結成初期からの必殺のナンバーを引っ提げ、新世代ロックバンド、Heavenstampがメジャーデビュー!

Heavenstamp | 2011.05.11

Sally#Cinnamon(ボーカル&ギター)、Tomoya.S(ギター)、Shikichin(ベース)、Mika(ドラム)の4人からなるHeavenstamp(ヘブンスタンプ)。
2009年に結成され、シューゲイザーの持つノイジーさの中の甘美や浮遊、ダンスロック/ディスコパンクの躍動と至福、ロックンロール・リバイバル系の性急ギタールーピングと高揚感等、先鋭的なロックメゾッドを、キャッチーさやポップさを有したメロディラインと歌、そして、ロック的ダイナミズムを交え昇華させている新世代ロックバンドだ。  そんな彼らが昨年末発表のインディーズ盤「Hype - E.P. + REMIXES」に続き、メジャーデビュー盤「Stand by you - E.P. + REMIXES」を発表した。共同プロデュースにBloc Partyのラッセル・リサックを迎え制作された同盤は、インディーズ盤でのむき出し感や丸腰感に対し、エッジや世界観はそのままに、サウンドの構築具合も作品の完成度も格段にアップ。より分かりやすく、聴きやすく、伝わりやすい作品となった。
そんな今作や現在までの経緯を、Sally#CinnamonとTomoya.Sに聞いてみた。

EMTG : Heavenstampは、ダンスロック、シュ~ゲイズ、R&Rリバイバル等、最新鋭ロックサウンドを上手く自分たちなりに消化し、キチンと今の新しい音楽として鳴らしているバンドですね。
Tomoya.S:ありがとうございます。このバンドは、僕が2008年のFUJI ROCK FES.でのMy Bloody Valentineのステージを観て、男女混合で、この時代に合った、新しくてかっこいいバンドを演りたいと始めたんです。
EMTG :最初から今のような音楽性を?
Tomoya.S:最初はそれこそ轟音ゆらぎ系のシュ―ゲイザ―なバンドで、正直あまり新しいとは言えない音楽性でした。2009年にこのメンバーが揃ってから、いわゆるダンサブルで躍動感や生命力のある、ニューレイブやディスコパンク的なアプローチも取り入れ出したんです。
EMTG : 内省的から外側に向かっていく音楽性に移っていったと。
Tomoya.S:ですね。一つの引き出しだけじゃ面白くないんで、"こんな要素もあった方が良い""こういった音楽性を加えたい"と、その都度現れた理想を体現してきた感じですね。月並みですが、オリジナリティがあり、絶対的に良いメロディや歌詞、歌があって、ボーカルにも存在感があり、且つ時代にマッチする。そんな音楽性を目指してるんです。
EMTG : なんとも欲張りな(笑)。中でも「今の時代にマッチする」というのは重要なファクターのようですね。
Tomoya.S:やはり、”どのような音楽性が時代とマッチするのか?”には非常に興味があります。なので、好きな90年代~10年代ロックの新しい部分やカッコイイ面を上手く取り入れつつ、自分たちの音楽として表すというのは目指しているところで。今後も自分たちが刺激を受けた音楽性を都度取り込み、どんどん進化していくと思います。
EMTG : 楽しみだなぁ。ちなみにSally#Cinnamonさんは、どのような経緯でこのバンドに?
Sally#Cinnamon : 私の場合は、いわゆる洋楽的な要素が全くないバンドで歌ってました。そのバンドを辞め、"もっと刺激的な音楽を演りたいな..."と思っていた矢先、誘われたのがこのバンドで。
EMTG :逆にこのバンドでは刺激が強過ぎたのでは(笑)?
Sally#Cinnamon : かなり刺激的でしたね(笑)。色々な要素があるし。手前ミソですが、"凄く良い曲だな..."と心底思います (笑)。
EMTG : 耽美過ぎず、適度にポップさも有した音楽性ですもんね?
Sally#Cinnamon :歌詞もほとんど、サウンドからインスパイアされて作ってるんです。"このサウンドやメロディの魅力をより増幅させる歌い方や言葉はなんだろう?"と常に考え、サウンドやメロディの世界観をさらに広げ、且つキチンと意味が成立する、そんな歌世界を意識してるんです。
EMTG : Heavenstampの歌とサウンドの世界観が絶妙にマッチしているのは、それが要因だったんですね。
Sally#Cinnamon :やはり曲第一ですから。中にはファンタジーな曲もあるんですが、それなんてそれこそ、"こんな世界があったらな…"なんて妄想だったりするし(笑)。とは言え、歌にしても、私の思いを押しつけるのではなく、むしろその言葉から自由にその人なりの物語を膨らませて欲しいんです。
EMTG : 今回の「Stand by you - E.P. + REMIXES」は、凄く今のHeavenstampの音楽性を分りやすく表した楽曲が揃いましたね。
Tomoya.S:インディーズ盤は、作り込むよりは、むしろあえてむき出しで、そのまま飛びかかっていくような作風だったのに対し今回は、しっかりと装備や準備を整え、"これでどうだ!!" と、聴き手を射止める覚悟で作りましたからね。
Sally#Cinnamon :今回は自分たちにとっての代表曲でもある「Stand by you」を中心に、より自信を持ってお届け出来る作品になりました。
EMTG : 確かにインディーズ盤の頃に比べ、より伝わりやすく、分りやすい作風ですもんね。
Tomoya.S:不思議と作っている最中に煮詰まったところも全く無かったんですよ。制作的には、むしろ以前よりもよりスムーズに出来た感じで。今回はBloc Partyのラッセル・リサックと一緒にプロデュース出来たことで、より高いレベルのアイデアがたくさん出てきて、そこから色々チョイスした感じで作っていったんです。
EMTG :ラッセルとの相性は、バッチリだったと?
Tomoya.S : バッチリでしたね。Bloc Partyを聴いていた時にも、“同じ世代だし、好きなものが共通しているんじゃないか?"と親近感を湧かせていたんですが、実際色々と話してみたら、やはり好みも非常に近くて。レコーディングも終始、同じものを共有しながら作れた感はありました。自分のイメージ通りで、且つ自分には無かったアイデアも乗せてくれたし、ホント最高のパートナーでした。
Sally#Cinnamon : まさに”5人目のメンバー!!”って感じの和気あいあいのレコーディングでしたからね。
EMTG : 歌もより細かい歌い分けや感情表現もなされていて。
Sally#Cinnamon : そうですね。歌に関しては、ラッセルの帰国後に歌ったんですが、それぞれの曲のそれぞれの物語や場面、雰囲気や世界観に応じて、自分を投影してみたんです。
EMTG : 先ほど、「「Stand by you」は自分たちにとっての代表曲」とおっしゃられてましたが、"やはりメジャーデビューするならこの曲から!!"的な思いも?
Tomoya.S : この曲は、結成初期に作った凄く大事な曲ですからね。この曲があったからこそ、"このバンドは大きくなるから大丈夫!頑張っていける!!"との確信が持て、より結束や自身の音楽の方向性が見えましたから。この曲があるから自分たちを信じられたというか。そんな曲でメジャーデビューできるのは、やはり凄く嬉しいですね。
EMTG :この曲は、ディスコロックを基調にしていて。サビの部分での解放感や至福感がたまらないですね。
Tomoya.S:今思えば、この曲をインディーズ盤に入れなくて良かったなって。それほどまでにスケールも大きく、多くの人が親しんでもらえる楽曲だと自分たちでは思っているんです。
Sally#Cinnamon : この曲はシンプルなだけに声の力が必要だろうと、今回はあえて正面から歌いました。より歌詞やメロディ、サウンドの世界観に相応しい歌い方が出来たかな。そうそう、この曲は、これまでで唯一、作詞作曲共にTomoya.Sと作った曲でもあるんです。
Tomoya.S: インパクトのあるイントロから始まり、めちゃくちゃキャッチ~な曲を作ろうと。それこそこの曲に関しては、イントロのリフもサビの歌詞もメロディと一緒に出てきましたからね。出来た時点で、「これだよ、これ!!」って感じでしたからね。
EMTG :最後に今後のHeavenstampが目指すところを教えて下さい。
Tomoya.S : 僕たちってたぶんライブを見終わった後、「暴れられて楽しかった、スッキリした」という感想を持たれるバンドじゃないとは思うんです。なので、やはり今後はその辺りをもっと精進し、見終わった後、「感動した」って言葉を残してもらえるバンドになっていきたいですね。
Sally#Cinnamon : 私たちも夏フェスで得た感動を基にこのバンドを始めているんで、今度はその感動を私たちが発信していきたいんです。

【 取材・文 池田スカオ和宏 】

リリース情報

Stand by you - E.P.+REMIXES

Stand by you - E.P.+REMIXES

2011年05月11日

ワーナーミュージック・ジャパン

1. Stand by you
2. Pops
3. Cambrian.
4. Stamp your feet
5. Stand by you - 80KIDZ remix
6. Pops - Bloc Party vs CoPilots Drunk In Charge remix
7. Stamp your feet - Pepe California remix

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INFORMATION

■マイ検索ワード

●Sally#Cinnamon
Nigel Godrich(ナイジェル・ゴッドリッチ)

彼がやっている「From The Basement」というインターネット音楽番組に興味があって調べました。そのプログラムのRadioheadやBECKやWHITE STRIPESがスタジオで、まるでリハーサルのように演奏している、あのリラックスした雰囲気が非常に好きで。しかも、音もキチンとスタジオの卓で録られたものなので良いし。ある意味、ラフだけど非常にリラックスした演奏や歌が聴けるんで、ライブとは違った楽しみ方が出来て興味深く見ています。

●Tomoya.s
地獄のミサワ

「地獄のミサワ」さんという漫画家さんのブログですね。そこに平日に毎日一日一枚づつ「女に惚れさす名言集」という絵付きの名言がアップされていて。それがめちゃくちゃ面白いんです。とは言え、見てもらえば分かりますが、かなり非実用的で人としてアウトなものが多いので、見るだけで。もちろん実際に使ったりはしてないですよ(笑)。それこそこれを実践したら逆にモテなくなると思います(笑)。


■ライブ情報

♪夢チカLIVE vol.69
◆2011年5月28日
札幌KRAPS HALL

♪ぴあデビューレビュー
with ラッセル・リサック(Bloc Party)

◆2011年5月30日
渋谷DUO
※ワンマンLive

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