ゆびィンタビュー vol.14 まるりとりゅうが
ゆびィンタビュー | 2019.09.04
PROFILE
まるりとりゅうが
SNSを中心に同世代の男女から絶大な支持を得る「MaRuRi」と、マルチな才能でプロデュース能力にも長ける現役慶應大学生シンガー「Ryuga」、それぞれ個人で活動して来たこの2人が、1人よりも2人だからこそできるパフォーマンスがあると気づき、2018年4月正式にユニットとして始動。同年11月に、まるりとりゅうが初のオリジナル音源「気まぐれな時雨」を配信リリースすると、各チャート上位にランクインし反響を得る。2019年2月に1stミニアルバム『はじめまして。』、9月には2ndミニアルバム『お見知りおきを』をリリース、11月からは初のワンマンライブとなるZeppツアーが控える、今最注目のアーティスト。
- 毎週配信されているインスタライブの出張版ともいうべきイベント「まるりとりゅうがのへや」。7回めはついに過去最多となる全国14ヵ所で開催されたんですよね。
Ryuga
はい。どの会場でも初めての方がたくさんいらっしゃって、こんなにも待ってくれていた方がいたんだって実感しました。MaRuRi
私も地方出身だからわかるんですけど、やっぱり自分の住んでるところに来てくれるって嬉しい。こちらから足を運ぶってすごく大事だなと思ったし、それぞれの街の盛り上がり方があったりして本当に楽しいんですよ。MaRuRi
お客さんとの距離も近いから、すごく親近感あるし。MaRuRi
これからもやっていきたいなと思ってます。- 前回のライブレポートの時も感じましたが、<アーティストとファン>ではなく、どんな時も友達のような距離感で接してますよね。
Ryuga
僕ら自身、アーティストだからとかプロだからみたいなスタンスは好きじゃなくて。Ryuga
最初の頃から応援してくれてた人の存在とか、路上ライブにわざわざ来てくれてた人との会話とか、そういうことを経て今の僕らがあると思っているから、みんなファミリーな感じで盛り上げていけたらベストだなと思っているんです。Ryuga
ちなみにファン同士もめちゃめちゃ仲いいんですよ。ほんと、いい人しかいない。Ryuga
だからこそ、僕らもこういう近い距離感で絡んでいきたいなって。MaRuRi
お互いソロで活動してた時は、ここまで自分の色とか出せてなくて。MaRuRi
2人になって、歌だけじゃなく人間性も丸出しにしてるから(笑)、みんなとこういう距離感でいられてるのかなって思います。- SNSを使って自分達らしいやり方で発信をしているお2人ですが、音源をCDで出すということに関しては何かこだわりを持ってますか?
Ryuga
小さい頃からいろんな音楽を聴いてきましたけど、やっぱり歌手といえばCDを出すっていうイメージがあって。歌手になったという実感を得られるところでもあるんです。Ryuga
今ってSNSやサブスクが普及して“物”がなくても曲が聴けちゃうけどRyuga
自分達としてはRyuga
何十年経っても形として残るっていうのはアーティストとしてすごく嬉しいことだと思うしRyuga
発売日にCDを買いに行ったっていう思い出とかRyuga
人生で初めて買ったCDがまるりとりゅうがでしたとかRyuga
そういうのって、誰かにとっての特別な存在になれたなって思える瞬間でもあったりして。MaRuRi
そうだね。Ryuga
サブスクで初めて聴きましたって言われるのとは全然違うなって思う。- 確かに。
Ryuga
今の時代、何で聴くのかは自由だと思うし、僕達自身も広まってくれればそれでいいと思っているんだけど、やっぱり音源はCDとして、これからも出していきたいなと思っています。- その最新作が2ndミニアルバム『お見知りおきを』。
- デビュー作が『はじめまして。』で次が『お見知りおきを』って、どこまで丁寧にご挨拶されるんだろうと(笑)。
MaRuRi
(笑)。Ryuga
次のタイトルがプレッシャー(笑)。- (笑)。
- でもすごくいいペースですね。
Ryuga
はい。Ryuga
『はじめまして。』の曲はみんなすごく聴きこんでくれてるし、もうそろそろ次の曲聴きたいって言ってくれてる時期でもあったので、ちょうどいい感じで新曲が6曲出せます!Ryuga
あとは11月と12月に僕らの初ワンマンライブもあるので、そこに向けての流れも作れたかなと思っています。- ちなみに
- 先日Ryugaさんのお誕生日に「22歳のうちに名曲を22曲作る」と動画で宣言されていましたよね。
Ryuga
言わないと、やらないから(笑)。MaRuRi
“名曲”だからね?- (笑)。
Ryuga
僕、曲のストックって全然ないんですよ。1曲1曲、勝負。いつもギリギリなんです。MaRuRi
そう、ガチ(笑)。- でもこれだけのクオリティーの楽曲を、ほぼ1人で作ってるわけで。
Ryuga
この先もしも作れなくなる日が来たらどうしようって……(笑)。MaRuRi
だからこそ今のうちにストックを(笑)。Ryuga
でも同じ僕の頭の中から出るものだから、言葉にも限界があるというか。なので、その分いろんな人と会話して人生経験を増やして、感受性を豊かにしていきたいなとは思っているんですよね。Ryuga
フィクションではあまり作らないんです。Ryuga
たとえ人から聞いた話であっても、リアルなものを書いてまるりとりゅうがの世界観にしてる。Ryuga
僕は詞先なんですけど、詞には結構こだわっていて。Ryuga
伝えたいことは全部詰め込んでいるつもりなんですが、今回2枚めも作ってみて、まるりとりゅうがらしさっていうのがだんだん確立できてきたんじゃないかなって思ってます。Ryuga
失恋ソングが多いけど、Ryuga
歌詞がリアルでグッとくるとか、ハモリがすごくいいとかRyuga
そういうのも“らしさ”に繋がってきてるかなって。- 今作ではMaRuRiさんも1曲「リピート」という曲で作詞作曲を手がけていらっしゃいますね。
MaRuRi
初めてです。今回やってみて、曲を作ることの楽しさも感じることができました。Ryuga
なんか最近、シンガーソングライターっぽいことしてるんですよ。嫌なことあったらすぐ、楽屋で歌にしたりして。MaRuRi
お母さんと喧嘩した時、みんなはご飯食べに行ったけど楽屋に残って作ったりしました。20分くらいで出来ちゃった。MaRuRi
うちら似てないよね、作る曲。Ryuga
うん。Ryuga
僕は2人で歌うことを最初から考えて作ってるけど、MaRuRiの場合はソロ(笑)。Ryuga
今回の「リピート」も、僕のパートがほとんどないっていう(笑)。MaRuRi
本当にごめん(笑)!Ryuga
今後はまるりとりゅうがの曲を作るって意識してもらいたい(笑)。次からはぜひ、ユニットっぽい曲もね。MaRuRi
作る、作る(笑)。Ryuga
掛け合いとか。MaRuRi
任せて、任せて(笑)。- (笑)。
- では改めてになりますが、それぞれの楽曲についても聞かせてもらえますか?
Ryuga
「曖情」は最後の最後に出来た曲。一番しっくりきたよね?MaRuRi
リード曲レベルの、いい曲!Ryuga
今回のアルバムは、自信曲が詰まりに詰まってます。6曲全部テーマも違うし、曲調も違うし。Ryuga
1stミニアルバムで、作家として自分なりに手探りで曲を作り始めた上での今作なので、ちょっと成長した部分もあるかなと思うし、それを全面的にぶつけた6曲になってます。- リード曲は「わけじゃない」。
Ryuga
これは自分の行動や感情をそのまま歌詞として書きました。ちょっと心が病んでて、1人になれる道探して、しゃがんでケータイ見てて、電源切れた画面に映った自分の顔が怖くて……って。その時にメモして作った曲。Ryuga
作詞家としての成長を見てもらいたい1曲でもあります。- 2人のボーカルの迫力もすごいです。
MaRuRi
DメロのブリッジとかRyuga
お互い全部出し合って叫んでる。MaRuRi
全部ハモってるし。- ライブで盛り上がる「君と見たい景色」のような曲とは全く逆だけど、こういう歌も、まるりとりゅうがの真骨頂だなと思います。
MaRuRi
嬉しい!Ryuga
これは僕達自身の勝負曲だと思っていて。「気まぐれな時雨」の時もそうだったけどね。MaRuRi
あえて、ぽくない曲。Ryuga
あの時もたくさんの人が僕らのことを知ってくれるきっかけになったので、今回もわかりやすくてストレートな歌詞ではない、攻めた楽曲で勝負に出たいなと思ってリード曲にしました。- 「はじまりの唄」はウェディングソングですね。
Ryuga
結婚式に歌いにきて欲しいっていう声も多かったし、友達のためとか、新郎が新婦にとか、歌ってもらえたら嬉しいなと思って。Ryuga
それに僕ら基本的に失恋とか悲しい曲が多いから、歌いに行きたくても歌える曲がないっていう(笑)。MaRuRi
「幸せになって」とか、結婚式で歌えないからね(笑)。- 名曲なんですけどね(笑)。
MaRuRi
ね(笑)。Ryuga
だからこれは、やっと胸張って歌えるハッピーな曲(笑)。- そういう意味では、「リピート」は真逆。女の子はライブで号泣でしょう。
MaRuRi
これ、ピアノで弾き語りとかやってみたい。Ryuga
いいね。かっこいい。- まるりとりゅうがのこういう切ない曲って、泣かせようとしてるわけではなく、言葉にできなかった気持ちを歌ってくれてるんだろうなと思うんです。
- だからみんな、自分のことのように思って曲に入り込める。
Ryuga
確かにみんな、自分の恋愛経験とかすごいコメント書き込んでくれるんですよね。全部が歌詞どおりじゃなくても共感する部分があって、聴いてくれてるんだなって。Ryuga
恋愛っていろんな形があるけど、きっとみんなするものだと思うから、そういう時に寄り添えたり共感してもらえる曲になっていたのなら、すごく作ってよかったなって思います。- ひとりひとりとしっかり繋がる一方で、今回はみんなで楽しめる「らいぶの曲」という楽曲も収録されました。
Ryuga
普段SNSなんかで距離が近いだけに、ライブでも一緒に盛り上がれたらと思って作りました。- 今度のワンマン、楽しみですね。
MaRuRi
わたしたちって本当に何も飾ってないので、そういう人間性みたいなところも伝わったらいいなと思います。MaRuRi
あとはMaRuRi
普段はすごいふざけてるけど、歌ヤバイね!とか、生歌すごい!とか思わせられるようなものを届けたい。- そのギャップが凄すぎるんですよ(笑)。実際ライブを見たことがある人はわかると思いますが。
Ryuga
人柄って、歌に出るじゃないですか。俺らがめちゃめちゃ調子に乗ってるような感じだったら、いくら本気で歌っても伝わらない。Ryuga
素でいつもふざけたりしてるけど、そういう2人が本気で気持ち込めて歌った時に何か伝わるものがあると思ってるし、Ryuga
ハモリや声の相性も、曲を伝えるのにベストなマッチングだと思っていて。Ryuga
アーティストの本質として、やっぱり生歌で「ヤバッ!」ってなってもらいたい。Ryuga
わざわざ足を運んでくれて、お金を払ってでも聴きたくなるような、見たくなるような、そんなライブにしていきたいと思います。MaRuRi
これからもね。Ryuga
夫婦漫才みたいな2人のやりとり見てバカバカしいなって思うとこあるかもしれないけどRyuga
でもちょっと辛いことがあった時、その瞬間だけでも忘れられるような世界観とか雰囲気も持ってると思うんですよね。で、歌ったらグッと引き込まれる。そういうところを磨いていきたいなって思う。MaRuRi
うん。Ryuga
そうやってステップアップしていく僕達の、そのまんまをずっと見てもらいたいなって思います。Ryuga
育成ゲームみたいな感じで(笑)。- え(笑)?
- たまに課金しなきゃいけないみたいな(笑)?
Ryuga
無料でも全然(笑)。MaRuRi
それなりに楽しめるコンテンツです(笑)。Ryuga
僕達全く完璧じゃないし、直さなきゃいけない部分もいっぱいあるけど、それも含めて期待してもらいたいっていうか。僕達自身も、その期待に応えるというか想像を超えていきたいので、いい意味で裏切っていきたいんですよね。Ryuga
次がまた楽しみになってもらえるような、そういういい関係でいたい。一緒に上がっていきたいし、共に支えあって成長し合えるようなね。MaRuRi
うん。Ryuga
たまごっちみたいな。MaRuRi
……。Ryuga
あれ?違う(笑)?MaRuRi
たまごっちだね。ハイ(笑)。- その育成ゲームのゴールは何か見えてるんですか?
Ryuga
夢はドームツアーですね。すごく大きな目標ですけど。そこまでは僕達の成長を見守ってほしいです。MaRuRi
そのためにも、ファンの気持ちを裏切らないようにここからもっと上がっていきたい。いい曲を届けて、初心を忘れず、当たり前じゃないんだって思いながら、感謝の気持ちを持って活動していきたいです。Ryuga
頼まれてもいないのに、他の人に勧めたくなるようなアーティストになれたらなと思います。人柄も歌も、みんなに自慢できるような要素がバランスよく揃った存在として成長していけば、自ずと広がっていくと思うんですよね。Ryuga
僕達がこれから大事にしていかなきゃいけないのは、そういう部分かなって思います。
【取材・文:山田邦子】
リリース情報
お見知りおきを
2019年09月04日
ユニバーサルミュージック
02.君と見たい景色
03.はじまりの唄
04.曖情
05.リピート
06.らいぶの曲
お知らせ
■ライブ情報
まるりとりゅうが Zepp Tour 2019~はじめまして。お見知りおきを~
11/10(日)福岡・Zepp Fukuoka
11/12(火)大阪・Zepp Osaka Bayside
12/08(日)東京・Zepp DiverCtiy Tokyo
※その他のライブ情報・詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。