Ivy to Fraudulent Gameメジャー初1stシングル「Parallel」
Ivy to Fraudulent Game | 2018.09.17
2017年12月にアルバム『回転する』でメジャーデビューを果たしたIvy to Fraudulent Game。リリース後は全国ワンマンツアーや「スペースシャワー列伝 JAPAN TOUR 2018」、この夏にはZepp Divercity TOKYOでのワンマンを成功させ各地のフェスへ続々出演……と、彼らを取り巻く状況は加速度的に広がりを見せている。そんな中完成した1stシングル「Parallel」は、カップリング含めたった3曲ながら、Ivyの新たな未来を切り開く重要作となった。メンバーにメジャーデビュー以降の手応えと、今回のシングルに込めた思いを聞いた。
- EMTG:アルバム『回転する』でメジャーデビューを果たして半年あまりが過ぎて。この半年、バンドにとっては大きな変化を感じる時間だったんじゃないですか?
- 寺口宣明(Gt/Vo):そうですね、ちょっとずつ聴いてくれる人が増えているなというのは感じてます。ROCK IN JAPANとか、フェスに出る機会も増えて。フェスっていうものが「近く」なったというか。
- 福島由也(Dr/Cho):メジャーデビューしてから、わりとライヴが軸だったというのもあって、改めて自分がやりたいこと、前から見ていたヴィジョンみたいなものをもう一度振り返るという期間になったかなって。それがシングルにも影響してきたかなと思います。
- カワイリョウタロウ(Ba/Cho):この半年ちょっと、空白の時間とかじゃなくて、それなりにライヴの本数もあったし、バンドで初めて合宿をやったりもして。前より密に音楽に触れ合っているような気はしますね。
- 大島知起(Gt):列伝ツアーで久しぶりに対バンをやってたくさん刺激をもらいましたね。いろいろなこと、焦りとかも感じつつ……そこでライヴに対する意識が変わったというのもありますね。
- EMTG:今回の『Parallel』というシングル、自分たちではどんなシングルを作ろうと考えていましたか?
- 寺口:別にコンセプトとかはまったくなかったですね。
- 福島:いつもどおり、まずいい曲を書くというのが前提としてあって。だけど、自分の思い描いたヴィジョンとか過去を振り返る期間があったというのもあって、自分の本質というか根本みたいな部分? わりといろいろなことをやってきたけど、今回は自分のバンドを始めたときの衝動とか、その時から持っていて今も変わらずあり続けるものっていうのを1曲として収めたいなっていう感覚でした。それが結果、未来となるみたいな。
- EMTG:この曲が上がってきたときに、メンバーのみんなはどう感じました?
- 寺口:「ああ、Ivyの曲だ」って。イントロが始まった瞬間にそう思ったけど、それと同時に懐かしさもあって。いろいろなテイストの曲に挑戦してきたから、久々にど真ん中な曲が来たなっていう。19、20歳くらいの時に「こういうのをやりたい」ってやってたところに1回戻ったような感覚がありましたね。
- カワイ:最初、合宿中にオケだけ聴いたんです。その時には「うちらしさがある曲だな」と思ったんですけど、間奏とかはすごく攻めてるし、鋭利だなとも思って。メロができて完成したのを聴くと、攻めてるけど、キャッチーさは前より格段に上がっているなと感じました。
- 大島:いろんなことをやって年月も経ているから、王道というのも洗練されているのかなって思います。すごく純度の高いものができたなっていう印象がありましたね。
- EMTG:今改めてIvyの王道をアップデートしてやろうというのは、福島くんの中に意図としてあったんですか?
- 福島:いや自然にというか、いろいろ考えている中でできてきましたね。狙っていたらそれは違うと思うし。わりと、自然に一番近い状態なのかな。
- EMTG:パラレルな世界が存在している中で自分たちはここにいて、それが正しいんだ、それが全てなんだということを「Parallel」では歌っていて。それってすごく強い意思だと思うんですが、この歌詞にはどんな思いを込めたんですか?
- 福島:自分とかの「存在」って確かめることもできないし、不確かなもので。なんだけれども、結局は自分たちが見て感じたものとか、聞いたものとか、自分の感覚というのが正解だと俺は思っていて。いろんな選択肢が常にあって、「あの時ああしていれば」とか思うけど、結局は今どう生きて何を思うかっていうのが全てだなと……「それが全て」だと思って生きるしかないんだよっていうことですね。存在しているのかどうかは結局不確かなままだけど、それがどうのじゃなくて。
- EMTG:寺口くんは、歌ってみてどうでした?
- 寺口:わりといつも「この1行はどういう意味なんだろう」って考えたりするんだけど、これはすんなり入ってきましたね。世界観をすんなり声にできたかなと思います。でも技術的には結構難しかったです。キーを決めるのに3パターンくらい録って、メロも、最初のメロとはちょっと変わってて、サビが。俺がちょっと変えたんです。福島から上がってきたものを聴いたときに、ヴォーカリストとして「ここ、もっとこういうメロだったら気持ちいいかもな」っていうのも反映することができるようになったというか。
- EMTG:そういうコミュニケーションってこれまではそんなになかったんですか?
- 寺口:うん、ほんとに歌詞の一部分をちょっと変えたりだとか、メロを自分の節回しにしたりとかっていうのはあったけど、大幅に変えたのは初めてかな……。こう完璧に作ってくれる人(福島)がいると、何か思ったとしても、その意見に対して自信とか根拠がしっかり伴っていないと言えないじゃないですか。適当なことも言いたくないし。そこが、自分の中でもチャレンジできるようになったというか。
- EMTG:その自信というのはどこから生まれてきたものなんだと思います?
- 寺口:いろいろな経験の中から生まれてきたんだと思うんですけど、ヴォーカリストとして……福ちゃんが作ってくる曲は100だけど歌自体の出来が70だったとしたら、そこは100と100を目指すべきであって。だからヴォーカルとして、福ちゃんが持ってきたものに対して絶対に納得した形で「こっちのほうがいい」と思えるものを選びたいっていう。そういう意味では自分のことをよく分かってきたのかもしれないです。
- EMTG:わかりました。カップリングには今回「error」が収録されました。これはだいぶ古い曲ですよね。それをあえて今シングルに入れようということになったのはどうしてですか?
- 福島:お客さんが待っていてくれたから、それを出せるのが嬉しいというのが一番強いですね。あと、自分の、ほんとに昔からある根本を見直すきっかけにもなったというか。書いていたときの気持ちを思い出したりして。「Parallel」を作る前にこの曲のレコーディングは終わっていたんで。
- EMTG:ああ、そうなんですね。
- 福島:そこで思い出したことで「Parallel」もこういう曲になったというのはありますね。根本みたいなものは変わっていないっていうことを見直せたのはよかったかなと思います。
- カワイ:前作の「革命」という曲で明るみが前に出てきて、バンドの印象が結構変わったと思うんです。この「error」でも明るさをより前に出せるから、自信をもって届けられるかなと思いましたね。
- EMTG:そして3曲目は寺口宣明作詞作曲の「sunday afternoon」。バンドでは初めてですよね、曲を書くのは。
- 寺口:そうですね。今までは福島の作る曲の世界観がIvyだと思っていたから、やる必要はなかったというか、やって世界観が崩れちゃうのもどうなのかなと思ってやってこなかったんですけど。でも初めてバンド合宿というのをやって、そこで鳴らした感じでいいねと思えたからやろうということになったんです。この新しい景色とか表情とか、バンドにとって武器になるんじゃないかと思えたから。
- EMTG:そもそもソングライターなわけじゃないですか、ノブくんは。
- 寺口:まあ、作ったりはしてます(笑)。
- EMTG:それをバンドに投入したいっていう欲望は今までもあったんですか?
- 寺口:いや、欲望があったらやってたと思うんですよね。わりと福島が作るのが遅いから……でもこだわりは絶対捨ててほしくないというのがあって。もしこれで俺の曲もバンドでいいほうに転がるようになるなら、バンドとしても前に進めるし。だから、もしかして福島が1日で1曲書いちゃうような人だったら、ずっとやってなかったかもしれないです。これをきっかけに今も新しい曲を作って合わせたりしてるから、すごいターニングポイントだったかもしれないですね、この曲は。
- EMTG:どう考えてもIvyの世界が広がりますよね、これができると。やっぱり今回のシングル、たった3曲ですけど、Ivyというバンドのありかたとしてかなりいろいろな可能性を秘めたものになりましたね。
- 寺口:うん、普通の3曲よりボリュームを感じると思うし、まとまってはいないけどおもしろいってなると思うんで。できたときからこのシングルって普通のシングルじゃないなって思ってて。みんなもそう思ってくれたら嬉しいですね。
- EMTG:ありがとうございました。
【取材・文:小川智宏】
リリース情報
Parallel
2018年09月26日
ビクターエンタテインメント
01. Parallel
02. error
03. sunday afternoon
02. error
03. sunday afternoon
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寺口宣明(Gt/Vo)
山 蕎麦屋 多い なんで
山行くと蕎麦屋が多すぎて、嫌になっちゃって(笑)。
Yahoo!知恵袋で同じようなこと訊いてる人がいて。おそらく、魚介類とか鮮度が命のものだと山だから難しいじゃないですか。だから蕎麦とかうどんとか、そういう麺系が多い?
大島知起(Gt)
デニス・ロッドマン
さっき調べてた。レインボーカラーだったじゃないですか、髪が。髪の毛の色の話をしてて、名前が出てきて。どういう色だったっけ?って調べてました。
カワイリョウタロウ(Ba/Cho)
ファミチキ カロリー
ファミチキ食いながら、これ、どれぐらいカロリーあるんだろうなって。ひとつで250キロカロリーくらいあった。
福島由也(Dr/Cho)
BMW 値段
現実的な話、、、。
■ライブ情報
ムロナナイトフェスティバル
09/20(木)名古屋APOLLO BASE
大ナナイトvol.118
09/24(月)水戸LIGHT HOUSE
Saucy Dog 【ワンダフルツアー2018】
10/05(金)松本ALECX
【ONE MAN LIVE】
1st Single “Parallel” release tour
11/27(火)梅田 Shangri-La
12/06(木)渋谷CLUB QUATTRO
※その他のライブ情報・詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。
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