日本でのアルバム第2弾『20[twenty]』のリリース記念として、FTISLANDが東京と大阪でリリース記念ライブイベントを行った （1日2回公演、東京と大阪で計1万人が招待された）。

　東京は5月19日、Zepp Tokyoで開催され、厳しい倍率の中から抽選で選ばれたファンが集結。短い時間ながら、ライブとトークタイムで場内を盛り上げた。Zepp Tokyoでの2回目公演を取材したのだが、イベント開始直前の空気は、まさにライブ前そのもの。フロアをビッシリ埋めた観客が持つペンライトが期 待感をあおる。開演時間になると、ステージ脇からメンバーが登場。急激に高まる歓声の中、イベントはライブからスタート。1曲目はアルバムの初回 限定盤のみに収録されている「SATISFACTION(KoreanVersion)」。ファンにとってはおなじみのナンバーだが、韓国語の歌詞が新鮮に響く。2曲目は「WANNA GO」。ボーカルのイ・ホンギがインタビューで「楽しい曲なのでライブで早く演奏したい」と言っていた曲。その言葉通り、すでに観客のノリが激しい。一緒 に歌うファンも多く、2曲目にして熱い一体感が生まれていた。2曲目が終わったところで、イ・ホンギが短いMCをはさむ。

「元気？　今回はアルバムリリースのイベントだから、あとでいっぱい話せるんで次の曲、続けていこうか！」
　このあとに演奏されたのが「PAPER PLANE」。このあとのトークタイムでは作曲者であるイ・ジェジンが、
「窓の下を見て、赤ちゃんが風車を持っているのを見て、子どもの頃に紙飛行機で遊 んでいたのを思い出しました」と、曲が誕生する秘話を語ったが、まさにそのイメージ通りの爽やかな楽曲だ。

　4曲目は「YUKI」。ソン・スンヒョ ンが作った楽曲で、冬の似合う切ない失恋ソング。情感のこもった歌に、観客も聴き入る。その後、ドラムのチェ・ミンファンのドラムに合わせ、場内 からは手拍子が起こり、「じゃあ、一緒に歌ってみようか！」というイ・ホンギのキッカケで、ラストナンバー「STAY」が披露される。パワフルに して美しいハーモニーを兼ね備えたロックバラードだ。作曲を担当したのはリーダーでもあるギターのチェ・ジョンフン。彼自身の経験をも盛り込んだ という歌詞が染みる。　まだまだ続きを見たかったが、ここでミニライブは終了。続いて、トークタイムが始まった。アルバムについて、そしてファンからの質問に ついて、笑いを交えながら答えていく5人。“もしも願いがひとつかなうなら？”という質問には「胃腸が弱いので元気になりたい」（チェ・ジョンフ ン）、「食べても太らないので太りたい」（ソン・スンヒョン）という切実な回答から、「超能力が欲しいですね」（イ・ホンギ）、「リオデジャネイ ロ、アルゼンチンとか……世界に自分の家が欲しい」（イ・ジェジン）という壮大な願望、さらには「世界中の機械（IT）がもっと発展してほしい」（チェ・ミン ファン）という珍回答（？）まで、メンバーの個性が浮き彫りに。その後、プレゼントの抽選会ではメンバーが実際に着ていたTシャツなど、貴重な私 物が大放出される。

　こうして、ライブありトークありのイベントは1時間ほどで終了。最後にメンバーから「『20[twenty]』をたくさ ん聴いてください！　（6月から）ツアーもあるんで、楽しみにしていて欲しいですね！」との意気込みが語られた。昨年12月の横浜アリーナ 2DAYSでは、バンドとしての成長を証明してくれただけに、アルバムを掲げたツアーでは、さらに充実したパフォーマンスを展開してくれそうだ。 ファイナルはさいたまスーパーアリーナ（7月7、8日）。各地のライブで、どんな“今”の輝きを見せてくれるのか……成長期まっさかりのライブは 必見だ！

【取材・文：海江敦士】