THE BACK HORN“ファンファーレを鳴らす”新たなスタートとなったツアー最終日!
THE BACK HORN | 2014.07.24
全国28カ所を回った「KYO-MEIワンマンツアー~暁のファンファーレ~」最終日のZEPP TOKYOは、最後に松田晋二(D)が言ったように“最高のフィナーレ”となり、“ここからまたファンファーレを鳴らす”新たなスタートとなった。
荘厳なSEが流れる中、やっと姿が見えるほどの光にTHE BACK HORNの4人が浮かび上がり、最新作『暁のファンファーレ』の1曲目でもある「月光」を山田将司(Vo)が語りかけるように歌い出すと、大きなうねりを持った曲に合わせフロアが揺れた。菅波栄純(G)のザクザク切り裂くようなギターソロが、更に大きなうねりを呼んだ。“こんばんは、THE BACK HORNです”と短く山田が挨拶し、やはり最新作からの「シェイク」へ。菅波がジャンプし、岡峰光舟(B)も身体を揺らす。起伏に富んだ曲が熱気を高めたところへ、お馴染みの「涙がこぼれたら」のイントロが流れた瞬間、“ワアッ”と歓声が起こりフロアは熱狂の渦に。ステージ最前に進み出た菅波はフロアを見渡しながら笑顔でギターリフを弾いていた。
“ファイナルへようこそ。皆の心にファンファーレが鳴り響くような空間を一緒に味わっていきましょう”と松田が呼びかけ、「タソカゲ」を山田は前のめりの姿勢で歌いかける。そしてファンク味を増したギターで始めた「コワレモノ」はCDと印象を異にするダイナミズムに溢れた曲となり、ベースが映える「白夜」も変化に富んだ構成を更に深めたライヴ・アレンジでオーディエンスを沸かせた。パンキッシュな「エンドレスイマジン」では山田がブルース・ハープを吹き岡峰がスラップベースで短くソロを弾くと、ドラマチックでロマンチックな「舞姫」はストロボが照らす中、菅波が頭上でギターを弾いてみせた。4人は余裕でライヴを楽しんでいるようで、そのポジティヴさがフロアを更に熱くしていた。
“よく来たな、最高の夜にしようぜ!皆の声を聴かせてくれ、歌ってくれるか?”と山田が呼びかけマイクを差し出した「ブランクページ」は、オーディエンスのコーラスで力強く暖かい曲になり、インディーズ時代のレゲエ・ナンバー「甦る陽」も大らかなビートに歌声がフロアから自然と起こった。「飛行機雲」はスケール感のある演奏と澄んだ歌で惹き付け、山田がギターを弾きながら歌い出した「ホログラフ」は美しいメロディの歌をじっくり聴かせる演奏に、岡峰はグッと入り込み菅波は次第に高揚していく。集中力の高い演奏をオーディエンスは全身で受け止め曲に聴き入っていた。
ぐっと集中した演奏の後はツアーの思い出話などで和ませ、松田が“新作『暁のファンファーレ』は自分たちが音楽に救われた気持ちを振り返ったもの。この作品が皆にとって大切なものになれば”と語ると、山田は”一緒に熱く燃え上がっていこうぜ!”と呼びかけ、「バトルイマ」の骨っぽいコーラスから後半戦に突入した。菅波が促すまでもなくフロアから手拍子が起こり、山田の歌が広がっていく。オイコールの中、“もっと行こうぜ!”と山田が叫び「コバルトブルー」のイントロを菅波が弾くとバンドはパワー全開になり、フロアは一つの塊のように蠢いた。「戦う君よ」で山田は“探し続けていこうぜ!”と歌詞を変えて呼びかけるように歌い、ヘヴィだがキレのいい「ビリーバーズ」で岡峰は大きく足を開いて腰の入ったリフを聴かせる。山田の差し出すマイクに声をあげるオーディエンスと共に、バンドはヘヴィで幻想的なカオスを作り出した。
“俺等の音楽を聴きに来てくれてありがとう。皆から力を貰ってここまで来てます。また会いましょう”と穏やかに話した山田が歌い出した「シンメトリー」は、歌詞の通りポジティヴな力に溢れた歌でフロアを一つに結び、本編ラストに相応しい大団円を描き出した。
そしてアンコールに応えて4人はステージに戻り、松田が“ツアーが終わるのは寂しいけど、ここからまた一緒に行きましょう”と呼びかけ、ツアーのDVDリリースと年末のマニアック・ヘヴン開催が発表されると大きな歓声が起こった。“冬まで、ここからまたファンファーレ鳴らしていきましょう!”と言って松田がカウントを取った「サナギ」はキュートな曲に菅波のギターがアクセントを添え、一転してリズミカルな「幻日」で山田が手拍子を促すとフロアは再びカオスとなり、菅波もギターを弾きながら激しく動き回った。
途切れない手拍子の中で始まった「無限の荒野」は、山田がマイクを差し出すまでもなくシンガロングが起こり、菅波と岡峰が位置を変わってオーディエンスにアピール、菅波はダイナミックなギターソロを弾きながらマイク・スタンドにかぶりついて絶叫する興奮ぶり。一度はステージを降りた4人だが再度のアンコールに応え、“嬉しいよありがとう!また会おうぜ!”と山田が言って始めた「シンフォニア」は、前のめりなビートで手拍子が打ち鳴らされバンドとオーディエンスが見事に呼応した。エンディングで岡峰はフロア最前列にベースを預けると、それを見た菅波はOKのサインを出し、4人は満足そうにステージを後にした。松田が言ったように、次へのファンファーレが皆の心の中に響いていたのは間違いない。
【取材・文:今井智子】
【撮影:RUI HASHIMOTO(SOUND SHOOTER)】
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リリース情報
セットリスト
KYO-MEIワンマンツアー
~暁のファンファーレ~
2014.7.10@ZEPP TOKYO
- 月光
- シェイク
- 涙がこぼれたら
- タソカゲ
- コワレモノ
- 白夜
- エンドレスイマジン
- 舞姫
- ブランクページ
- 甦る陽
- 飛行機雲
- ホログラフ
- バトルイマ
- コバルトブルー
- 戦う君よ
- ビリーバーズ
- シンメトリー
- サナギ
- 幻日
- 無限の荒野
- シンフォニア
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