SHAKALABBITS、15年目にして初のミニアルバム『BRACKISH』をリリース!
SHAKALABBITS | 2012.11.07
前回のツアー・ファイナルで言っていたように、15周年を迎えるSHAKALABBITSは、新しいチャレンジに燃えている。そのショッパナを飾るのが、この『BRACKISH』だ。これはSHAKALABBITSにとって、15年目にして初のミニアルバムとなる。身軽な6曲入りというサイズは、バンドの“今”を伝えるのにピッタリで、新加入のベースYOSUKEがスタジオでSHAKALABBITSにどんな化学変化を起こしたのかが注目されていた。
“BRACKISH”= 汽水域という意味のアルバムのジャケットの絵を手掛けたのは、60年代からポップ・カルチャーを牽引してきた“元祖・イラストレーター”の宇野亜喜良氏。『嘘を混ぜ込んだ真実のスープ』(07年)以来のコラボとなる。この“不滅のクリエーター”宇野氏との話から、UKI(vo)、MAH(dr)、TAKE-C(g)、YOSUKE(b)の4人とのインタビューは、バンドの深みに降りていく。
- UKI:数年前、バンドの中でモヤモヤしてた時期に、宇野さんの個展に行ったんですよ。個展には宇野さんもいらしていて、宇野さんが何気なく「お互い、これからも適当な存在でいたいですよね」って言ってくれたんです。何も語ってないのに、欲しかった答えをくれた。その時、雷に打たれたような気持ちになって、肩の力が抜けたような気がして。だいぶ救われました。今年に入ってまた個展に行った時に「また一緒に何かやりましょう」と言ってくださって。私も、次のジャケットは宇野さんにお願いしたいって密かに決意してたので、とても嬉しかったんです。それから舞台を観に行って、直々に「ジャケットを描いてくれませんか」ってお願いしました。混乱している時とか、何か新しいはじまりの時、宇野さんに会いに行ってるような気がしますね。
- MAH:バンドの問題の渦中にいる時は、自分たちの未来が描けないで苦しかったんですが、YOSUKEが入ってまた未来が楽しみになって、そんな中でUKIが宇野さんに会おうって言って個展に行ったんです。
- UKI:次に作りたいものは、“ネイキッド”なイメージだったんです。
- EMTG:赤裸々ってこと?
- UKI:はい。
- MAH:宇野さんは、僕らをナチュラルにしてくれる人。「SHAKALABBITSの音楽って、パンクなの? スカなの? それともポップなの?」って、15年間、ずっと言われてきた。でも、僕らは“BRACKISH”=汽水域の魚でいいじゃんって思った。海でも川でも住めて、生きていける。音楽をやれれば、どこだっていいんだって。
- UKI:たとえばSHAKALABBITSがずっとライブハウスでやってきて、ある時、ホールでやってみようっていうことになって。
- TAKE-C:そうしたら、当時ファンの中には 「椅子のあるところなんか、行かねーよ」って言う人もいたりして。
- YOSUKE:あ、オレ、その渋公に行きました(笑)。
- EMTG:僕もそのライブ、観に行った。すごくよかった!
- TAKE-C:だからその時、ずっと“川”で暮らしてたのが、“海”に出てみたら「あっ、平気だ」って思ったことがあって。
- UKI:あの渋公の経験は、ヘビーなこともあったけど、楽しさもちゃんと待ってました。乗り越えるべき壁があるなら、突破していかないと。だから今回も、4人で『BRACKISH』をワクワクしながら作り始められましたよ。
- EMTG:確かに1曲目の「Sanctuary」は、吹っ切れた感じのジャンル不明なポップで、すごく楽しい。
- MAH:車に乗ってるときに急にメロディが出てきて、すぐケータイに録音したのをみんなに聴かせて。
- TAKE-C:メロだけだったんで、結構???でした(笑)。
- MAH:それにコードを付けてもらって、YOSUKEのベースを乗っけて。
- EMTG:それで出来上がった「Sanctuary」を聴いて、歌詞を書いたわけだけど?
- UKI:ジャンルなんて、何でもいいんです。「これって何だろうね?」っていうワクワク感が好きなので。
- MAH:「ギターとベースはどんな音色でやるの?」って聞いて、ドラムはその音の中から抜け出るようにチューニングした。
- EMTG:『BRACKISH』は全体に、ドラムの音がすごくいい!
- MAH:「うまくなったね」って言われます。何にも変わってないのに。
- EMTG:たぶん、周りの音とリズムとのバランスがいいから「うまくなった」って聴こえるんじゃないのかな(笑)。
- MAH:ドラムの旨味が聴こえるようになったんだと思います。
- EMTG:そう言われて、YOSUKEくんはどうなの?
- YOSUKE:ひたすらドラムがカッコよくなるように、音を作って弾きました。
- UKI:YOSUKEが入って、いろいろ誤魔化す必要がなくなったから、みんなが弾いた音をすんなりそのまま出したくなっちゃうんですよ。
- EMTG:特に「Sanctuary」はドラムもギターもベースも、みんなの音が前に出てる。でも、曲の最後に“テープ巻き戻し”の音が入って、レゲエがオマケにくっついてるのは?
- UKI:あんまり爽やか過ぎても気持ち悪いから、付け足しました。
- EMTG:あはは、でもカッコいい!個人的には5曲目の「Tympanum」が好き。80年代のクラッシュってバンドみたいな曲調なのに、サウンドとリズムが完全に今の感じになってる。
- UKI:タイトルは“鼓膜”っていう意味なんです。
- MAH:10年前に作った曲で、アルバムを作るたびにプリプロしてたんですけど、毎回「まだ早いね」ってボツになってた。今回は「ハネるリズムでやってみよう」ってトライしたら、うまくいった。だからこの曲には、SHAKALABBITSの歴史の中で出てきたアイデアが、全部入ってます。で、結局、最初に作ったものと近くなってる。
- TAKE-C:いろんなところを通って、やりたかったことが出来ていて、カッコいいと思う。
- EMTG:15周年のいいスタートになったね。ここから、どんなアニバーサリー・イヤーにしたいですか?
- UKI:有言実行! ミニアルバムも、カウントダウン・ライブも、ファンクラブも学園祭ライブも、今のところ全部実現させています。
- MAH:特に今回は「ミニアルバムってSHAKALABBITSに向いてるな」って思った。アルバム全体の長さも、聴いててすぐに一周する感じがいい。「オレたちの音楽は、ファーストフードでありたい」って思ってて。
- UKI:寿司みたいなファーストフード。だから『BRACKISH』は、短い時間でちゃんと食べられる、寿司みたいなアルバムですね。
- EMTG:“寿司みたいなアルバム”って、初めて聞いた(笑)。ありがとうございました。
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秩父 遊び
UKI:この前、スタッフたちとみんなで、秩父にキャンプしに行った帰りに、ニジマス釣りに行ったんですよ。
MAH:釣って持ち帰ると1匹500円なんだけど、リリースすると罰金1万円っていう、とんでもない釣り堀で(笑)。あっという間に釣れてしまって、時間が余ったから「秩父 遊び」って検索した。
UKI:本当は味噌工場を見学したかったんだけど、そこはダメで。
TAKE-C:みんなで「ミューズパーク」ってところに行ったら、百日草が満開できれいだったですね。
YOSUKE:その後、近くの“音楽寺”っていう秩父札所のお寺に行ったんです。松の枝の揺れる音を楽しむっていうところから、“松風山音楽寺”っていう名前がついたそうです。
UKI:楽しい一日だったですよ。
■ライブ情報
BRAZILIANSIZE「MAN to MAN」
2012/11/17(土)下北沢ReG
rockin’on presents COUNTDOWN JAPAN 12/13
2012/12/29(土)幕張メッセ国際展示場1~8ホール、イベントホール
COUNTDOWN LIVE 2012-2013 and AFTER PARTY
2012/12/31(月)CLUB CHITTA’川崎
※その他のライブ情報、詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。
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