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[Alexandros]、BIGMAMAらが豪華競演!! 熱狂のUKFC 新木場コースト2日目

UKFC on the Road | 2014.09.08

 「UKFCの"FC"はFamily Conferenceのことで家族会議という意味…。俺たち家族みたいなものだから!」と、この日トリを飾ったTOTALFATのShun(Vo/B)は声高に叫んでいた。そうか。真夏に一度だけ家族が集まり、お互いの成長を確かめ合う場所…。

 下北沢に居を構えるレーベル・UKプロジェクト主催のイベント「UKFC on the Road 2014」が今年4回目を迎え、その新木場STUDIO COAST2日目の模様を伝えたい。13時55分、もはや恒例化した遠藤幸一社長の挨拶からイベントは始まる。「長いですけど、ストーリーが繋がって、泣きそうになるんで泣いてください」と話し、加えてDJブースでは下北沢のゆるキャラ・しもっきーが20分回すと伝えると、会場はドッと湧いた。

 今年も例年通りFRONTIER STAGE(メイン)、FUTURE STAGE(サブ)と場内に2ステージ設けられ、この日は合計11バンドがメイン~サブという流れで順繰りに演奏を行う。
 まずFRONTIER STAGEのトップを担ったのは昨日トリを務めた[Alexandros]だ。「最高の一日にしようぜ!」と川上洋平(Vo/G)が言い、「Kill Me If You Can」でスタートを切る。穏やかな立ち上がりからサビで一気に突き抜ける爆発力に、早くもフロアにはハンドクラップが起きた。そして6月に出た9thシングルから「Droshky!」、「Adventure」と立て続けにプレイ。前者は開放感溢れるアッパーな曲調、後者は「ウォーウォー」の大合唱を生み出していた。ラスト曲「Kick&Spin」で川上はステージ下に降り、隣のFUTURE STAGEに移動してハンドマイクで前のめりに歌う大熱演で完璧な火付け役を果たす。

 スイカの被り物で登場したATSUSHI(Vo)擁するニューロティカは、「夏・スイカ・27才」で爽快に飛ばす。それからATSUSHIは早着替えで通常のピエロメイクに戻し、「チョイスで会おうぜ」を放った。「精一杯、皆さんのご機嫌伺います! UKにお世話になって20年、今年結成30周年!」と話す親密なキャラ同様、キャッチーな歌メロ&コーラスは抜群の輝きに満ちていた。ハヤシ(Vo/G/Synthesizer/Prog)が「トイス!」とお馴染みの挨拶をすると、次はPOLYSICSの出番だ。「ACTION!!!」から歌って踊らせる唯一無二のハイテンション・サウンドでグイグイ引き込む。中盤、[Alexandros]の白井眞輝(G)を呼び込むと、彼はサングラスにオレンジのつなぎ服というPOLYSICSのコスプレで現れ、一緒に「シーラカンス イズ アンドロイド」を演奏。髪型も微妙に似ているハヤシと白井がコミカルに動く様に大爆笑が起きた。そして、UKプロジェクト主催のオーディションで特別賞を得た大阪で活動するCettia(セティア)が白いドレス姿でステージに立つ。アコギ一本、まだ17才というあどけなさを残したピュアで囁くような歌声が印象的だった。最終曲「SOAR」では力強い歌唱力を発揮し、存在感を見せ付けた。ライヴ後に何度も深くお辞儀をすると、人目を憚らず泣く場面もあった。

 9月に出る新曲「東京」で堂々と幕を開けたのはきのこ帝国だ。スケール感のある情景豊かな曲調は、このバンドの新しい名刺代わりになりそうな名曲だ。淡いポップ感に吸い込まれる「パラノイドパレード」などを挟み、ポストロック/シューゲイザーの影響下にある幻想的かつロマンチックな音色に酔いしれた。新人バンド・ウソツキは都内を中心に活動する4人組で、ライヴは「過去から届いた光の手紙」で始まった。地に足の付いた演奏もいいが、奥深くも広がりのある竹田昌和(Vo/G)の歌声、それを脇から支える吉田健二(G)の高音コーラスでも引き付ける。王道だが、心からホッとするような牧歌的なメロディにグッと来た。

 「UKFC、暴れる準備はできてるか?」と石毛輝(Vo/G/Synthesizer)が開口一番に言うと、the telephonesは「sick rocks」、「RIOT!!!」で会場をいきなり沸点に導く。「死ぬまでディスコしようぜ!」の言葉を合図に、「Keep Your DISCO!!!」、「Love&DISCO」と連発し、天井にあるミラーボールに届かんばかりに観客のハートを蹴り上げた。それからLA-PPISCHのヴォーカル兼トランペットのMAGUMIのソロとして09年に始動した6人組バンド、MAGUMI AND THE BREATHLESSにバトンは渡る。スカ、ファンク、レゲエなどミクスチャー色の強い奔放なロックを放ち、聴けば聴くほどクセになる中毒性の高いサウンドを鳴らす。遊び心と大人の渋味が効いた演奏に熱くなった。「お祭りです。今年一番の熱い夜にしましょう!」と金井政人(Vo/G)が叫び、BIGMAMAは「No.9」で火蓋を切った。ベートーヴェン『交響曲第9番「歓喜の歌」』を題材にした曲だけに、初っ端から福音のメロディで聴き手を至福の境地に誘う。「ここからUKFCのクライマックスだぜ!」と金井が宣言し、「荒狂曲"シンセカイ"」、安井英人(B)のスラップ・ベースが火を吹く「Swan Song」、観客がタオルを掲げた状態で大合唱を巻き起こしたラスト曲「until the blouse is buttoned up」の一体感には全身が粟立った。続いて、ホーンや鍵盤奏者を含む7人編成の勝手にしやがれが登場。武藤昭平(Vo/Dr)の味わい深い歌声を看板に、ジャズを基調にした抜けのいいサウンドで観客を踊らせていた。

 そして20時38分、遂にトリのTOTALFATの4人が姿を見せる。「Room45」、「Summer Frequence」など破壊力抜群の激アゲ・ナンバーで煽り、フロアをぐちゃぐちゃにする。「トリを飾るのはTOTALFATです! 一番最後に立つのは俺たち…。踊ってもいい、暴れてもいい、歌ってもいいよ!」とShunが熱く語りかけ、7月に出たばかりのシングル表題曲「夏のトカゲ」を披露。これがもうイントロから凄まじい盛り上がりを記録する。観客は頭上でタオルを回し、途中でShunとKuboty(G/Cho)はハッピを着てさらにムードを煽るなど、血湧き肉踊るお祭りソングを叩き付ける。ありったけの魂を込めた「Just Say Your Word」で涙腺を揺さぶり、「Overdrive」で本編を締め括ると、ここで再び遠藤社長が出てくる。「TOTALFATはジャンケンでトリをやることになり、ほんとに良かった。去年ウチに来た子をみんなと共有できて嬉しいです」と語った。それからTOTALFATはアンコールにきっちり応え、the telephonesの長島涼平(B/Cho)と一緒に「PARTY PARTY」をプレイ。ほかの出演者もステージに乱入し、子供のようにハシャグ様に会場のテンションも急上昇。最後は「Place to Try」で鮮やかなトドメを刺した。

 約7時間半に渡るイベントを終え、観客をも身内として巻き込んだ「大家族」みたいな空気が会場には流れていた。こんなに熱くなれて、温かい気持ちになれる家族会議なら毎年参加したい。早くも来年が楽しみになってきた。

【取材・文:荒金良介】
【撮影:Yuki Kawamoto(ニューロティカ、Cettia、勝手にしやがれ、ウソツキ、MAGUMI AND THE BREATHLESS)、Kazumichi Kokei([Alexandros]、POLYSICS、きのこ帝国、the telephones、BIGMAMA、TOTALFAT)】

tag一覧 J-POP ライブ イベント TOTALFAT BIGMAMA the telephones きのこ帝国 POLYSICS [Alexandros]

セットリスト

UKFC on the Road 2014
2014.8.21@新木場STUDIO COAST


[Alexandros]
  1. Kill Me If You Can
  2. Rocknrolla!
  3. Droshky!
  4. Adventure
  5. Starrrrrrr
  6. Kick&Spin

ニューロティカ
  1. 夏・スイカ・27才
  2. チョイスで会おうぜ
  3. ア・イ・キ・タ
  4. Drinkin’ Boys
  5. 飾らないままに

POLYSICS
  1. ACTION!!!
  2. Baby BIAS
  3. Rocket
  4. Shout Aloud!
  5. シーラカンス イズ アンドロイド
  6. Let’s ダバダバ
  7. Everybody Say No
  8. MEGA OVER DRIVE
  9. URGE ON!!
  10. Buggie Technica

Cettia
  1. BIRDCAGE
  2. 新世界
  3. escha
  4. SOAR

きのこ帝国
  1. 東京
  2. 海と花束
  3. パラノイドパレード
  4. 足首
  5. 国道スロープ

ウソツキ
  1. 過去から届いた光の手紙
  2. 京葉線SOLDOUT
  3. 金星人に恋をした
  4. ピースする
  5. 新木場発、銀河鉄道

The telephones
  1. sick rocks
  2. RIOT!!!
  3. electric girl
  4. Hyper Jump
  5. HABANERO
  6. Keep Your DISCO!!!
  7. Love&DISCO

MAGUMI AND THE BREATHLESS
  1. Beautiful World
  2. Parting Dance
  3. 死角のシルエット
  4. Demonstration
  5. Electric Discharge

BIGMAMA
  1. No.9
  2. I Don’t Need a Time Machine
  3. 秘密
  4. Royalize
  5. 荒狂曲“シンセカイ”
  6. Swan Song
  7. until the blouse is buttoned up

勝手にしやがれ
  1. 黒い瞳
  2. ロミオ
  3. ブラック マリヤ
  4. ネバー・トゥ・レイト
  5. フィラメント
  6. エルソル

TOTALFAT
  1. Invention
  2. Room45
  3. Summer Frequence
  4. 夏のトカゲ
  5. Highway Mark4
  6. Just Say Your Word
  7. Overdrive
ENCORE
  1. PARTY PARTY
  2. Place to Try

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