豪華ゲストも参加。大成功を収めたlecca初の日本武道館コンサート
lecca | 2012.05.20
leccaの“Jammin’the Empire”ツアーのファイナルは、彼女にとって初めてとなる、日本武道館でのワンマン・コンサート。そしてこのコンサートは、ツアーのファイナルというだけではなく、彼女のデビュー以来の6年間を総括するような、まさにleccaの集大成ともいうべき内容のイベントとなった。
ミリタリー風の黄色いコスチュームをまとったleccaが、4人のダンサーを引き連れて登場し、ハードなダンス・ナンバー「Jammin’the Empire」からスタートしたコンサートは、さらに「品行崩正」「gift」と、アッパーで迫力溢れるナンバーを立て続けに披露して、会場のボルテージは一気にマックスへと駆け昇り、日本武道館が、まるで巨大なクラブになったような盛り上がりをみせている。そんな中、パワフルな歌声で、凜として歌うleccaの姿がカッコいい。まさに彼女のパワーがダイレクトに伝わってくるようなパフォーマンスだ。
そして「まさかのこの曲!早い?遅すぎた!!」というleccaの言葉とともに、RIP SLYMEのILMARIとSUがステージに登場し、「HI-TEN」が始まった。二人の畳みかけるようなラップと、leccaのワイルドなボーカルがひとつとなり、会場はさらに熱く盛り上がっていく。さらにこの日は、「First Sight」で三浦大知、「Love Majic」でLUNA、TSUGUMI(SOULHEAD)、JAMOSA、「Dreaming of you」でEMI MARIAと、彼女がこれまでコラボレーションを重ねてきたアーティストたちが次々にゲストとして登場し、渾身のパフォーマンスを披露するという、まさにスペシャル・コンサートならではの趣向が繰り広げられていく。特に女性シンガー4人が、それぞれ個性的なボーカルで、アグレッシブに歌い上げた「Love Majic」は迫力満点だった。1曲ずつだけではもったいないほどの豪華なゲスト陣だが、MCで絡み合うこともなく、特別な演出を施すでもなく、leccaに紹介されて登場し、1曲を全力で歌いきり、次の曲に進んでいくという潔い進行が、とてもleccaらしい。そう、ゲストもコンサートの一部で、あくまでも主役はleccaであり、楽曲なのだ。
最新アルバム『Step One』からのナンバーはもちろん、これまでの彼女の代表曲も、次々と歌われていく。MCは少な目で、彼女の強いメッセージを、歌でストレートに伝えるような演出だ。そしてパワフルで、しっかりと芯が貫かれたボーカルが、そのメッセージを確実に観客たちに伝えていく。そんな彼女の、何の装飾もない“裸”の歌声が感動的だ。彼女の歌の力強さを、あらためて実感させられる。また、四角形、六角形、円形という、それぞれの図形が重なったような3種類のスクリーンが、曲毎にステージに現われ、そこに、曲の世界観を表現する様々な映像が映し出されていくという凝った演出も、コンサートをより色彩感豊かなものにしていた。こういったところにも、彼女のこのコンサートに対するこだわりが感じられる。特に、スクリーンに映し出された壁が徐々に崩れ、そこから光が射してくるという映像をバックに歌われたバラード「get ur morning」は感動的だった。
さらに、7曲のメドレーを一気に歌いきり、「missing Ordinary」と「Higher」ではINORAN(LUNA SEA)が登場。彼女のライブでギターとの共演というのは珍しいが、INORANのワイルドなギター・プレイと、leccaのパワフルなボーカルがひとつとなり、会場のボルテージも頂点に昇り詰めていく。そして、この日の為だけにオーディションで選ばれたという20人のバックダンサーたちの登場も演出の1つ。「紅空」ではそのバックダンサーたちと一緒にタオルを回し、会場を沸かせた。最後は「再生」をスケールの大きな歌声で聴かせ、コンサートは一旦終了。
だが客席の歓声は鳴り止まず、観客が「missing Ordimary」を歌い出した。このツアーでは、各会場で、ファンたちが申し合わせて、アンコールを求める曲を一緒に歌っているという。そしてアンコールとなり、「My measure」「マタイツカ」と歌ったところで、最後のゲストとして九州男が登場して「TSUBOMI」を一緒に歌い、ラストは「ちから」で、このメモリアルなコンサートは幕を閉じた。
全体的に、leccaというアーティストの熱さ、真摯なメッセージ、真っ直ぐな生き様、そしてシンガーとしてのスケールの大きさがストレートに伝わってくる、感動的なコンサートだった。アッパーなナンバーでは思いっ切り弾け、バラードでは精一杯気持ちを込めたパフォーマンスは圧巻だ。「自分の人生は、自分自身でステップを一段ずつ上がっていくしかないから、自分でもできるんだっていう自信を持ってほしい」という彼女のメッセージが印象的だった。またこれだけのゲストたちが一堂に会するということからも、彼女の人柄の素晴らしさも伝わってくるようだったし、これからの彼女の活動にもさらに大きな期待が募る、充実感に溢れるステージだったといえるだろう。
【取材・文:熊谷美広】
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リリース情報
Step One
2012年01月25日
cutting edge
1.Jammin’the Empire
2.HI-TEN feat.ILMARI & SU
3.ファミリア!
4.Right Direction
5.疾走マザー
6.ONE WORD
7.やるならば
8.missing Ordinary
9.INFORMER
10.ドルチェ
11.Dreaming of you feat.EMI MARIA
12.get ur morning
13.gift
14.ぼくたちの世界
15.再生
ディスク:2
1.Jammin’the Empire (MUSIC CLIP)
2.ファミリア! (MUSIC CLIP)
3.Right Direction (MUSIC CLIP)
4.INFORMER (MUSIC CLIP)
5.OFF SHOT
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セットリスト
- Jammin’the Empire
- 品行崩正
- gift
- HI-TEN feat. ILMARI & SU
- Right Direction
- 疾走マザー
- ミソ- gal
- やるならば
- ぼくたちの世界
- get ur morning
- スタートライン
- First Sight feat. 三浦大知
- For You
- INFORMER
- ドルチェ
- Love Majic feat.LUNA,TSUGUMI from SOULHEAD&JAMOSA
-
- 愛 & lie & wine
- Shopping
- What a girl can do
- なみだの日
- Dear
- a〜i !
- ファミリア!
- 君にとどけ
- Dreaming of you feat. EMI MARIA
- missing Ordinary feat. INORAN
- Higher feat. INORAN
- 紅空
- 再生
- My measure
- マタイツカ
- TSUBOMI fest. 九州男
- ちから