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ReVision of Sence、Zepp DiverCityでも異例のステージパフォーマンス見せつける

ReVision of Sence | 2018.04.06

“ようやくここまで来れた!!”。そんな感慨深さと同時に、“まだまだ自分たちはやれるはず!!”“もっともっとやってやる!!”。そんな今後のモチベーションや自己への鼓舞が芽生え、その後の成功の折、「あのZepp DiverCityのライブがあったから…」と、笑って語れるエポックな一夜に立ち会えた気がしている。

 昨冬にミニアルバム『ディスられる勇気』を発表したReVision of Sence。それを引っ提げた全国ツアー「信者会」のセミファイナルのワンマンがZepp DiverCityで行われた。昨年末からの同ツアーは、全国各地を来やすい価格の¥920(クズ人間)で回ったもの。それが功を奏し、この日も沢山の初見者の姿があった。

 開演に先駆け、内ベルと共にベースの上村元隆による、和みや茶目っ気も交えた注意事項が告げられ、場内の雰囲気を和らげる。
SEが鳴り響き、レーザーが飛び交う中、悠々とメンバーが登場。やや登場をズラし、ボーカルの河井教馬もステージに現われる。「Zeppかましてやるぜ!!」とかずま。彼らのオープニング定番曲「ダメ、ゼッタイ、現実逃避」がこの日もライブの口火を切った。プリセットされたボイスに合わせ、場内が馴染のフリを魅せ、のっけから一体感が育まれていく。無数のレーザーが飛び交う中、疾走感溢れるサウンドに乗せて歌謡性のある切なさを帯びたメロディと歌という彼らの真骨頂が会場中に広がっていく。初見者も置いていかず、即馴染めるのも彼らのライブの特徴。続いての「ヨノナカカネ」でも揃いのフリが会場を彩っていく。同曲では、こちらも恒例のお客さんによる肩車にて曲中に場内を一周が。
「クズと言われようが諦めなかった俺たちから捧げます」とかずま。次の「I’m a クズ人間」では、偉町大介、嘉藤康介左右ギタリストのサグなギターと、ドラムの辻友遥による重い4つ打ちが場内を強襲。合わせてフロアも暴発を見せた。

「信じるのは友でも親でも神でもなく自分」との思いを込めて放った「カミダノミレクイエム」では、会場も左右にワイパーを作り出し、サビではみなが大合唱。偉町もギターソロをバシッとキメる。また、ラテンポップに合わせてタオル大旋回だったのは、「黒歴史」の際であった。挫折や悔しさも含めたその黒歴史と、それをバネにどう生きるかが実は大事だし、それらが気づけば自分の形成の一助になっていたりもすることが、まるで自身を手本にしているかのように歌われた。
「みんなのおかげでクソみたいなバンドがここまでくることが出来た」と感謝の意を込めて伝えるかずま。ステージから見た広がる光景が、このひと言を引き出したのだろう。「今日は、この東京に勝負しに来た!!」と続け、「ブスは美人に勝てません」のコール&レスポンスから同曲へ。サビの裏打ちが軽快さを呼び、フロアもスカダンスで応酬していく。また、「憧れのひとに捧げる歌」と称し、その鬱々した気持ちを吹き飛ばすように放たれた「あいにーじゅーあいうぉんちゅー」では、フロアの各所にモッシュピットを発生させた。そして、8ビートでストレートな「ヨノナカオレ」では、クラップと共にポップな面も味わえ、シティポップ感溢れるアーバンな「夢が俺らを殺す」が場内に横ノリを寄与していった。加え、この日は、『ディスられる勇気』のラスト曲にしてミディアムな「ラブソング」も披露。ミディアムでダイナミズム溢れるナンバーが哀愁性を交え、会場中に染み渡っていったのも記憶に深く残っている。

 後半に入りライブは更に加速した。『ディスられる勇気』収録の「NO DIS, NO LIFE.」に入ると、ラウドにファストにライブが再び走り出し、「ヤダヤダ、ムリムリ、弱肉強食」では、もう一段ギアも上がり、ステージに向けて無数のクラウドサーフが起こる。また、「君は麻薬」ではウォールオブデスが見られ、アッパーさと雄々しさが同居した「前略、メンヘラ様」では、各メンバーがフロアに降り、そこめがけて曲が始まるとモッシュが起こった。加え、「Yeah!めっちゃナンマイダ」では、彼らの怨念がオーディエンスに憑依。辻のツインペダルも地響きを起こし、盛り上がりを増長させていった。

 この日、私が最も感動したのは、ラストスパート前のかずまのMCであった。「勝負しないと始まらないから、あえて難しいとは薄々感じていながらも、このZepp DiverCityに臨んだ。値段も¥920だし、今の自分たちならソールドアウトできるかもとの驕りがあった。しかし結果は完売には至らず。凄く悔しかった。自分たちは一歩づつ着実にステップを上がって行きたいバンド。一つ一つ目標をクリアし次へ進むし、それが実現出来るまでは進めない」的なことを告げ、合わせて「11/21にもう一度、ここ (Zepp DiverCity)でやります。この日は自分(かずま)の誕生日。それもあり絶対に成功させてみせる。次はここをパンパンにしてネクストステージへ行きます!!」と、今後自分たちが進んでいく為にも、ここでのライブの完売やみんなの力の必要性。その力を貸して欲しい的な言葉が贈られ、そこには会場とメンバーとの力強い絆や新たなる繋がりや約束、誓いが生まれた。そんな中、オーディエンスの上を転がり、リフトされながら歌われた「オレ、アイツ、キライ」では最後に、「負けてたまるか!」の言葉を場内に力強く残した。
本編最後は、このライブハウスを出て、また明日から各々自分たちのフィールドで戦っていく者たちの背中を強く押した「それぞれの場所」が、再びこの地で会うことへの力強いアライアンスのように響いた。

 アンコールは3曲。まずは5月2日発売の4曲入りEP「罪」から「いいねパラサイト」が歌われる。8ビートやダブステップに乗せ歌い放たれた同曲が、いいねを欲しがることに執着しているやつはクソだ。それにどれだけの価値があるのかを問えば、リプレイされた「ダメ、ゼッタイ、現実逃避」では、再びレーザーが飛び交う中、冒頭時とは、また違った心内の感受をみせた。また、会場との距離をぐっと近づけた「大切じゃない人は、大切にしなくたっていい」は、キチンと大切な人を大切にしろとも響き、歌とは裏腹に響いたのも印象深い。「Zepp、またやろう!!」(かずま)との再会の誓いを強く交わし、彼らはステージを降りた。

 この日、本編ラストスパートに向かう際、一呼吸置き、「この規模になってようやく感謝できるようになった」と、改めてスタッフやオーディエンスに感謝の言葉を告げる場面は、やや意外でもあった。毒舌で負けず嫌い、強がりなイメージが強くある彼の口からそれが出るとは…。しかし、これはきっと心からの言葉だったに違いない。
強がりで、気を惹きたくて、多少炎上チックで過敏な歌を放ちながらも、実は、みんなのことが大好きだし、そんなみんなが居ないと自分たちが存在さえしないことを分かっている彼ら。が故に、逆のことを歌ってしまう…。そんな男子が女子に気を惹いてもらいたいが為に、わざと嫌われたり、嫌なことをする。そんな行為にも映り、それがより彼らへの親しみやすさや同種への安堵感と信頼感を生み、ひいては理解者として「信者」を増やしてきた。……違っていたらゴメン(笑)。

 ReVision of Senceは11/21に再びこのステージに立つ。きっとその日は、今日の公約通りパンパンで、晴れて次の舞台へと昇って行く日にもなるだろう。ここまで何度も有言実行し、悔しさをバネに、これまで2倍返しで着実に成功を手繰り寄せてきた彼らと、そのど根性。
この日の帰路。次の超満員の場内と、そこに誇らしげに立ちつつも、感謝を忍ばせたDISソングをプレイし、歌い、会場にもまれている彼らの勇姿に想いを馳せたのは、きっと私だけではなかったに違いない。

【取材・文:池田スカオ和宏】
【撮影:タマイシンゴ】

リリース情報

罪

2018年05月02日

BUSU RECORDS

1.いいねパラサイト
2.負け犬のパーティー
3.あなたが好きって言ってくれた、化粧をずっと変えれない
4.ネガティブス

セットリスト

信者会ツアー
2018.3.26@Zepp DiverCity

  1. 1.ダメ、ゼッタイ、現実逃避
  2. 2.ヨノナカカネ
  3. 3.I’m a クズ人間
  4. 4.カミダノミレクイエム
  5. 5.黒歴史
  6. 6.ヨノナカカオ
  7. 7.あいにーじゅーあいうぉんちゅー
  8. 8.ヨノナカオレ
  9. 9.夢が俺らを殺す
  10. 10.ラブソング
  11. 11.NO DIS, NO LIFE.
  12. 12.ヤダヤダ、ムリムリ、弱肉強食
  13. 13.君は麻薬
  14. 14.前略、メンヘラ様
  15. 15.Yeah!めっちゃナンマイダ
  16. 16.オレ、アイツ、キライ
  17. 17.それぞれの場所
  18.  【Encore】
  19. En-1.いいねパラサイト
  20. En-2.ダメ、ゼッタイ、現実逃避
  21. En-3.大切じゃない人は、大切にしなくたっていい

お知らせ

■ライブ情報

ReVision of Sence 罪と罰ツアー ~一生クズの罪編~
05/08(火)[東京]渋谷CHELSEA HOTEL
05/10(木)[愛知]名古屋R.A.D
05/15(火)[大阪]梅田Zeela
05/23(水)[岡山]岡山IMAGE
05/25(金)[福岡]福岡Queblick
05/30(水)[千葉]柏DOMe
06/01(金)[静岡]静岡Sunash
06/04(月)[新潟]新潟GOLDEN PIGS-BLACK STAGE
06/07(木)[北海道]札幌COLONY
06/13(水)[宮城]仙台MACANA
06/15(金)[埼玉]西川口Hearts
06/22(金)[兵庫]神戸 太陽と虎
06/27(水)[広島]広島CAVE-BE
07/10(火)[愛知]名古屋CLUB QUATTRO
07/17(火)[東京]渋谷CLUB QUATTRO
07/26(木)[大阪]梅田CLUB QUATTRO

ReVision of Sence 罪と罰ツアー ~いいクズの罰編~
11/15(木)[愛知]Zepp Nagoya
11/19(月)[大阪]Zepp Osaka Bayside

ReVision of Sence 罪と罰ツアー ~いいクズの罰編~ ずーまー生誕祭
11/21(水)[東京]Zepp DiverCity


ライブキッズあるある中の人企画 ライブ行きたい CDリリース全国ツアー編
04/11(水)[鹿児島]鹿児島SR HALL
04/12(木)[福岡]小倉FUSE
04/13(金)[香川]高松MONSTER

FM NORTH WAVE&WESS PRESENTS IMPACT! XIII supported byアルキタ
04/22(日)[北海道]札幌市街地周辺にて開催のサーキットフェス

洗脳会 札幌編
04/23(月)[北海道]札幌DUCE

バックドロップシンデレラ5th Single『サンタマリアに乗って』レコ発
「サンタマリアとウンザウンザを踊るツアー」

04/30(月祝)[香川]高松DIME

VIVA LA ROCK 2018
05/03-05(木祝-土)[埼玉]さいたまスーパーアリーナ

wata presents 【TRUST YOUR SOULS】-ROAD TO FREEDOM NAGOYA 2018-
05/17(木)[名古屋]大須RADHALL

百万石音楽祭2018 ~ミリオンロックフェスティバル~
06/02-03(土-日)石川県産業展示館 1-4号館

JUNE ROCK FESTIVAL 2018
06/16(土)[神奈川]川崎CLUB CITTA’

FREEDOM NAGOYA’2018
06/23(土)[愛知]名古屋大高緑地特設ステージ

見放題2018
07/07(土)[大阪]ミナミ・アメリカ村周辺にて開催のサーキットフェス

感覚ピエロ 47都道府県ツアー2018
『KKP TOUR またイかせてもらいます!!47都道府県全国津々ムラ×2!! デリバリー感覚ピエロ!!~チェンジだなんて言わせない~』

07/14(土)[鳥取]米子AZTiC laughs
07/15(日)[島根]松江AZTiC canova

※その他のライブ情報・詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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