FTISLANDの全国アリーナツアー、代々木体育館をレポート
FTISLAND | 2013.08.08
ニューアルバム『RATED-FT』を掲げ、6月から全国アリーナツアー「FTISLAND Arena Tour2013?FREEDOM?」に乗り出していたFTISLAND。ファイナル(7月13、14日のさいたまスーパーアリーナ)手前の東京公演は7月10、11日の2日間にわたり、国立代々木競技場第一体育館で行われた。ここでは2日目、11日の模様をお伝えしよう。
満員の大観衆が待ち構える中、ライブはドラムのミンファンが下手から登場、ドラムソロからの幕開けとなった。続けてベースのジェジン、ギターのスンヒョンとジョンフン、最後にボーカルのホンギが合流して1曲目「Time To」へとつなげる。2曲目以降も「BEAT IT」「Let it go!」「WANNA GO」など、勢いのある曲がプレイされ、曲間もドラムでつなぐなど、まさにノンストップでライブが進行。ツアー前のインタビューで“今回のツアーは、休むところがないと思う”と語っていたメンバーの言葉通りだ。ステージ中央からは花道も伸びており、メンバーもスペースを活かして動き回る。ヘヴィーなシングルナンバー「TOP SECRET」では、ホンギがコーラスをオーディエンスに歌わせ、たくみに会場をまとめていく。8曲目「SOYOGI」のあと、ようやくMCタイムとなった。
「こんばんは! 暑くない? 暑いよね!」とホンギ。そこから各メンバーへトークをまわし、場内はようやくなごやかな空気に。
9曲目の「So today…」はミディアムチューン。ちょっと雰囲気を変え、センターから観客を左右パートに分け、ハモリを再現。観客も曲に参加するという演出で、さらなる一体感を作り出す。このあとは日本でのメジャーデビューシングル「Flower Rock」を披露。当然タオルが振られ、楽しい空気が広がる。途中、全員が腰を低くして、ホンギの合図でジャンプするという恒例のアクションもあって、観客の心はどんどん解き放たれていった。
激しく突っ走った前半の11曲が終了すると、ここでメンバーはいったんステージをあとに。すると、花道周辺からスモークが立ちこめ、花道先端のミニステージにはDJブースが! このDJブースに出てきたのが、韓国でも人気のクラブ(=オクタゴン)のDJ ARCH。「HARUKA」「SATISFACTION」「BARE」など、FTISLANDの持ち歌をEDM風にミックスした音源をかけ、会場をダンスフロアに変えてしまった。ほどなくホンギやジェジンが踊りながら登場。スンヒョンもクラブサウンドに変貌した曲にギターを乗せたりと大活躍。ジョンフンはタッチパッドで演奏する弦のないデジタルギターを持ってノリまくる。最後に現れたミンファンはシンセドラムを叩いてハイパーなダンスサウンドとコラボ。今までもライブではメンバー全員でダンス披露したり、意外な一面を見せてきた彼らだが、今回はこの“クラブモード”に驚かされた。
DJタイムが終わると、ライブは後半のブロックへ。ツアータイトルでもあり、メンバーも気に入っているアッパーチューン「FREEDOM」から後半戦がスタート。途中、「Black Chocolate」など、ホンギが作詞作曲を担当した壮大なロックバラードをじっくり聴かせて、ボーカルの表現力を実証。そして「I want」のあとは、7月24日にリリースする新曲「シアワセオリー」をお披露目してくれた。曲を紹介する前は各メンバーが“幸せ”について話してくれたが、ホンギの「最近、幸せって一体どんなものかなって。それは僕が一番笑顔になる時が幸せになる時だと思って。で、いつ笑顔になるのかと思ったら、ライブでメンバーと一緒にいて、好きな歌を歌う時でした。幸せって近い距離にあるんだなって思った」というエピソードが印象に残った。
さて、そろそろ本編も大詰め。「NEVERLAND」「Revolution」など、メロディアスにして熱いサウンドの持ち歌に加え、本編ラストはジェジンが作詞作曲を担当したミディアムナンバー「Venus」。ざっと振り返ってもハードな楽曲中心で、熱量の多い構成となった。アンコールでは、まず観客を背景にDJ ARCHも呼び込んでの記念撮影から。本編が終わってリラックスしていると思いきや、アンコール1曲目の「I wish」でホンギがステージを降り、走り回るというワイルドな展開に。「BARE」では、観客に1オクターブ高いコーラスを要求するなど、まだまだ熱いノリが続く。ホンギはジェジンにも1オクターブ高いコーラスを要求し、アンコールでもやんちゃなパフォーマンスが続いた。さらに、この日のライブを見に来ている友達のために、急遽「You Are My Life」をワンフレーズ歌うというアドリブも。何が飛び出すかわからない、まさにライブらしいライブだった。ラストの「LIFE」までテンションは持続し、バンドのスタミナを見せつけられた。この日の模様は、9月25日に発売されるライブDVDに収められるので、今回のツアーを見逃した人は、ぜひチェックしてほしい。“ロックが大好き!”という思いがほとばしる彼らのライブは、間違いなく爽快な気分にさせてくれるはずだ。
【取材・文:海江敦士】
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