三浦大知、まるで親友のようにあなたのそばに寄り添う新曲「Anchor」

三浦大知 | 2014.03.07

 ロック好きにも洋楽好きにも、そして特段、音楽好きでなくても聴いて、見て何か感じるものが必ずある、三浦大知の表現は今、あらゆるリスナーを巻き込むの求心力を持っている。グローバルに通用する鮮烈な音楽性を証明したアルバム『The Entertainer』がチャートでも好リアクションを得た後のリリースとなる今回のシングル「Anchor」は、テレビドラマ「夜のせんせい」(TBS系)主題歌として、すでに耳にしている人も多いであろう、淡々とした中に強い決意が沸き起こってくるような奥行きのあるナンバー。独創的なダンスパフォーマンスはもちろん、ボーカリストとしての成長も作品ごとに鮮やかに示してくれる彼に、このシングルに込めた想いを聞く。

EMTG:今回の「Anchor」はドラマ主題歌ですが、どんなイメージで作っていったんですか?
三浦大知:まず、ドラマ側のスタッフの方といろいろお話をさせていただいた中で生まれてきた感じなんですけど。定時制の学校が舞台になっていて、バラバラな背景を持つ人たちが、先生の力によってひとつにまとまって、みんなで困難を乗り越えたり、希望に向かっていくストーリーだったので、日常の中で感じる苦悩がちゃんと希望につながる、架け橋になるような楽曲になるといいなと思いながら、Nao’ymtさんにオファーをしました。
EMTG:あがってきた曲の第一印象はいかがでした?
三浦:イメージ通りで。ナオさんの歌詞は聴き手の皆さんとの距離感がホントにすばらしいなと思うんです。今回も希望を押し付けないというか、フラットな目線でちゃんと自分たちが生活している上で感じる部分と、苦悩の部分に立った上で希望を見つけ出していくバランス感覚がすばらしいなと思いました。
EMTG:励まそう!という曲じゃないですもんね。
三浦:そうですね。わかりやすく言うと、何も言わずにそばにいて話を聞いてくれる親友みたいな曲になったらいいなぁと思ってたので。
EMTG:特に好きなヴァースはありますか?
三浦:1番のBの部分、《なんて無力 夜明けまで あと少し》、ここはこの楽曲の根本を捉えてるすごく素敵なフレーズだなって思います。今と希望に向けての架け橋を端的にしっかり捉えてると思うので、グッとくるなぁと思いながら歌ってますね。
EMTG:タイトルの「Anchor」も同時にあがってきたんですか?
三浦:そうです。ナオさんはあげてくるときにすべて完成しているので。“Anchor”には「支え」とかって意味もあるけど、「船の錨」っていう意味もあって。ドラマの1話の重要なシーンで、手を掴んで離さないところがあって。そこで、「キミが流されてしまいそうなときに僕がキミの錨になって、繋ぎ止めるんだ」っていう意味がこの言葉には込められていて。すごくキャッチーないいタイトルだなと感じました。
EMTG:ボーカル表現で新たに挑戦できた部分は?
三浦:この曲はわかりやすく段階的に音が増えてひとつに集まっていく感じで、すごく情景が音で見える楽曲だったので、歌はあまり肩に力を入れずというか、この世界観の中にスッと入って表現できたような気がします。
EMTG:今回は「Anchor」以外の「Get Up」「Good Sign」も含めて、メッセージ性のあるシングルだと感じました。
三浦:はい。ありがとうございます。「Good Sign」もMOMO”mocha”Nさんに歌詞をお願いするときに、日常の中で見逃しがちというか、すぐ忘れちゃう感情、つまりグッドサインをテーマにしたらどうかっていうお話をしていて。通り過ぎちゃう感情みたいなものをキャッチできたら、次の希望だったり、次の自分のステージに向かっていけると思うので、この3曲のメッセージは角度や切り口は違いますけど、共通してるところはあると思います。
EMTG:「Get Up」はギターのシャープなカッティングが印象的で、新たな武器ができた感じがしませんか?
三浦:もう、曲を聴いた瞬間から今すぐにでもライブしたい!って感じでした(笑)。ライブで理屈抜きに盛り上がれるすごい武器になるなって感じがして。
EMTG:そして「Good Sign」のMVもダンスビデオの進化系になってて。聞くところによると2回でOKになったとか?
三浦:1回でOKだったんですけど、それで終わるのもなっていうか、思い出というか(笑)、それでもう1回撮ったんですけど、1回目が良かったんで、「じゃあ、それで」と。今回も定点でもよかったんですけど、ダンスビデオをもうちょっと面白く撮れたらいいなと思って。で、視点がどんどん変わっていくのはすごくいいなと思ったので、カメラマンの方に動きを覚えてもらって、7人目のダンサーとして参加してもらった感じですね。だから最初は僕がカメラを持って、リハーサルのときに「こういうふうに動いてください」っていうのを全部やったんです。
EMTG:この曲はアルバムの延長線上にありながら、ビートが更新されてるところが新しいなと。
三浦:はい。「Anchor」「Get Up」が、また今までにないチャレンジができた感じだったので、3曲目を入れるんだったら、ちょっと今までの系譜の上にありつつ、でもちゃんとアップデートしたものになったらいいなというふうに思ってたので、そういうふうに伝わってたらうれしいです。
EMTG:アヴィーチーとかのエレクトロ・ハウスな感じもありつつ。
三浦:ああいう感じ好きです。キャッチーだし、さすがだなって思います。ディスクロージャーとかもかっこいいなと思います。
EMTG:どんなサウンドも三浦さんの場合、インクルードしていけるのが強みだと思います。
三浦:ありがとうございます。刺激というか、影響は受けやすいのでいろいろ吸収して、全部をオリジナルに消化できたらいいなぁとは思いますね。
EMTG:そして4月からは短期間でガッツリ、全国ツアーを回りますね。
三浦:はい。今回は初めて行かせていただく会場もあったり、スケジュールも割と詰まっているので、ゆっくりとした時間はなかなか取れなそうなんです。なので体調管理を気をつけようと思います(笑)。空き時間が出来たら美味しいものとか食べにいけるといいなと。
EMTG:三浦さんの体調管理ってみんな気になると思うんですが。
三浦:ははは!いや、でもホントにただ休むしかないですからね。身体をちゃんとケアして、まずちゃんと寝なきゃダメじゃないですかね?
EMTG:メンタル的にはどうですか?フラットな状態のほうがいいですか?
三浦:そういう感じですね。ステージの上にいる自分とふだんの自分にあまり差がないって言ったら変ですけど、ナチュラルに入っていけるような状態がいちばんいいなと思ってます。ナチュラルにいつもの延長線上でベストを尽くすほうが全力に近い感じが自分の中ではしてるんですよね。
EMTG:最後に余談ですが、今回のオリンピックは何か三浦さんに影響はありましたか?
三浦:浅田真央選手の演技が最高すぎましたね。あれはちょっと……自分に重ねるとか、そんな偉そうなことは言えないですけど、あの孤独さと精神力には刺激を受けました。ショートプログラムがよくなくて、「その後の24時間でどうやって立ち直ったんですか?」みたいなことが取り上げられてましたけど、フリーでベストの演技をする覚悟っていうのはたぶん、スケートを始めたころから決まってたんだろうなと思うと、もうすごい人だなと。実際、リアルタイムでも途中からちょっと涙で見れないぐらいグッときてたんですけどね。
EMTG:三浦さんにも言葉にできない感動を期待してますから。
三浦:ああ(笑)、ありがとうございます。頑張ります。

【取材・文:石角友香】

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Anchor【CHOREO VIDEO盤】

発売日: 2014年03月05日

価格: ¥ 1,800(本体)+税

レーベル: avex trax

収録曲

[CD]
1. Anchor
2. Get Up
3. Good Sign

[DVD]
1. Anchor -CHOREO VIDEO-
2. Good Sign -CHOREO VIDEO-

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1. Anchor
2. Get Up
3. Good Sign

[DVD]
1. Anchor -MUSIC VIDEO-
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僕の好きなテレビ番組で登場したサルのおもちゃです。話した言葉を繰り返し話しながら、トコトコ歩いてきてくれる。「こんにちは」って言ったら、「こんにちは!」って言いながら、歩いてくるんです。すっごいかわいいんですよ。ほしいなと思うんですけど、僕、一応、今年27歳になるひとりの男として、「さすがに今おもちゃを買うのはどうなんだ?」と思いながら検索してます(笑)。


■ライブ情報

DAICHI MIURA LIVE TOUR 2014 -The Entertainer-
2014/04/01 (火)【神奈川】よこすか芸術劇場
2014/04/05 (土)【鹿児島】鹿児島市民文化ホール 第1ホール
2014/04/07 (月)【福岡】福岡サンパレス ホテル&ホール
2014/04/08 (火)【福岡】福岡サンパレス ホテル&ホール
2014/04/10 (木)【東京】オリンパスホール八王子
2014/04/14 (月)【千葉】市川市文化会館 大ホール
2014/04/18 (金)【香川】サンポートホール高松 大ホール
2014/04/19 (土)【兵庫】神戸国際会館 こくさいホール
2014/04/20 (日)【兵庫】神戸国際会館 こくさいホール
2014/04/24 (木)【北海道】ニトリ文化ホール
2014/04/27 (日)【東京】NHKホール
2014/04/29 (火)【宮城】仙台サンプラザホール
2014/04/30 (水)【埼玉】大宮ソニックシティ 大ホール
2014/05/02 (金)【大阪】大阪国際会議場 グランキューブ大阪 メインホール
2014/05/03 (土)【大阪】大阪国際会議場 グランキューブ大阪 メインホール
2014/05/05 (月)【愛知】愛知県芸術劇場 大ホール
2014/05/06 (火)【岐阜】長良川国際会議場 メインホール
2014/05/09 (金)【山口】スターピアくだまつ(下松市文化会館)
2014/05/10 (土)【広島】上野学園ホール
2014/05/18 (日)【新潟】新潟テルサ
2014/05/23 (金)【東京】東京国際フォーラム ホールA

※その他のライブ情報、詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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