) 愛媛大学医学部・体育館
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OTODAMA SEA STUDIO 2017
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