SEKAI NO OWARI、話題のウィンターソング『スノーマジックファンタジー』

SEKAI NO OWARI | 2014.02.05

EMTG：まず、昨年10月に行った「炎と森のカーニバル」。あの3日間をご自身で振り返ってみていかがですか？: Nakajin：野外だったので、いろんなトラブルにも見舞われました。風が吹くと、ウォータースクリーンがステージのほうまでかかってしまって、ギターがビショビショになったし（笑）。パソコンが調子が悪くなって止まってしまう場面が3日間ともあったし。でも、ステージの木の上に屋根を設置しなかったんですよね。雨が降ったらヤバかったんですけど、幸い降らなくて。そこは運が良かったと思いましたね。; Fukase：いろいろやってみて、いろんな人に僕らがどういう4人組なのかっていうことが、伝わったかなって思います。普通のロック・バンドとどう違うのか、何が僕らの個性であって、何が得意なのかっていうことが、写真1枚で伝えることができるっていう。「曲聴けばわかるじゃん」って言うのは簡単なんですけど、興味のないアーティストの曲を1曲聴くのって難しいことだと思うし。曲を聴いてもらうっていう最終的な目標のためにどうしていくかが課題だと思うんですよ。そういう意味では、「炎と森~」は写真とか一瞬のテレビの映像があっただけで、僕たちの存在を伝えられたものになったと思います。; Saori：私は次のアリーナ編（ARENA TOUR 2014「炎と森のカーニバル-スターランド編-」）の打ち合せがもう始まってるので、毎日「どうしよう？」と思ってますね。あの規模で、あれだけの大きさでできた、じゃあアリーナでは何ができる？っていうところで、毎日頭がゴチャゴチャになってます。なので…楽しかったのか…、大変だった思い出はあるんですけど（笑）。ただ、やっぱり「成功だった」と思ってるからこそ、「次どうしたらいいのか」っていうのを考えてますね。; DJ LOVE：終わってみたらあっという間だったなって。そんなにゲネプロとかもできなくて、バタバタしたまま本番を迎えて、慣れてきたぐらいのところで終わったっていうのもありつつ（笑）。; Saori：天候の問題でね、リハーサルが――。; DJ LOVE：風が出ちゃうと、スピーカーが揺れちゃって。「セットが倒れてきたら危ない」みたいなのもありまして。で、まあ実際に3日間終わったら、「ああ、明日もう帰んのか」って。1週間ぐらい現地にいたので、急に寂しい感じにもなりましたね。来れなかった方はぜひ、今後出るであろうDVD等をお買い求めの上、悔しがっていただけたらいいなと思います（笑）。
EMTG：新曲「スノーマジックファンタジー」は、JRのCMでも流れている曲ですが、最後のほうは『本当は怖いグリム童話』みたいな不穏な空気になりますね。: Saori：そうですね。最後の《僕は眠くなってきた》のところも、最初はもうちょっと、ハッピーな感じだったんですけど。レコーディングの最終日くらいにFukaseが「暗くしたい」って言い始めて。《眠くなってきた》っていうのがどういう意味か？っていうのを、暗い感じで何パターンか送ったんですけど、「いちばん暗いやつがいい」っていうことで（笑）。でも、「僕」は死んではいないんでしょ？; Fukase：死んでないよ。; Saori：タイアップしといて、そんな縁起の悪いことが起こるわけないよね（笑）。
EMTG：でも、「君」と「僕」が出会って、最後までハッピーなファンタジーを書くだけの曲とは確実に違うわけですよね。: Fukase うん。そうなると、僕じゃなくても書けると思ったんですよね。何の苦もないファンタジー作品は滑稽というか。; DJ LOVE：ただのイチャゃつきだもんね。「こーいつー！」ってやってるだけで。; Fukase：うん、そう。闇があるから光があるように、ファンタジーというのは、リアルをしっかり描くからこそ成立するものなので。住む世界が違うふたりが出会った時に、実際どうなるか？っていう。おとぎ話では、「ふたりは末永く暮らしました」ってなるのかもしれないですけど、僕はそんなに簡単なことじゃないと思ったので。そこにはどういう結末や苦労があるのかっていうところ、そこをしっかり考えて書いてますね。
EMTG：リアルがないとファンタジーが成立しないっていうのは、2曲目の「銀河街の悪夢」にも言えますよね。「明日？　希望？　そうじゃねえよ、今日がちゃんとしてないとどうしようもねえだろ」っていう。: Fukase：そうですね、はっきり書いてますね。モヤモヤっとしてるのが嫌いなので。音楽が問題提起して終わっちゃうことに昔から何となく歯痒さを感じていて。「今の世の中は腐ってる」って言うのはいいけど、「じゃあどうしたらいいの？」っていうことはどこにも書いてなくて。俺はそういうことはしたくなかったんですよね。
EMTG：とりあえず明日から頑張るっていう姿勢にNOを突きつけているわけで、これを聴く人は思わずギクッとする部分だと思うんですけど。: Fukase：それができたら苦労はしないっていう（笑）。でも、それが現実なんですよね。夢を見て、「明日はどうにかなるだろう」と思ってると、明日は連続してやってくるので、その考えが変わらない限り、ずっと今日の自分そのまんまだっていう、現実叩き付け系の曲なんです。その結論としては強くなるしかない。「強くなる」ってどういうことかな？とは思いますけどね。だから、僕は音楽を続けていくんだろうなって。じゃあ、実際どうやったら強くなるかっていう曲を書かなきゃいけないだろうし。でも、それについての答えはないわけで。今の僕はこうだけども、強くなるためには実際何をしてきたかっていうことを、これからも曲にしていくんだろうな、という感じですね。
EMTG：4月からは「炎と森のカーニバル-スターランド編-」がいよいよスタートするわけですが。最後にみなさんの意気込みをお聞かせいただければ。: DJ LOVE：代々木では飛んで。「炎と森~」では踊って、マフィアをやっつけたので。次は何かをやっつけるのか、やっつけられるのかわかりませんが…何かしらあります（笑）！; Saori：私はもう演出の打合せど真ん中なので、なんとかやりきりたいなと。基本的には、セットも水も火も持っていこうと思ってるんですけど、木が30mで会場自体の天井が20mしかないところもあって。どうしよう？っていう（笑）。あれもやりたい、これもやりたいっていう、ウワーッとなってる状態なので。当日までに作品に仕上げたいなと。
EMTG：Fukaseさんは？: Saori：歌を練習してるよね？; Fukase：歌は上手くなってるんじゃないかなと思いますね。ここ2ヵ月ずっと歌を練習してて。今、テレビの仕事が多いので。テレビってライブのテンションでいくと、リバーブもあんまりかかってないし、音圧でごまかせないのですごいシビアなんですよ。「バンドがテレビに出るとこんな感じなんだ」って思ったので。もう一回ピッチ（音程）のところからやり直してるので。上手くなってるんじゃないかなと思います。
EMTG：では最後、Nakajinさんお願いします。: Nakaji：なんだかんだで曲数も増えてきて、ライブでできない曲とかも出てくるようになって。より盛り上がる曲が残っていくわけですよ。なので、この新曲たちも事前にちゃんと聴いてきてもらえるといいなと思います。この先、ライブで新しい曲がどんどん入ってきても残る曲になってほしいと思いますね。

スノーマジックファンタジー【初回限定盤A】

2014年01月22日

トイズファクトリー

[CD]
1. スノーマジックファンタジー
2. 銀河街の悪夢
3. Death Disco（Instrumental）

[限定盤CD]
Selected Live CD of「炎と森のカーニバル at 富士急ハイランド？」（2013.10.12）
1. Love the warz
2. 虹色の戦争
3. illusion
4. Death Disco
5. broken bone
6. 眠り姫
7. 幻の命
8. アースチャイルド
9. yume
10. Fight Music

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■ライブ情報

SEKAI NO OWARI 全国ARENA TOUR 2014「炎と森のカーニバル-スターランド編-」
2014/04/12（土）大阪府大阪城ホール
2014/04/13（日）大阪府大阪城ホール
2014/04/14（月）大阪府大阪城ホール
2014/04/25（金）新潟県朱鷺メッセ・新潟コンベンションセンター
2014/04/28（月）埼玉県さいたまスーパーアリーナ
2014/04/29（火・祝）埼玉県さいたまスーパーアリーナ
2014/04/30（水）埼玉県さいたまスーパーアリーナ
2014/05/06（火・祝）福岡県マリンメッセ福岡
2014/05/10（土）広島県広島グリーンアリーナ
2014/05/11（日）広島県広島グリーンアリーナ
2014/05/17（土）宮城県セキスイハイムスーパーアリーナ
2014/05/27（火）愛知県日本ガイシホール
2014/05/28（水）愛知県日本ガイシホール
2014/06/14（土）徳島県アスティとくしま
2014/06/21（土）北海道真駒内セキスイハイムアイスアリーナ

※その他のライブ情報、詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。