岐阜のライブ巧者・SHIFT_CONTROL。初の全国流通盤リリース第一声!

SHIFT_CONTROL | 2020.02.25

 岐阜発の4人組ロックバンド、SHIFT_CONTROLが初の全国流通盤となるミニアルバム『Afterimage』をリリースした。メンバーが自信を持って「最高傑作が完成しました」と語る本作には、リード曲「Override」や疾走感と遊び心に富んだ「かまうな」など、渾身の全7曲が収録されている。
04 Limited Sazabys、THE PINBALLS、reGretGirl、Wiennersらが所属するNo Big Deal Recordsの新人発掘オーディション「No Big Deal Records Audition 2019」でグランプリに輝いた彼ら。EMTG MUSIC初登場ということで、新作についてはもちろんのこと、シフコン結成からの話、影響を受けた音楽、No Big Deal Recordsの印象を含め、幅広く話を訊いた。

SHIFT_CONTROL 1st Mini Album "Afterimage" Trailer
EMTG:SHIFT_CONTROLは今作で全国デビューとなりますが、これまでも取材を受ける機会はあったんですか?
アサノチャンジ(Vo/Gt):いえ、こうやってインタビューという形で話を伺ってもらうのは今日が初めてで。
EMTG:そうなんですね。あまり緊張なさらず、しゃべっていただければ。
全員:あははは(笑)。ありがとうございます。よろしくお願いします!
EMTG:No Big Deal Recordsに所属したり、岡村さんとくまおかさんが正式メンバーとなったり、この1年くらいはバンドにとっていろんな状況の変化があったそうですね。
宮崎良太(Ba):いろいろありましたね。上京もして、自分たちの状況も……。
アサノ:いきなりブチ込んでくるなあ(笑)。
岡村耕介(Gt):去年の7月に上京しました。半年経ったくらいか。
くまおかりお(Dr):制作やリリースの発表もあって、なかなか目まぐるしい日々でしたね。
EMTG:今回は『Afterimage』リリース後のインタビューになりますけど、発売されてからのリアクションはどうですか?
宮崎:毎日めっちゃエゴサしてるんですけど、すごくありがたい言葉をいただけてますね。
岡村:思った以上に反響がよくて、ようやくスタートラインに立てた感じがして。もっと頑張っていきたい気持ちになってます。
くまおか:最近面白かったのが、高校のときに告白してくれた子がいるんですよ。僕はその人のことを覚えてないんですけど、その人の友達から連絡があって。「ツアーの大阪公演行くねって言うてたで」って聞きました。「誰!?」みたいな(笑)。でも、うれしかったです。表面的な反応を越えた感じがあったので。
アサノ:僕もりおと似た感じになっちゃうかもしれないですけど、高校のときに告白してフラれた女の子から連絡が来て、「すごいね、CD買うね」みたいに言ってもらえたのはうれしかったです。ライブにぜんぜん行ったことがないような人にもたくさん反応をいただけてて。
宮崎:今の話、ちょいちょい太字でお願いします(笑)。
EMTG:(笑)。では、バンドの結成から現体制に至るまでの話を聞かせてください。
アサノ:はい。始まりは地元の岐阜駅に併設されてた「ハートフルスクエアーG」っていうライブができる公共施設ですね。高校の頃、そこでコピーバンドをやってまして。岐阜で音楽が好きな学生はライブハウスの前に通るみたいな場所だったんです。
宮崎:シフコンを結成したのは2014年なんですけど、その前身の話ですね。高1のときに僕とチャンジはそこで出会いました。
アサノ:そのあとは4人組でオリジナルをやってたんですけど、大学を卒業するタイミングで当時のギタリストが就職で抜けてしまって。サポートを入れつつ、残った3人は働きながらバンドを続けてたんですけど、半年くらい経ってドラマーも仕事が忙しくなってきちゃって、僕と宮崎くんのふたりだけになるっていう。
EMTG:苦しい時期もあったんですね。
アサノ:そうですね。だけど、それでも「音楽をやめたくないし、活動も止めたくないよね」っていう話をふたりでして、ギターとドラムのサポートを立ててずっと続けてたんです。で、少し経ってから岡村くんに入ってもらうことになるのか。
岡村:うん。僕はシフコンと対バンしたこともあったり、就職がきっかけでやめたそのギタリストとは大学で親友だったりもして。自分のやってたバンドが活動休止になったときにチャンジから連絡をもらったんだよね? あれが2018年の2月かな。
アサノ:そうだね、サカスプ(「SAKAE SP-RING))に出る前。岡村くんは本当にいいギターを弾く人で、前から一緒にやってみたかったんですよ。でも、別でバンドを組んでるし、そんなことは叶わないだろうなと思ってたら、タイミングよく巡り会えた感じで。
EMTG:くまおかさんとの出会いというのは?
アサノ:活動を続けるなかでNo Big Deal Recordsのオーディションでグランプリをいただけて、ドラマーをちゃんと探さなきゃいけないなと思ってたときに、りおがやってた別のバンドとたまたま東京の吉祥寺で対バンしたんです(2019年4月)。その日のパフォーマンスを見て、シフコンに合うなと確信して。
岡村:フロアライブだったんですよ。チャンジがりおの後ろにいて、僕はその後ろで観てたんですけど、明らかにテンション上がってたもんね。
くまおか:そのときの映像が残ってて、今でもたまに見返すんですけど、チャンジがだんだんノッてきて、最後にはめっちゃ踊ってるんよ(笑)。
アサノ:そのくらい興奮させられたんで、ダメ元で「ぜひ入ってほしい」ってお願いすることにしました。
岡村:ほかにバンドやってるのにね(笑)。ザッキー(宮崎)がシフコンの窓口担当なんですけど、ライブした日にりおとLINEの交換をしてて、その3日後とかだよね? びっくりするくらい長文のメッセージで口説き落としてました。
くまおか:50cmくらいの長さのLINEが来た(笑)。
宮崎:終演後の時点からすでに「いくつバンドやってるの?」「サポートをやるときはいくらもらってるの?」とか質問攻めしてたよな、俺。
くまおか:遠征のライブで疲れてるんか知らんけど、矢継ぎ早に聞いてきては「そうなんだ、へぇ~」みたいな感じで。あのときは初対面だったからめちゃめちゃ怖かったよ!(笑)。
アサノ:事務所に所属することも決まってたし、正式メンバーになるのが前提でのお願いでしたね。
EMTG:岡村さんも正式に加入する認識でサポートを?
岡村:そうですね。僕も音楽をずっと続けたいし、上京したい気持ちもあったので、正式メンバーになりたい思いが日に日に高まっていきました。
宮崎:ドラマーは見つからなかったら上京後に探そうと思ってたんだよね。岐阜や名古屋では当たる人に当たり尽くした感があったし。
岡村:そしたら、引っ越す前の遠征ライブで出会えたっていう。
EMTG:岡村さんとくまおかさんはシフコンのどんな部分に惹かれたんですか?
岡村:サポートする前から知ってて、メロディにすごく惹かれてたんです。当時やってた「ルーズ」っていう曲がめちゃくちゃ好きだったんですけど、シフコンのギタリストだった親友は全然ギターが上手くなかったので、「僕が弾いたらもっとよくなるのに」とか思ってました(笑)。初めてのスタジオで聴かせてもらった新曲も衝撃的によくて、「東海地方にこんなバンドおったんや」ってワクワクしたのを覚えてますね。
くまおか:僕はチャンジの声ですね。過去のライブ映像を見あさって、音源も全部聴いて、すごくいいなと思えたのが大きい。あとはやっぱりいくつかバンドをやってきたので、結局は人がよくないと続かないのがわかってたんです。シフコンは人間性に関しても良すぎるんで、ぜひ入りたいという気持ちになりました。
EMTG:メンバーが影響を受けてきた音楽についても聞いてみたいです。
アサノ:僕はELLEGARDENがきっかけでバンドを好きになって、そのあとは宮崎くんからtricotやアルカラ、cinema staffとか、変拍子を活かしたギターロックをいろいろ教えてもらって、作る曲の幅が広がっていった気がします。
宮崎:地元が岐阜なのもあってcinema staffは早くに聴いてて、そこからcinema staffが好きだったNUMBER GIRLに出会ったり。主にピックで弾く自分のプレイスタイルの原点は、L’Arc~en~CielやLUNA SEAですね。DIR EN GREYとかも大好きなんですけど、僕には到底似合わないなと思ってシフトチェンジしました(笑)。
岡村:僕は小学生のときにスキマスイッチとポルノグラフィティとウルフルズをよく聴いてたんですけど、いとこにRADWIMPSやELLEGARDENを教えてもらってから広がった感じですね。高校でcinema staffにハマって、今はGRAPEVINEをめちゃくちゃ愛してます。
くまおか:親がバンド好きで、小学校のときにはFLOWのライブに連れていってもらってたんですよ。中学はザッキーみたいなオタクの友達がいろいろ聴かせてくれて、太陽族、HUNGRY DAYS、SHACHI、ザ・マスミサイルからSyrup16g、ART-SCHOOLまで、たくさんコピーをやってましたね。
EMTG:SHIFT_CONTROLのキャッチーなメロディと複雑なリズムのバックグラウンドが見えた気がします。No Big Deal Recordsに入ってみての印象はどうですか?
岡村:家族みたいなレーベルだなと思います。みんな仲が良くて、アットホームな感じで。
くまおか:そうだね。
宮崎:実際、入ることが決まったときにマネージャーが「もう家族だと思ってるよ」と言ってくれたんです。リスペクトできるバンドしかいないのも幸せですね。
アサノ:初めて行った京都のライブハウスでたまたまフライヤーを手に取ったのが応募のきっかけなんですけど、所属アーティストを見て間違いないだろうなって。
岡村:仲間のバンドの失敗談とかも聞くじゃないですか。なので、僕らがイニシアチブを取れる立場にならなきゃいけないとは思ってました。その点でもしっかり話ができて、いいレーベルだなと感じましたね。
アサノ:正式メンバーがふたりの時点でグランプリをいただけたことも含めて、オーディションの方式が独特で。楽曲審査を通過して、すぐにレーベルの方が僕らのライブに足を運んでくれたし、そのときのバンドの状況や人気がどうとかじゃなく、本当に音楽を評価してもらえてる印象がありました。
EMTG:そして、2019年の11月に岡村さんとくまおかさんが正式メンバーになって、バンド名の表記も変わったと。
アサノ:そうです。心機一転で“Shift Control”から“SHIFT_CONTROL”へ、バンド名をガラッと変えることも考えたんですけど、結果こういう形になりました。パソコンとかガジェット系が好きだった結成当初のドラマーと僕がアイデアを出す中で生まれた名前で、特定の意味はなく、中性的な響きを重視した感じです。ジャンルに縛られないで音楽を表現したい気持ちが強かったんだと思いますね。
EMTG:新作のミニアルバム『Afterimage』はどんな作品になりましたか?
アサノ:正式メンバーが揃って初のアルバムなんですけど、この4人でしか出せない音になってて、これまでの僕らの最高傑作が完成しました。制作段階から自分たちの楽曲をなるべく多くの人に知ってもらいたい、評価してもらいたいと思ってたんですよ。いいメンバー、いいチームで音楽ができてて、その状況をもっとよくできたらなって。聴きやすいメロディを意識しつつ、従来のシフコンの味もある、変化を遂げられた一枚になった気がします。
EMTG:変われた部分というのは、たとえば?
アサノ:変拍子をよく使うバンドではあるんですけど、サビはまっすぐ聴かせられる曲が増えましたね。初めてライブを観る人でもノリやすいはずです。元々の僕らの強みだった、音がデカい、演奏力が高いところもいい感じで際立ってると思いますし。
宮崎:ボーカルがハイトーンで強く抜ける感じもね。
アサノ:うん。あとは、自分たちの現状や、今後こうなっていきたいっていう思いも表したかったです。
EMTG:気持ちがぐるぐると渦巻くなかで、なんとか局面を打開しようとしてる感じがしますよね、SHIFT_CONTROLの楽曲は。
アサノ:たとえば、付き合ってた人と別れてしまったとか、上手くいかないこととか、僕はネガティブな感情をナチュラルに曲にするのが得意なタイプなんですけど、それだけで終わらない前向きなメッセージを込めたかったし、実際そういう作品にできたんじゃないかなと。
宮崎:「這いつくばって上がっていこうぜ」って感じね。ネガティブに対する反骨というか、自分たちの音でマイナスな考えを壊すみたいなイメージは持ってます。「かまうな」でも《暗い顔してないで走ろうぜ》と歌ってるように、最終的には希望に向かっていってるんですよね。
岡村:チャンジが作る曲はメロと歌詞のハマり具合もすごくいいんですよ。字余りとか少なくて、スッと入ってくる。
くまおか:メロの良さと希望に向かっていく点では、「ラストトリップ」が特に好きですね。自分たちの曲なんですけど、聴いてて元気が出ます。
EMTG:「Override」も別れの曲ではあるけど、歯切れのいいギターロックに仕上がってて、さわやかな後味が残るんですよね。
アサノ:ああ、そこを汲み取っていただけてたら本望です。やっぱり、ただ悲しいだけじゃない。「Override」は僕らもいちばんキャッチーな曲だと思ってリード曲にしてますし、もっといろんな人に届くための、SHIFT_CONTROLを知ってもらう入口になる曲、今後の代表曲にもなっていくものができたと感じてるので。
SHIFT_CONTROL『Override』(Official Music Video)
EMTG:アルバム全体を通して、それぞれが気に入ってるポイントを聞いてもいいですか?
岡村:僕は「ghost」ですね。レコーディング→ミックスと進むにつれてどんどん化けたんですよ。歌詞も大好きだし、1サビのあとの展開も幻想的でエモくて、ラストサビの後半でギターが泣くフレーズもうまくハマったので、ぜひそこら辺を聴いてほしいです。
くまおか:僕も、「ghost」のサビは早い8ビートで突き刺さるような雰囲気を出せたと思ってます。
アサノ:めくるめくアレンジと言いますか、ひとつの曲の中で同じことをあまりやりたくない僕たちらしさがわかりやすく表われてますね、「ghost」には。「ここでこんな展開になるんだ!」って、意外性や驚きを感じてもらえたらというのは常々あるんです。ライブでも音源でも。とはいえ、変拍子を作ろうと思ってるわけではなくて、出来上がってみたらこうなったってことですね。
宮崎:さっきチャンジが「最高傑作ができた」と言ってたけど、同時に今しかできないアルバムになったとも思ってるんです。サウンドの衝動性や全力疾走してる激情がすべての曲に存在してるのは、20代の今ならではなんだろうなって。それをいちばん感じたのが「かまうな」なんですよね。個人的に年齢のコンプレックスもあって、岐阜の先輩に比べると、今26歳でデビューするのは遅いんじゃないかとか考えたり。でも「まだまだ俺たち若手だろ!」という気持ちもあるから、《年をとっても変わらない/食後にフラッペ食べたい》と歌ってたり。1行目の《誰も怒らない 右に倣えば》も僕とチャンジが岐阜で就職してた頃のことを思い出させたりして、2020年の今だからこその心境が生々しく表われた曲なんですよね、自分にとっては。
SHIFT_CONTROL『かまうな』(Official Music Video)
EMTG:「かまうな」は、いちばん遊び心が豊かな曲でもありますよね。
くまおか:「コン♪」のところですよね(笑)。ああいうのもシフコンらしいポップさなので、楽しんでもらえたら。シャウトの部分はボーカル録りのときに、メンバー各自がピンで録ったりいろいろ試したりしながらやって。僕、レコーディングの日は朝まで別のライブの打ち上げがあって喉ガラガラだったんですけど、それが逆に良くて採用されちゃったっていう。まさかこんな感じになるとは思わなかったです。
アサノ:見事な優勝だったよね(笑)。「依然、暗がり」の《I don’t care》もメンバーで叫んだ声を混ぜてたり、ちょこちょこユーモアを入れてます。シャウトは初の試みで新鮮でした。
宮崎:エモコアの要素があるよね。
岡村:めっちゃ楽しんで録ってます。
EMTG:アサノさんはどうですか?
アサノ:「ヒューマノイド」ですね。いつかやってみたかった転調に初めてトライしてて、試行錯誤しましたけど、上手く入れられました。変拍子も多めで、迫力とインパクトがいちばん強い曲かな。こういう曲もシフコンらしいと思います。
EMTG:最後に、全国デビュー以降のビジョンを教えてください。
アサノ:レーベルに入ったのも、今の4人体制になってからも、まだまだ日が浅いので、このチームで音楽活動ができることに感謝しつつ、やれることをひとつひとつやっていきたいですね。ライブのキャパシティーを大きくしていったり、ツアーで回れる会場や出られるイベントの数を増やしていったり。
岡村:根強いバンドになりたいですね。
宮崎:長く続けられるバンドだと思ってますし、今しか出せないアルバムが『Afterimage』だとしたら、この先も30歳になった僕たちにしかできないものとか、そういう作品を作っていきたいです。
くまおか:みんなが言ってくれたとおりです(笑)。これからのバンドなので、頑張っていきたいと思います。

【取材・文:田山雄士】

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リリース情報

Afterimage

Afterimage

2020年01月29日

No Big Deal Records

01.Override
02.ヒューマノイド
03.罠
04.依然、暗がり
05.かまうな
06.ラストトリップ
07.ghost

お知らせ

■コメント動画




■ライブ情報

Afterimage Tour 2020
03/13(金)大阪 心斎橋Pangea
03/15(日)名古屋 新栄APOLLO BASE
03/20(金・祝)東京 下北沢ERA
moments
02/25(火)東京 下北沢CLUB Que
w/ folca / NON’SHEEP / Orca-Luca

rillrail×Early Believers presents 『芝蘭玉樹』
-rillrail 1st Single"sifflet/identity" Release tour-
03/31(火)福岡 天神Early Believers
w/ rillrail / ユイコ(パノラマメロウ) and more...

cinema staff presents OOPARTS 2020
04/19(日)岐阜 岐阜市文化センター

※その他のライブ情報・詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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