ザ・クロマニヨンズ、ニューアルバム「JUNGLE 9」 10月21日リリース!

ザ・クロマニヨンズ | 2015.10.15

 またも最高のロックンロール・アルバムが完成した。ザ・クロマニヨンズの9作目『JUNGLE 9』だ。真島昌利がキング・オブ・ロックンロールと呼ぶエルビス・プレスリーを題材に書いた「エルビス(仮)」に、「今夜ロックンロールに殺されたい」と連呼する甲本ヒロトのナンバーなど、熱いロックンロール魂を転がす12曲を収録。ヒロト・マーシーの何気ない話から、曲に込められた思いがこぼれでてきた。このロックンロール・ジャングルに迷い込んだら、そのまま住みつきたくなること請け合いだ。

EMTG:先行シングル『エルビス(仮)』はマーシーさんの曲ですが、当然プレスリーのことですよね?
真島昌利:ん? エルビス・プレスリーといえば、キング・オブ・ロックンロール。
EMTG:中のジャケットも、よく見るとポートレイトのような感じで。
真島:最初はもっとわかりやすかったんだけど、描いた人が手を加えていって。
EMTG:もっとポートレイトっぽかったんですか。
真島:すごくいい絵だったよ。実際に、オイル・オン・キャンバスで。
EMTG:真島さんにとってエルビス・プレスリーはどういう存在ですか?
真島:もう、キングでしょう、象徴でしょう。
EMTG:なるほど。ポイントは”ゆがんだ唇”?
真島:ああいうね、なかなかね、歪められないんですよ(笑)。
EMTG:カップリング「キンクス・ガット・ミー」はヒロトさんの曲で、英ロックンロール・バンドのキンクスと、彼らの代表曲「ユー・リアリー・ガット・ミー」へのオマージュかと?
甲本ヒロト:おまんじゅう?(笑)。まあ、そんな感じです。
EMTG:エルビス・プレスリーとキンクスが並んだシングルとは意味深ですね。
甲本:偶然だよ。ねえ?
真島:うん。
EMTG:新アルバム『JUNGLE 9』のジャケットはなんだか可愛いですね。クロマニヨンズがヒトらしくなってきた気が…。
甲本:お面なんです。実際に被れる。ちょうどいいいサイズのを、デザイナーさんが作ってくれたんです。
EMTG:ステージで被るとか?
甲本:(笑)重たいんだよ。木で、すごいしっかりしてて。
真島:天才菅谷くん、またやった!
EMTG:いつもジャケット・デザインを手がけている方ですね。曲も、「生活」「やる人」といったタイトルで、ヒトについて歌っているのかと思いますが、そんなことないですか?
真島:いや~考えてないです。
甲本:歌詞の内容、テーマが特にあるわけじゃないし、あっても意識してないし。
EMTG:「這う」は“HOW”と通じるかと?
甲本:「這う」は随分前に新宿歩いてて、「這いてえっ!」と思ったことがあるんですよ。それがそのまま曲になったかどうかは別として、考えたことあるよ。こういう風に這って進んだら面白いだろうなあと思ったんだけど、凄い変なヤツと思われるし、やらなかったんですけど。ずうっと這って、新宿駅から職安通りを通って、ジャムスタまで行ったらどうなるかなあって。
EMTG:それは有名なライヴハウス、新宿スタジオジャムことジャムスタに行ってた時代ですか。
甲本:そうそう。服ボロボロになって面白いなあとか。
EMTG:ジャムスタに行ってた頃といえばヒロトさんはザ・コーツの頃かと思いますが、当時のことを思い出したりしますか?
甲本:そんなに思い出して懐かしむことはないけど、いろんな思い出はありますよ。思い出せと言われれば。いろんなことがあったと思う。一番いろんなことが起きそうな頃にいたんだと思う。21、22。それぐらい。
EMTG:5曲目の「生きてる人間」のイントロは、1作目に入っていた「クロマニヨン・ストンプ」を引用してますよね。あの時代から進化してきてるということかなと想像します。食欲に睡眠欲と、人間の本能について歌ってるし。
真島:なるほど。勉強になります(笑)。
EMTG:「中1とか中2」というタイトルは何だかアバウトですね(笑)。
真島:だいたいそんな感じじゃないかなって。
EMTG:学校休むと急に授業わかんなくなるって、経験者は多いかと。
真島:僕、学校1日だけ休む人ってすごいなと思ってた。僕、風邪ひくと必ず長引いて1週間位休んでたんですよ。熱がものすごい出て。だから、1日だけ休んで次の日には学校に来る人いるじゃないですか、すごいなあと子供心に。1日で治るんだ!って。必ず僕は40度位熱出して、1週間位ウンウン言ってましたもん。
EMTG:「俺のモロニー」はヒロトさんの曲ですけど、モロニーって?
甲本:モロニーはモロニーですよ。ロックンロールでモロニーといったら、「ボニー・モロニー」とか言うじゃないですか。「ボニー・モロニー」はニック・ネームなんだよな。ボニーが名前で。モロニーは、歌の中に出てくる女の子ですからね。日本だと「マカロニ・ボニー」って言うんだよ。原題が「ボニー・モロニー」。ビートルズもやってたんじゃないかな。
真島:ジョン・レノンの『ロックンロール』に入ってる。ジョニー・ウインターは「マカロニ・ボニー」になってるね。
甲本:もと(原曲)は、ラリー・ウイリアムズ。
EMTG:いろんな人へのオマージュが込められている感じですね。
甲本:何となく、ロック体験の中で、「モロニー」というのが出てくるんですよ、自然とね。特に意識したわけじゃない。
EMTG:サニー・ボーイとかと一緒?
甲本:そう。ポロンと出てくる。
EMTG:そういう言葉がポロンと出てくる蓄積があるってことですよね。
甲本:全曲そうなんですよ。曲作る時だけ考えてるんじゃなくて、普段人間生きていれば、いろんなこと思うし考えるし、泣いたり笑ったりするじゃないですか。曲作る時は、考える必要ないんですよ。自然と言葉で、ポロンポロンと出てくる。
EMTG:迷いとかないんですか? これじゃないな、みたいのとか。
甲本:推敲する時もあるよ。だって、やりたいのは、面白い曲作って、ライヴでやりたい。うん、それが一番やりたいこと。面白かったりカッコ良かったり、楽しい歌を作って、それをみんなで演奏して、ライヴでワーッとやるってのが、最高なんですよ。
EMTG:そこで、オーディエンスの参加というか、いわゆるシンガロングとかコール&レスポンスとかも想定したりしますか?
甲本:レコーディングの途中とかで、思いついたりする。ここでちょっと”ワーイ!”なんて言っておくと、今度ライヴでやる時、みんなで“ワーイ!”ってなるぞ、とか。ねえ?
真島:うん。
甲本:そんなの、思ったり思わなかったり。それもなりゆきだよね。
EMTG:「原チャリダルマ」は、どういうイメージなんでしょう?
甲本:わかんないなあ。ただ、ものすごく天気のいいイメージがあるんだよな。その曲作ってる時に、すげえ天気がいいイメージしか思い出さない。でもその曲は、イントロ作ってる時が、一番楽しかった。
EMTG:得意のブルース・ハープですね。録音の時にハープの音も、こだわったりしますか?
甲本:えっとね、アンプを通すか通さないかは、こだわる。
EMTG:最後の「今夜ロックンロールに殺されたい」。このタイトルは曲を作る上での大命題なんじゃないですか?
甲本:ううん、それもリスナー体験だと思う。そんな大げさなことじゃなくて。ライヴとか見てて、「あーっもう死ぬ!」って思う時あるじゃん。ホントに言ったりする(笑)。ポール・マッカートニー出て来ただけで死ぬかと思ったもん(笑)。死なないし、比喩ですよね(笑)。でも死んでもいいと思えるのは幸せなことだなと思う。部屋でレコード聴いてても思う時あるもん。何回も死んでますよ(笑)
EMTG:そういう気持ちを伝えたくて、いろんな曲を作ってるのでは?
甲本:その、何かを言いたいとか、それはわからないけど、「死んじゃう!」とかって体験は、知らないうちに自分たちの活動に反映してると思いますよ。
EMTG:うん、なるほど。クロマニヨンズの曲を聴いて、死ぬ!って思ってるファンたちも沢山いるわけですよね。ツアーも発表になりましたし。
甲本:ライヴ来て。ふふっ。来て欲しい。

【取材・文:今井智子】

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リリース情報

デジタルリリース「ぼくにとってのヒーロー」

デジタルリリース「ぼくにとってのヒーロー」

発売日: 2019年07月23日

価格: ¥ 250(本体)+税

レーベル: cocoon nuts

収録曲

01.ぼくにとってのヒーロー

ビデオコメント

リリース情報

JUNGLE 9

JUNGLE 9

2015年10月21日

アリオラジャパン

1.生活
2.やる人
3.夜行性ヒトリ
4.這う
5.生きてる人間
6.エルビス(仮)
7.俺のモロニー
8.オバケのブルース
9.原チャリダルマ
10.ボラとロック
11.中1とか中2
12.今夜ロックンロールに殺されたい

お知らせ

■マイ検索ワード

●甲本ヒロト
電動ジェット

ネットを見てたら、何か変なものが出てるなと思って。偶然見つけたんですよ。これ、折りたたみのちっちゃい自転車なんだよ。これは面白いからみんなに教えてあげようと思って、さっき検索したよ。


■ライブ情報

ザ・クロマニヨンズ TOUR JUNGLE 9 2015-2016
2015/11/07(土)愛知県 ダイアモンドホール
2015/11/08(日)愛知県 ダイアモンドホール
2015/11/10(火)東京都 赤坂BLITZ
2015/11/11(水)東京都 赤坂BLITZ
2015/11/13(金)岩手県 盛岡 CLUB CHANGE WAVE
2015/11/14(土)青森県 青森 Quarter
2015/11/16(月)秋田県 秋田 Club SWINDLE
2015/11/20(金)長崎県 長崎 DRUM Be-7
2015/11/21(土)熊本県 熊本B.9 V1
2015/11/23(月・祝)鹿児島県 鹿児島 CAPARVOホール
2015/11/25(水)神奈川県 横浜Bay Hall
2015/11/28(土)長野県 松本Sound Hall a.C
2015/11/29(日)長野県 松本Sound Hall a.C
2015/12/02(水)三重県 松阪M’AXA
2015/12/04(金)大阪府 Zepp Namba OSAKA
2015/12/05(土)大阪府 Zepp Namba OSAKA
2015/12/07(月)和歌山県 和歌山SHELTER
2015/12/09(水)徳島県 徳島club GRINDHOUSE
2015/12/10(木)高知県 高知X-pt.
2015/12/12(土)香川県 高松MONSTER
2015/12/13(日)香川県 高松MONSTER
2015/12/15(火)愛媛県 松山サロンキティ
2015/12/19(土)静岡県 Live House浜松 窓枠
2015/12/20(日)静岡県 Live House浜松 窓枠
2015/12/23(水・祝)宮崎県 WEATHER KING
2015/12/24(木)大分県 DRUM Be-0
2015/12/26(土)福岡県 DRUM LOGOS
2015/12/27(日)福岡県 DRUM LOGOS
2016/01/08(金)北海道 北見 ONION HOLL
2016/01/10(日)北海道 PENNY LANE 24
2016/01/11(月・祝)北海道 PENNY LANE 24
2016/01/13(水)北海道 函館 club COCOA
2016/01/16(土)東京都 Zepp DiverCity TOKYO
2016/01/18(月)茨城県 水戸LIGHTHOUSE
2016/01/21(木)山形県 山形 ミュージック昭和セッション
2016/01/23(土)宮城県 仙台 Rensa
2016/01/24(日)宮城県 仙台 Rensa
2016/01/26(火)山梨県 甲府CONVICTION
2016/01/29(金)滋賀県 滋賀U☆STONE
2016/01/30(土)滋賀県 滋賀U☆STONE
2016/02/01(月)兵庫県 神戸チキンジョージ
2016/02/02(火)兵庫県 神戸チキンジョージ
2016/02/04(木)奈良県 奈良NEVER LAND
2016/02/06(土)岐阜県 岐阜 club-G
2016/02/08(月)群馬県 高崎 club FLEEZ
2016/02/11(木・祝)福井県 福井響のホール
2016/02/13(土)石川県 金沢Eight Hall
2016/02/14(日)富山県 富山MAIRO
2016/02/17(水)埼玉県 HEAVEN’S ROCKさいたま新都心 VJ-3
2016/02/20(土)長野県 長野CLUB JUNK BOX
2016/02/24(水)島根県 出雲APOLLO
2016/02/25(木)鳥取県 米子laughs
2016/02/27(土)山口県 周南 RISING HALL
2016/02/28(日)広島県 BLUE LIVE 広島
2016/03/04(金)千葉県 浦安市文化会館
2016/03/09(水)静岡県 静岡市民文化会館 中ホール
2016/03/12(土)神奈川県 厚木市文化会館
2016/03/13(日)埼玉県 さいたま市民会館おおみや
2016/03/17(木)愛知県 日本特殊陶業市民会館ビレッジホール
2016/03/18(金)愛知県 日本特殊陶業市民会館ビレッジホール
2016/03/20(日・祝)岡山県 岡山市民会館
2016/03/26(土)新潟県 新潟市民芸術文化会館・劇場
2016/03/27(日)福島県 喜多方プラザ文化センター 大ホール
2016/04/02(土)栃木県 栃木県教育会館
2016/04/09(土)京都府 京都KBSホール
2016/04/16(土)佐賀県 鳥栖市民文化会館
2016/04/19(火)東京都 中野サンプラザ
2016/04/20(水)東京都 中野サンプラザ
2016/04/22(金)大阪府 フェスティバルホール
2016/04/30(土)沖縄県 ミュージックタウン音市場

※その他のライブ情報、詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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