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andropライヴハウスツアーの代官山ユニット公演をレポート!!

androp | 2011.10.26

「よりバンドとの距離を近く感じたライヴだったな…」これがこの日のandropのステージを観た私の率直な感想だ。
それはステージとフロアとの距離だけのことではない。どちらかと言えば、バンドとオーディエンスの心の距離や身近さ、親密さといった意味の方が強い。

9/21に発売された彼ら初のフルアルバム『relight』リリース後の今回は、あえてバンドとお客さんとの体感距離を縮めたライヴハウスツアー。この代官山ユニットは、彼らが約1年程前に初のワンマンライヴを行った想い出の地ということもあり、あれからどれだけ<バンド力>が上がったかも楽しみに会場へと足を運んだ。

アンビエントなピアノが場内に流れている中、ステージ後方のスクリーンには、お馴染みの彼らのロゴが投影され、その周りを青白いサーチライトが徘徊している。
スーッと客電が消え、SEが流れ出すと、フロア頭上のミラーボールが回り出す。SEに合わせて起こる手拍子の中、ステージに現れる4人。伊藤がドラムセットに立ち会場に挨拶。ギター&ボーカルの内澤も、”これから始めるゼ!!”と言わんばかりに、誇らしげにギターを掲げる。バンドによるガツンとしたデモンストレーション音から「Glider」に入ると場内も驚喜。フロア前方の密度が上がる。そして、その疾走度を上げるように「Alpha」に突入すると、場内も更にヒートアップ。加え、ベース前田とギター佐藤のアクションしさを増していく。軽いダンサブルさが場内に幸せそうなジャンプを生んだ「Nam(a)e」では、前田のベースもクルーヴィーに動き周り、ファルセットを交えた内澤のボーカルが楽曲にマイルドさを加える。

ここで内澤から、「久しぶり。暑いけど、もっと熱くしよう」と一緒にライヴを作り上げようとの意が飛び出す。 その後、スラップ交じりのベースと変拍子、その上を泳ぐギターとストレートなサビが印象的な新曲の「Flashback」、アウトロでの演奏によるタッチ&ゴ―とフラッシュとのシンクロが場内を驚愕させた「Amanojaku」。歌詞の「踊る踊る世界は踊る 良い感じ 変わる変わる 望めば変わる 良い感じ」を体現するが如く、至福感と躍動感が場内を包んだ「ShowWindow」が続けられる。

「無理をしないで。例え後ろで休んでいても届くように歌うから」と内澤。「今日は新しいアルバムからの曲も沢山演るので、盛り上げていきましょう」と続け、愛しさと多少の絶望感が歌われながらも不思議な安堵感を有している「Clover」。浸るように会場を聴き入らせた「Noah」。はいはいから歩行、そして杖をつくまでのサイクルを繋がりや喜びを交え伝えられた「Traveler」と、聴く者の内面に問いかけ、情景や光景を浮かばせるナンバーを送る。

「みんなの事はこちらから見えるけど、こっちの声はみんなに届いてますか?」と内澤。ここまでのMCでも、彼らが以前にも増して身近になったことが俄然、感じれる。
ここからはミディアムな曲が続く。ミュージックビデオ同様、プロジェクターに映し出されたストロボ映像をバックに歌われた「Bright Siren」。前田のファンキーなベースと伊藤による16ビートが会場をダンスさせた「Q.E.D.」では、佐藤もシンセをプレイ。内澤もギター置き、マイクスタンドに身体を絡めながら歌う。そして、切々とした愛しさが伝わってくる「Puppet」。ラストに向かうに連れ起こる高揚もたまらない「Tonbi」、降りゆく雪の映像をバックに歌われた「Basho」のラストでは、まるで銀世界に包まれているような多幸感で場内を満たす。

「ここは1年前に初ワンマンを演った場所で、あの時はムチャクチャ緊張した」と佐藤があの時を振り返り、内澤が「ツアーファイナルのつもりで演る」と力強く続け、ライヴは後半戦へ。
まずは不穏なベースと内澤が放つカオシレーター(サンプリングマシンの類)からの弾けまくるクラップが生むダンサブルなインストを挟み「Colorful」にイン。続く「Roots」での性急なビートが場内に更に驚喜を加え、「Train」では、カウパンクのりが場内にジャンプの嵐を巻き起こす。そして、優しく柔らかく歌われた「Bell」、響き渡るノイジ―なクラップの中、本編ラストの「MirrorDance」が始まると、場内は待ってましたの大驚喜。もちろん、サビでは大合唱&ジャンプが起こり、みんな幸せそうな顔で呼応し、ハネていた。

ここからはアンコール。寂寥とした歌い出しながらも、ラストは幸せの光の中へと会場を誘った「いつも、いつも、いつも祈っている」のフレーズも印象的な「Te To Te」。「生きているとツライことも哀しいことも沢山ある。音楽は人を幸せにするツールと思い作っているけど、今回の震災で無力だと思い知らさせた。だけどもそれでも作っているのは、聴いてくれてる人の何かになって欲しいから」との内澤の言葉のあと現れた「March」では、サビの「いつかは消えてしまう 僕らは今を生きる」部の会場中による大合唱。場内を安堵感と帰着感で包む。

以前にも増し、バンドのメンバー各人感も表れていた、この日。それらはインターバル毎に会場から送られる各メンバーへの声援や交歓からも伺えた。
以前の緻密で計算されたステージング体制から、頭だけでなく、気持ちや身体からもほとばしる何かを感じさせてくれた彼ら。ここにきて何故今回、彼らがあえて小さい会場で演ったのかが分かった気がした。そう、この身近さや親密感を、あえてこの近距離で伝えるために、彼らはこのツアーを行ったのではないだろうか?と。

【 取材・文:池田スカオ和宏 】

【 撮影:橋本塁 】

tag一覧 ライブ 男性ボーカル androp

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リリース情報

relight

relight

2011年09月21日

ワーナーミュージック・ジャパン

1. Strobo
2. Bell
3. Train
4. ShowWindow
5. Bright Siren
6. Tara-Reba
7. Pray
8. Flashback
9. Noah
10. Yurariri
11. HoshiDenwa
12. Relight

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■ライブ情報

androp one-man live tour“relight”
2012.02.26(日)@Zepp Nagoya
2012.03.10(土)@Zepp Sendai
2012.03.18(日)@Zepp Osaka
2012.03.20(火・祝)@Zepp Fukuoka
2012.03.24(土)@Zepp Sapporo
2012.03.31(土)@Zepp Tokyo

全公演共通 open 17:00 / start 18:00
チケット代 ¥4,000 (DRINK代別)
チケット一般発売日:2012.01.28 (土)

※その他のライブ情報、詳細はオフィシャルサイトをご覧ください

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