KANA-BOON 2017年第1弾シングル「Fighter」をリリース

KANA-BOON | 2017.03.02

 KANA-BOONの2017年第1弾シングル「Fighter」はアニメ「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」OPテーマ。アニメのストーリーに沿った“戦場での一瞬の輝き”というテーマとメンバー4人の“自分たちの場所を掴み取りたい”という意思がひとつになった歌詞、そして、ヘビィネスとスピード感を共存させたサウンドからは、現在のKANA-BOONの攻撃的なスタンスがしっかりと伝わってくる。さらに「久しぶりのラブソング」(谷口鮪)という「スーパームーン」、「君を浮かべて」も収録。充実の仕上がりとなった本作について、メンバー全員に語ってもらった。

EMTG:ニューシングル「Fighter」はアニメ「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」のOPテーマ。KANA-BOONのアグレッシブな姿勢が感じられる楽曲だと思いますが、どんなイメージで制作されたんですか?
谷口鮪:えーと、この曲はソリッド一択ですね!
一同:ハハハハハ。
谷口:ガンダムの歴代の主題歌の傾向もあると思うんですけど、そこに沿うというわけではなく、ちゃんと太刀打ち出来る曲にしたいなと。KANA-BOONのエッジの部分をしっかり効かせた曲にしようと思って取り組みましたね。ここまでジャキジャキした感じの曲は久しぶりだったし、こういう曲をシングルの表題曲としてドン!と出せるのは初めてじゃないかなって。
古賀隼斗:「Fighter」はすごくバランスがいいと思いますね。ギターも歌もガンガン攻めていて、アニメにも合っていて、なおかつ表題曲に出来るような華やかさもあって。
EMTG:リズム・セクションも強烈ですよね。アルバム「Origin」から取り組んできたパワー感のあるサウンドの精度がさらに上がったというか。
小泉貴裕:特にこの曲はドラムが引っ張って強さを出しているところもあるので。レコーディングは大変だったんですけどね。BPMが182でかなり速いんですけど、最初からガンガン叩いていて。エンジニアさんに「曲の後半になると勢いがなくなる」って言われて、何度もガムシャラにやりながら何とか納得できるテイクが録れたっていう。年末のライブで初披露したんですけど、この1曲だけでやり切った感がありましたね(笑)。
飯田祐馬:カップリング曲には尖ったフレーズがガンガン入れていくんですけど、表題曲にはもっと煌びやかなところも必要だし、いろいろとニュアンスを考えながらレコーディングしました。最近、レコーディングが楽しくなってきてるんですよ。以前は「きれいに弾かないといけない」という意識があったし、それが上手く出来ないことも多くて。いまはいろんな表現が出来るようになって、すごくやりがいも感じているんですよね。「Fighter」はメンバー全員が主役という感じもあるので、それぞれの楽器の音もぜひ聴いてほしいですね。
EMTG:楽器同士がバトルしてる感覚もありますからね。歌詞に関しては?
谷口:アニメのストーリーから感じたことと、いま自分たちが思っていることが重なってるんです。僕が気に入ってるのは「此処じゃない何処かへ」というフレーズ。アニメの主人公たちはすごい逆境からスタートして、自分たちの居場所、存在意義を戦いながら掴んでいくんですよ。僕たちはそうじゃなくて、いまのポジションは自分たちで築いたというより、まわりの人たちに作ってもらったと思っていて。これからは自分たちで掴みたいもの、ほしいものを決めて進んでいかないとダメだと思うんですよね。
小泉:うん。
谷口:「自分たちが主体となって戦っていく」というモードに切り替わった時期に、「ガンダム」の主題歌の話をいただいて、この曲を書き上げて。ホントにいいタイミングだったと思いますね。
EMTG:KANA-BOONはデビュー当初から「シーンを引っ張る存在になりたい」という目標を掲げていたし、そこに向かって自分たちの足で進んできた印象もありますけどね。
谷口:目の前の目標はいつもありましたけど、バンドとして継続的に求めていたものはなかったかなって。レコード会社や事務所に甘えまくっていたし、「このままじゃいけない」と思うようになったんですよね、去年あたりから。もともとはぜんぶ自分たちでやっていたわけだし、そういう部分も取り戻していかないと。今年はバチバチやっていきますよ。
EMTG:2曲目の「スーパームーン」のサウンドからも攻めのモードが伝わってきました。歌詞は失恋がモチーフになってますが、こういう歌詞って久しぶりじゃないですか?
谷口:そうですね。初期の頃は恋愛の歌が多かったんですけど、メジャーデビューしてからはそこからどんどん遠のいていたので。何て言うか、ナチュラルに恋愛の歌が歌えない感じもあったんですよ。もっと大きなことを歌いたいとか、社会に対して意見を投げかけたいという意識もあったし。
EMTG:このタイミングで恋愛の歌詞に向き合ってみようと思ったのは、何か理由があるんですか?
谷口:去年リクエスト・ワンマンをやってたんですけど、そのときにインディーズの頃の曲も演奏したんです。あのころの自分たちが持っていた輝きを再確認できたし、初期の自分たちと戦って、それを越えていきたいという気持ちも出てきて。「スーパームーン」を作ってるときも、そういう意識がありましたね。あと“パンクバンドがやるメロウな曲”みたいなイメージもあったんですよね。そういう曲もKANA-BOONにハマるんじゃないかって。
古賀:アレンジでも新しいことをやってるんですよ。イントロのフレーズが6拍子になってたり。
谷口:そうやな。スタジオでセッションしているときに思い付いたフレーズなんですけどね。
古賀:そういうリズム遊びみたいなことって、いままであんまりやってなかったんですよね。“6拍子から8拍子に戻る”というアレンジを気持ちよく聴けるレベルまで持っていけなかったというか。「スーパームーン」ではそれを自然にやれたし、耳当たりのいい音になってると思いますね。
小泉:うん。個人的にもシンプルなエイトビートや4つ打ちの曲が好きだったんですけど、変拍子を取り入れると幅も広がると思うので。
飯田:こいちゃん(小泉)のドラムのフレーズにベースを合わせることが多いから、リズムのアプローチが変われば、こっちも自然と変化すると思うので。お互いに持ってきたフレーズを一緒に合わせる作業も、もっとやっていきたいです。
谷口:アレンジの方法も少しずつ変わってきてるんですよ。いままではスタジオのセッションで完結させてたんですけど、「Fighter」はスタジオで作ったデモを家に持ち帰って、ウワモノを加えたりしてるので。客観的に聴くことで、曲の理解度も高まると思うし、「この曲をどう成長させたらいいか」ということもさらに考えるようになって。二十歳くらいのときはとにかくプレイすることが楽しかったんですけど、そこも変わってきましたね。ちゃんと知識を身に付けて、それを活かしていきたいなっていう。今年27歳になるから、そろそろ新しい知識が入らなくなるような気がして(笑)。
EMTG:KANA-BOONにとっては2017年最初のシングルですが、音楽的な新しさ、いまのバンドの状況がしっかり描かれた作品になりましたね。
谷口:自分たちも「いいシングルになったな」と思っているし、いい結果を残したいですね。アルバムも今年中に出せたらいいなと思ってるので、制作も進めていて。メンバー同士のコミュニケーションも増えてるんですよ。最近、定期的にミーティングをやっていて。
古賀:月に1回は4人で集まって話をしようと。
谷口:「Fighter」をたくさんの人に聴いてもらうには、どうしたらいいだろう?みたいな基本的なことからしっかり洗い直して。4人でいろんなことを共有するのが大事だと思うんですよね。
EMTG:戦う準備はできている、と。
谷口:まあ、そんなに深刻な感じではなくて、おちゃらけてるときもあるんですけど(笑)。“楽しくマジメに元気を良く”をモットーにがんばります!

【取材・文:森朋之】

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リリース情報

Fighter

Fighter

2017年03月01日

Ki/oon Music

1. Fighter
2. スーパームーン
3. 君を浮かべて

お知らせ

■ライブ情報

『ライブ三昧はっけよい、骨の髄までいっちゃって!汗と涙の10本勝負!!』~バチバチかますぜドスコイ編~
2017/04/07(金)恵比寿LIQUIDROOM

ARABAKI ROCK FEST.17
2017/04/29(土)~30(日)
みちのく公園北地区 エコキャンプみちのく

VIVA LA ROCK 2017
2017/05/03(水)~05(金)
さいたまスーパーアリーナ

rockin’on presents JAPAN JAM 2017
2017/05/04(木)~06(土)
千葉市蘇我スポーツ公園

OSAKA METROPOLITAN ROCK FESTIVAL 2017
2017/05/13(土)METROCK 大阪特設会場
2017/05/14(日)METROCK 大阪特設会場

TOKYO METROPOLITAN ROCK FESTIVAL 2017
2017/05/20(土)新木場 若洲公園
2017/05/21(日)新木場 若洲公園

百万石音楽祭 2017
~ミリオンロックフェスティバル~

2017/06/03(土)~04(日)
石川県産業展示館 1~4号館

※その他のライブ情報・詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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