ハッピーポップユニット「illiomote」、Fanplus Music初登場!
ゆびィンタビュー | 2021.02.04
PROFILE
illiomote
幼馴染であったYOCO(Vo/Gt)とMAIYA(Gt/サンプラー)のふたりによる池袋出身のハッピーポップユニット、illiomote。
2019年3月に、突如としてyoutubeに投稿された「In your 徒然」がロックからポップス、ルーツミュージックまで混ぜ合わせたNEOな楽曲センスと2人のHAPPYなバイブスが投影されたビ デオで話題となり、楽曲発売前にも関わらず「POPEYE」や「BRUTUS」などの雑誌、FASHIONSNAP.COM、spincoasterなどのWEBメディアでピック アップされるなど、早耳リスナーの間で注目が集まっていた。その後2019年年末にリリースされた配信シングル「Sundayyyy/BLUE DIE YOUNG」はspotifyにて数々の公式プレイリストに選出されるなど謎の多い彼女たちを更に話題とさせた。今作は楽しいだけじゃない、酸いも甘いもを知るかのようなiliomoteの掲げる“HAPPY POP”マシマシなニューパワーにあふれた作品となっており、全国22のAM/FM局ラジオでのパワープレイとなっている「It’s gonna be you」をはじめ全7曲が収録。
- おふたりそれぞれの音楽への目覚めみたいなところからお聞きできますか?
MAIYA
うちは家族がみんな音楽好きなんですよ。父はプロのギタリストで、母もずっとピアノをやってて、ふたりはレゲエのクラブで出会ったそうです。祖母も琴の先生をやってたり、もう一人の祖母もシャンソンの歌手なので、家に音楽が流れてないときがない、みたいな感じでした。楽器は小学5年生のときに父がくれたぞうさんギターをたまに触る程度でしたけど、中学生のときにアヴリル・ラヴィーンにハマったんです。他にもディープ・パープルとかキッスとかヴァン・ヘイレンとか、昔のハードロックをかじり始めて、だんだんと洋楽志向になっていきました。当時『けいおん!』が流行ってたのもあって、YOCOとよく「バンドやりたいね」って話してたんですよ。高校受験でも軽音部が盛んな学校を受けたんですけど、ふたりとも落ちちゃって、二次募集で受けた学校に揃って合格したので、軽音部に入って、本格的にギターを弾き始めました。YOCO
うちはMAIYAちゃんと違って音楽家系ではないんですけど、親が聴いてたり教えてくれた音楽はなんとなく入ってます。例えば昭和歌謡とかですね。よく覚えてるのが、小学2~3年生のときに祖母の家に遊びに行ったときに、馴染みのスナックに連れてってもらったことがあって、夏川りみさんの「涙そうそう」とかイルカさんの「なごり雪」を歌詞の意味とか全然わからないままに歌って、お客のおじちゃんにお小遣いをもらったんです。それで「わたし、歌えるんだ」みたいな意識が芽生えた気がします。MAIYA
ちっちゃいころから「YOCOは歌が好きなんだな」ってずっと思ってたよ。YOCO
うん。そのあとはMAIYAちゃんが言ってたのと同じ感じで、「こういうの聴いてるんだ」とか話すようになって、少しずつ洋楽を聴き始めて、高校でバンドを始めたっていう。ざっくり言うとそんな感じです。- YOCOさんが洋楽好きになったのはMAIYAさんの影響ですか?
YOCO
いや、実は中学時代は学校に行く以外はほとんどおうちにいて、ずっとネットサーフィンしてるみたいな危うい生活をしてたんですけど、親が心配して「何か始めたら?」って言ってくれて、アレンジャーの人に簡単なギターや歌を教えてもらってた時期が少しあるんです。そこで1週間に1曲覚えていくっていう課題があって、その流れで洋楽を聴くようになりました。最初はミシェル・ブランチとかP!NKにハマって、だんだんとライブパフォーマンスへの興味も出てきた気がします。MAIYAちゃんと時期は同じくらいだけど別々に進んでましたね。- そして高校の軽音部で4人組のバンドを組んで、それぞれ進路が違ったから卒業を機に解散してふたりが残った……というのが結成の経緯とうかがっていますが、バンド時代はどんな音楽をやっていたんですか?
MAIYA
ウォーペイント(LAで2004年に結成された女性4人組オルタナロックバンド)をオールドにしたようなやつをやってました。ちょっと70s感もあるみたいな。当時はけっこうちゃんとギター弾いてましたね。ストラト弾いてOD3で歪ませてマーシャルで出して、みたいな。そのころから父にギターを教えてもらってたんですよ。父はレゲエとかハードロックとかファンクの人なんで、ブラックな感じも取り入れて。でもYOCOの作るメロは今とはけっこう違って、なんて言ったらいいのかな……。YOCO
めっちゃ歌謡曲な感じだったよね。展開とかもわかりやすくて。MAIYA
でもだいぶ尖ってたと思います。まわりの子たちと同じことはやりたくなかったんで。みんながやってるような……。YOCO
爽やかな青春ロックみたいな。それがイヤだなって。MAIYA
大会とかに出るとそういうのをずっと聴いてなきゃいけないから、しんどいんですよ。YOCO
わかる。しかも椅子ないときとか最悪だったよね。MAIYA
そこらへんに座ってると怒られるし。しかも参加費3500円も払わされてさ、なんだったんだろうね、あれ(笑)。そういう中で目立ちたかったんですよ。あとは好きなものがまわりとちょっと違っただけだと思うんですけど。いる? ああいうバンド。いない気がする。YOCO
わたしもあんまり知らないかも。- 今に生きているのは、音楽スタイルよりも、ひとと違うことをやりたいというスピリットの部分ですかね。「みんながそうならわたしらはこれだ!」みたいな。
YOCO
それはめっちゃありますね。- ふたりになってしばらくはアコースティックなライブをしていたそうですが。
MAIYA
バンドからふたりが抜けたバージョンでした。YOCO
4人時代の曲もいくつかやってましたけど、カバーが多かったよね。MAIYA
ゆる~くやってました。バンドが終わって、YOCOは看護専門学校に進学して、わたしは高校にひとりだけ残っちゃって。YOCOには毎日課題みたいなのがあって、全然会えなかった気がする。YOCO
専門学校だから3年に集約されるんですよ。どうしても高校を出た瞬間から将来への不安を感じるので、音楽もやりたい、でもライブも月イチしかできないし、それも4曲ぐらいだし、どうしよう、どうしよう……みたいに焦って病んじゃって。結局、学校やめて音楽をやることにしたんですけど。- 病んだ挙句に堅い道じゃなくて音楽のほうに進んだのは大胆ですね。
YOCO
前向きに「よーし、やめるぞー!」みたいな感じではまったくないです(笑)。やめた後もけっこうダラダラしてて、曲を作れるようになるまでは時間がかかりました。- 僕がilliomoteを知ったのは去年の初めくらいなんですが、最初のEPが出たのはいつでしたっけ。
MAIYA
去年の4月です。シングル(「Sundayyyy/BLUE DIE YOUNG」)が一昨年の11月。- 事務所やレーベルから声がかかったのはいつごろ?
MAIYA
高校の大会らへんで新人発掘のおじさんが「いいねぇ!」って声をかけてくれたのが最初です。よく見に来てくれてたんですけど、そのおじさんの会社でやってる関係者ライブみたいなので「今日で解散なんすよ、ウチら」って(笑)。「ふたりだけでもいいからとりあえず来て」って言われて、卒業後に行ったら「ふたりでやったらいい」って言われて、そのころに今のマネージャーと会って、以来ずっとお世話になってます。契約もしてないのにレコーディングしたりとか。契約したのはシングルのときぐらいです。- その段階では曲はあんまりなかった?
YOCO
全然なかったです。- 曲はないのに可能性を見てくれたんですね。
MAIYA
なぜか(笑)。YOCO
言ってくれてはいたんですよ。「もっと曲がないと会社の人たちにアピールできないから」って。今も言われますけど、言われてさっさとできるもんじゃないんですよ、曲って。やっぱり心に余裕がなかったりすると無理だし、言われれば言われるほどわかんなくなっちゃうし。マネージャーはそういうところをわかってくれるから。MAIYA
いろいろ試行錯誤してたけど、曲がなかなかできなかったことには、アコギとエレキだけっていう編成的な事情もあったと思います。やり方も決まってないし、方向性も何も見えてないし。そこに限界を感じて、一昨年の初めぐらいにパソコンを買ってDTMをやり始めて、今の形になりました。方向性は今も見えてるかって言われたらちょっとわかんないんですけど。- (笑)。
MAIYA
わたしは高校を卒業したりYOCOは専門学校やめたりで、気持ち的にもちょっと浮わついてたし、もう一個やってたバンドも解散して、1年ぐらいは燃え尽きたような状態でダラダラしてたのかもしれないです。- パソコンを買ってからビートの組み方も勉強して?
MAIYA
使い方はYouTubeで動画を見て勉強しましたけど、音楽的な部分はずっと感覚でやっちゃってるんですよ。もっと勉強しなきゃなって思います、最近。- 「Teen Trip Into The Future」を聴いて、ファーストEPからかなり変わった印象を受けました。illiomoteは“ハッピーポップ”を標榜していますが、その中身はまだ変化している最中、という感じなんでしょうか。
YOCO
うーん、そうですね……。MAIYA
ハッピーポップの概念むずいよね。YOCO
むずい。毎回いろんな切り口で説明してるんですけど、みんながパッと思い浮かべるハッピーって、ずっと笑顔で「わたし幸せ!」みたいな感じじゃないかと思うんですけど、果たしてそれって本当に幸せなんだろうか?って、わたしはちょっと疑っちゃうところもあるんですよね。なんていうんだろう……今まで22年生きてきて、いろんな概念と巡り合ってきたなと思うんです。幸せとはこういうものだ、とか。でもそれも違うなっていうか、なんだろ、その基準に当てはまらなかったときに、自分がゴミのような存在に思えてきて。MAIYA
そうだよね。YOCO
うん。そうなるってことは、その理論は間違ってるんだなって思うんですよ。でも、アーティストとして活動していく上では、何かメッセージみたいなものが必要だとわたしは思うので、幸せとは何かというテーマをとりあえず“ハッピーポップ”って言葉にして、中身を決めていこうって思ったんです。最初はあんまりジャンルに囚われたくないし、名前をつけてカテゴリー化できる判断力もなかったから、「とりあえず“ハッピーポップ”みたいなジャンルでいいんじゃない?」って言ってたんですけど。- それが変わってきた?
YOCO
そうです。今の意味合いとしては、例えば社会の基準から外れて“ダメ人間”って言われる部分が自分にあったとしても、考え方を変えてみれば、「あれはできないけど、これはできる」みたいに自分のいいところを見出したり、逆に悪いところを素直に認めたりもできるし、自己肯定感じゃないけど、そういうのこそがハッピーなんじゃないかなって。どうせ生きるなら、他人の決めた基準に合わそうとするよりも「自分はこれでいいんだ」って思えるような人生を歩んでいきたいよねって。今は精神を病んじゃう人が多いけど、自分自身も現代人だなって思うんですよ。そういう人間のひとりとして、音楽に乗せてメッセージを伝えていけたらいいなって思います。意味は今後も変わっていくと思うんですけど。MAIYA
人生だね、ハッピーポップって。YOCO
そう。人生です。- ハッピーは単純なものではないというお話は、今回のEPを聴くととても納得がいきます。楽しさや軽快さが強かった前作から、シリアスさや重さに振れた印象を受けるので。歌詞だけじゃなく、音楽的にもシューゲイズやドリームポップっぽい色合いが強くなりましたし。
MAIYA
まさにその通りです。80年代後半とか90年代前半のドリームポップと、今のPCミュージックとか、わたしらと同世代の子たちがやってるインディーポップのイメージを重ねてサウンドを作りました。最初のEPとは心境が変わったっていうか、そのモードに入って最初に作ったのが「ブラナ#15」なんですよ。最初の緊急事態宣言が出て外に出れなかった時期に、1曲しか作れなかったんですけど、その1曲がこれでした。その流れで作品全体がこういう方向に進んだなって思います。- コロナ禍に気分が影響された?
MAIYA
めっちゃ暗くなったんですよ。自分でもびっくりするぐらい。家族にも会えないし、外にも出れないしライブもできない、みたいなことですっごい落ち込んじゃって、明るい曲をまったく作りたくない心境になって。「ブラナ#15」は別に暗い曲ではないんですけど……歌詞ってどういう感じだったっけ?YOCO
けっこう音(響き)重視な感じではあるね。MAIYA
でもふたりともそういう心境だったよね。なんなら曲を作るのもしんどいし、少なくとも明るい気持ちでは作れないみたいな。YOCO
うん。そうね。MAIYA
「きみにうたう」の原型ができたのも「ブラナ#15」とほぼ同時かちょっと後じゃなかったっけ?YOCO
「きみにうたう」と「夕霞団地」は秋口ぐらいに原型ができた気がする。MAIYA
「Everybody Nice Guys」の原型はもっと前からあったよね。YOCO
そうだね。アコースティック時代からあった。MAIYA
だからハッピーなんだよ。で、トラックをつけたのがコロナ前ぐらいかな。- 「Everybody Nice Guys」はバイブスが陽性ですもんね。
MAIYA
Bohdi(ニューヨーク在住のラッパー/トラックメーカー)とのコラボっていうのもありますし、弾けてますね。- この曲の配置され方も含めて、EPトータルでの魅力はファーストを大きく上回ると思います。
MAIYA
ありがとうございます。うれしい。YOCO
よかったね(笑)。MAIYA
ファーストは「はじめまして、illiomoteです」みたいな感じで、今ある曲を未熟でもなんでもとりあえず詰め込もう、みたいな感じだったんですよ。高校時代とか卒業して間もないころに原型ができてた曲も入ってるんで。新作はほぼ今の状態で作った曲ばっかりなんで、そこはまったく違いますね。- もうひとつ印象的なのが歌を前面に出していることです。「ブラナ#15」も「夕霞団地」もそうだし「きみにうたう」も。
YOCO
ファーストと大きく変わったのって、コーラスの数だと思うんですよ、単純に。歌におけるやりたいことが明確化された感じがあって、特に「きみにうたう」とかは、わたしの本来、得意としてるところなんです。なんとなく自分の中にはあったけど、今回作ってみて、バーッと出た感じ。だからすごくやりやすかったですね。MAIYA
ファーストの歌は全部、YOCOが得意としてる部分じゃないと思ってる。YOCO
うん。本当にそう。MAIYA
キーが低めだったのもあるよね。ああいう軽いものより、もうちょっと重たいものとかノスタルジックなものとかのほうが得意なのはわかってたけど、それを今回は出せたのが、わたしはうれしいのよ。YOCO
わたしもうれしい。MAIYA
ファーストのときは出せなかったんだよね、それが。YOCO
そう。「illiomoteではこういうのは許されないんじゃないか」みたいに思っちゃってたのもあって。許される、許されないなんて自分が決めればいい話なんですけど、やっちゃいけないって何故だか勝手に自分の中で考えてました。- 「Sundayyyy」や「in your 徒然」の軽さが評価されたから?
YOCO
そう。あれを好きって言ってくれてるリスナーさんは果たしてセカンドEPみたいなものを望んでるのか、みたいなのが……まぁ、自分の好きなものを素直に出すのがいちばん大事なんですけど、同時に寄り添うことも大事だと思うので、「大丈夫かな?」っていう不安はちょっとありました。MAIYA
ファーストだと「BLUE DIE YOUNG」は比較的、心情に近いんですよ。あれを作ったときに「こういうののほうが得意なんだろうな」っていう感覚が、ふたりとも若干ありました。- 「in your 徒然」のポップでファンキーな感じは、おふたりの本来やりたいことからすると、違うわけではないんでしょうけど、少しよそゆき感があった?
YOCO
やってて楽しいんですけど、作り出すのは非常に難しいですね。絶妙な力加減が必要だなって思います。「in your 徒然」はすごく人気があるから「同じようなのをまた作ればいいじゃん」って意見もいただいたんですけど、「いやぁ、同じような曲は作れねーな!」って思って(笑)。- その意味では「Teen Trip Into The Future」がどう受け止められるか、今はドキドキワクワクなんじゃないですか?
MAIYA
確かに!YOCO
いいギャップのほうに転んだらめっちゃうれしいです。MAIYA
わたしはそっちの面を見せたい。「聴きたくない」って言われたら、別にそれはそれでいい。また新しい人たちが来てくれるし、「illiomoteのこっち側が聴けるのうれしいな」って言ってくれる人もいるし、それでよくない?みたいな。「ファーストの感じのほうがいいと思うよ」とか言われたら「うるせえ、マジで。もう聴いてくんなくていいから(笑)」って思う。YOCO
ハハハ! MAIYAちゃんのそういうところ、本当にいいと思う。わたしにはないから。MAIYA
バランスよいよね。- ふたりで補い合ってね。僕はファーストもいいと思いますけど、セカンドではおふたりにより近づけた感じがしました。
MAIYA
年齢も毎年増えてくんで、そりゃ変わりますよ。YOCO
確かに。28歳ぐらいになったときにファーストEPのテンション感はたぶん……なんだろ、教育番組とかでしか通用しない気がする(笑)。MAIYA
やりづらいよね、最近、ライブでも。“足りてない!”(「TELEDISCO」)とか、こっぱずかしく思っちゃう自分がいます(笑)。YOCO
そう。なりきれればいいんだけどね。MAIYA
ファースト作ってから2年ぐらい経って、大人になったのかな。YOCO
そうですね。成長ってことで。- 歌詞も今回は重さを感じますが、「Melancholy」の“I just wanna”に聞こえるところが歌詞カードでは“愛 邪推 罠”になっているのが面白いですね。音は音、字面は字面で意味合いやニュアンスが別々にある。こうした手法をとったのは?
YOCO
椎名林檎さんの「ギブス」も似た手法を使ってるじゃないですか(“i 罠 B wiθ U”)。あれを面白いなと思ってたのもありますけど、「Melancholy」はけっこうギリギリにできたので、思いつきに近い感じでやったんです。けっこう頭が固くなりやすいところがあるので、「わたしは究極の歌詞の形を探さなきゃいけないんだ」っていう使命感に囚われちゃって、何をやっても「違うんだ、違うんだ」ってなって、許せないんですよ、自分が生み出したものが。でも、ほどよい諦めも必要だし、思い切って「こうしなきゃ」っていうのを捨ててみたほうが潔くてかっこいいんじゃないか、って思ったりもして。そういうのが今回の歌詞にはすごく表れた感じがします。時間をかけないでけっこうパッと決めたものが多いですね。MAIYA
“愛 邪推 罠”はめっちゃいいよね。最初あそこにはYOCOが英語で仮歌みたいなのを入れてたんですよ。だから英語をはめてくるのかと思ったら“愛 邪推 罠”で、「やばいな!」みたいな(笑)。YOCO
違うんだよ。外国語を中途半端に使うことが、わたしの中では「ダサいな」って思っちゃって。自分の言葉で伝えたいじゃないですか、やっぱり。英語ができないのに英詞持ってきちゃうのって、わたしもやったことあるからわかるんですけど、ひとの言葉なんですよ、結局。だから説得力もないし、“それっぽさ”にしかならない。それっぽいのが好きな人も世の中にはいっぱいいるけど、わたしが伝えたいこともやりたい音楽もそういうものじゃないから、あえて漢字を使いました。- さっきMAIYAさんが強い発言をしたときYOCOさんは「そういうところ、いいと思う。わたしにはないから」とか言っていたけど、この件に関してはYOCOさんが強いのが面白いですね。トラック、歌詞と持ち場も関係しているけど、思いはあるわけですよね。
YOCO
あるんですけど、「そこまで信念持ってんのか」って突き詰めて考えると「いや、そこまでは言えないな……」みたいに、すぐシューンってなっちゃうんですよね。誰かに言われたとかじゃなくて、自分が認められなくなっちゃって。- クソまじめなところがあるんですね。
YOCO
そうなんです……クソまじめなんですよ。- YOCOさんは理屈っぽくてMAIYAさんはフィーリング重視でタイプは対照的だけど、ふたりともとてもまじめな印象を受けます。
MAIYA
でも不まじめにできなくないですか? 音楽って。- アハハハ。そりゃそうですよね。
MAIYA
不まじめにやってるのに超いっぱい曲できるし超かっこいいって人がいたら、マジでどうやってるのか教えてほしい。それが天才なのかな?YOCO
いや、そんなことないよ。天才って呼ばれる人にだって、誠実さは絶対にあると思う。MAIYA
そうだよね。そうだよ。音楽に対する誠実さは絶対にあるよね。- 僕もあると思います。去年はライブがなかなかできませんでしたが、今年は少しでも戻ってほしいですね。
MAIYA
フェスができたらいいなって思います。フジロックとか出たいですし。YOCO
出たいね!MAIYA
関係者の方、連絡ください!YOCO
サンリオピューロランドでやってるフェスも面白そう。MAIYA
あと、りんご音楽祭も出たいです!
【取材・文:高岡洋詞】
リリース情報
Teen Trip Into The Future
2021年02月03日
ULTRA-VYBE, INC./SPEEDSTAR MUSIC, INC.
02.It’s gonna be you
03.きみにうたう
04.ブラナ#15
05.Melancholy
06.Everybody Nice Guys
07.夕霞団地
お知らせ
MAIYA(Gt/サンプラー)
ピアス 動かない
鼻ピが動かなくて、これ、いつ外せるんだろうって思って検索しました(笑)
YOCO(Vo/Gt)
あつ森 ガーデニング 交配
おうち時間が前より増えたっていうのもあるし、EP作り終えてまたちょっとづつ曲作り始めてはいるんですけど、家の中にいるとひとつのことができなくて…リフレッシュが必要なので、息抜きとして最近あつ森をやってます。その中でガーデニングにハマってて、調べました。