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KANA-BOON、ご当地グルメツアー終了!未来へ繋がるZepp DiverCityファイナル

KANA-BOON | 2014.07.24

 KANA-BOONはオニギリみたいにギュッと詰まって、どんどん大きくなっていく。そんな光景を目の当たりにした気がした。

 5月17日の新木場スタジオコーストを皮切りに全国9ヵ所を回った「KANA-BOONのご当地グルメワンマンツアー」の追加となる「おかわり」公演最終日となった東京・Zepp DiverCity。満杯のオーディエンスを前に元気一杯に飛び出して来た4人は、このツアーで得てきた熱気を、キレのいいビートで踊らせる「1.2. step to you」で爆発させた。一気にオーディエンスと一体になったと思うと、谷口鮪(Vo・G)は「ツアーファイナル、よろしくどうぞ!」と叫び、「ワールド」で更に加熱する。だが煽ってアゲるだけがKANA-BOONではない。心の熱量はそのままに切なく自分と向き合わせてくれる「MUSiC」で少し空気を落ち着かせると、「正真正銘のファイナルですからね。楽しみにしてくれてたかな? 僕らもこの日を楽しみにしていました。寂しいけどね、終わっちゃうのが」と谷口。そして彼等の背景を飾るバックドロップに、本編ツアーでは1つだったご飯茶碗が「おかわり」公演で1つ増えていることや、ベースの飯田祐馬が前日に出会った不思議な女の子の話など、笑いを取りながらのMCで和ませたところで、「誰も倒れたりしないように水分取って、最後までよろしくお願いします」と緊張感のある「ミミック」へ。そして「白夜」「クローン」「夜のマーチ」と続くテンポのいい流れで、再びオーディエンスを沸かせる。

 大阪出身の彼等は愉快なMCも得意だけれど、それよりもパワフルなバンド・サウンドやハッとさせられる瞬間を散りばめた楽曲に、身も心も踊らせているのは言うまでもない。そんなオーディエンスに谷口は、「ステージから皆さんがよく見えます。皆の眼を見てライヴしたいと思ってる。見てる人も僕らの眼を見てくれたら嬉しいです。そんな気持ちを詰め込んだ歌」と言って歌った「見たくないもの」、谷口の弾き語りから始まる「東京」は表情のある歌でドラマティックに聴かせ、「羽虫と自販機」ではザクザクしたギターが空気を明るく変えてスケール感を増し、続く「レピドシレン」は歌詞の通りに熱を帯びてダイナミックなエンディングに持ち込んだのは、このツアーで得た逞しさだったように思う。

 ギターの古賀を谷口と飯田でいじりながらMCを振り、本田圭祐の物まねや江頭2:50風のコール&レスポンスで沸かせて突入した後半戦は、「ウォーリーヒーロー」のシャキッとしたギターにオーディエンスが大喜び。谷口の歌もパワフルになりキレの良いリズム隊が曲を転がしていく。「ストラテジー」はバランスの良い演奏で曲を高め、呼吸を整えてメロディアスな「かけぬけて」へ。4人が向き合ってイントロを合わせた「さくらのうた」は思い出を糧に生きて行く力強さを伝える歌になっていた。

 「あとちょっとで終わってしまいます」と惜しむように話し出した谷口。「こうやって、Zepp DiverCityでワンマンやれて嬉しい。やって来て良かったなと思う。いい思い出をたくさん作らしてもらいました。だからこれからは僕らが皆さんの思い出を作っていきますから、これからもよろしくお願いします」。そうして演奏した「結晶星」の初々しさ、「盛者必衰の理、お断り」の荒削りなエネルギーは、谷口が「3年で人生は変わる。日本の1D(ワン・ダイレクション)ことKANA-BOON」と冗談めかして言ったこともあながち外れていないと思わせ、そのまま最新曲「フルドライブ」まで一気に貫いてみせたスピード感は、ここから大いなる未来が開けていることを実感させた。

 「おかわり」コールに応えた4人は、8月の泉大津での野外ワンマンや新曲リリースの告知、物販のタオルの話などした後で、「上京する時に作った曲。盛り上がる曲ではないけど、僕らは気に入っている、大事な曲。普段4つ打ちばかりやから気持ちいい」と思いを吐露した後で披露した「生きてゆく」は、確かに4つ打ちのKANA-BOONに慣れた人には新鮮に響くメロディアスなエイトビートで、谷口の切実な歌が染み込んでくる。この曲が彼等の新しい1ページとなるのは間違いないだろう。そしてツアーファイナルのファイナルを飾ったのは、「ないものねだり」。歌い出す前に谷口が「この曲、皆が歌う部分をもうけてるから、それまで我慢できるでしょうか?」と牽制したのか振ったのか、いずれにしても中盤ではメンバーが順番に歌い、後半はオーディエンスとの大コーラスになった《ゆらゆら…僕の心》というパートは、いつまでも終わらずに続いていくように思えた。  最高の盛り上がりを見せたファイナル・ソングが終わるとバックドロップが半分ほど降りて、谷口が「ご飯一個残ってるから完食したいな」とご飯の部分にシールを貼って”完食”。会場にいた全員で、「ごちそうさまでした!」と手を合わせて「KANA-BOONのご当地グルメワンマンツアー2014」おかわり公演は幕を閉じたのだった。

【取材・文:今井智子】

tag一覧 ライブ 男性ボーカル KANA-BOON

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リリース情報

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2014年08月27日

Ki/oon Music

[CD]
1. 生きてゆく
2. 日は落ち、また繰り返す
3. ロックンロールスター

[DVD]
スペースシャワーTV レギュラー番組『もぎもぎKANA-BOON』メンバーコメンタリー付きダイジェスト映像収録

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セットリスト

KANA-BOONのご当地グルメワンマンツアー
2014.7.4@Zepp DiverCity Tokyo

  1. 1.2. step to you
  2. ワールド
  3. MUSiC
  4. ミミック
  5. 白夜
  6. クローン
  7. 夜のマーチ
  8. 見たくないもの
  9. 東京
  10. 羽虫と自販機
  11. レピドシレン
  12. ウォーリーヒーロー
  13. ストラテジー
  14. かけぬけて
  15. さくらのうた
  16. 結晶星
  17. 盛者必衰の理、お断り
  18. フルドライブ
Encore
  1. 生きてゆく
  2. ないものねだり

お知らせ

■ライブ情報

KANA-BOON野外ワンマン ヨイサヨイサのただいまつり! in 泉大津フェニックス
2014/08/30(土)泉大津フェニックス

ROCK IN JAPAN FES. 2014
2014/08/02(土)国営ひたち海浜公園(茨城県)

FM802 25th ANNIVERSARY 802GO! SPECIAL MEET THE WORLD BEAT 2014
2014/08/09(土)万博記念公園自然文化園 もみじ川芝生広場

Livemasters Summer CHOICE 2014 -SENDAI BURN UP-
2014/08/11(月)仙台 Rensa

SUMMER SONIC 2014
2014/08/17(日)QVCマリンフィールド&幕張メッセ

WILD BUNCH FEST. 2014
2014/08/23(土)山口きらら博記念公園

MONSTER baSH 2014
2014/08/24(日)香川県 国営讃岐まんのう公園

SPACE SHOWER SWEET LOVE SHOWER 2014
2014/08/31(日)山梨県 山中湖交流プラザ きらら

TREASURE05X 2014 -place of liberty-
2014/09/06(土)蒲郡ラグーナビーチ(愛知県蒲郡市)

第45回 山陽学園大学祭
2014/10/26(日)岡山県 山陽学園大学・山陽学園短期大学

※その他のライブ情報、詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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