go!go!vanillas、初のE.P.作品「鏡 e.p.」

go!go!vanillas | 2020.11.17

――11月18日リリースのシングル「鏡 e.p.」は、メンバーそれぞれが作詞作曲した楽曲が収録された1枚になっているけど、どういう意図で?
牧 達弥(Vo/Gt):もともと、11月23日の武道館公演の前に作品を出そうっていう話になっていたんです。まだコロナとかないときね。プリティ(長谷川プリティ敬祐)が事故に遭って、復帰後約1年ぶりにリリースしたシングル「アメイジングレース」を書いた後、世の中に緊急事態宣言が発令されたくらいに、今回のリード曲「鏡」を書いたんです。コロナという経験を経て、見直さなくてはいけないことにいろいろと気付いたところって、世の中的にそれぞれあったと思うんですよ。そんな中で、新たな挑戦がしやすくなっている状況でもあると思っていて。自分的には、本当にそこがすごく大きなとこだったんですよね。世の中的にも大きく移り変わっていっている中で、自分達も変わっていくべきなんじゃないかなって思ったんです。ずっと同じことだけをやり続けることももちろん大事にすべきところだから、そこもちゃんと重視しつつだけど、ライブが出来ないという状況があって時間に余裕が生まれたから、そこを新たな挑戦に当てていくべきなんじゃないかなって思ったんですよね。ひとつのアーティストがどれだけの引き出しを持っていて、それをどう自分達に落とし込むか、ということが、若い世代の中で当たり前になりつつある時代にもなっていて。音楽の吸収力と新鮮さが、今の時代すごく求められているように感じたんですよね。だから、それを自分達がやってみたら、どういう景色がそこに見えてくるのか? というところを試したかったというか。
――じゃあ、コロナ前に考えていた作品の形とは、異なるものとなった感じ?
牧:そうですね。今回は、本当にメンバーそれぞれの人となりが見えるくらいハッキリと違う作品にしたいっていう想いが強かったです。こういう部分に熱くなるんだ! とか、ロックのこういう部分に憧れてるんだ! 音楽のこういうとこが好きなんだ! みたいなのが、一聴してすぐに分かる1枚にしたかったんです。
――たしかに。誰がどの曲作ったかすぐにわかった(笑)。
牧:でしょ(笑)。めちゃくちゃ分かりやすいですよね(笑)。
――でも、2曲目の「バームクーヘン」のボーカルは、一瞬“誰!?”って思ったけど(笑)。
牧:あははは。たしかに、一瞬誰だか分からないかも! 「バームクーヘン」はプリティの曲で、プリティが歌っているからね。今回は作詞作曲だけじゃなく、作った本人がボーカルも務めているんで。
――そうだよね。本当にとことん個性に拘った感じだよね。じゃあ、牧くん作詞作曲の表題曲「鏡」から聴いていってもいい? 
牧:「鏡」は、今までに経験したことのないこの事態を記すという意味で書いた歌詞を乗せた1曲です。ライブも、こうしてインタビューしてもらうことも止まってしまった中で、全ての想いを歌詞に込めた感じでしたね。勝負というか。自分の中で新しい挑戦を詰め込んだ曲になりました。
――新しい挑戦とは、具体的にどの辺り?
牧:メロディとコードの作り方が、今までには無い感じですね。あまり多用しないコードワークを使ってたりとか、僕らはラスサビで転調することが多かったんだけど、「鏡」は全サビで転調していたりとか、わりとポップスっぽい手法にはなっているんですけど、その分、リズムや音をロックとダンスに落とし込んで両立させたんです。わりとロジカルな作り方はしているんですけど、後半に向けてエモーショナルになっていくというロック感は意識しましたね。
――さっきもちょっと話に出たけど、プリティ作詞作曲の「バームクーヘン」は?
牧:プリティって、すごく気にしいな性格でもあるので、「鏡」を聴いて、そこに合わそうと頑張ってくれたみたいで、最初すごくいい曲風なの持ってきたんですよ。「バームクーヘン」とは全く違う感じで、もっとフォーキーな感じというか。その曲も良かったんですけど、なんか気を遣ってんじゃないかな? 自分が歌う上で恥ずかしいんじゃないかな? って思ったんです。最初に書いてきた歌詞、すごく難しい言葉がたくさん使われてましたからね。相当なプレッシャーを感じてたと思います。でも、それじゃプリティらしさが全く出ないんですよ。求めてるのはそこじゃないから。でもね、プリティの気持ち、すごく分かるんですよ。最初歌詞を人に見られるのってめちゃくちゃ恥ずかしいことなんで。僕とプリティは中学校の頃からの友達なんで、“オマエのいいところは、こういうんじゃないだろ!”って背中を押したんです。シャウトしてるの僕なんですけど、めちゃくちゃすごい勢いで入れたんです。で、プリティに、このシャウトに負けないくらいの勢いで歌って! って言って歌ってもらったんです。そこで気合いが入ったみたいですよ。
――生きることへの前向きさと努力を感じた。今のプリティが感じてるままの歌詞でもあるなと。しかし、“バームクーヘン”とは?
牧:これもプリティらしいんだけど(笑)。事故が有って入院してたとき、手も自由に使えないから漫画とかも読めなくて、なんも楽しみがない中、唯一の楽しみが、バームクーヘンを食べることだったみたいで。これタイトルにするしかないでしょ! ってなったんです。バームクーヘンって、LPとかのレコード盤を指す名称として使われたりもするけど、プリティの場合、デザートとしてのガチのバームクーヘンってとこが、らしいなと(笑)。
――あははは。ほっこりするね。
牧:そう。ほっこりする(笑)。
――3曲目の「イノセンス」は進太郎(柳沢)曲で。
牧:そう。すごく進太郎らしい曲だなって思いましたね。普段からよく曲を作っているから、「鏡」を聴いて、そことは違うメロウな感じでいこうって意識して作ってくれたんだなって思いました。
――かなり構成的に複雑な曲だよね。
牧:そう。僕もデモが送られてきたとき、転調が訳分からなくてめちゃくちゃ苦労しましたからね! でも、ある意味進太郎っぽい、洋楽要素を感じる1曲でした。そういう意味では、進太郎も自由にやれてるなって感じた1曲でしたね。歌詞もそんなに言いたいことを詰め込んだりはしていないし。そんなところも洋楽っぽさを感じました。
――そうだね。魅せる音楽というかね。
牧:すごく進太郎っぽいよね。そんな進太郎に比べて、プリティとセイヤはとことん振り切ってるというか。僕の出来ないことをやってくれた感じはしましたね。4曲の並びも、すごい振り幅だと思います(笑)。
――本当にそうだよね。「イノセンス」から「JETT ROCK SCHOOL」の振り幅と言ったら!
牧:もはやバンドが違うでしょ(笑)。全く違うバンド聴いてるみたいですからね。
――あははは。4曲目の「JETT ROCK SCHOOL」は、ジェットセイヤでしかない曲だもんね。
牧:もうね、これに関しては化石コレクションですよね(笑)。まぁ、そこがセイヤらしいし、愛しいとこでもあるんですよね。ここまで純粋なものって、僕には出せないんですよ。僕は言いたいことも多いし、世の中の流れを見ながら曲を作ることに慣れてしまっている部分もあるので、こういう純粋さは本当に羨ましいんです。中学1年の頃に作った曲って言ってたっけな。
――よく取ってあったよね!
牧:ね~! 本当に。絶滅したかと思いきや! まだ生き残ってた! っていうシーラカンスみたいな曲(笑)。逆に素晴らしい! セイヤが最初に持ってきたのは、新たにこのEPの為にセイヤが作った、もっと違う曲調だったんだけど、なんかピンとこなくて。他になんかないの? って言ったら、この曲出してきて。“うわ! これじゃん! これしかないでしょ! これがセイヤだぜ!”ってなったんですよ(笑)。
――バンドやり始めです! みたいな感じのサウンド感もいいよね(笑)。
牧:あ、そこ! そこも拘りだったんです! プリティが入院していたとき、ツアーでセイヤの曲を、僕がドラム叩いて、進太郎がベース弾いて、セイヤがギター弾きながら歌うっていうのやってたんですよ。それもあって、この曲もスイッチしてやろっか! ってことになって。それで、僕がドラム、進太郎がベース、プリティがギター、セイヤがギターボーカルで録ったんです。
――そうなんだ! それすごくいいと思う!
牧:ですよね(笑)。学生の頃の、“じゃあオマエギター弾いて! 俺ドラムやってみっから!”的な空気感が出したくて。バンドやり始めの初期衝動みたいなのが欲しかったんですよね(笑)。そこは狙いでした。歌詞は、当時抱えていた学校への不満を書き綴ったものらしいです(笑)。なんかそこもいいんですよね。
――愛しいねー。
牧:愛しいんですよ(笑)。
――そして。このシングルには、9月26日に行われた「go!go!vanillas special live “MAKE UP CITY” at Blue Note Tokyo」のライブ映像が付くとのことだけど、Blue Noteではいつもと違うバニラズだったよね。
牧:まったく違うバニラズでしたね。ゲスト(栗田祐輔(Glider/Pf)とファンファン(くるり/Tp))お二人の力をお借りしてというところはありましたけど、また違った意味でのバニラズの音楽の素晴らしいところを魅せられたのかなと思いましたね。
――ジャズマナーに倣って、同じセットリストで2回のSHOWが行われるというものでもあって。あ、バニラズって、昔ダンスホールとかで演っていた“ハコバン”というスタイルも似合うバンドなんだなと。
牧:そうなんですよね! すごくいい発見にもなりましたね。いつかは演ってみたい挑戦ではあったんですけど、コロナ禍でガイドラインに従う形でなければライブが出来ない現状がある中だからこそ、試みることが出来たなと思ってますね。
――アウトプットからのインプットはあった?
牧:ありましたね。すごく向き合えたというか。バンドアンサンブルとか、歌もそうですけど、みんなでしっかりとその場で合わせるということをいつも以上に意識しました。通常のライブだと、お客さんの方に意識がいきまくってるし、感情も高ぶっている分、細かいサウンド面が疎かになってしまっているところは多少なりともあって。まぁ、そういうところがロックのひとつの魅せ方でもあるし、いいところでもあるんですけど、でも、ああやってみんなでひとつの音に向き合って演奏する感じって、すごく素敵だなって改めて思いましたね。誰かが溜めてるなと思ったら、自分もそこに寄り添ってみたり。人間的なフリーテンポな音楽を久しぶりにやったなって思いましたね。
――そこでも「鏡」を演奏してたよね。
牧:そう。Blue Note Tokyoよりも先に、大阪のフェスで一度バンドバージョンで演ったんだけど、2回目の披露で、シーケンスの音無しのバージョンで改めて向き合えたことによって、「鏡」という曲をもう一度しっかりと理解できるいい機会になりましたね。
――11月23日には日本武道館でのライブも控えているけど、今、ライブへの想いは?
牧:歓声は控えなくてはいけない状況ですけど、感情まで殺されたわけじゃないので、返ってくる歓声が無くても、そこは信じていればいいんじゃないかなと思っていて。今までは、お客さんの歓声に助けられていたところも大きかったと思うので。本当に良すぎて見入ってしまって拍手するのすら忘れちゃう! みたいなライブができたらいいなって。そこを目指せばいいんじゃない? って思ってます。もちろん、パンパンの武道館でやりたかったですよ。でも、最後だとも思っていないし、またいっぱいのお客さんで埋め尽くされた武道館でリベンジ出来たらいいわけだし。この状況の中で武道館をやったっていうところも、後にすごくいい経験となって自分たちの中に残るんじゃないかなって思うんですよね。だから、今だからこそのライブができたらいいなって思ってます。
――今の状況をあまりネガティブには考えないようにしてる感じ?
牧:そうですね。プリティが事故に遭ったときもそうだったけど、ピンチがあると、気持ちがひとつになって、今以上に頑張らなくちゃって思えるようになるし、そう思えることで、それがチャンスになることもあったりするので。昔から、武道館は絶対に立つべき場所であると思っていたけど、そこがゴールではないし、場所に不相応なバンドにならないように頑張って、そこを通過点にしていけたらいいなって思ってます。11月23日の武道館は、そんな想いで“ここだ!”って決めたものだったから、半分しかお客さんを入れられないのは悔しいけど、観に来てくれたみんなが、“ここでもう一度パンパンな状態でバニラズのライブが観たいな!”って思ってくれる様なライブを、僕たちがしなくちゃいけないと思うし、それこそがこの先のワクワクに繋がるところだと思うからね。すごく楽しみだし、“よっしゃ! やったろやないかい!”っていう気合いしかないので、来てくれる人も、配信で観てくれる人も、一緒に思いっきり楽しんでもらえたらと思います。

【取材・文:武市尚子】


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リリース情報

鏡 e.p.

鏡 e.p.

2020年11月18日

ビクターエンタテインメント

01.鏡
02.バームクーヘン
03.イノセンス
04.JETT ROCK SCHOOL

お知らせ

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馬肉 効果
最近調べたのは『馬肉 効果』。肉大好きなんですけど、太るんで、カロリーも牛肉や豚肉に比べて半分っていう馬肉を調べてみようと思って。カロリーも低くて高タンパク、馬肉いいじゃん! って思って、どっか馬肉食べれるとこないかなぁって探したんです(笑)。九州出身ってこともあって、わりとポピュラーなんですよ、馬肉って。九州の中でも馬肉が有名なのは熊本なんで、僕の地元の大分はそこまでではないけど、本州に比べたら馬肉を食べる量は多いと思うからね。それに、馬肉を食べるときにつける甘い醤油も九州の醤油だし。検索の結果、やはりビタミンB1も豊富で肌にもいいらしいし、疲労回復、肥満防止にも良いみたいだから、近々食べに行こうと思ってます!



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使用方法:https://www.jvcmusic.co.jp/-/News/A024836/234.html

ストリーミングサービスおよびiTunes Store、レコチョク、moraなど主要ダウンロードサービスにて11月18日より配信スタート
※音楽ストリーミングサービス:Apple Music、LINE MUSIC、Amazon Music Unlimited、AWA、KKBOX、Rakuten Music、RecMusic、Spotify、YouTube Music



■ツアー情報

「ROAD TO AMAZING BUDOKAN TOUR 2020 -FINAL-」
配信開始日時:11月23日(月・祝) 17:00
配信会場:日本武道館
視聴チケット:¥3,000
購入期間:11月1日(日)12:00〜11月29日(日)21:00
販売URL:https://eplus.jp/gogovanillas/st/

※その他のライブ情報・詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。



■アプリ情報

「go!go!vanillas APP」
【iOS版】
App Store :
https://itunes.apple.com/jp/app/id1464096978
【Android版】
Google Play :
https://play.google.com/store/apps/details?id=com.gogovanillas.sp

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