清水翔太「COLORS TOUR 2011」の6月21日・Zepp Tokyo公演をレポート
清水翔太 | 2011.07.13
アルバム『COLORS』を掲げ、6月上旬から全国ツアーを行っていた清水翔太。ちょうどツアー中盤にあたる6月20、21日は東京公演であるZepp Tokyoの2DAYS。アルバムの世界観をどう表現するのか、そしてライブでの圧倒的な彼の歌唱力に期待すべく、2日目の21日を取材した。
満員の客層は彼と同世代の10~20代がメインだったが、男性ファンの姿も目立っていたのが印象的。開演時間となり、まず登場したのはオープニングアクトのSHUN。彼はこれまでも翔太のオープニングアクトをつとめ、ファンの認知度もかなりのもの。大きな声援を受けながら、元気なラップで場内の空気を暖めてくれた。
SHUNのアクトが終了すると、にわかに“翔太”コールがわき起こる。ほどなく客電が落ち、オープニング映像がステージを覆うスクリーンに映し出された。ピアノを弾く翔太の映像に歓声が上がる。そして次の瞬間、ステージにいる彼の姿がスクリーンにシルエットで浮かび上がる。幕が落ちると、ふたりのダンサーとバンドをしたがえた翔太の姿が!
「flower」、「GOODBYE」と歌い、「最高の1日を作りたいと思ってます! 皆さん、準備はいいですか!」とMCで、盛り上げながら「YOU&I」や「空」に続ける。聴き応えのあるバラードに観客は酔いしれた。5曲目の「君が暮らす街」からはピアノの弾き語りでじっくり聴かせる。6曲目の尾崎豊のカバー「Forget-me-not」では、感情を込めるあまり一瞬、声をつまらせる場面も。
さらに弾き語りはもう1曲。
「次の曲はみんなで一緒に歌いたい! 歌ってくれますか?」と問いかけたのが1stシングルでもある「HOME」。ファンにとっても本人にとっても、大事な原点と言える曲。美しいバラードは後半のフェイクも秀逸。その後も新曲「love」をお披露目し、完全に翔太ワールドに観客を引き込む。さて、9曲目の「Party All Night」からは後半に向けてアッパーなテンションへ。再びダンサーが加わり、ファンキーなパフォーマンスでアゲていく。曲終わりでバンドのソロコーナーをまわすあいだに翔太は楽屋で衣装チェンジ。鮮やかなブルーのジャケットで再登場すると、『COLORS』の中では出色のセクシーチューン 「So Good」をさわやかに歌い上げる。
「Summer Time」では元気にタオルをまわしながらジャンプ、「Eclipse」では英詞の歌詞を情感たっぷりに歌い上げ、本編ラストの「Tears」では、しっとりとしたボーカルでレンジの広さをアピール。そして、「Tears」前のMCで、彼は赤裸々に今回のツアーに対する心情を語った。
「Umbrella Tour(前回のアルバムツアー)の頃、すごく孤独だったんです。十代だったし、まわりは敵みたいな。で、僕はみんなにとってのアンブレラになりたかったんです。でも気づけば、スタッフ、バンド、ダンサー、ファンのみんなが僕のアンブレラになってて。いつの間に逆転したんだろうって(笑)」
素直に等身大のリアルな自分をさらけ出し、アーティストとしても、ひとりの人間としても、ひと皮むけた感じの告白だった。その後のアンコールでは「CREAM」、「Midnight Flight」、「君が好き」と、それぞれ表情の違うナンバーを届け、特にファンに人気の高い「君が好き」はファンも一緒に歌い、一体感を生み出した。彼の生み出すソウルフルな歌は、ファンとともに成長していくんだなと実感。ただ、同世代だけではなく、翔太自身の持つ音楽的センスと歌唱力、何より表現力の豊かさは、オトナのソウルファンでも十分楽しめるはず。“歌で聴く人の心に寄り添うこと”――そこに気づいた彼の生歌のパワー、これは体験してみても損はない!
【 取材・文:海江敦士 】
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リリース情報
とげまる
2010年10月27日
A-hi Records
2. 探検隊
3. シロクマ * メナード「イルネージュ」TV-CMソング
4. 恋する凡人
5. つぐみ * レコチョクTV-CMソング
6. 新月
7. 花の写真
8. 幻のドラゴン * ブリヂストン「ブリザック」CMソング
9. TRABANT
10. 聞かせてよ
11. えにし
12. 若葉 * 映画「櫻の園」主題歌
13. どんどどん
14. 君は太陽 * 映画「ほったらけの島~遥と魔法の鏡~」主題歌"
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セットリスト
- 聞かせてよ
- 俺のすべて
- 恋する凡人
- ビギナー
- ロビンソン
- 幻のドラゴン
- メモリーズ・カスタム
- TRABANT
- 冷たい頬
- 猫になりたい
- 鳥になって
- ラズベリー
- ヒバリのこころ
- ガーベラ
- 新月
- 大宮サンセット
- シロクマ
- 夢追い虫
- どんどどん
- 探検隊
- けもの道
- トンガリ’95
- 8823
- 君は太陽 Encore
- スパイダー
- チェリー