タフで寛大な勇気をくれる最高のアルバムを届けてくれた湘南乃風を直撃!!

湘南乃風 | 2013.03.05

闘志むき出しのアップチューンもあれば、家族愛に溢れるバラードも、エレクトロテイストのパーティチューンも…と、メンバー各人の活動からのフィードバックもふんだんに盛り込まれた4年ぶり、5作目となるアルバム「湘南乃風 ?2023?」。ストリートレベルの熱量からスタートした風一族の物語は、共感度の高いメッセージを伴って幅広いリスナーにリーチしてきたが、10周年の今年、そして誰にとってもラクではない時代に、タフで寛大な勇気をくれる最高のアルバムを届けることで、次の一歩を踏み出した。

EMTG:すごいボリュームと熱量と、あとファミリー感のあるアルバムが完成しましたね。今回は10周年っていうところを思い描きながら制作されたんでしょうか。
SHOCK EYE:意識してないといったら嘘になると思うんですけど、僕らって出てきたものに対して伸ばしていくやり方で。特に今回は個々から出てきたものを尊重しようっていうので、それぞれの曲の軸になる人間がいて、その人間がリーダーシップをとるような制作スタイルをとったんです。そういう意味じゃ、次の10年に向けての第一歩としては、すごく面白い刺激的なものになったのかなって感じがします。
EMTG:新しいですね。それが楽曲の印象に繋がっているのかもしれないです。ちなみに「STAY GOLD」の大元を作ったのは?
SHOCK EYE:はいはい、僕です。何が新しかったですか?
EMTG:このポップスとしての王道感というか。
SHOCK EYE:楽器はピアノ、ストリングス、ギターっていうフルメンバーだし、ホントにベーシックっていうか何か特化したジャンルとかじゃなくて、それはこれまでの湘南が作ってきたメッセージの強さっていうところを打ち出すための楽曲の強さだと思ってて。だから逆に新しいことをやったつもりはないんです。
EMTG:必然であると。
SHOCK EYE:そうですね。で、実はメインのピアノのリフは俺が見よう見まねで作ったんですよ。もちろん、(レコーディングでは)ちゃんとピアノの人に弾き直してもらったんですけど。ただ、今まで「そういうのあんまかっこよくないんじゃない?」とか敬遠してたようなものも、「いいじゃん!」ってことになって最終的にそのまま形になったのも嬉しかったし。だから俺の中では脱線したつもりもなく、湘南のやってきたメッセージソングの中に並べても違和感のないようなものをやったつもりです、はい。
EMTG:作曲とアレンジはMr.Childrenの作品にも参加している安達練さんですね。
SHOCK EYE:「希望の轍」とか、小林武史さんの作るピアノリフってカッコいいじゃないですか?それでMr.Childrenとはレーベルも同じっていう流れもあって、Bank Bandにも参加している安達さんと今回初めて仕事させていただいて。
RED RICE:最初にトラック聴いた時から、”いい曲だなぁ…”と思ったし、今回は各自アルバム曲1曲をちゃんと自分の責任でプロデュースしようっていうのがあったんで、もうそこは信頼感で進んでいけたというか。みんなソロとかで感じたものを開けるだけ開いたほうが、一歩踏み出すためにもいいかなぁと思ったんで、すんなり受け入れられて。けどまぁ“SHOCK P(プロデューサー)”はリリックへのダメ出しが多くて(笑)。この曲が一番書き直しました。 もう、SHOCKが納得いくまで。
SHOCK EYE:ハハ。
EMTG:ちなみにREDさん主導曲は?
RED RICE:「ハピバ」です(笑)。
EMTG:(笑)。これ、振り切れてますねぇ。
RED RICE:四つ打ちのパーティチューンだし、最初は”ソロ曲だったらできんじゃないかな?”と思って作り始めたんだけど、ソロとして収録された「LIFE」は元々4人曲でイントロ、サビぐらい入れた段階でHAN-KUNが「REDらしいからソロでやった方がいい曲になるかもよ」って言ってくれて。「ハピバ」を4人でやるのかと思った時に、”ま、10周年だし、おめでたい感じだし、パーティを楽しむためだけの曲っていうのがアルバムの中にあるのもいいな”と思って。それで俺から見た、普段みんなと呑んでる時に感じられるようなことを引き出したいなと。例えばHAN-KUNだったら普段あまり書かないような、呑んでる時の愉快な感じのリリックとか、俺ができるプロデュースって、そういう人の一面を引き出すようなことかなと思います。
EMTG:「陽炎」は“和エレクトロ”な感じが新鮮で。
HAN-KUN:シングルとして初めて出させてもらった「応援歌/風」の表は「応援歌」で。僕は「風」がけっこう好きで、スタッフの中でもどっちが表か割れるぐらいだったんですけど、それぐらい思い入れのある楽曲で。その「風」もオリエンタルというか、リリックも含めて<乱世ブッたぎろうぜ>みたいな、4人の侍のようなとこがあって、それを10年経った今、みんながいろいろ感じてきたことだったり音楽性を乗せて、あの頃と今の両方を映し出したら面白いのかなと思って。基本的に俺はオケを作る時はエレクトロサウンドというか、そういうシンセ系の上モノが好きなんで、そういうのを混ぜてったら、けっこうない世界観、“ネオ侍”じゃないですけど、そういう世界観になるんじゃないかなと。
EMTG:ここにも10年っていう思いがあるんですね。
HAN-KUN:そうですね。ホント、できて嬉しかったです。って感じで(笑)。
EMTG:「さくら ?卒業? feat. MINMI」は、いわゆる一般的な“サクラソング”とは全然違う、めくるめく展開で。
若旦那:サウンド面はMINMIがほとんど仕切ってやってて、俺はそこに対してディレクター的な要素で、進行スケジュールと予算管理(笑)。
一同:ハハハ!
若旦那:詞に関しては一人ひとりのレコーディングに全部付き合って内容の全体感はまとめたけど、サウンドに関してはMINMIにお任せで。やっぱMINMIにしか分からない拘りがものすごかったんで、今回は。特に足まわりはものすごい音数入ってて、場面場面、全部違う音にしてたりするから、俺が入ると「それでいいじゃん」ってつい言っちゃうから、もうお任せで。
EMTG:この曲はMINMI師匠ありきということで(笑)。
若旦那:逆に「雪月花」はAILIさんにマニピュレーターとして入ってもらって、一音一音自分がセレクトしてっていう、「さくら ?」とは対照的なやり方なんですけどね。
EMTG:トライアルなアルバムですけど、実際、核心はどういうところにあると思いますか?
SHOCK EYE:楽曲の広がりとかバランス、バラエティにも富んでるんだけど、強いて言えば歌詞を感じとってほしいかな。10年で成長したり、もしかしたら何か失ったものもあるかもしれない。20代半ばから30代半ばになって、俺らは俺らの歳で感じた気持ちがあるし、そこら辺かな、聴きどころは。
EMTG:10年前には書けなかった歌詞もきっとあるだろうし。
SHOCK EYE:うん、そうそう。旦那のソロ曲しかり、俺の曲(「いつか」)もそうだし、そういうとこも聴いてほしいですね。
HAN-KUN:4人の個性や人となりがはっきり出てるんで、湘南乃風っていうグループの内訳が初めての人にもよく分かるんじゃないかと思っております、はい(笑)。
RED RICE:聴きどころというか聴き方になっちゃうんだけど、今回はこんだけ曲は入ってるんだけど、比較的流しながら、ドライヴでもランニングしながらでもいいんですけど、そういう時にすーっと聴いてもらえる作品になってると思う。で、それでも何かが残るものになってると思うんで。
EMTG:若旦那はどうですか?
若旦那:うん、あのー、けっこうすごいなっていう感じが。
EMTG:はい(笑)。
若旦那:普段は不安と戦ってる毎日なんで、”あ、俺ってすごいかもしんない””湘南乃風ってすごいかもしんない”って思えたアルバムじゃないかなと思います。
EMTG:意外な発言かも。
RED RICE:俺も思った。(若旦那は)謙虚っていうか、「いや、まだまだだよ」って控えめなことの方が多いから。
若旦那:これね、できた瞬間だから。一瞬の自惚れだから。だからまたトンネルが来るんです。中央道みたいなもんで「抜けちゃあ、またか?」っていう(笑)。
EMTG:トンネルがあるから見える光なのかもしれませんね。
若旦那:そうですね。未来を感じさせるアルバムになったんじゃないかなと思います。

【取材・文:石角友香】

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ビデオコメント

リリース情報

湘南乃風 ~2023~(初回盤)

湘南乃風 ~2023~(初回盤)

2013年03月06日

トイズファクトリー

ディスク:1
1. WICKED & WILD
2. SALUTE
3. 炎天夏
4. STAY GOLD
5. 雪月花
6. いつか
7. あなたのために
8. 白詰草
9. LIFE
10. ハピバ
11. 陽炎
12. Born to be WILD
13. Love It ...
14. さくら ~卒業~ feat. MINMI
ディスク:2
1. 応援歌 feat.MOOMIN (MUSIC VIDEO)
2. 晴伝説 (MUSIC VIDEO)
3. カラス (MUSIC VIDEO)
4. 覇王樹 (MUSIC VIDEO)
5. 純恋歌 (MUSIC VIDEO)
6. 睡蓮花 (MUSIC VIDEO)
7. 黄金魂 (MUSIC VIDEO)
8. 恋時雨 (MUSIC VIDEO)
9. 親友よ (MUSIC VIDEO)
10. ガチ桜 (MUSIC VIDEO)
11. 爆音男 ~BOMBERMAN~ (MUSIC VIDEO)
12. 炎天夏 (MUSIC VIDEO)
13. 雪月花 (MUSIC VIDEO)
14. 純恋歌 - Long ver.
15. 恋時雨 - Long ver.
16. 雪月花 - SHORT FILM
17. たいやきとマジック (SPECIAL MOVIE)
18. しょっぱい肉まん (SPECIAL MOVIE)
19. おかえりなさい (SPECIAL MOVIE)

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お知らせ

■マイ検索ワード

●SHOCK EYE
仮面ライダー

打つと、バーっと出てくるですよ、仮面ライダーシリーズが。一番上に出てくるのは、ウィザード。2番目がフォーゼなんです。


●HAN-KUN
湘南

「湘南」って打つと、「湘南美容外科」等、湘南がつくものが色々と出てくるんだけど、そんな中でも「湘南乃風ツアー」なんてのも上位に出てき て。"みんな、調べてくれてるんだになぁ..."って嬉しかった。ツアー本当に楽しみ。

■ライブ情報

若旦那『LOVE FOR NIPPON ROAD TO 3.11 』Vol.2
2013/03/09(土)代官山・晴れたら空に豆まいて

SHOCK EYE『THE野党“野会~vol.2~』
2013/03/20(祝)渋谷WWW

※その他のライブ情報、詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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