SUPER BEAVER、再びメジャーへ――10年で培ってきたものと、これから

SUPER BEAVER | 2020.06.10

 SUPER BEAVERが結成15周年の大きな節目にメジャー再契約! このニュースに驚いた人も多いだろう。地に足を着けた活動により、ファン層を開拓してきた彼らの視線は常に輝かしい未来へ向いているのだ。そんなバンドの決意を詰め込んだ両A面仕様のニュー・シングル「ハイライト / ひとりで生きていたならば」が、これまた素晴しい出来映え。「ハイライト」はシンガロング必至の疾走感抜群のロック・チューン、「ひとりで生きていたならば」はバンド初となる映画『水上のフライト』主題歌に抜擢され、ストリングスを導入した壮大な曲調に仕上げている。またカップリングには「まわる、まわる」のセルフカバーを収録し、全3曲を通じて彼らのタフな生きざまがひしひしと伝わってくる内容と言っていい。渋谷(Vo)、柳沢(Gt)の2人に話を聞いた。

――まず4月8日に生配信で『都会のラクダSP~自宅のラクダ』(第一回目)をお2人(渋谷、柳沢)で放送し、そこでメジャー再契約という重大発表が流れた後、渋谷さんが思わず涙ぐむシーンがありましたね。
柳沢亮太(Gt):ははははは。
渋谷龍太(Vo):いろんなことがいっぺんに来た感じですかね。配信でコメントが見れることもあり……賛否両論だろうなと思ってたんですよ。10年間、インディーズでやってきたスタンスがあったから。でも喜んでくれる人がほとんどだったことが嬉しくて。あと、自分たちなりに準備していたことがあったわけで……みんなの前できっちり発表したかったなと。その悔しさも正直ありました。
――本来ならば、代々木公園野外ステージで行うフリーライブで発表する予定だったのに。
渋谷:そうですね。
――柳沢さんもウルッと来ていたように見えました。
柳沢:グッと来てましたよ。この後に上手に喋れるかなと思ったけど、僕よりも勢いが勝っている人がいたから(笑)。気持ちは同じでした。
――生配信ならでは、ですね。
渋谷:多分、人前だったら泣かなかったと思います。
――ライブとは一味違う皆さんの素顔を知れることができて、ファンは嬉しいと思います。個人的には柳沢さんが母の日にどういうメッセージを送ればいいのか?とメンバーに相談するくだりは面白かったです!
柳沢:はははは。「今日は母の日ですね……」以外に言い方がわからなくて。10年に一度ならいいですけど、毎年来ますからね(笑)。
――それでは改めて、メジャー再契約に至った経緯を教えてもらえればと。
渋谷:自分たちの中では自然な落とし所というか、おそらくそうなるだろうと思ってました。具体的にレーベルと話したのは3年前ぐらいで……その辺から生々しくなってきました。最初にメジャーデビューして、一度落ちたときも二度とあんなところに行くものか!とは思ってなくて。
――あっ、そうなんですね。
柳沢:最初の最初は好きなことだけやってやる、コノヤロー!という気持ちはありましたけどね。それから[NOiD]に2013年に入って、そこでできることがめちゃくちゃあったんですよ。で、2016、17年あたりに[NOiD]でやれることにも限りがあるのかもなって。このままでもいいけど、面白いと思ってくれる人と手を組むのもありだなと。
――結成15周年インタビュー映像で、渋谷さんは当時を振り返って「理不尽だった」と言われてました。あれから何か気持ちに変化でも?
渋谷:一周してますね。理不尽だと思ったし、こればかりは許せないと思うこともあったけど……その出来事があって、今の自分たちのスタンスが見えた部分もあるから。
――SUPER BEAVERとしては日本武道館をやり遂げ、今年1月には国立代々木競技場第一体育館もソールドさせたわけで、このままインディーズでやっていく選択肢もあったと思いますが。
渋谷:もちろん頭にはそういう考えもありました。こういうスタンスを貫く方がかっこいいのかなと思ったけど、今の活動にプラスして何かできることが増えるなら、どっちの方が面白いかなと。それを踏まえて出した決断ですね。
柳沢:かつての僕らは、大きなデパートの一角をもらったけど、誰にも見向きもされずにすぐに打ち切りになった感じで。今回は、強みと思える武器や売り出せるものを持ったまま、もう一度デパートの中に入るような気持ちなんです。この10年間でそういう自信を持てたことが大きな変化でもあり、行こうと思えた理由のひとつですね。ドライな言い方をすると、大きな場所じゃないと、来ない人もいますからね。
――渋谷さんが結成15周年インタビューの中で「普通にやって普通に勝つ」と言ってましたが、あの発言にも繋がる部分ですか?
渋谷:そうですね。ただ普通にチャレンジして、普通に勝ちたいなと。
――10年間で培われた自分たちの武器とは?
柳沢:歌、歌詞、ポップなメロディを追求してきたと思うし、人と人の間にあることを一貫して歌い続けてますからね。あと、SUPER BEAVERというバンドの歩み自体が一つのメッセージになるんじゃないかと。20代前半でメジャーデビューして、あっけなく切られたけど、続けてきたゆえに今があるから。
渋谷:うん、自分たちの歩み、スタンス、楽曲、ライブをリンクさせる力は強いのかなと。おかげさまでタフになったと思います。
――なるほど。では今作の話に移りたいんですが、「ハイライト」、「ひとりで生きていたならば」はいつ頃にできた曲なんですか?
柳沢:「ハイライト」はちょうど1年前ぐらいです。だから、メジャー一発目に入れようと思って作ったわけではないんですよ。2019年のホール&ライブハウス・ツアーが始まった頃にできた曲ですね。「ひとりで生きていたならば」の方は去年の11月頃に書いた曲なんですけど。
――「ハイライト」はこれまでの歩みと未来を見据えた、決意表明みたいな曲だなと。
柳沢:そうですね。ツアー中に作っていたこともあり、観に来た人の声が混ざり合ったときにそこで完成する。そういう曲を目指して作りました。
――確かに「ハイライト」は一緒に歌いたくなるシンガロング・ナンバーです。
柳沢:レコーディング中もそういうイメージで録りました。過去を振り返ったときにハイライトになりうる出来事が今に影響を与えているし……そういう強い気持ちが生み出す嬉しさ、時には悔しくなるほどの気持ちはこの先も大事にしたくて。これまでハイライトと呼べる出来事があったように、これからも何度も生み出していきたいなと。
――その解釈は渋谷さんも同じですか?
渋谷:そうですね。自分たちが歩んできた歴史を振り返ったときに、どれもないがしろにしなかった歩みがあり、どれも通過点にしなかったことが大きいと思います。この先もハイライトと思える瞬間を作っていきたいですね。
――そして、「ひとり生きていたならば」は映画『水上のフライト』の主題歌になりますが、これはオファーが来てから書き下ろしたんですか?
柳沢:そうですね。台本を読ませていただいて、その話と自分たちがリンクする部分を探しました。お話の中でも、すべてがうまくいくわけではない主人公が出てきて……誰しも生活する中ですべてがうまくいくわけじゃないから。……そこで感じる気持ちも自分だけじゃなく、誰かがいるからこそ、嬉しいとか悔しい感情が生まれるわけで。そこに今一度フォーカスを当てようと。
――その気持ちは「ハイライト」の歌詞にも通じるところがありますね。SUPER BEAVERの生きざまが刻まれているなと。
柳沢:うん、楽しいだけでいいし……望んで挫折しているわけじゃないけど、無視するわけにはいかないから。なぜ楽しくいたいのか、なぜ一緒に喜びたいのかをしっかり見つめると、その反対にそういうこともあるので。お互いに作用しているから、そこもなかったことにしたくなくて。僕らはひとりではないことに喜びを感じているから、それを今一度歌おうと。
――ラストの曲「まわる、まわる」は再録ですけど、この曲を取り上げた理由は?
渋谷:10年前にメジャーを落ちる最後に出したアルバム(『SUPER BEAVER』)に収録されている曲で、メジャー再契約というタイミングで入れたら、ロマンがあって面白いなと。この曲は、自分たちの思いを時系列とリンクして伝えられるし、今の自分たちが歌うことでより伝わるし、自分たちも感動できるから。
――この曲を収録することで、10年間の歩みを感じられるシングルになったと。
渋谷:そうですね。当時と今の「まわる、まわる」では全然違う響き方をすると思います。
柳沢:曲自体が未来の自分に向けてどうなっているんだろうと、かなり切迫した思いを問うてる内容で。あれから10年経って、かつて自分たちが思いを馳せた未来に自分がたちがいて……そこからさらに先を見てますからね。今歌うと、感慨深いですね。改めて純粋にいい曲だなと思いました。当時の輝きは失われていないし、それを今ちゃんと受け取ったよ、という気がして。未来を問うた曲を今歌うことで、ひとつの答えになってますからね。

【取材・文:荒金良介】





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リリース情報

ハイライト / ひとりで生きていたならば

ハイライト / ひとりで生きていたならば

2020年06月10日

Sony Music Labels Inc.

01.ハイライト
02.ひとりで生きていたならば
03.まわる、まわる

お知らせ

■マイ検索ワード

渋谷龍太(Vo)
スーツケース 置き場
今、家にいる時間が長いので、すさまじい量の断捨離をしてるんですけど。模様替えもしようと思って、寝る前にやりだしたら止まらなくなっちゃって。で、スーツケースをどこに置こうかなと思って。それ気になりだしたら、風水みたいなものも気になりだしちゃって、玄関に置いてみたら、玄関に置いちゃだめらしくて。結局、元々あったところに戻しました。基本的には何も気にしないようにしてるんですけど、悩みだしちゃったら気になったので、検索しました。

柳沢亮太(Gt)
マーベル 時系列
マーベル作品を観たことがなくて。『アベンジャーズ』とかみんなが集結する系のやつが面白そうだなと思ったんですけど、そのキャラ達の話を何も観てなくて。なのでこういったタイミングもあったので、ちょっと観てみようと思って、どういうふうに観るのがいいのかなと。やっぱり公開順に観ていこうと思って調べました。ほんとに好きな人は、作品内の時系列順で観た方がいいって書いてあったんですけど、僕は素人なので、今、映画の公開順に観ています。



■ライブ情報

SUPER BEAVER 15th Anniversary 第2弾ツアー
続・都会のラクダ TOUR 2020
~ ラクダの前進、イッポーニーホー ~

09/05(土)香川 高松festhalle
09/06(日)香川 高松festhalle
09/10(木)福岡 Zepp Fukuoka
09/11(金)福岡 Zepp Fukuoka
09/18(金)新潟 新潟LOTS
09/19(土)新潟 新潟LOTS
09/26(土)広島 BLUE LIVE広島
09/27(日)広島 BLUE LIVE広島
10/10(土)宮城 仙台ゼビオアリーナ
10/11(日)宮城 仙台ゼビオアリーナ
11/02(月)大阪 大阪城ホール
12/06(日)愛知 名古屋ガイシホール
12/08(火)神奈川 横浜アリーナ
12/09(水)神奈川 横浜アリーナ

※その他のライブ情報・詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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