Lenny code fiction デビューシングル「Key -bring it on, my Destiny-」
Lenny code fiction | 2016.08.17
ロックバンドの新たな王道の可能性を感じるニューカマーだ。シングル「Key -bring it on,my Destiny-」(テレビ東京系アニメ「D.Gray-man HALLOW」オープニングテーマ)でメジャーデビューを果たすLenny code fiction。超キャッチーなメロディとラウド&タイトなバンドサウンド、“運命を切り開き、どこまでも上にいってやる”という意志を込めた歌詞。この曲が持つスケール感の大きさは、彼らのポテンシャルの高さに直結していると思う。今回EMTGではメンバー全員にインタビュー。バンドの成り立ちとメジャーデビューに向けた意気込みを語ってもらった。
- EMTG:デビューシングル「Key -bring it on,my Destiny-」を聴いて、メジャーという言葉がよく似合うバンドだなと感じました。どんなビジョンを持ってスタートしたバンドなんですか?
- 片桐航(V&G:以下、航):もともとメンバー全員が知り合いだったし、目指す音楽性や活動の方向性はけっこう理解し合えていると思うんですよ。「どういうアーティストを目指したいか?」みたいなことも4人で話し合いましたからね。「とにかく有名になりたい」とか「とことん大きいバンドになって、シーンを作りたい」とか。
- EMTG:素晴らしい。シーンに入って、そのなかで勝ち上がるのではなく、自分たちで新たなシーンを作りたいと。
- 航:そうですね。音楽が生活の中心みたいな人だけではなくて、もっともっとたくさんの人を巻き込めるロックバンドになりたいので。
- ソラ(G):ワンマンライブにたくさん人が入るバンドというイメージもありました。
- 航:うん。好きなバンドは4人ともバラバラなんですけど、一貫しているのは伝説的なバンドだったり、スケールがデカいバンドっていうことなんですよね。
- EMTG:確かにみなさんのフェイヴァリット・バンドを見ると、L‘Arc~en~Ciel、Red Hot Chill Peppers、OASIS、U2などビッグネームが並んでますね。
- kazu:そうですね。小さい頃にテレビで見ていたようなすごいバンドって、”バンド”っていう意識もなく自然に入ってきたじゃないですか。僕らもそこを目指したいんですよね。メディアにも進出して、お茶の間にいる人たちにも届けたいなって。
- KANDAI(Dr):僕がいちばん衝撃を受けたのは、地元の仙台で観たスピッツさんなんです。当時は音楽の道に進むことを迷っていたんですけど、スピッツさんのライブを観て、バンドとしての規模のデカさに圧倒されて。「自分もこうなりたい」って思ったんですよね、そのとき。
- EMTG:デカいバンドを目指したいという意識は、曲作りにも影響してますか?
- 航:そうですね。高校くらいのときはオシャレな言い回しとか、あえてわかりづらい表現を使ったりしてたんですけど、最近は「どれだけ伝わるか」ということを考えていて。素直な表現のなかで、どれだけ自分たちを出していけるかが大事だなって。あくまでも自分を崩さず、それをどう伝えるか?ということですよね。
- ソラ:曲は基本的に航が作ることが多いんですけど、メロディもすごくキャッチ―なんです。本人はまだまだ満足してないみたいですけど。
- 航:いつも「もっとやれるはずだ」と思ってるんですよ。キャッチ―であることは意識してるけど、自分のなかでまだ100点は出せてないので。最新曲がいちばん良くないとダメだという気持ちもあるし。
- EMTG:ということはメジャーデビュー曲「Key -bring it on,my Destiny-」が2016年の夏におけるLenny code fictionの最高峰ということですね。アニメ「D.Gray-man HALLOW」」のオープニングテーマに起用されていますが、アニメの世界観も意識していました?
- 航:アニメに寄り添うというよりも、自分とリンクできる部分を見つけて、そこを歌詞にしていった感じですね。人生の選択をして、しっかりケジメをつけて自分の道を進んでいくというストーリーが、自分たちのデビュータイミングと重なったので。サウンドに関しては、強さをガッと出したいっていう気持ちがあったんですよ。“薄暗いなかに赤や黒が混じっている”みたいなイメージもあったんですが、その意志をサウンドプロデューサーのakkinさんともしっかり話し合ったし、こだわりは強いですね。
- EMTG:akkinさんはONE OK ROCKをはじめ、ヘビィロック系のサウンドを得意としているプロデューサーですからね。
- kazu:僕らもakkinさんが関わったバンドを聴いてきたし、一緒にやれることになってすごく嬉しかったです。自分たちの意見を受け止めたうえで「この曲だったら、こういうフレーズがいい」って返してくれるんですよ。楽曲の全体像を自分たちと同じ目線でイメージして、プレイヤー目線で考えてくれるのですごくスムーズでした。
- KANDAI:出したい音のイメージもすごくマッチしていて。いい音に近づける作業もすごく的確で、勉強になりました。この曲はドラムの手数がかなり多いんですけど、akkinさんと「なかなかコピーできないようなフレーズを入れてみよう」という話をしていて。バンドをやっている人はぜひ挑戦してほしいです(笑)。
- EMTG:もともとテクニカルなプレイが好きなんですか?
- KANDAI:そういうわけではなかったんですけど、このバンドに入ってから求められることが増えたんですよね。航がテクニカルなフレーズが好きっていうのもあるし。
- 航:各パートが目立てる構成を作りたがるクセがあるんですよ。基本的には歌がメインであってほしいんですけど、それだけでは物足りないというか、何度も聴き込んでいくうちに「このフレーズ、すごくない?」と思ってもらえる部分もほしいので。だからメンバーにはよく試練を与えてます。「もっとがんばれ、もっと目立て!」って(笑)。
- ソラ:そこでぶつかることも多いけどね(笑)。この曲のギターソロも「これでメジャーデビューするんだ」という気持ちを込めて弾きました。
- EMTG:本当にメジャーなバンドって、メンバー全員の顔と名前と音が一致しますからね。2曲目の「世界について」も派手なギターのフレーズがメインになっていて。
- ソラ:そうですね(笑)。以前はこういう派手なソロを弾くタイプではなくて、歌に寄り添うフレーズを弾くことが多かったです。でも、航に「それじゃつまんない」って言われて、「よし、やってやる!」と思って。「世界について」も思い切り弾かせてもらいました。
- kazu:(笑)そのぶん、ベースとドラムは下でどっしり支えているイメージでアレンジしていて。そのあたりのバランスも取れるようになってきましたね。
- EMTG:「世界について」というタイトルからも、壮大さが伝わってきます。
- 航:じつはこの歌詞、地元の滋賀にいたころに書いたんですよ。だから“世界”と言いつつも、歌詞の中心にあるのはもっと身近なことなんですよね。壮大な感じと現実の間というか。メンバーには田舎町の星空の画像を見せて、「こういう感じなんだよね」ってイメージを伝えて。
- ソラ:うん。“星が見える曲”という意識がいちばんだったかな。
- EMTG:そして3曲目はライブでの熱さが伝わるようなロックチューン。
- 航:何も考えず、少年時代に戻って曲を書いてみようと思って。そのときに思い出したのが猛スピードでチャリを漕いでるときの自分なんです。中2くらいのときの「俺はイケる」という謎のテンションですよね(笑)。テンポがものすごく速かったから、最初はメンバーが困ってましたけど。
- KANDAI:テンポが速すぎて、最初はひとりで練習しながら泣いてました(笑)。
- ソラ:(笑)好きですけどね、こういう曲も。
- kazu:ライブハウスの雰囲気も体験してきますからね。
- 航:そう、ライブハウスに入り浸ってた時期もあるので。この曲はコール&レスポンスもあるし、メンバー全員で歌うので、演奏していても楽しいんですよ。
- EMTG:シングルに収録されている3曲は、すべてまったくタイプが違いますね。
- 航:ひとつのジャンルでまとまりたくないという気持ちも強いんです。メジャーデビューのタイミングということもあって、自分たちが持っているいろいろな部分を出したかったし。3つのジャンルのなかで、それぞれいちばん良い曲を収録したという感じです。
- kazu:なかには自分が通ってないジャンルの曲もあるから、どうアプローチしていいか苦労することもありますけどね。
- 航:画像を使って楽曲のイメージを共有したり、タイトルから物語を作ったりして、4人の理解を深めることも大事なんですよ。
- EMTG:なるほど。メンバーは純粋に音楽でつながっている感じなんですか?
- ソラ:結成のきっかけはそうですけど、友達同士みたいな感覚もあって。こういうこと言うと恥ずかしいですけど、ずっと一緒にいてもぜんぜん苦じゃないので。
- kazu:定期的にボウリングも行くしね。
- KANDAI:カラオケも(笑)。
- 航:そこは20代前半の男4人っていう感じです(笑)。
- EMTG:目標は遙か先にあると思いますが、まずはどんなことから達成したいですか?
- 航:いちばん近いところで言うと、11月のワンマンライブを成功させることですね。 演出、演奏を含め、いままでで最高のライブをやりたいので。
- ソラ:そのライブによって、来年(2017年)の動き方も変わってくるだろうし。
- kazu:長い尺のワンマンライブをしっかりやれるようになりたいですね、まずは。
- KANDAI:背伸びし過ぎることなく、着実に進んでいきたいと思います。
【取材・文:森朋之】
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リリース情報
Key -bring it on, my Destiny-
2016年08月31日
Ki/oon Music
1. Key -bring it on, my Destiny-
2. 世界について
3. Showtime!!!!
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MORNING RIVER SUMMIT’16
2016/08/11(木・休日)大阪城野外音楽堂
TREASURE05X 2016 〜TRIPLE AUTHORITY〜
2016/08/14(日)ELL, ellFITS ALL, ellSIZE(3会場同時開催)
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2016/11/13(日)原宿アストロホール
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