クリープハイプ、千原ジュニアとの異色共演!自主企画「ストリップ歌小屋」
クリープハイプ | 2014.08.07
7月16日、クリープハイプが自主イベント『ストリップ歌小屋』を開催した。 開演時刻になると、超満員の観客の前にいきなりアコースティックギターを持った尾崎世界観とバイオリンを持った長谷川カオナシが登場。尾崎の「前座です」という言葉から、「なぎら」「ベランダ」などを弾き語りで歌っていく。尾崎が「クリープハイプを好きでいてくれるお客さんに、観てほしいバンドとやりたいとずっと思ってたんですけど、全然やりたいバンドがいなくて。バンドじゃないけど、僕がほんとに大好きで尊敬していている方にお願いして出てもらいました」と千原ジュニアを紹介。
よそよそしくステージに表れた千原ジュニアは「どうも、千原疎外感です」と挨拶すると大歓声に包まれた。「半年前に対バンをどうしてもと頼まれ、丁重にお断りをしたんです。オレ、芸人ですし、音楽できないですから。でも、“一緒にやりたいバンドが一組もいない”と。そこまで言うてくれるなら、ということで今回おじゃましました」と出演への流れを話す千原。彼のステージは、詩の朗読だ。「僕とジロー」「犬の話」「カブトムシ」といった、実体験を元にした詩を、淡々とユーモアを込めながら語っていく。その中で、「尾崎世界観」という詩を読み上げた。千原宅で家飲みし、尾崎がトイレに行くと、流すボタンと非常ボタンを間違えて押してしまい、警備員が来てしまったという実話に観客は大爆笑。約1時間に渡って繰り広げられた千原ジュニアワールドに、観客から満足感の高い拍手が沸き上がった。
そして、クリープハイプの登場だ。4月16、17日の武道館2デイズ以来のライブは、「寝癖」からパワフルかつソリッドにスタート。続けて、カオナシのコーラスも映える「愛は」、勢い溢れるグランジテイストな「手と手」と、バンドはハイテンションで飛ばしていく。久々のライブにメンバーの気合いも相当入っていたことだろう。もちろん観客も彼らのライブを待ち望んでいただけに、会場には爆発的な空気感がみなぎっていた。
「そう言えば、ジュニアさんの家の非常ベルの色はオレンジでした」という尾崎の言葉から「オレンジ」を披露。「半年間我慢してきましたが、ようやく照れなく歌えます」と言って、夏の出来事を綴った「ラブホテル」が歌われた。曲の中で一旦のブレイクを挟んで、尾崎が「…では次の曲」と言うと観客からのエーイングが。「そりゃやりますよ。今年も継続していきますよ、この流れは」と言ってから、ためにためての《夏のせい》のフレーズで曲が再開すると、会場はさらなる盛りあがりを見せた。
リッケンバッカー、ギブソン ES-335、アコースティックギターを曲にあわせて持ち替えながら、ハイトーンのボーカルで歌っていく尾崎世界観。フェンダー・ジャズマスターをかき鳴らす小川幸慈。フェンダー・ジャズベースを指弾きしうねるようなグルーヴ感を作り出す長谷川カオナシ。背筋をビシッと伸ばした姿勢で、タイトかつパワフルなドラミングを叩き出す小泉拓。4人の演奏の一体感、観客をひとりも余すこと無く包み込む絶対的なサウンドのパワーは以前よりも確実に増していた。
新曲「エロ」の突き抜けていくサウンドは、ライブでよりエモーショナルに響く。「しばらく空いてたから、ライブができてほんとうれしいです」という尾崎のMCに、観客から大きな拍手が起きる。うれしいのはファンも同じ気持ちだ。ミディアムテンポから一気に高速に駆け抜けていく「ホテルのベッドに飛び込んだらもう一瞬で朝だ」の高揚感もハンパなし。
尾崎が「ラブソング歌います」と語り荒ぶる思いをぶちまける新曲から、ライブはラストスパートに突入。ベースラインがうねる「HE IS MINE」、そして「社会の窓」が披露された。ギターのフィードバックからの尾崎の歌に観客がハンドクラップ。バンドサウンドが入った後半の《最高です》のフレーズは会場全体での大合唱。熱い空気のままライブ本編は終了した。
アンコールに入ると、まず尾崎がMC。「最近、ライブをしてなかったから取り残されるんじゃないかって不安を感じていましたが、今日、安心しました」「今からやる曲は自分の歳のことを歌った曲で、若いお客さんが多いかもしれないけど、歳をとっても聴き続けていてほしい」とストレートな思いを語り、新曲「二十九、三十」が披露された。楽曲の持つダイナミズムを最大限に発揮する、歌と演奏はかなりヴィヴィッド。そして、「イノチミジカシコイセヨオトメ」を歌ってライブを締めくくった。
この日のライブは、武道館2デイズを大成功させた自信、バンドの持つ勢いをリアルに感じさせるものがあった。今年の夏はフェスには出ず、自分たちのツアーを行いバンドとしてさらにステップアップを目指すという。クリープハイプがさらに大きく成長を遂げることは間違いなさそうだ。
【取材・文:土屋恵介】
【撮影:神藤 剛】
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リリース情報
セットリスト
クリープハイプpresents
「ストリップ歌小屋」
2014.7.16@Zepp Tokyo
- 寝癖
- 愛は
- 手と手
- オレンジ
- おやすみ泣き声、さよなら歌姫
- ラブホテル
- かえるの唄
- グレーマンのせいにする
- 明日はどっちだ
- エロ
- ホテルのベッドに飛び込んだらもう一瞬で朝だ
- (新曲)
- HE IS MINE
- 社会の窓
- 二十九、三十
- イノチミジカシコイセヨオトメ
お知らせ
全国ホールツアー2014「八枚目でやっと!九枚目でもっと!」
2014/08/09(土) [東京] かつしかシンフォニーヒルズ・モーツァルトホール
2014/08/12(火) [静岡] 静岡市民文化会館・中ホール
2014/08/15(金) [愛知] 日本特殊陶業市民会館・フォレストホール
2014/08/16(土) [兵庫] 神戸国際会館こくさいホール
2014/08/19(火) [埼玉] 大宮ソニックシティ―ホール
2014/08/21(木) [新潟] 新潟県民会館
2014/08/24(日) [宮城] 東京エレクトロンホール宮城(宮城県民会館)
2014/08/28(木) [大阪] オリックス劇場
2014/08/29(金) [大阪] オリックス劇場
2014/08/31(日) [福岡] 福岡市民会館
2014/09/05(金) [北海道] 札幌市教育文化会館・大ホール
2014/09/08(月) [神奈川] よこすか芸術劇場
2014/09/12(金) [香川] サンポートホール高松・大ホール
2014/09/13(土) [広島] アステールプラザ
2014/09/17(水) [東京] NHKホール
2014/09/18(木) [東京] NHKホール
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