Czecho No Republicがメジャー3rdシングル「Forever Dreaming」をドロップ

Czecho No Republic | 2016.05.17

 エッジの効いたポップセンスとロックバンド的な高揚感を共存させた音楽性によって幅広い支持を得ているCzecho No Republicから、メジャー3rdシングル「Forever Dreaming」が到着。TVアニメ「ドラゴンボール超」EDテーマとしてオンエア中のこの曲は、シンガロング必至のメロディとアッパーなバンドサウンドがひとつになったナンバー。既にライブでも披露され、新たなアンセムとして認知されつつあるロックチューンだ。 今回はメンバー全員にインタビュー。昨年リリースされた3rdアルバム「Santa Fe」以降の変化、「Forever Dreaming」の制作を中心にしながら、現在の彼らのモードについて語ってもらった。

EMTG:昨年後半はアルバム「Santa Fe」を引っ提げたツアーを敢行。いま振り返ってみると、どんなツアーでした。
武井優心(V/Ba/Syn):アルバムがいままでとはちょっとだけ方向性が違う感じだったので、ライブでもいままで味わったことのない空気感になることがあったんですよ。曲が終わったときに“シーン”となるとか(笑)。そういう新しい雰囲気を体感して、いろいろと勉強になりましたね。需要と供給みたいなことも考えたし。
EMTG:確かに「Santa Fe」にはサイケデリックな雰囲気だったり、ダウナーな楽曲もありましたからね。
山崎正太郎:簡単には理解しがたい曲もあったと思うし、ただ黙々と演奏するだけではなくて、「ここで誰かが手を上げたら、もっと盛り上がるな」みたいなことも試しながらツアーを回ってたんですよね。もともとCzechoの曲は音がいっぱい鳴ってるし、メンバーみんなの手がふさがってる状態になりがちなので。
砂川一黄(G):ツアーの序盤はお客さんのリアクションに困惑する部分もあったから、「じゃあ、どうしようか?」って試行錯誤して。たとえば八木さんがシンベ(シンセベース)を弾いていた曲があるんですけど、途中からギターに持ち替えてもらったり。アプローチを変えて、もっとダイレクトに伝わる方法を探りながらツアーを回った感じですね。さっき武井さんが言った“需要と供給”みたいなこともそうだし、エンターテインメントの部分もあったほうがいいなとか。
八木類(G/Syn/V):ギターのほうが簡単だから、僕としてはそっちのほうがいいんですけどね(笑)。あと、映像を使うセクションもすごく良かったと思います。
タカハシマイ(Syn/Per/V):みんないろいろ悩んだと思うんだけど、それがプラスになったところもたくさんあって。次の作品もあまり難しいことをやらずに、歌と煽りで押していけるような体制が出来てるんじゃないかなって思いますね。
武井:え、俺、煽るの?
タカハシ:(笑)武井さんが手を上げるだけで、お客さんも「ワーッ!」ってなったりするので。そういうのも大事だかなって。
砂川:ストイックに演奏するというバンドではないですからね。見た目の華やかさも大事なので。
EMTG:そのモードは今回のシングル「Forever Dreaming」にもハッキリと出てますよね。初めてこの曲を聴いたオーディエンスも、一発で盛り上がれる曲だと思うし。
武井:俺らに求められていることだったり、世間のイメージを裏切らないというか、あえて乗っかってみようと思ったんですよね。ハッピーでアッパーな感じを前提にしつつ、そこから「ドラゴンボール」の話があって。でも、わりとやりたいようにやってますけどね、結果的には(笑)。
砂川:うん。
武井:制作は大変でしたけどね。スケジュールもタイトだったし、なかなか曲が出来なくて「今回は無理かな」と思ったんで。締め切りの3日前くらいにやっと出来ました。
EMTG:既にライブでも演奏してますよね?
砂川:初めてライブで披露したとき、イントロが始まった瞬間に「おっ!」みたいなリアクションがあって。それもこの曲が持っている力だと思いますね。
八木:初めて新曲を披露するタイミングでは、いちばん反応が良かったんじゃないかな。
山崎:ライブでも勢いを大事にしてるんですよ。そこまで難しいことはやってないし、煽りに行けるような感じなので。
タカハシ:好きですね、この曲。Czechoの良さがすごく出てると思うし、みんなで歌えるパートもあって、デモを聴いたときからライブの映像が目に浮かんできたんですよ。「ドラゴンボール」にも合っているし、すごくいいと思います。
EMTG:バンドがやりたいこと、ファンの期待、アニメ作品とのバランスを含め、全方位的なニーズに合っているというか。
武井:奇を衒った感じがないですからね。この2年間くらいは、いつも奇を衒ってた感じが微妙にあったんです。「こんな曲も出来ますよ」みたいな。でも、いまはそういう感覚がないんですよね。それもたぶん「Santa Fe」のおかげというか、ツアーでいろんなことを勉強できて、自分の得意分野がわかってきたからだと思うんですよ。自然にやってきたことが、自分の長所なんだろうなって。
EMTG:いいですね、ストレスがなさそうで。
武井:ストレスはあるんですけどね、ずっと。ストレスのタイプが違ってきたというか。
EMTG:(笑)。でも、シングルの2曲目に入っている「24Factory」もすごく勢いがある曲じゃないですか。これは八木さんの曲ですが、レコーディングは一発録りですか?
八木:そうですね。シンセも含めて、完全に一発録りです。
タカハシ:ヘタだよね(笑)。
砂川:演奏的に「これでホントにいいの?」っていう個所もあったけど、出来上がってみると「これで良かったんだな」と思えて。
八木:うん。曲も短いし、完全にバンドサウンドですからね。ミスがあっても、そのままでいいっていう。
山崎:俺の得意分野ですね。レコーディングもすごく楽しかったです。テイクも少なかったし。
タカハシ:歌録りも、あんなに短い時間で終わったのは初めてかも。スカッとしました(笑)。
武井:音を選んで、デリケートに重ねる曲じゃないですからね。荒々しい勢いが出れば、それがゴールというか。(「Forever Dreaming」との)マッチングも良かったと思います。
EMTG:このシングルのテンションは、Czecho No Republicの次の方向性を示唆しているということですか?
武井:えーと、今回は「Forever Dreaming」をブレずに届けたいんですよね。このシングルからは、今後どういう動き方をするか予想できないようにしたかったので。だからバラエティに富んだシングルにしなかったし、「次の作品がどうなるかなんて、分析してんじゃねえよ!」っていう(笑)。
EMTG:分析されるのって、やっぱりイヤですか?
武井:いや、されないよりはいいですよ……ね?
砂川:うん。まったく分析されないと「興味ないのかな」って思うし(笑)。
EMTG:さっきも「世間のイメージにあえて乗った」というコメントがありましたが、Czechoって本来、“こういうバンド”という明確なイメージがないですよね。掴みどころがないというか…。
武井:あ、それは良かったです。まあ、どう思われてるかもあまり知らないんですけどね、じつは。人の分析みたいなものを読むと、「え、そうだったの?」って惑わされるじゃないですか。
タカハシ:弱い~(笑)。
EMTG:(笑)タカハシさんはどうですか? オーディエンスからどう見られているか、やっぱり気になります?
タカハシ:前は気にしてましたけど、「そう見えるんだったら、しょうがない」って思うようになりましたね。「違うよ!」って言いたいけど、言っててもしょうがないというか。開き直ってます。
武井:そうなりましたね、俺も。「違うよ!」と言っても、その人にとっては、見えているものが全てだし、それがホントの姿だから。
砂川:もともとCzechoって、ガチガチに「こういうふうに見られたい」というのがないバンドだと思うんですよ。イメージを作り込んで「これはNG」みたいなバンドも多いけど、ウチにはそれがないっていし、かなり柔軟にやれるバンドじゃないかなと。
EMTG:音楽的な自由度も高いですからね。当初は海外のインディーロックのテイストが強かったけど、いまはそこからも脱している印象があって。
武井:海外インディーはずっと好きですけどね。それだけじゃなくて、友達のバンドもよく聴くし。そのあたりはあまり深く意識してないんですよ。いろんな音楽をいっぱい聴いて、蓄積されて。それがドンと出てくる感じなので。
八木:「わかりやすい曲」とか、考えてつくるとあまり採用されないんですよね。それよりも自分が好きなものをやるほうが「いいね」って言われることが多いので。
EMTG:シングルのリリース後はライブが続きますね。7月3日には新木場STUDIO COASTで自主企画イベント「ドリームシャワー 2016」も開催されますが、いいテンションで臨めそうですか?
砂川:まあ、やってみないとわからないですけどね。リリースもそうですけど、出してみて、ライブでやって、リアクションが返ってくるまではよくわからないので。
タカハシ:うん。特に私はお客さんのリアクションに影響されるほうなんですよ。お客さんが楽しそうだったら私も楽しくなるし、つまらなそうだなって思ったら、悲しくなるし。それが素直に出ちゃうほうなので、たくさんの人に会場に来てもらって、楽しませてほしいなって思います(笑)。

【取材・文:森朋之】

tag一覧 シングル 男性ボーカル Czecho No Republic

ビデオコメント

リリース情報

Forever Dreaming(チェコVer.)[期間限定生産]

Forever Dreaming(チェコVer.)[期間限定生産]

2016年05月18日

日本コロムビア

1. Forever Dreaming(フジテレビ系TV アニメ「ドラゴンボール超」エンディングテーマ)
2. 24 Factory
3. Forever Dreaming(English Ver.)
4. ダイナソー(Daydream Ver.)

お知らせ

■ライブ情報

百万石音楽祭 2016〜ミリオンロックフェスティバル〜
2016/06/04(土) 石川県・石川県産業展示館 1〜4号館

Eggs presents SAKAE SP-RING 2016
2016/06/05(日) 愛知県・ダイアモンドホール・名古屋クラブクアトロ・HOLIDAY NEXT NAGOYAなど

雨のパレード presents『&』
2016/06/06(月) 東京都・渋谷WWW

『YATSUI FESTIVAL! 2016』
2016/06/19(日) 東京都・渋谷ライブハウス

OTOSATA ROCK FESTIVAL
2016/06/25(土) 、26日(日)長野県・茅野市民館
いずれかの出演(出演日後日発表) 

Czecho No Republic Presents 《ドリームシャワー 2016》
2016/07/03(日) 東京都・新木場STUDIO COAST

音霊 OTODAMA SEA STUDIO
2016/07/29(金) 神奈川県・音霊 OTODAMA SEA STUDIO

WILD BUNCH FEST. 2016
2016/08/21(日) 山口県・山口きらら博記念公園


※その他のライブ情報、詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

トップに戻る