沖縄在住の4人組ロックバンド“ヤングオオハラ”インタビュー初登場!

ヤングオオハラ | 2019.06.10

 沖縄在住の4人組、ヤングオオハラが2カ月連続配信で「中南海」(5月)、「キラキラ」(6月)の2曲をリリースする。昨年は大型フェスのオーディションを突破して出演をもぎ取り、11月には1stミニ・アルバム『YOUNG☆BEATS』を発表して勢いに乗る彼ら。今年4月には04 Limited Sazabys主催のフェス「YON FES」にも名を連ね、観る者の胸倉を掴んで離さないエモーション全開のライブ・パフォーマンスで大勢の観客を魅了した。今回はインタビュー初登場ということもあり、バンドの成り立ちから2カ月連続配信の新曲について、メンバー全員に話を聞いた。

EMTG:昨年は「ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2018」、「RISING SUN ROCK FESTIVAL 2018 in EZO」など大型のフェスに出演したりと、ヤングオオハラというバンド名が広まった1年だったと思います。実感はいかがですか?
ハローユキトモ:いっぱい飛行機に乗ったなと(笑)。確かに初めましての人が多かったので、それは嬉しかったですね。
ミツキング:これからも頑張らないとなって。いままでの生活と違うから、ヘンな感覚っすよね。
ヨウヘイギマ:何だろ、よりマイペースでいようと。体は忙しくなるけど、心が同じ速度にならないように・・・。
ノリバルカン:う~ん、体が疲れるからケアしたいですね。
ユキトモ:はははは。
EMTG:バンドは16年8月に結成ですけど、この4人はどんな風に集まって?
ユキトモ:ミツキと俺が同じ高校で、「studio HYBRID」で練習するようになったんですよ。そこにギマがいて仲良くなり、ノリはいつ参加したんだっけ?
ミツキング:ノリもスタジオに居たんじゃなかった?会ったときはめちゃくちゃヤンキーなのに低姿勢だから、仲良くなりました(笑)。
EMTG:最初はどんな音楽をやろうと?
ギマ:いろいろ血迷ってました。シンセとか買ったもんね。
ユキトモ:買ったねえ(笑)。
ギマ:前身バンドの頃にシンセを買ったんですけど、今の僕らのバンド・サウンドとは掛け離れた音楽でした。みんなメカに弱いから・・・。
ミツキング:誰もパソコン持ってないからね。
ギマ:だから、曲作りもすごくアナログなんです。「サマタイ」という曲にピコピコって音が入っているんですけど、それは沖縄のヒップホップグループ、SUBMARINEの賢一さんにお願いして入れてもらいました。本来やりたかったのは「サマタイ」みたいなシンセを入れたキラキラした音楽だったかもしれない。
ミツキング:メンバーの中でシティポップとか流行ってたしね。
ギマ:ミツキもコーネリアスとか聴いてたよね。
ミツキング:Awesome City Clubとも対バンさせてもらったりしてました。
EMTG:皆さんが通ってきた音楽ルーツと言うと?
ギマ:みんな共通しているのはJポップですね。一言でまとめると、Jポップが好きなバンドです。
ミツキング:親がスキマスイッチを聴いてたし、小学6年の頃にAKB48、清水翔太、西野カナ、湘南乃風とか流行ってましたからね。
ギマ:福山雅治がめっちゃ好きで、2曲ぐらいずっと聴きまくってました。あとはGReeeeNも聴いてました。給食の時間に流れてて、みんな歌えましたからね。親がスピッツが好きだったから、日常的に流れてたし。
ノリ:親が浜田省吾を流していたから、好きになりました。それから安全地帯、尾崎豊、BOφWY、バンドをやり始めてからBLINK-182が好きになりました。
ユキトモ:カラオケでモテたくて、みんなが知ってるFUNKY MONKEY BABYS、Sonar Pocket、K、Hilcrhymeとか聴いてました。
EMTG:ヤングオオハラの歌がど真ん中にあるのはJポップの影響が大きいんですね。今回は2カ月連続配信になりますが、これはいつ頃にできた曲なんですか?
ギマ:「中南海」はわりと結成初期ですね。そもそも1stシングル「新(あたら)」に収録予定だった曲なんですよ。でも結構アレンジは変わりました。6月に出す「キラキラ」は去年の10月より前ぐらいですかね。
EMTG:2曲とも既にライブで披露してますが、まず既に公開されている「中南海」のMVは味があってすごくいいですね!始まって数秒で沖縄バンドというのが伝わってくる内容です。
ミツキング:ははははは。
EMTG:那覇市にある「ヤングおおはら」田原店が舞台になってますが、あれはバンド名の由来になっている場所ですか?
ギマ:そうです。ユキトモが近くに住んでいるんです。
ユキトモ:小さい頃にちょくちょく行ってたスーパーです。あの店はパンチが効き過ぎてて、山羊汁とか売ってるんですよ。
EMTG:へぇー!
ユキトモ:店員さんも1人だけですからね。
ギマ:しかもオオハラさんじゃなくて、上原さんだしね(笑)。
ユキトモ:ビールの6缶パックが一つ抜かれて5缶になってたり、いろいろヤバくて。
ギマ:外のタバコの自動販売機にタバコが入ってないしな。
ユキトモ:ヤバいよな。ツッコみどころ満載のスーパーが頭の片隅にあったんですよ。
ギマ:普通に喋ってるときにその名前が出てきて、何か引っ掛かる言葉だなと。で、それをバンド名にしようと。ノリで決めました。
ユキトモ:去年の末からそのスーパーが閉店するらしいという話を聞いてたから、「中南海」のタイミングでMVを撮らせて欲しいとお願いしました。
EMTG:MVと曲調もすごく合ってます。昭和感漂うスーパーとハートフルな音色がとてもマッチしているなと。
トモユキ:嬉しいですね。
EMTG:「中南海」はラヴソングですけど、バンド的にはこうしたミドルテンポの曲の方がやりやすい?
ギマ:最初はゆったりした曲が多かったんですよ。「HANBUN」、「中南海」も突然展開する曲なので、若者の情緒不安定な心の乱れが出ているかなと(笑)。基本そういう曲が多いかもしれない。急にガラッと変わるから。
EMTG:「日常逆さまの君を愛しているんです」の歌詞ってどういう意味なんですか?
ギマ:皮肉ですね。自分は朝起きて学校行くのに、相手は学校が終わる時間に出勤して朝まで仕事しているという。そういう君も愛してますよって。皮肉というか、そういう包容力を示したいという願望かもしれない。
EMTG:表現の仕方がユニークですね。そして、「キラキラ」は「中南海」とは対照的なライブ感のあるロック・ナンバーです。この曲に限らずですけど、ヤングオオハラの楽曲はイントロとアウトロがすごく耳に残るフレーズを入れてませんか?
ギマ:そこはこだわってるポイントかもしれない。ライブメインで考えているから、セトリに組むときにMCしないで次々と曲をやるから、かっこ良く始まるようなイントロを考えるんですよ。最初と最後がわかるようなアレンジは心がけてます。あと、この「キラキラ」はローカルドラマの主題歌用に書いた曲なんですよ。離島の話なんですけど、少女の気持ちの移り変わりを表現した曲を書いてくれと言われて。だから、自分では書かないような言葉を自分っぽくする作業をしました。自分の中で精一杯の明るさを表現しました。頑張れソングですね。
EMTG:他の楽曲も歌詞は人との出会いや触れ合いを求めた内容が多いですよね?
ギマ:「サマタイ」はユキトモが歌詞を書いているんですけど、こうなりたいという願望を書いてるもんね?
ユキトモ:そうだね。 俺も人との出会いや別れの歌詞が多くて。自分が人との繋がりを持てないから、あえて書いているのかなって。人に心を開けないし、友達もめちゃくちゃ少ないから。ただ、「サマタイ」という曲のせいで、ハリピと思われてて・・・。
EMTG:実際はそうではなく、自分たちの願望が歌詞や曲調になっていると?
ユキトモ:むかつくから、それを歌詞にしてる感じです。・・・パリピにファックみたいな感じっす(笑)
EMTG:その気持ちがあんな陽気な曲調になるんですか?
ギマ:皮肉だよね?
ユキトモ:うん。
ギマ:ユキトモは憤りから生まれたものが多いよね。「朝になったら」もそうだし。
ユキトモ:うまくいかないことを歌詞にしてますね。
ギマ:だから、すごくリアルな気持ちを書いてるよね(笑)。
ミツキング:妄想が多いんじゃない?ずっと一人で喋ってるもんね。
EMTG:ユキトモさんは独り言が多い?
ユキトモ:そう、ずっと喋ってるんですよ。
ギマ:怖いですよ。地方で一緒の部屋で寝てた時なんて、寝言でずっと「ごめんなさい、ごめんなさい!」って大きい声で言ってるんですよ。
全員:はははははは。
ユキトモ:誰かといつも会話してるんですよ。
ギマ:ホテルが一人部屋で分かれているときも、ウワーッ!という叫び声が聞こえて。誰かが喧嘩でもしているのかなと思ったら、こいつが一人で叫んでて(笑)。
EMTG:ユキトモさんは寂しがり屋?
ユキトモ:だと思います。俺はずっとスタジオで寝てますからね。一人でいると考え過ぎちゃうんですよ。常に人がいる場所にいたいんですよね。
EMTG:そうなんですね。最後に、今後の展望を教えてもらえますか?
ユキトモ:それは聞かれるかなと思って準備したんですよ。33歳でバンドを辞めたら、一番かっこいいなと。来年は2020年じゃないですか。で、10年後の2030年に33歳になるんですよ。俺が勝手に思ってることだけど・・・90年代、2000年代、2010年代のバンドと言われることがあるけど、2020年代のバンドはヤングオオハラって名前が挙がるバンドになりたいなと。だから、これから10年間は頑張りたいと思います。かっこいいー!(笑)。
ギマ:いや、俺らは2030年以降もやるからね。
ユキトモ:じゃあ、たまに入れてください。お願いします(笑)!

【取材・文:荒金良介】

tag一覧 シングル 男性ボーカル ヤングオオハラ

リリース情報

配信限定発売 『中南海』

配信限定発売 『中南海』

2019年05月15日

MUNCHKeeN RECORDS

01.中南海

リリース情報

配信限定発売 『キラキラ』

配信限定発売 『キラキラ』

2019年06月19日

MUNCHKeeN RECORDS

01.キラキラ

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■ライブ情報

ヤングオオハラ“OOHARA EXPRESS 2019”
6/19(水) 東京/渋谷Star Lounge w/The Songbards
6/21(金) 名古屋/新栄CLUB ROCK’N ROLL w/BAN’S ENCOUNTER
6/22(土) 大阪/心斎橋Pangea w/TETORA
6/29(土) 沖縄/那覇Output ◆ワンマン◆

※その他のライブ情報・詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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