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シクラメン、海外進出!?クラブ仕様のセットリストで会場をダンスフロアに!!

シクラメン | 2015.04.20

 コンセプト、セットリスト、シチュエーション、楽曲のアレンジ、昼夜の一日2公演というスタイル…。この日は様々な形で、これまでの彼らのライヴとは違った趣きを楽しむことができた。

 今回のツアーに於ける彼らは終始クラブ仕様であった。そう、シングル『キミノナミダ』M-2.の「SAMURIDER」で魅せたクラブミュージックの体(てい)を、眼や耳、そして自身の身体で体感してもらうべく、あえてライヴハウスやホールといったこれまでの会場とは場を違え、このクラブという空間を選んで行われた。合わせてセットリストもクラブ仕様。終始ノリが良く、エネルギッシュな曲が次から次へと繰り出されていった。その様相はまさにDJがノンストップで次々に曲を繋いでいくがごとく。いつもよりも激しくハイエナジーに生まれ変わった曲の1つひとつに、満員の会場が声を合わせ、盛り上がり、エネルギーや歓びの交歓を行った。

 この日のオープニングは寸劇だった。ストーリーはシクラメンが日本でブレイクし、その勢いを買いアメリカに進出。Geisha Dragonと改名するも、以後不遇期間に入り、生活に窮した3人は覆面レスラーとしてアメリカ中を興行。やはり歌うことへの執着を捨てられず活動を再開。アメリカでも快進撃を始め、いよいよそれを経て凱旋的なジャパンツアーを行い、その一環が、この日の渋谷VISIONという設定であった。

 そんなGeisha Dragon(シクラメン)の凱旋ジャパンツアーの渋谷でライヴは、"行くぞ!"という勢いに乗せてブレイブ感たっぷりな「ヤタガラス」から始まった。会場一体となって、タオルが力強く何度も振り上げられた。ノンストップで続いたソカナンバー「ブンブン」に入るとライヴは更に加速していく。この曲では会場中のタオルが大旋回。いきなりこの壮観を味わわせてくれた。続く「Only 愛」では、前2曲がアッパーで立てノリだったのに対し、ちょっとゆったりとした、いわゆるレゲエ調を交えた横ノリに変えていく。この横ノリ、クラブではけっこう重要なファクターの一つだったりもする。その辺りのマナーもシッカリと交えるところもニクい。続いてミラーボールが回り出し、「ミュージックドリーマー」に突入。そう、彼らが初めてEDMを採り入れた曲だ。クラップと力強い4つ打ちに合わせ、会場中がバウンスしている。楽曲の持つ至福感が会場を包み込んでいく。

 ここまで一切MCは無く、立て続けにストイックにライヴは進んでいたのだが、次のMCコーナーでは従来の彼ららしくかなり和ませてもらった。
 いわゆる「写真でひとこと」のコーナー。スクリーンに突然現れる写真に、その場のアドリブで各メンバーが、その写真のシチュエーションを語らなくてはいけないといったもの。しかもその写真、それぞれ何パターンか用意されており、何が登場するかは、その場になってみないと分からない。さらに、その写真にまつわる話も、前にその写真が出た時に話したこととカブってはいけない縛りもあった。ちなみに、この日の写真は、肉だんごが奥さん(設定上)とパハラッチされている写真。桃紅茶がアームレスリングをしているところ。そしてDEppaはアメリカのラシュモア山に刻印されている歴代のアメリカ大統領の彫刻の一つが自分の顔になっているといったもの。案の定3人ともこじつけに苦戦し、失笑&爆笑交じりで、同コーナーが進んでいく。

 ここからは後半戦。再びストイックでノンストップなクラブ仕様に戻る。
 「MUSIC」では会場全体がワイパーを描き、音楽が世界を救い、変え、みんなが笑顔になれることを強く信じさせてくれ、「必死マン」では、これからも必死に頑張り続けていこうとの力強い意思を携えるかのように会場中が一緒に歌った。続頑張れソングの「エール」では、フレーフレーがんばれのサビの印象深いフレーズをみんなが大合唱。疾走感溢れるサウンドと共に会場も一緒に走り出していく。
 そして一度、スクリーンが降り、そこにグラミー賞で大賞をシクラメンが獲ったというシチュエーションの映像が流れ、「キミノナミダ」ジャケット写真と同様の文鎮高島田をかぶったメンバーが再びステージに現れる。待ってました!「SAMURIDER」の登場だ。ジャパニーズカルチャー満載の最新のEDMナンバーが更に会場にエナジーを注ぎ込んでいく。

 そしてラストでは、"やっぱり俺たち、Geisha Dragonじゃイヤだ! シクラメンなんだ!!"との気持ちも込め、「大切な人へ」が放たれる。いつもは大団円で安堵感たっぷりなこの曲も、このシチュエーションとアレンジも手伝ってのことだろう。いつにも増して、"よし明日も頑張ろう!!"という気持ちにさせてくれた。同曲ではミラーボールも再び回り出し、サンバのノリの良いリズムに再び会場中のタオルが大旋回。楽曲の与えてくれる至福感に、例えようのない歓びが足元から込み上げてきた。

 この日のライヴは9曲という曲数や1時間半という短い時間ではあったが、ギュッと濃縮された、とても充実したものだった。おかげさまで、かなりバイタリティが充填され帰路につくことができた。

 6月には次のアルバムの発売も控え、その後には、それを引っ提げての夏のツアーも行う彼ら。とは言え、いつの日にかまた、このようなシチュエーションとコンセプトで、エネルギー感満載のライヴも是非やって欲しいものだ。

【取材・文:池田スカオ和宏】

tag一覧 ライブ 男性ボーカル シクラメン

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リリース情報

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2015年06月24日

トイズファクトリー

[CD]
1. 誰かのために
2. 風まかせ
3. 流れ星
4. SKYWALKER
5. エンドレスサマー
6. - 午前2時-( skit )
7. ホタル

[DVD]
2015.2.8 ZEPP TOKYOライブ映像
1. オープニング 2. エール 3. らいふ☆カーニバル 4.MUSIC 5.101 6. ボルケーノ 7.Only 愛 8. ありがとう-Acoustic ver.- 9. はな 10. あかね 11. 行ってきます 12.100 年初恋 13. ここで泣こうよ 14. 僕の宝物 [Encore] 15. すまいる 16. ミュージックドリーマー 17. ららら★フェスティバル 18.SAMURIDER 19. エンディング

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セットリスト

Geisha Dragon Tour ~序~
2015.3.29@渋谷VISION

  1. ヤタガラス
  2. ブンブン
  3. Only 愛
  4. ミュージックドリーマー
  5. MUSIC
  6. 必死マン
  7. エール
  8. SAMURIDER
  9. 大切な人へ

お知らせ

■ライブ情報

シクラメン2015夏ツアー
2015/06/21(日) なんばHatch
2015/06/27(土) Zepp Tokyo
2015/06/28(日) Zepp Nagoya
2015/07/04(土) 広島CLUB QUATTRO
2015/07/05(日) 米子laughs
2015/07/11(土) 高松MONSTER
2015/07/17(金) 福岡DRUM LOGOS
2015/07/18(土) 長崎DRUM Be-7
2015/07/26(日) 仙台Rensa
2015/07/29(水) 札幌cube garden
2015/07/31(金) 新潟LOTS
2015/08/02(日) 浜松窓枠

※その他のライブ情報、詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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