海外ツアーを経た6人の成長と覚悟、決意のシングル「eye」まで、全員で語る!

AliA | 2020.03.14

 バンド結成からまだ2年に満たないにもかかわらず、おそるべきスピードとスケール感で進化し続けているAliA。2019年8月からスタートしたツアー「AliAliVe 2019 -realize-」では、海外公演となる台湾・香港公演を大成功に収め、さらには国内40公演を約2ヵ月で回るというすさまじきスケジュールで踏破。12月18日にはファイナル公演となる東京・恵比寿LIQUIDROOMワンマンを見事にソールドアウトさせた。しかし彼らの勢いは止まることなく、2020年の幕開けと同時にワールドツアー「AliAliVe2020 Around the World -Re:AliVe-」へ。いっそうの成長を遂げた彼らの勢いのままに、3月11日には待望の1stシングル「eye」をリリース。怒涛の2019年を締めくくったLIQUIDROOMワンマン、北米4都市&ヨーロッパ6都市に足跡を残したワールドツアーのこと、そしてシングル「eye」について、6人の想いをロングインタビューでたっぷりと届けよう。
(2月13日取材)

AliA「eye」MV

EMTG:まずは2019年の締めくくりとなったLIQUIDROOM公演を振り返っていただければと思います。最初に台湾・香港で海外公演をやり、その後、約2ヵ月で国内40本を回るというすさまじいスケジュールを乗り越えて、見事ソールドアウトで迎えたファイナルでしたね。
EREN(Gt):とにかく経験したことのない本数ですし、スケジュールにしても10日で8本やったりとか、結構過酷なときもあって、正直苦しい思いもしたんですけど。でも全国各地に待っててくれる人がいることを肌で感じられたし、LIQUIDROOMに立ったときには「こんなにたくさんの人がAliAを知ってくれてるんだ!」って。でもソールドアウトしたLIQUIDROOMの景色を見ながら、一方でまだまだ出会ってない人たちもいっぱいいるんだなって改めて思ったんですよ。ツアーが終わることへの解放感や寂しさを感じると同時に、「次はもっとこうしたい」っていう気持ちが自然と生まれてきて。
AYAME(Vo):MCでも言ったんですけど、ツアー中、私は声のコンディションを整えるのがすごく大変で、メンバーにもスタッフにもすごく支えてもらったんですね。おかげでなんとか乗り越えられて、辿り着いたLIQUIDROOMの景色に“次”が見えたというか。そもそも私たちはツアーファイナルを“最後”だとあんまり思ってないんですよね。もちろん「ツラかったな」とか「頑張ってきたな」って走馬灯のように浮かぶから、ツアーファイナルは毎回、大体泣いてるんですけど(笑)、リキッドでは「来年はもっとヤバいからな!」ってちゃんと言えるライブができた気がしてて。ツアー42本で培ってきたものがしっかり出せたし、メンバー全員がひとつになってやり遂げられたライブだったんじゃないかな、と。
EMTG:6人の揺るぎない形が見えた、バンドとしての塊感がより強く感じられるステージでした。それがすごく感動的で。
AYAME:うれしいです。“バンドとしての塊感”は自分たちでも感じてますね。やっぱりツアー42本、イヤでも毎日ずーっと顔を合わさなきゃいけないじゃないですか(笑)。
EREN:誰がイヤなの?
AYAME:え~っと……とか言って(笑)。
一同:(笑)。
AYAME:でもほんと1年ちょっと前は一緒にもいなかった、バラバラに過ごしてきたメンバーが集まって、こんな過酷なスケジュールのなかでやっていかなくちゃいけない、でもやっていきたいっていう状況になって初めて気持ちが一致したというか。だからこそ精神的にも体力的にもツラいけど、「今日も絶対にいいライブをしてやろう」っていう気持ちが42本全部にできてたし、恵比寿で集大成として出せたんじゃないかなって。
RINA(Vn):集大成っていうのは私も思います。ツアー中はほんとにいろんなことがあって、私もバイオリンの弦が本番で切れてしまったり、体調を崩して上手くいかないときがあったんですけど、そういうときもメンバーがしっかり繋いで演奏としてちゃんと成り立たせてくれたりして。
AYAME:全員でソロやったりね(笑)。
RINA:ね。そういうところでもバンドの連帯感、グルーヴはより強まったんじゃないかなって。きっとリキッドは前回のツアーファイナルだった渋谷CLUB QUATTRO以上に一体感が増したと思いますし、楽曲にしてもライブを重ねるごとに完成形になっていったというか……さらに良くなったと思いますし。
SEIYA(Ba):たしかに僕、クアトロのときはステージをとてつもなく大きく感じたんですよ。実際、あのクアトロが上手くいかなかったら、きっと今のこの状況には届いていないだろうなっていうくらいすごく大きなステージだったと思ってるんですけど。それを経て今回、海外でライブをやって、そのあとの国内40本、普通に生活するよりライブのほうが多い毎日を送ってきて、さらにはいろんなイベントにも出させていただいて……着実にライブバンドとしてのキャリアを積みつつ、常に手応えも感じつつ、ファイナルまで走ってきて。クアトロと違うのは、ある意味、リキッドを大きいとは感じなかったってことなんです。
EMTG:すごく大きな違いじゃないですか。
SEIYA:リキッドは会場やお客さんに対して、自分たちの表現したいことを背伸びせずにちゃんと表現できた実感があったんですよね。確実にクアトロよりたくさんの人が入ってるはずなんですけど、変に構えることなく等身大でやり切れたなって。
EMTG:クアトロ当時に比べたら明らかに経験値は上がっているし、そのぶん自信だってついたでしょうしね。BOBさんはいかがでした?
BOB(Dr):LIQUIDROOMで印象に残ってることと言えば、全員のお母さんが観に来てたことですかね。
一同:(笑)。
BOB:しかも僕のドラムソロをERENのお母さんが褒めてくれたんですよ。
EREN:後日「ライブどうだった?」って聞いたら「私はロックというものを知らないけど、BOBのドラムソロはロックだった」って。
BOB:そう言ってもらえたら、僕はもうそれで十分満足です!
EREN:僕のお母さんはルーマニア出身なんですけど、外国人も唸るドラムソロっていう(笑)。海外ツアーでも楽しそうに叩いてるよね。それがまた超沸くんですよ。
BOB:ドラムソロばっかやってます(笑)。
EMTG:ははははは! そういえばLIQUIDROOMのTKTさんはすごくクールで。クールすぎて、生声で叫ばされてましたよね? 「恵比寿リキッドー!」って。
EREN:そのあとの海外ツアーでは全箇所で叫んでますからね。あれで味をしめたんです(笑)。
TKT(Key):あれキッカケだね、地名を叫ぶっていうのは。そういう意味ではファイナルがどうっていうのはないかもしれないです。常にツアーをやってる感覚なので。
EREN:そう考えるとファイナルってなんだろうね。盛大な次回予告?(笑)。
TKT:次にやりたいことがどんどん増えていってるからね。
EMTG:なにせ1月4日には海外ツアーがスタートしたわけですから、ツアーファイナルを迎えたからって浸ってる暇も無さそうな。それこそお正月もなかったのでは?
BOB:正月って何かした?
SEIYA:次の日の準備(笑)。
AYAME:1月2日が出発だったので。
EMTG:うわぁ。
EREN:ギリ、すしざんまいで飲んだけどね。海外に行ったらしばらく食べられないだろうなと思って、寿司食って出発(笑)。
EMTG:初日はアメリカ、サンフランシスコでしたよね。
SEIYA:去年、10日間くらいロサンゼルスで過ごさせてもらったんで、そのときに比べれば異世界って感じはなかったんですけど。
EREN:とはいえ本番当日、ライブハウスに入って準備してるときは、やっぱりコンディションをどう整えていくか、メンバーも探り探りでしたね。でも、いざライブが始まったらめちゃくちゃ盛り上がったんですよ。日本より盛り上がってるんじゃないかってぐらい、すごくて。
SEIYA:ずっと言われてたからね。「チケット全然売れてないから」みたいな、謎の圧だけかけられたまま海外に送り出されて(笑)。いざ蓋を開けてみたらすごく盛り上がったっていう。
EREN:この海外初日は大きかったです、自分にとって。一気に不安が消えたというか、「不安がってる場合じゃない。もっともっと楽しんでいかないともったいないぞ」って思えたんですよね。お客さんが何人でも、どんな人が来ても、最高のパフォーマンスをしようって、改めて。
EMTG:向こうでは何曲ぐらい演奏されたんですか。
AYAME:結構がっつり、1時間半くらい?
EREN:もうワンマンのつもりでやってました。英語もみんなで練習したし、ね? 基本はAYAMEがMCをして、アンコールをもらえたときにメンバーがそれぞれしゃべったり。BOBは英語ペラペラなんですけど。
BOB:いやいや、そんなぁ。ちょっとだけですよぉ(←余裕の表情)。
一同:(笑)
EREN:でもほんと、向こうでは基本英語なので、みんな日々上手くなっていくんです。BOBなんて酔っ払ったときの寝言まで英語だったんでしょ?
SEIYA:僕とBOBが同室だったんですけど、なんか英語でしゃべってるなと思ったら寝言だった(笑)。
BOB:そうらしいですね。夢を見たのは覚えてるんですよ、パスポートを無くす夢。たぶん俺、「パスポート無くした!」って英語で説明してたんでしょうね。
AYAME:あはははは! だから私、BOBを通訳にして各地のライブハウスのスタッフさんに「『こんにちは』はこっちの言葉でなんて言うんですか?」って聴きに行ったりしてました(笑)。
BOB:英語で現地のライブハウスのスタッフとコミュニケーションして、向こうの言葉を教わって、っていう。
AYAME:英語はもちろんだけど、やっぱりその土地の言語でMCするとうれしいと思うんですよ。私も洋楽のアーティストが来日してくれて「コンニチワ」とか「アイシテル」とか日本語で言ってくれたら盛り上がるから。
EREN:またBOBの発音が上手いんですよ、どこの国の言葉でも。
BOB:「乾杯!」は5ヵ国語で言えるようになりました(笑)。そうやってコミュニケーションを取れるのも良かったし、自分の英語がちゃんと通じたのもうれしかったですね。
EMTG:それにしたってアメリカ、カナダ、ヨーロッパですからね。国内ライブの本数も然りですけど、結成2年に満たないバンドが海外でいきなりこれだけの都市を回るって、なかなかないと思うのですが、怯む気持ちはなかったです?
EREN:ないですね。むしろ「行くしかねぇな」って(笑)。僕たち、「やってやる!」ってよく言うんですけど、そもそも怯む理由って何かあります?
EMTG:海外で通じるのかな、みたいな不安とか。
SEIYA:もうちょい逃げ場があったら、そういうふうに思ってたかもしれないですね。例えば俺、運転がすごく苦手なんですよ。だから、どうにか誰かがやってくれないかなってすぐ考えちゃうんですけど。でもライブに関しては逃げ場なんてないですから。1時間半なら1時間半、この6人で戦い抜くしかない。結果ダメだったら対策を練ればいいのであって、やる前から勝手に不安になったり、ネガティブなマインドのせいで日本でやれていたことが発揮できないとか言うんだったら、そもそも海外に行く意味ないですしね。とりあえず今やれることはやりきって、話はそこからっていう感覚は、僕ら何に対してもあるかもしれない。
EREN:そうだね。
SEIYA:国内でこれだけやれていたことを海外に持って行ったときに、どうせ行くんだったら、せめて国内と同じクオリティのものはやり切りたいですし。
EMTG:さっきERENさんもおっしゃっていた「不安がってる場合じゃない」と同じマインドですね。
SEIYA:あと、実際にヨーロッパまで回って思いましたけど、英語さえしゃべれれば大概の国で戦えるな、生きていけるなって。
AYAME:本当にそう!
SEIYA:例えばスペインだと、マドリードではスペイン語だけどバルセロナではカタルーニャ語ってメインの言語が違うんですけど、英語はどっちも通じたり。AYAMEがMCで「これはスペイン語でなんて言うの?」って英語で聞いたときに「いや、ここはバルセロナだからスペイン語は嫌われる。カタルーニャ語のほうがいいよ」って教わったり。これだけ回ってると、その土地その土地で覚えなきゃいけないこともたくさん出てくるんですよ。
EREN:歴史もそう。
SEIYA:教科書で読んで知ってるぐらいのことが、いざその国に行ってみるとすごく身近に起きてる問題だったりするわけですよ。戦争にしてもそう、香港のデモや、パリのストライキもそう。日本にいるときは「ふ~ん、そうなんだ」程度にしか捉えてなかったことがリアルにそこにあるっていう。そういうのも英語さえできれば、なんとなくでも理解できるし、そのうえでのコミュニケーションも取れるわけで。
EREN:そうだよね。でも、もっと言うと僕らは音楽をやってるから、たとえ言葉が無くてもいけるなって思うところもあるんですよ。例えばBOBがドラムを叩けば盛り上がる、とかね。それがすべてだなとも思ってて。
EMTG:音楽は世界共通言語だともよく言われますし。
EREN:僕らは世界各地で同じ音楽を演奏しながら、ワールドワイドな視野で自分たちの持ってるものがなんなのかを問われる経験をしたときに、AliAは素晴らしいものを持ってると実感したんですよね。さっきSEIYAが言ってたように、各地でいろんなことが起きてたり、教科書でしか知らなかった歴史がリアルに根を張ってたりする中で、みんな自分の国にプライド持って生きてるっていうことを改めて知って。日本人ってあんまり「日本が好き」って言わないじゃないですか。「便利だね」とか「楽だね」みたいには言うけど。
EMTG:ああ、そうかもしれない。
EREN:でも海外では自分が暮らす土地、生活、未来に責任を持って生きてる人たちが圧倒的に多いってことに触れて、僕らもそうあるべきだなと思ったんですよね。だからこそ日本語の歌でもいいと思えたし、そういう意味でも自信がついた。もちろん日本にいたって気づけないことじゃないけど、そこは圧倒的にスキップしてたなって。その感覚は今、曲作りにも役立ってます。新曲がどんどん出てくるし、落としどころがすごくわかりやすくなった。
EMTG:でも実際のところ、違う国、違う言語の人たちに何を伝えようと思ってライブに臨んでいたんでしょう? どうしたって日本人同士のようにはいきませんよね。
SEIYA:でも、あんまり変わらないっちゃ変わらないかな。日本人同士だからって歌詞の意味を全部理解してるとか、そのメッセージがすべて届いてるかって言ったら、そんなことはないと思うんですよ。音楽というもの自体、そこまで論理的な活動じゃないというか。
EREN:そうそう。
EMTG:人によって解釈も変わるし、もっと感覚的なものだとは思います。
SEIYA:逆に言えば海外で日本語の曲をやったときに、言葉なんてわからなくてもグワーッと沸き立つ瞬間は何回もあって。例えばサンフランシスコで「声」という曲をやったとき、アカペラからバンド演奏に入ったときのオーディエンスの盛り上がり方が、日本だったら絶対にあり得ないってぐらい「ウワァァァァッッッ!」って沸いたんですよ! リアクションがほんとに熱くて。言葉は通じなくても、曲に込めた僕らのエネルギーとか、そういうものはちゃんと伝わるなってそのときに思ったんですよね。
EMTG:ちなみにお国柄とか、土地によってノリ方が違うとか、やっぱりあるんでしょうか。
AYAME:ノリ方は全然違いましたね。アメリカはもうフリーダム!(笑)。みんながやってるから私もやろう、じゃなくて、自分が声を出したいから出す、手を挙げたいから挙げる、めちゃめちゃ踊ってる人もいれば、ジャンプしてる人もいて、ほんとに自由。
EREN:ニューヨークなんて、後ろのほうでカップルがダンスしてたもんね(笑)。
AYAME:ヨーロッパは音楽が好きすぎるというか、「どんなもんじゃい」みたいな感じで最初は観られるんですよ。
EMTG:ちょっと批評的な?
AYAME:そういう雰囲気はありましたね。だから「大丈夫かなぁ?」とか思いながら恐る恐るステージに出るとダイレクトにお客さんに伝わっちゃうんです。そうなると全然楽しんでもらえない。反対に私たちが楽しめば楽しむほど、お客さんも思いっきり楽しんでくれるんです。その差がヨーロッパでは如実に出るというか。楽しんでもらおうじゃなくて「一緒に楽しもう! 私も思いっきり楽しむからね!」ってスタンスで戦いに行かないと何も伝わらないんだなって。
EMTG:そこはもう言葉が通じる云々ではないところでしょうね。
AYAME:MCするにしても、いきなり適切な英語なんて出てこないじゃないですか。「『楽しいね』って言いたいけど、英語ではなんだっけ?」って私なんかはなっちゃうので。だからこそ体と歌で表現するしかないわけですけど、そのおかげで最初は恐る恐るだったものが、最後には「やってやる!」になってきて。ひとつ枷が外せた気がしましたね。
EMTG:海外ツアーで得たものは、きっと日本での活動にもフィードバックされますね。
SEIYA:かなりされると思います。もちろんこの先、海外での活動もまだまだ余白があると思うので、もっと英語を勉強して、やれることからやっていきたいですし。
EMTG:さて、そうしたなかで、AliA初となるシングル「eye」がリリースされます! 過去2作はミニアルバムでしたが、今回シングルという形を選んだ経緯、理由を教えていただけますか。
EREN:理由……?
SEIYA:単純にこのスケジュールで活動しながら、毎回コンスタントにミニアルバムを出すとなったら、それはエラいことですよねっていう(笑)。
EMTG:説得力がありすぎます(笑)。
EREN:どちらかと言えば、今回のシングルはもともと出すつもりじゃなかったんですよ。でもうれしいことにたくさんの人がAliAの音楽を楽しみにしてくれてて。チーム全体で話し合って、どうにかして新曲を出したい、じゃあ初のシングルを出してみようかと。圧倒的に時間がなかったんですけど、そこは無理を言いまして、リキッドワンマンが終わってから出国するまでの間にプリプロとレコーディングをしたっていう(笑)。
EMTG:え!? そりゃあ年越しだの正月だの言ってる場合じゃないかも。
EREN:ツアー中も曲を作ってはいたんですけど、アレンジ面は特に練りたいと思ってたし、ファイナルのリキッドワンマンを終えたからこその経験値を含んだ曲にしたいっていう気持ちにもなってたんですよ。なので「eye」なんかは、一旦は形になってたものをぶち壊して、また作ったんです。原型はずっと前にあったんですけど、ガラッと変えましたから。メロディもワンコーラス分はあったけど、経験に伴って伝えたいことも変化してきたから書き替えたし。短い時間で本気を出さなきゃいけなかったので、かなり集中してやってました。
BOB:しかも難しいんですよ、この曲。
EREN:「eye」は全員が難しいよ(笑)。転調も多いしね。デモの段階では6回ぐらい転調してましたけど。
BOB:そのバージョンを聴いたときは「こいつ、正気か?」と思ったからね(笑)。
EMTG:展開も相当に大胆で。曲がいきなり途切れてオルゴールみたいな音に切り替わるところなんて、最初に聴いたとき自分のプレーヤーが壊れたのかと思いました。
AYAME:それ、私も思った(笑)。
EREN:賛否両論だとは思うんですけど、なんでああしたかっていうと、リキッドのときにすごく音楽をやったなって気持ちになったんですよ。なのでライブ中に自分たちが音楽をやらない時間、何もしてない時間っていうものがほしかった。「音楽をやらない」っていう、普段とは真逆のことをやってみて、ちょっとずつ自分たち自身が持っている価値観を壊していきたかったし。あと、人って違和感とか失敗とか不協和音とかに耳がいくんですね、本能的に。「あのときミスったよね」とか、そういうのをすごく記憶するんです。そういう意味で「え?」って思わせたかったっていうのもありますね。
EMTG:まんまと術中にはまりました。あと、今回のシングルは3曲ともERENさん作曲、TKTさん作詞ですが、「eye」に限らず歌詞の切れ味がいっそう鋭くなってないですか。特に2曲目の「happy birthday?」は現代社会へのカウンターパンチとも言えそうなアグレッシブさを孕んでいて。

happy birthday?
EREN:今回は3曲ともこれまで以上にふたりで密になって作りましたね。「happy birthday?」はTKTの誕生日に家で一緒に作った曲で。
EMTG:だからこのタイトル?
TKT:そうです(笑)。
EREN:プラス、皮肉の意味を込めて“?”をつけて。
EMTG:なのに曲調はめちゃくちゃパーティーチューン! LIQUIDROOMでも相当盛り上がってましたが。
SEIYA:LIQUIDROOMが初披露だったんですよ。
AYAME:初とは思えないくらい盛り上がってくれて。びっくり!
TKT:作ってるときから盛り上がるように、って狙ってたからね。
EREN:そう。ライブを意識して、ライブに向けて作った曲で。
SEIYA:たしかツアー中に奈良かどこかから帰ってきて、そのままERENの家に男4人で行って、ブレイクダウンのところを作ったんじゃなかったっけ。
EREN:そう、品川駅から俺んちに直だった(笑)。
EMTG:そういう熱量もたっぷり注入されている、と(笑)。3曲目の「ムツノハナ」もLIQUIDROOMで初披露されていましたが、こちらは打って変わって沁み入るようなバラードです。

AliA「ムツノハナ」MV
TKT:この歌詞は今まででいちばんERENの言いたいことを聞いて曲に詰め込んだんですよ。いつも、いろいろ言ってくるんですけど(笑)、その中でもいちばん細かく聞いて反映させた曲になってます。
EREN:何とは言わないですけど、僕の中で強くこう思うってことがあって。それをどうしても世に残したかったんです。曲って自分の命よりも長く生きるかもしれないじゃないですか。そう思ったときに生きている証を残しておきたかったというか。特にみんなで声を揃えて歌ってる部分の歌詞とか、すごく細かく話したよね。
TKT:うん、めっちゃ直したしね。
EREN:普通、この言葉はみんなが声を揃えて言う言葉じゃない、っていうところに意味を持たせたくて。
EMTG:そういう切実な想いも伝わってくるから、なおのこと沁みるんでしょうね。それから「ムツノハナ」は壮大なストリングスも印象的で。ストリングスチームと一緒にレコーディングされたんですよね。
RINA:そうなんです、AliAでは初の試みで。ストリングスチームの方は8人、私を入れて9人だったんですけど、テイクごとに全員座る位置を変えて、パートも替えて、実際の人数以上で演奏しているような感じで録ったんですよ。音の厚みもぐっと増して、すごく素敵な仕上がりになりました。
EREN:すごくドラマチックになったよね。
RINA:本当に。もうひとりには戻れないかも(笑)。
EMTG:3曲それぞれまったくタイプが違うのに、どの曲も強くて。なんだかいっぺんにリリースしてしまうのがもったいないくらい。
EREN:いいんです。AliAの裏テーマは“全曲リード曲”ですから(笑)。

【取材・文:本間夕子】

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eye(初回盤[CD+DVD])

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2020年03月11日

SLIDE SUNSET

[CD]
01.eye
02.happy birthday?
03.ムツノハナ
[DVD]
01.2019.5.20 AliA First Tour 「AliAliVe2019」 渋谷クアトロライブ映像

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eye(通常盤)

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2020年03月11日

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■ライブ情報

AliAliVe2020 Around the World -Re:AliVe-
03/28(土)宮城 SENDAI CLUB JUNK BOX
03/29(日)新潟 GOLDEN PIGS RED STAGE
04/11(土)愛知 THE BOTTOM LINE NAOGYA
04/12(日)広島 SECOND CRUTCH
04/18(土)香川 高松DIME
04/19(日)福岡 DRUM LOGOS
04/24(金)北海道 PENNY LANE 24
05/03(日・祝)大阪 BIGCAT
05/05(火・祝)東京 マイナビBLITZ赤坂
【振替公演日程】
05/15(金)TAIPEI Clapper Studio]
06/09(火)SINGAPORE Scape Ground Theatre
06/11(木)BANGKOK LIDO Connect
06/12(金)KUALA LUMPUR The BEE
06/14(日)HONG KONG Music Zone


※その他のライブ情報・詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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