ReVision of Sence、2作連続リリースの第二弾ミニアルバム『罰』で魅せた深化
ReVision of Sence | 2018.08.29
最近のReVision of SenceのライブにおけるパフォーマンスやMCからは、どこか集まった者の気持ちの背負いや代弁、何か想いの込もったメッセージや親しみさえも感じていた。そして、それを確信に変えてくれたのが、このニューミニアルバム『罰』。同盤は彼らが受けるSNS社会や承認欲求意欲、その使い方の善悪や意義、意味や用途次第さを攻撃性も交え聴く者に詰問してくる楽曲が多い。それを受け、聴き手がどう行動していくのか? が試される4種でもある。そんな深意をうかがわせる今作に込めた想いを、ボーカル&ソングライティングの河井教馬が語った。これを聴いて起こすあなたの行動は、きっと後の人生をさらに豊かなものにしてくれることだろう。
- EMTG:最近のReVision of Senceのライブには、やるべき使命や役割みたいなものに自覚し、そこに向かって邁進している印象があります。
- 河井教馬(以下、かずま): その感想は嬉しいですね。自分の中では今はもう以前とは全く違いますから。今年の春に自分たち的に過去最大規模のZepp DiverCityを終えて、「変わらなくちゃ」と自覚したんです。あの日は周りの評判も良かったので、自分の中でも一つ演り切った感はあって。だけど、その日の打ち上げには、「ああ、俺たち、このままやとここまでやな…」とふと目覚めたんです。人として、このままやったら、ここまでやなって。
- EMTG:その“人として”というのは?
- かずま:もっと人として回りの人間やお客さんに必要とされないと、ここから上には行き難いだろうと。
- EMTG:でも、それを行動に起こすのは諸刃の剣ですよね。ある意味ファンは、かずまさんの悪態やダークヒーロー性に他にはない魅力を感じてついてきている方も多いでしょうから。
- かずま:もちろんです。現に前回のインタビューの際に「君が丸くなったら終わりだよ」的なことをおっしゃてくれたじゃないですか。実は僕、あれがむちゃくちゃ頭にこびりついていて。未だに思い出しますもん。
- EMTG:き、恐縮です…。
- かずま:いや、でも、あれがあって色々なことを考えるようになったんです。上手く今の形を残しながらも、もっと自分たちならではさを魅せるには、どうしたらいいんだろう? って。やりようによっては、「ヒヨった」とか「丸くなった」「面白くなくなった」と言われずとも、自分たちの良さをもっと魅せられるはずだって。まだまだ今はその辺りに挑戦している感じです。
- EMTG:それは今作に非常に表れています。今作もけっして丸くはなっておらず、むしろ辛辣(しんらつ)でトガっていながらも多くの人を更に惹きつけ、ややもすればひき連れていく力を持った作品印象を持ちました。
- かずま:その感想はむちゃくちゃ嬉しいです。ある意味そこを狙ってましたから。自分でも作り終えて、予想以上に辛辣(しんらつ)なことを言っているとは感じます(笑)。「丸くなった」というヤツも出てくるんだろうけど、基本むちゃくちゃディスったりアンチなことを歌ってますからね。
- EMTG:今作からはどこか代弁者的なものを感じました。背負ってる感が、より色濃く表れ出したというか。世の中や社会に対して、「これを聴いて、君はどう思った!?」と詰問されているような。
- かずま:その代表的な意識は最近のライブではむちゃくちゃあります。昨年末ぐらいまでは自分の人生を歌に叩きつけてたけど、ここの辺りは、「それをどう読み取るかは、あくまでも集まってくれたみなさんの判断にお任せします」って感じのライブ意識に移ってきましたからね。その熱量が高ければ高いほど、濃度が濃ければ濃いほど、人に感動を与えられるものでしょうから。対して今は、ヒーローのようにキチンと引っ張ったり、導いてあげる役割にならなくちゃいけないと感じ始めていて。「俺がちゃんと見せてやるぜ」感とでも言うか。そのようなニュアンスが今回のシングルには多分に含まれてます。
- EMTG:前回の『罪』から今回の『罰』の間ってタームは短いんですが、その歌っていることの幅や深みが違いますもんね。
- かずま:全然違いますね。
- EMTG:正直、『罪』は傷のなめ合い的に響いてました。対して、『罰』は仮想敵がはっきりしていて。あとは、それを言うだけの覚悟や決意も擁している。
- かずま:ありますね。僕が立って、しゃべって、歌うのに意味があるものにしたいし、しなくちゃいけないなって。「僕の変わりは他にはいない」ぐらい。それは多くの人のものになりたいとの表れでもあって。とは言え、それもお客さんの人生に影響を与えたいというよりは、むしろみんなに必要とされたいし、聴いて役に立つものになりたいとの意識に移ってきた。正直、ツイッターを見ていて、「なんかツイッターって気持ち悪いなぁ」と感じている子たちもいると思うんです。そういった子が例えば1曲目「リツイートは正義」みたいな曲を聴いて、確かにツイッターにはいい面もあれば悪い面もあるよな…でも、使っているのも人だから、その使い方や考え方次第なんだな…と気づいてもらえたり。そんな役に立ちたいんです。
- EMTG:分かります。結局、ドラえもんの道具も使う人次第ですもんね。いい面もあれば、悪い面もある。今回の4曲はまさに、どれもそれについて歌われています。
- かずま:ホントその通りです。でも、明確に違うのは、“より良くしたい”、“関わってくれる人の人生の役に立ちたい”ってところで。世の中、他人に興味ありすぎやし、人のこと気になりすぎやし、もっと自分自身として生きることに集中したら? とは思います。自分のことを考えた方が絶対に生産的でしょうから。
- EMTG:今作、秀逸だなと感じたのは、結局答えは聴き手に委ねている面で。聴き手に委ねている部分が印象深かったです。
- かずま:そうなんです。自分の中でどれも結論はあるんですが、あえてそこまでは歌いませんでした。だって、自分はそう思っても本当にそれが正解かはその人個人個人で違うわけで。逆を言えば、聴き手に考えて欲しくて歌いましたから。なので、この曲を聴いて、僕の気持ちや想いと違ったことや反したことを想ったり、感じたりしても全く問題なしで。ただ、「使い方ひとつで幸せを運んできてくれることも、人生を壊すこともあるよね」とだけ歌いました。なので厳密にはやはり代弁ではないですね。
- EMTG:それって、まさに「罪と罰」(ドストエフスキー原作の本の意)じゃないですか。正義にも悪にもなりえるし、どっちを選んだり、信じて進んだ方が、あなたの人生、豊かになれるか? って問われているという。この『罪』と『罰』のセットで、ひとつ次のReVision of Senceが見えた気も。
- かずま:でも僕自身、我ながら次の自分たちのビジョンって全く見えてないんです。もう、今やロックバンドのフォーマットにこだわってないし、逆にこだわらない方が伝えやすいのかなとも思ったり。
- EMTG:4曲目「別れました。」なんて、もう完全にハイパー・ユーロですもんね。
- かずま:そこなんです、ポイントは(笑)。実はこの曲、全く違ったタイプのサウンド・アプローチで完成していたんです。いわゆるロックバンドっぽいアレンジで。だけど、DA PUMPの「USA」を聞いて、「これは!」と。レコーディングの3日前に思い立ち、無理やり間に合わせてもらい入れ込みました(笑)。歌詞も併せて変えて実質3日でこのバージョンに差し替えたんです。
- EMTG :思い至ったのはなぜに?
- かずま:これだけ中学生や高校生が面白がって見てくれることにショックを覚えて。そこまで、この楽曲には惹きつける何かがあるんだなって。で、「これしかない!」と。基本プライドが無いもので(笑)。結局、お客さんが喜んでくれることをしたいだけなんでしょう。しかも、目の前に居るお客さんだけでなく、僕らを知らないお客さんまでも喜んでもらえる、そのような意図からですね。けして媚びるとかではなく、逆に僕的にはロックな判断だったなって(笑)。
- EMTG:で、年末にはいよいよリベンジも含めた東名阪のZeppツアーも控えています。
- かずま:このツアーの発表を最初にした際と今とじゃ、かなり考え方も変わりました。以前は「ここで成功したら死んでもいい覚悟で臨もう!」と決意してましたが、今は、そこも通過点にしてやろうと。大きなお祭りにしたいですね。その先にまた来年がつながっていくし、バンドとして生き残っていく道をしっかりと歩んでいけたらなと。
【取材・文:池田スカオ和宏】
リリース情報
罰
2018年08月29日
BUSU RECORDS
1.リツイートは正義
2.夢シンドローム
3.野次馬パンデミック
4.別れました。
2.夢シンドローム
3.野次馬パンデミック
4.別れました。
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人類 歴史
人類の歴史って、西暦だけでも2000年を超えていて、今や人口も60億を抱えてますからね。累計すると、それだけ凄い数の脳みそが地球上で生活をしていたわけで。その中で時代や種類は違えど、自分と同じような悩みを抱えていた人が居ないわけはなかっただろうと。で、その人たちの中には、きっとその悩みを解決して、上手く過ごした人たちもいたんだろうと思ったんです。いわば僕の今の悩みの答えを誰かしらは出していたにちがいないと。そこに結論がないことは分かっています。ただし、そこでヒントや引き出しを持っているのといないとじゃ今後生きていく上で、経験値的に違いますから。それもあり調べました。
■ライブ情報
ライブキッズあるある中の人presents ライブ行きたい 最大箇所数の夏ツアー編
08/30(木)香川 高松MONSTER
ReVision of Sence presents クズ人間VS天使達
09/04(火)名古屋 今池3STAR
09/06(木)東京 渋谷チェルシーホテル
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10/26(金)石川 金沢AZ
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11/15(木)Zepp Nagoya
11/19(月)Zepp Osaka Bayside
※その他のライブ情報・詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。
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